やっぱり私、彼が好き
青い目と白い肌、茶色と黒の長い髪。私は、ハーフだった。
「紗蘭羽(さらは)、おはよう」
私にそう挨拶してくれる彼。それに私は「おはよう、流瑛弐(るえに)」と返す。私たちは名字で呼んでたけど、今は名前で呼び合ってる。彼は、いつも不思議な服装だけど、彼の少し茶色がかった髪と目にそれがすごく似合ってる。
彼は猫にすごく詳しい。動物紹介の時、猫のバリニーズという種を詳しく紹介した。その時、とても感心した。
それに彼は、この種類の猫を飼ってて、私も彼の家に行った時に見た。その時私たちはこんな会話をした。
「バリニーズ可愛い。気に入った」
「そう。この透き通ったブルーの目、美しい白と黒と茶色の毛。最高でしょう?まるで......」
彼は言葉を切った。すると、気まずい沈黙を破ることが起きた。ドアが開いて男の子が現れ、戻っていったのだ。
「5年生の弟。自分の部屋に行くよ」
彼は説明した。その後、私は彼の方を向いて話そうとしたが、どきどきして忘れてしまった。さっきまで彼は、バリニーズを見ながら話していた。なのに、今の今まで、私のことを見ていたような気がした。今はバリニーズを見つめているけど、今急いでそうしたような感じだった。私はなぜか気まずくて、もう帰ることにした。
「また来るね」
私は小さな声で言った。ドアを閉めようとした時、「また来て」という彼の言葉が追いかけてきた。無性に寂しくなった。
この気持ちに気づいていた。でも、そうしたいのに認めにくかった。うまく言い表せないけれど。だって彼は少し、天然だから。
1学期の最終日、1学期ありがとう会が開かれた。準備の班が彼と同じで、準備も楽しかった。もちろん本番も楽しかった。最後に紙吹雪を散らせたが、量が多くてみんな紙吹雪だらけになった。私が自分に付いた紙吹雪を掃っていると、彼が来て
「紗蘭羽、髪に紙吹雪が付いてるよ」
と言いながら私の髪から紙吹雪を取った。そして、はみ出ていた髪を私の耳の後ろにかけて去って行った。笑ったような気配を見せた。
あぁ、この気持ち、認めてもいいかな。私は思った。だって、やっぱり私、彼が好きで、彼の友達の女子、高山りるさんが彼と話してると高山さんに嫉妬してるから。そしてそれは、ごまかしようがないから。
そう思い、私はその帰り、前にいた彼の後ろ姿に向かってにっこりした。
夏休みのある日、私は友達の未菜波、夕愛と近くの近くの公園でうわさ話をしていた。その途中、公園の正面の道を流瑛弐と弟と高山さんが並んで通った。すると、未菜波が興奮して言った。
「本当だ!言ったっけ?流瑛弐さんと高山さん付き合ってるんだってさ」
「えっ?そうなの?前々から怪しいとは思ってたけど。驚き」
夕愛が返すと、2人は笑い出した。しかし、私には笑い事ではなかった。信じられなかった。私、彼が好きなのに。そうだって、自分で認めたのに。高山さんも気に入らなかったけど、彼も嫌だった。私に期待させて。でも、なによりショックで、何も考えられなかった。
「そう。紗蘭羽、どうかした?」
「私、彼が好きだったのかも。でも、いいや」
普通に言えた。真実じゃないけど。すると、クラスメイトに呼ばれた。ついていくと、なぜか告白され、付き合ってほしいと言われた。私は、真実から目を背けるためにOKした。
2学期。最初の数日は時間が短かったのもあって、彼とは関わらなかった。1学期に席替えしたため、彼と隣ではなかった。
しかし、今日は2人で報告に行くため、彼と関わることになった。休み時間、私は意地悪く、名字を強調して彼を呼んだ。
「報告に行くよ。津都さん!」
彼は、びっくりしたように私を見て弁解を始めた。
「いいじゃない。私も喜ばしいわ」
私は、彼の言葉の途中で全然喜ばしくなさそうに言った。
「まって。りるは友達だけど、付き合ってない。りるが付き合ってるのは弟。夕愛が教えてくれた。でも情報が違う」
私は愕然とした。付き合ってない?でも、そういえば未菜波は、情報源があやふやだけど、とか言ってたかも。まだ頭の整理がつかないうちに、彼は写真を取り出し、また話し始めた。
「でも、白い肌と黒と茶の髪色とか、青い目とかを持つのは君以外にはこれだけ。君はこれのようにすてきだよ」
私がその写真をよく見ると、それはバリニーズの写真で、私はその写真を見てなぜか納得した。その2枚の写真には、こう書いてあった。
my goddess Saraha ー僕の女神 サラハー
「バリニーズのように?」
私が少し微笑みながら優しく言うと、彼は完全に驚いて言った。
「そう......紗蘭羽は、バリニーズのようにすてきだよ」
「相変わらずね。そんなとこもいいけど」
彼は、前を向いて歩き始めた。笑ったような気配を見せた彼に、私は満足してついていった。 玲章羽/Roahaさん(埼玉・11さい)からの相談
とうこう日:2023年8月26日みんなの答え:0件
