あの夏、彼岸花の思い出
私は産まれた時から、もうすぐ死ぬ人の頭の上に彼岸花が見えた。
物心がついた私は母に相談した。
すると、私の一存で運命をねじ曲げてはいけないと言われた。
貴方は人間で、神では無いのだからと。
母の言葉を抱いて守ったまま私は高校生になった。
平々凡々に見えるよう、能力という特異点を隠しながらクラスに馴染んでいた。
ある時、彼岸花が親友の頭上に見えた。
その日は親友に付き添って出来るだけ守ろうとした。
でも。
親友は、目の前でトラックに轢かれて死んだのだ。
鮮血が飛び散って顔にかかった。
しかも私は守られたのだ。
私が親友を守ろうと前に出て歩いていたからだ。
横断歩道を渡ろうとした私に暴走トラックがまるで大災害のように迫ったその時、私を突飛ばし身代わりとなった親友に守られたのだ。
運命は変わらない。
助けようとした私も、親友も、織り込まれた輪廻から逃げられなかった。
私は神では無い、言い聞かせた。
とある日に、私は高台の神社へと向かった。
神社なら、神社なら。
本物の、神がいるはずなのだ。
まぁ、そんなことあるはずもない。
しかし私はこんなバカらしい思いに従って神社へと走った。
しかし、辿り着いた神社にはすでに先客がいた。
狛犬のそばで、あたかも普通のJKのようにスマホをいじっていた。
彼女の頭の上には、彼岸花が見えた。
(ああ、もうすぐ彼女は死ぬのか)
昔から慣れ親しんだ状況を処理する前。
彼女が話しかけて来た。
『こんにちは、ここで死ぬのは止めた方が良いよ?……私みた…になるから』
後半は吹きすさんでいた風のせいでよく聞き取れなかったが。
私、つまり本人も今言われて気づいた、私が死のうとしていたことに先に気づいた彼女に興味が湧いた。
しかも、彼岸花が咲いているということは彼女はもうすぐ死ぬ存在ということ。
つまり彼女はまだ死んでいない。
なのに不可解なことを言う彼女に興味を抱いた。
「何故、貴方は私が死のうとしていたことに気づいたのですか?」
私は聞いた。
『私と同じ目をしていたからかな?』
返事はよく、分からなかった。
彼女は綺麗な眼をしていて、とても頭上の彼岸花と言う絶対的な死の要素を除けば死にそうには見えない。
「そうですか……。」
それきりで言葉は途切れ、私は結局家に帰った。
それから何度か神社に行った。
彼女はいなくならなかった。
いつも、変わらず狛犬の側でスマホを弄っていた。
会う度に一言、二言の話をした。
彼女の頭上には相も変わらず彼岸花が咲いていた。
そのうちに、彼女は頭上にその深紅の彼岸花が咲き誇り続ける理由を話してくれるのだろうか。
私の予想としては、彼女は私のような偽物ではなく本物なのではないかと思う。 依月さん(選択なし・14さい)からの相談
とうこう日:2023年6月9日みんなの答え:2件
物心がついた私は母に相談した。
すると、私の一存で運命をねじ曲げてはいけないと言われた。
貴方は人間で、神では無いのだからと。
母の言葉を抱いて守ったまま私は高校生になった。
平々凡々に見えるよう、能力という特異点を隠しながらクラスに馴染んでいた。
ある時、彼岸花が親友の頭上に見えた。
その日は親友に付き添って出来るだけ守ろうとした。
でも。
親友は、目の前でトラックに轢かれて死んだのだ。
鮮血が飛び散って顔にかかった。
しかも私は守られたのだ。
私が親友を守ろうと前に出て歩いていたからだ。
横断歩道を渡ろうとした私に暴走トラックがまるで大災害のように迫ったその時、私を突飛ばし身代わりとなった親友に守られたのだ。
運命は変わらない。
助けようとした私も、親友も、織り込まれた輪廻から逃げられなかった。
私は神では無い、言い聞かせた。
とある日に、私は高台の神社へと向かった。
神社なら、神社なら。
本物の、神がいるはずなのだ。
まぁ、そんなことあるはずもない。
しかし私はこんなバカらしい思いに従って神社へと走った。
しかし、辿り着いた神社にはすでに先客がいた。
狛犬のそばで、あたかも普通のJKのようにスマホをいじっていた。
彼女の頭の上には、彼岸花が見えた。
(ああ、もうすぐ彼女は死ぬのか)
昔から慣れ親しんだ状況を処理する前。
彼女が話しかけて来た。
『こんにちは、ここで死ぬのは止めた方が良いよ?……私みた…になるから』
後半は吹きすさんでいた風のせいでよく聞き取れなかったが。
私、つまり本人も今言われて気づいた、私が死のうとしていたことに先に気づいた彼女に興味が湧いた。
しかも、彼岸花が咲いているということは彼女はもうすぐ死ぬ存在ということ。
つまり彼女はまだ死んでいない。
なのに不可解なことを言う彼女に興味を抱いた。
「何故、貴方は私が死のうとしていたことに気づいたのですか?」
私は聞いた。
『私と同じ目をしていたからかな?』
返事はよく、分からなかった。
彼女は綺麗な眼をしていて、とても頭上の彼岸花と言う絶対的な死の要素を除けば死にそうには見えない。
「そうですか……。」
それきりで言葉は途切れ、私は結局家に帰った。
それから何度か神社に行った。
彼女はいなくならなかった。
いつも、変わらず狛犬の側でスマホを弄っていた。
会う度に一言、二言の話をした。
彼女の頭上には相も変わらず彼岸花が咲いていた。
そのうちに、彼女は頭上にその深紅の彼岸花が咲き誇り続ける理由を話してくれるのだろうか。
私の予想としては、彼女は私のような偽物ではなく本物なのではないかと思う。 依月さん(選択なし・14さい)からの相談
とうこう日:2023年6月9日みんなの答え:2件
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ちょいホラーで面白い! Hi(^^♪My name's Uno(*´・ч・`*)
☆*: .。. o本題o .。.:*☆
ちょいホラーで面白い!
Have a nice day(*^^)v
Thanks for reading(*'ω'*)See ya(^^♪ 兎乃*うの*#「春よ、来い」聴き中♪*さん(岐阜・12さい)からの答え
とうこう日:2023年7月17日 -
すごいお話! こんちゃ、莉音だよっ(^o^)/
りおりんって呼んでね(*'▽'*)
いちご味のかき氷が食べたいなー。
☆★本題★☆
すごいお話!
彼岸花で書いてあるのも、いいと思う!
彼女は何者なのか、めっちゃ気になる!
でも、もうすぐ死ぬ人の上に彼岸花が見えるのは、現実であったらちょっと怖いなあー。
ばいちゃ( ^ω^ ) 莉音*りお*#かき氷が食べたい!さん(岐阜・12さい)からの答え
とうこう日:2023年7月17日
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