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キッズ@niftyの外 アット・ニフティの他のページ 有償サイト マークのせつめい
夏が、終わる。 ノートにペンを走らせながら、カレンダーを睨み付けた。8月20日。夏休みはあと1週間。俺は、「期限」というものが大嫌いだ。毎年この時期になると、何が夏休みだ、宿題で潰れるじゃねえか、とひねくれたイライラがおそってくる。
といっても、もう宿題は終わっている。今書いているのは、別のものだ。でも、俺にとっては、宿題より大事なもの。
ようやく書き終えたそれを、ノートから破った。そして、それを折り畳んで封筒に入れ、封をして、宛名を書く。これで完成だ。
俺はそれを持って、家を飛び出した。夏の東京は、とてつもなく暑かった。身体中が、ぼうっと暖かくなった。正直外には出たくなかったが、急いでアスファルトの道路を走る。何回か曲がったところで、畑に出た。そこをさらにおくの方へ進む。
着いた。あいつの家だ。呼び鈴を鳴らす。しばらくして、あいつが出てきた。
「あ、シュウくん、来てくれたんだ!」
こいつは、陽葵。俺の幼馴染み。夏休みが明けたら、東北へ引っ越す。で、シュウというのは、俺の名前。秋と書いてシュウと読む。
「ああ、うん」
暑さでヘトヘトになった俺は、それしか言えなかった。
「家、あがる?」
そう気遣ってくれる陽葵に、俺はさっき書いたあれを渡した。
「これ、何?もしかして手紙?嬉しい!私、手紙初めてもらった!」
陽葵ははしゃいだ。
「じゃあ、俺はもう帰る。」
俺がそう言うと陽葵は、
「えー、せっかくだからあがっていきなって!」
と言ったが、俺はすぐに陽葵に背を向けて走った。
「おーい!ちょっと待ってよ−!まだ30秒しか話してないよー!」
陽葵の声が遠く聞こえた。俺は、振り向かずに来た道を戻った。

陽葵の無邪気で元気なところも、優しいところも、そして、誰よりも努力家なところも、俺はもう見れない。だから、俺は、陽葵が引っ越す前に、手紙で、絶対に伝えたかった。
「例え、はなればなれになっても、俺は、あなたのことが好きです。」
フロンさん(選択なし・12さい)からの相談
とうこう日:2023年8月27日みんなの答え:0件

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