「紗蘭羽(さらは)、おはよう」
私にそう挨拶してくれる彼。それに私は「おはよう、流瑛弐(るえに)」と返す。私たちは名字で呼んでたけど、今は名前で呼び合ってる。彼は、いつも不思議な服装だけど、彼の少し茶色がかった髪と目にそれがすごく似合ってる。
彼は猫にすごく詳しい。動物紹介の時、猫のバリニーズという種を詳しく紹介した。その時、とても感心した。
それに彼は、この種類の猫を飼ってて、私も彼の家に行った時に見た。その時私たちはこんな会話をした。
「バリニーズ可愛い。気に入った」
「そう。この透き通ったブルーの目、美しい白と黒と茶色の毛。最高でしょう?まるで......」
彼は言葉を切った。すると、気まずい沈黙を破ることが起きた。ドアが開いて男の子が現れ、戻っていったのだ。
「5年生の弟。自分の部屋に行くよ」
彼は説明した。その後、私は彼の方を向いて話そうとしたが、どきどきして忘れてしまった。さっきまで彼は、バリニーズを見ながら話していた。なのに、今の今まで、私のことを見ていたような気がした。今はバリニーズを見つめているけど、今急いでそうしたような感じだった。私はなぜか気まずくて、もう帰ることにした。
「また来るね」
私は小さな声で言った。ドアを閉めようとした時、「また来て」という彼の言葉が追いかけてきた。無性に寂しくなった。
この気持ちに気づいていた。でも、そうしたいのに認めにくかった。うまく言い表せないけれど。だって彼は少し、天然だから。
1学期の最終日、1学期ありがとう会が開かれた。準備の班が彼と同じで、準備も楽しかった。もちろん本番も楽しかった。最後に紙吹雪を散らせたが、量が多くてみんな紙吹雪だらけになった。私が自分に付いた紙吹雪を掃っていると、彼が来て
「紗蘭羽、髪に紙吹雪が付いてるよ」
と言いながら私の髪から紙吹雪を取った。そして、はみ出ていた髪を私の耳の後ろにかけて去って行った。笑ったような気配を見せた。
あぁ、この気持ち、認めてもいいかな。私は思った。だって、やっぱり私、彼が好きで、彼の友達の女子、高山りるさんが彼と話してると高山さんに嫉妬してるから。そしてそれは、ごまかしようがないから。
そう思い、私はその帰り、前にいた彼の後ろ姿に向かってにっこりした。
夏休みのある日、私は友達の未菜波、夕愛と近くの近くの公園でうわさ話をしていた。その途中、公園の正面の道を流瑛弐と弟と高山さんが並んで通った。すると、未菜波が興奮して言った。
「本当だ!言ったっけ?流瑛弐さんと高山さん付き合ってるんだってさ」
「えっ?そうなの?前々から怪しいとは思ってたけど。驚き」
夕愛が返すと、2人は笑い出した。しかし、私には笑い事ではなかった。信じられなかった。私、彼が好きなのに。そうだって、自分で認めたのに。高山さんも気に入らなかったけど、彼も嫌だった。私に期待させて。でも、なによりショックで、何も考えられなかった。
「そう。紗蘭羽、どうかした?」
「私、彼が好きだったのかも。でも、いいや」
普通に言えた。真実じゃないけど。すると、クラスメイトに呼ばれた。ついていくと、なぜか告白され、付き合ってほしいと言われた。私は、真実から目を背けるためにOKした。
2学期。最初の数日は時間が短かったのもあって、彼とは関わらなかった。1学期に席替えしたため、彼と隣ではなかった。
しかし、今日は2人で報告に行くため、彼と関わることになった。休み時間、私は意地悪く、名字を強調して彼を呼んだ。
「報告に行くよ。津都さん!」
彼は、びっくりしたように私を見て弁解を始めた。
「いいじゃない。私も喜ばしいわ」
私は、彼の言葉の途中で全然喜ばしくなさそうに言った。
「まって。りるは友達だけど、付き合ってない。りるが付き合ってるのは弟。夕愛が教えてくれた。でも情報が違う」
私は愕然とした。付き合ってない?でも、そういえば未菜波は、情報源があやふやだけど、とか言ってたかも。まだ頭の整理がつかないうちに、彼は写真を取り出し、また話し始めた。
「でも、白い肌と黒と茶の髪色とか、青い目とかを持つのは君以外にはこれだけ。君はこれのようにすてきだよ」
私がその写真をよく見ると、それはバリニーズの写真で、私はその写真を見てなぜか納得した。その2枚の写真には、こう書いてあった。
my goddess Saraha ー僕の女神 サラハー
「バリニーズのように?」
私が少し微笑みながら優しく言うと、彼は完全に驚いて言った。
「そう......紗蘭羽は、バリニーズのようにすてきだよ」
「相変わらずね。そんなとこもいいけど」
彼は、前を向いて歩き始めた。笑ったような気配を見せた彼に、私は満足してついていった。 玲章羽/Roahaさん(埼玉・11さい)からの相談
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