黄昏時の花子ちゃん
「花子さん、いますかー…」
また聞こえてくるノック音。
最近の学生は
本当にうるさいものだ。
もうそろそろ痛い目を
見せないといけない。
コン、という音の
3度目が聞こえた時。
「はぁ…い」と言って
私は個室トイレのドアを
勢いよく開けた。
だけどそれにびっくりしたのは、
私の方だ。
ドアをノックしていた子の
目からは大粒の涙が流れていた。
私は流石に少し慌てて、
ハンカチを取り出す。
「ちょっと…!どうしたのよ…!」
私がハンカチでその子の顔を
ゴシゴシと吹いている中、
彼女は口を開いた。
「よかった、
花子さん出てきてくれた…。
その…私、いじめられてるんです。
相談とかって、聞いてもらっても…」
女の子がそう言いかけたところで、
私は大きくわざとらしい
ため息をついた。
何十年もこの学校に
居座り続けてきたが、
こんなにおかしな子は初めてだ。
だけど放っておけるはずもなく、
私は手洗い場に
腰をかけて話を聞いた。
その出来事が終わってからも、
こまちという名の女の子は
私に相談しにやってきた。
時にはこっそり
お菓子を持ってきたり、
占いの本を持ってきたり。
こまちと一緒にいる時は
私も普通の女の子になれたような
気がして、少し嬉しかった。
毎日私のところに
こまちが来るほど
仲良くなっていたのに、
ある日。
こまちは私のところに来なかった。
私はどこからも情報を得られないから、
こまちがどこにいるのかも
わからないまま
毎日を過ごしていた。
学校のトイレにいるうちに、
こんな話を聞いた。
「一年二組の…鈴木こまちって子さ、
事故で今入院してるらしいよ。
もう死にかけとか噂で聞いたけど。」
「やばー!いじめられてた子だよね?」
私は衝撃のあまり、声も出せなかった。
こまちが、死ぬ?
なのに私は何もできない。
こまちとは友達なのに。守るって決めてたのに。
こんなの、おかしい。
「花子ちゃん。」
そんな声が聞こえた。
きっとこまちの生き霊だ。
こまちの指先は透けていて、
もう少しすれば死んでしまうような
危険な状態だということがわかった。
「こまち、こまち…」
私が呼んでも、こまちは何も言わない。
私は目を瞑り、こまちの透けた手をにぎって
こつん、と額をくっつけた。
「こまち、覚えてる?
一緒に内緒でお菓子食べたよね。
占いの本読んだよね。
私、こまちといる時、
すっごく楽しくて、嬉しかった。
私を普通の女の子として扱ってくれるこまちの気持ちが、
何よりも嬉しかったんだよ。」
私は大きく息を吸って、
また言葉を続ける。
「だから、こまち。
私の世界へはきちゃダメだよ。
同じになっちゃダメだよ。
生きてよ。」
私がそう言うと、
触れた指先が、
どんどん消えていくのがわかった。
気づけばここには私しかいない。
こまちの生き霊が、体に還ったんだ。
私はそれからもこまちのいない
夜を過ごしては、朝を迎えた。
こまちが生きていることを信じて。
__ある、黄昏時の春の放課後。
コンコンコン、とノック音が聞こえてくる。
「花子ちゃん。」
私はドアを開けて答える。
「はぁい。」 珊瑚礁がらすさん(選択なし・12さい)からの相談
とうこう日:2023年9月30日みんなの答え:2件
また聞こえてくるノック音。
最近の学生は
本当にうるさいものだ。
もうそろそろ痛い目を
見せないといけない。
コン、という音の
3度目が聞こえた時。
「はぁ…い」と言って
私は個室トイレのドアを
勢いよく開けた。
だけどそれにびっくりしたのは、
私の方だ。
ドアをノックしていた子の
目からは大粒の涙が流れていた。
私は流石に少し慌てて、
ハンカチを取り出す。
「ちょっと…!どうしたのよ…!」
私がハンカチでその子の顔を
ゴシゴシと吹いている中、
彼女は口を開いた。
「よかった、
花子さん出てきてくれた…。
その…私、いじめられてるんです。
相談とかって、聞いてもらっても…」
女の子がそう言いかけたところで、
私は大きくわざとらしい
ため息をついた。
何十年もこの学校に
居座り続けてきたが、
こんなにおかしな子は初めてだ。
だけど放っておけるはずもなく、
私は手洗い場に
腰をかけて話を聞いた。
その出来事が終わってからも、
こまちという名の女の子は
私に相談しにやってきた。
時にはこっそり
お菓子を持ってきたり、
占いの本を持ってきたり。
こまちと一緒にいる時は
私も普通の女の子になれたような
気がして、少し嬉しかった。
毎日私のところに
こまちが来るほど
仲良くなっていたのに、
ある日。
こまちは私のところに来なかった。
私はどこからも情報を得られないから、
こまちがどこにいるのかも
わからないまま
毎日を過ごしていた。
学校のトイレにいるうちに、
こんな話を聞いた。
「一年二組の…鈴木こまちって子さ、
事故で今入院してるらしいよ。
もう死にかけとか噂で聞いたけど。」
「やばー!いじめられてた子だよね?」
私は衝撃のあまり、声も出せなかった。
こまちが、死ぬ?
なのに私は何もできない。
こまちとは友達なのに。守るって決めてたのに。
こんなの、おかしい。
「花子ちゃん。」
そんな声が聞こえた。
きっとこまちの生き霊だ。
こまちの指先は透けていて、
もう少しすれば死んでしまうような
危険な状態だということがわかった。
「こまち、こまち…」
私が呼んでも、こまちは何も言わない。
私は目を瞑り、こまちの透けた手をにぎって
こつん、と額をくっつけた。
「こまち、覚えてる?
一緒に内緒でお菓子食べたよね。
占いの本読んだよね。
私、こまちといる時、
すっごく楽しくて、嬉しかった。
私を普通の女の子として扱ってくれるこまちの気持ちが、
何よりも嬉しかったんだよ。」
私は大きく息を吸って、
また言葉を続ける。
「だから、こまち。
私の世界へはきちゃダメだよ。
同じになっちゃダメだよ。
生きてよ。」
私がそう言うと、
触れた指先が、
どんどん消えていくのがわかった。
気づけばここには私しかいない。
こまちの生き霊が、体に還ったんだ。
私はそれからもこまちのいない
夜を過ごしては、朝を迎えた。
こまちが生きていることを信じて。
__ある、黄昏時の春の放課後。
コンコンコン、とノック音が聞こえてくる。
「花子ちゃん。」
私はドアを開けて答える。
「はぁい。」 珊瑚礁がらすさん(選択なし・12さい)からの相談
とうこう日:2023年9月30日みんなの答え:2件
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-
感動…。 「猫ちゃんおいで、おいで」 「ニャギー!」 ガリッ。
痛っ。 というわけでどうもおは~ニャン(=^x^=)♪
蜜留玖なのだっ!
★本題☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
うわ~~。 感動…。
花子ちゃん、かっこいい!! こまちちゃん、生き返ったかな?
とにかく、とても感動…。
短文失礼しました。 またっち(^_−)−☆ 蜜留玖☆さん(埼玉・10さい)からの答え
とうこう日:2023年11月26日 -
感動!! こんにちは!萌絵っていいます!ニクネ覚えてくれると嬉しいな!
花子ちゃんかっこいい…!!
こんなにおもしろい小説書けるのすごい!
語彙力なくてごめん!
またね! 萌絵。さん(選択なし・12さい)からの答え
とうこう日:2023年11月26日
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- キッズなんでも相談では、投稿されたユーザーの
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