桜並木に現れる狐の女の子(長文)
病室のドアをガチャっと開けた
鈴木里歌(すずきりか)は窓を見つめている。
俺の存在に気づいたのか、里歌は振り返って俺を見た。
「あっ!空くん!来てくれたんだね。」
里歌の目が少し潤んでいる。
「里歌、はい。」
「え?なんだろー?!」
里歌が片腕を伸ばす。細い腕だった。
たくさんの点滴がつながっている。
「えっ!クラスのみんなからの手紙だ、、!」
里歌の声が震えている。
「帰りたいよ、みんなに会いたい。会いたかっ、、」
「会えるさ!!」
俺は里歌の言葉をさえぎって言った。
「そうだよね。会えるよね、、!」
里歌が笑った。
「じゃあ、そろそろ俺はこのへんで。」
「バイバイ空くん。わざわざありがとね。」
ガチャン。
「里歌、、明日も来るからな。クラスメイトにも会わせてやるからな。」
次の日、里歌は死んだ。俺がいない間に里歌は逝ってしまった。
「里歌ぁ、、ごめんよ。お前の願い、叶えてやれなくって。」
里歌は優しい顔で眠っていた。
「里歌ちゃん、、」「里歌、、」
クラスメイトが次々つぶやいていた。
それから3年後、俺らは小6になった。
俺が歩いていると
後ろから声がして、振り向くと、狐のお面で、真っ白な服を着ている少女がいた。
「えっ!誰!?」
「空君どうしたの?うかない顔して。」
「俺、なんかさ、3年前までの記憶がないんだ。なんでだろう。」
「そっかぁ。何か思い出せることない?私に話してみてよ。」
ー数分後ー
「そっか。そんなことがあったのね。その女の子の特徴覚えてないの?」
「茶髪で、髪が背中くらいで、顔が可愛くて、小柄な子」
「ふーん。そっかぁ。」
「あっもう夕方だよ。帰らなくていいの?」
「あっ。もうそんな時間か。じゃあな」
俺が走り出したとき、ふと思った。
なんであの子、俺の名前を知っていたんだ?今まで全く思い出せなかった女の子の特徴が、どんどん思い出せた。
「いかなきゃ、、!」
俺は突然走り出した。
「里歌、、!」
俺は少女の腕を掴んだ。
「えっ?」
「里歌なんだろ。その喋り方、俺の名前の呼び方、体格、全てがあいつの、、里歌の特徴に当てはまるんだよ!」
「・・・」
「俺に、、あのとき記憶を消したのは、お前で、、辛い思いをしないようにって、、消してくれたんだよなぁ。」
声が震える。
「そしてさ、、会いに来てくれたんだろ。俺のためにさ、、」
「最後の力を振り絞って、、なぁ里歌、、、、!」
里歌は何も言わない。ただ、微かに震えている気がした。
「俺、里歌とずっと一緒に居たかったよ」
「里歌、ありがとう。」
俺は後ろを向き歩き出したそのとき、
「ありがとう。空君」
里歌がにっこり微笑んだ気がした。
振り向いたがものすごい光で周りで気絶してしまった。
「おい、おきろってばぁ。おい空!」
「えっ?剛?」
「えっ。じゃねぇよ!今から重大ニュースらしいぜ。」
「ガチで?」
先生が来た。
「今日はみんなに発表がある。転校生の紹介だ!」
ざわざわ騒ぐ教室。
「入っていいぞ。」
「はじめまして。鈴木里歌と言います。これからよろしくお願いします」
「りっ里歌!!!???」
「なんだぁ空?知り合いか?」
「えっ?みんな覚えてないの、、?」
「覚えてるも何も、里歌は転校生だぞ。知らないよ!」
「、、、じゃあ里歌の席は空の隣な。」
そのとき、里歌が耳打ちしてきた。
「中休み、講堂で。」
「!!!???」
俺は不思議しかなかった。
ー中休みー
「空君、来てくれたね」
「里歌ぁ、、」
「空君、ただいま」
俺は、泣き出してしまった。
「私ね、空君の知ってるように、1度死んでるの。でもやだ、こんなんで空君と別れたくないって。神様に全力でお願いしたの。
一度、空君女の子にあったでしょ?それ私。わがまま言っちゃた。生き返りたいって。神様は許してくださった。ただ、いつかは戻ってこないといけないって。」
「戻らないといけない、、」
「だって、、もう私死んでるもん。」
「いつか来るその日まで、、、ね?」
俺は深くうなずいた。
「ありがと、、!」
ー数ヶ月後桜ヶ丘公園ー
「空君。今までありがとう。私がいなくなっても、大丈夫。大好きだよ」
「里歌ぁ!!!」
俺は走り出した。
でも、里歌は目を瞑って倒れてきた。
「里歌、、!うわぁぁぁぁ!!!」
俺は里歌を抱えた。もう一つも動かない里歌の顔は、悲しく優しかった。
「空君には、もう私のこと見えないのかな。ごめんね。私なんかのことはもういいから、あなたを待ってる人がいるの、、!」
「里歌、いつもお前優しかったよな。その優しさ、忘れんなよ。じゃあな」
里歌は穏やかに笑うと。桜並木へと歩いて行った。
「ありがとう。さよなら」
莉々愛さん(兵庫・11さい)からの相談
とうこう日:2023年5月24日みんなの答え:2件
鈴木里歌(すずきりか)は窓を見つめている。
俺の存在に気づいたのか、里歌は振り返って俺を見た。
「あっ!空くん!来てくれたんだね。」
里歌の目が少し潤んでいる。
「里歌、はい。」
「え?なんだろー?!」
里歌が片腕を伸ばす。細い腕だった。
たくさんの点滴がつながっている。
「えっ!クラスのみんなからの手紙だ、、!」
里歌の声が震えている。
「帰りたいよ、みんなに会いたい。会いたかっ、、」
「会えるさ!!」
俺は里歌の言葉をさえぎって言った。
「そうだよね。会えるよね、、!」
里歌が笑った。
「じゃあ、そろそろ俺はこのへんで。」
「バイバイ空くん。わざわざありがとね。」
ガチャン。
「里歌、、明日も来るからな。クラスメイトにも会わせてやるからな。」
次の日、里歌は死んだ。俺がいない間に里歌は逝ってしまった。
「里歌ぁ、、ごめんよ。お前の願い、叶えてやれなくって。」
里歌は優しい顔で眠っていた。
「里歌ちゃん、、」「里歌、、」
クラスメイトが次々つぶやいていた。
それから3年後、俺らは小6になった。
俺が歩いていると
後ろから声がして、振り向くと、狐のお面で、真っ白な服を着ている少女がいた。
「えっ!誰!?」
「空君どうしたの?うかない顔して。」
「俺、なんかさ、3年前までの記憶がないんだ。なんでだろう。」
「そっかぁ。何か思い出せることない?私に話してみてよ。」
ー数分後ー
「そっか。そんなことがあったのね。その女の子の特徴覚えてないの?」
「茶髪で、髪が背中くらいで、顔が可愛くて、小柄な子」
「ふーん。そっかぁ。」
「あっもう夕方だよ。帰らなくていいの?」
「あっ。もうそんな時間か。じゃあな」
俺が走り出したとき、ふと思った。
なんであの子、俺の名前を知っていたんだ?今まで全く思い出せなかった女の子の特徴が、どんどん思い出せた。
「いかなきゃ、、!」
俺は突然走り出した。
「里歌、、!」
俺は少女の腕を掴んだ。
「えっ?」
「里歌なんだろ。その喋り方、俺の名前の呼び方、体格、全てがあいつの、、里歌の特徴に当てはまるんだよ!」
「・・・」
「俺に、、あのとき記憶を消したのは、お前で、、辛い思いをしないようにって、、消してくれたんだよなぁ。」
声が震える。
「そしてさ、、会いに来てくれたんだろ。俺のためにさ、、」
「最後の力を振り絞って、、なぁ里歌、、、、!」
里歌は何も言わない。ただ、微かに震えている気がした。
「俺、里歌とずっと一緒に居たかったよ」
「里歌、ありがとう。」
俺は後ろを向き歩き出したそのとき、
「ありがとう。空君」
里歌がにっこり微笑んだ気がした。
振り向いたがものすごい光で周りで気絶してしまった。
「おい、おきろってばぁ。おい空!」
「えっ?剛?」
「えっ。じゃねぇよ!今から重大ニュースらしいぜ。」
「ガチで?」
先生が来た。
「今日はみんなに発表がある。転校生の紹介だ!」
ざわざわ騒ぐ教室。
「入っていいぞ。」
「はじめまして。鈴木里歌と言います。これからよろしくお願いします」
「りっ里歌!!!???」
「なんだぁ空?知り合いか?」
「えっ?みんな覚えてないの、、?」
「覚えてるも何も、里歌は転校生だぞ。知らないよ!」
「、、、じゃあ里歌の席は空の隣な。」
そのとき、里歌が耳打ちしてきた。
「中休み、講堂で。」
「!!!???」
俺は不思議しかなかった。
ー中休みー
「空君、来てくれたね」
「里歌ぁ、、」
「空君、ただいま」
俺は、泣き出してしまった。
「私ね、空君の知ってるように、1度死んでるの。でもやだ、こんなんで空君と別れたくないって。神様に全力でお願いしたの。
一度、空君女の子にあったでしょ?それ私。わがまま言っちゃた。生き返りたいって。神様は許してくださった。ただ、いつかは戻ってこないといけないって。」
「戻らないといけない、、」
「だって、、もう私死んでるもん。」
「いつか来るその日まで、、、ね?」
俺は深くうなずいた。
「ありがと、、!」
ー数ヶ月後桜ヶ丘公園ー
「空君。今までありがとう。私がいなくなっても、大丈夫。大好きだよ」
「里歌ぁ!!!」
俺は走り出した。
でも、里歌は目を瞑って倒れてきた。
「里歌、、!うわぁぁぁぁ!!!」
俺は里歌を抱えた。もう一つも動かない里歌の顔は、悲しく優しかった。
「空君には、もう私のこと見えないのかな。ごめんね。私なんかのことはもういいから、あなたを待ってる人がいるの、、!」
「里歌、いつもお前優しかったよな。その優しさ、忘れんなよ。じゃあな」
里歌は穏やかに笑うと。桜並木へと歩いて行った。
「ありがとう。さよなら」
莉々愛さん(兵庫・11さい)からの相談
とうこう日:2023年5月24日みんなの答え:2件
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上手! こんにちは。ひかりです。よろしくね!
上手だね。物語の情景が頭に浮かんだよ。
主人公の感情とかどんな設定にするか、一度亡くなった里歌をどのように戻らせるかなど難しいお話の内容だけれどふわっと優しく包み込んでくれるような感じ。私、この話、大好きだよ!
これからも、もっと莉々愛さんのお話、読みたいな。 ひかりさん(選択なし・14さい)からの答え
とうこう日:2023年7月9日 -
文章力…スゴーイ…ウルウル チャオ!侍ジャパンでアール!!仲良くしてくれたまえエッヘン
うぅ…せつなぁーい!!あと文章力ヤバい!(^O^)!
切ないラブストーリー!!いいねェ!!こういうお話ぼく,だーい好き!!キュンキュンドキドキする!!莉々愛さん,小説描くの上手だね!!イェーイ!!!!!!!!!
♪───O(≧∇≦)O────♪
んじゃ,アディオース☆アッシュ・ネブライザー(意味不明) 侍ジャパン@そろそろ改名しようかなー?さん(三重・10さい)からの答え
とうこう日:2023年7月4日
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