歪んだ愛と夢の中
「よし、寝るか…」
スマホをベッドの傍らに置き、目を瞑る。
頭の中はいろんな事柄がぐるぐると渦巻いていたが、一旦何も考えずに重力に任せてベッドに沈んでいく。
そうすれば、きっと今日もあの夢が見れるはずだ。
いつものように森の中に佇んでいる状態から夢は始まった。そして私はいつも通りあの場所へ向かう。
ここは現実世界から逃げてしまいたいと思う人だけが辿り着ける、現実よりも遥かに美しい夢の中の世界だ。
目の前に何度も見た家が現れる。木で作られた、異世界物のアニメに出てくるみたいに綺麗な家。
扉をノックする。
「は〜い」
何回も聞いた優しい柊さんの声が聞こえて、扉が開く。
そこにはいつもの黒い髪に緑色の目をした柊さんが立っていた。
「京奈さんまた来てくれたんですか?」
「あは、ちょっと疲れちゃって…」
「そりゃあ疲れちゃいますよね、そっちの世界で生きてたら」
柊さんとは私がここに初めて来た時に説明や案内をしてくれた人で、夢の中の存在とはいえかなり感謝している。
柊さんは誰に対しても優しくて、私とはまるで違って可愛くて、みんなを照らしてくれる太陽みたいだ。
「ほら京奈さん、上がってください。今お茶持ってきますね」
「あ、いつもありがとうございます」
「いえいえ〜」
本当にここは安心する。ここに居る時だけは、現実世界に居る陰鬱な存在から遠ざけて守ってくれる気がするんだ。
…柊さんとずっと一緒に居れたら、とても幸せなんだろうな。
「はい、お茶ですよ。京奈さん、今日は何があったんですか?またお母さんに何かされました?」
「はい…ええと、今日も沢山怒鳴られちゃって…」
私の親はいわゆる毒親というやつで、自分のストレスを全て私にぶつけてくるような人だ。私の家は元々貧乏で、そこに私が産まれたことによって更に生活が苦しくなったという理由で私にいつも暴言を吐いている。
「…そうですか。何回も言いますが、これは京奈さんのせいではありません。もう分かっているでしょうが、京奈さんはただただ一生懸命生きているだけですから」
「はい…でも、それでも苦しくて…」
「ですよね。私が何を言ったって、しょせん夢の世界の住人ですから」
柊さんは眉根を寄せ、悲しそうに呟いた。
今まで何回も聞いたその言葉。その言葉を使う時の柊さんはいつも悲しそうで、私もつられて悲しくなってしまう。
そんなことを物悲しそうに言う柊さんになんだか申し訳なくなってしまって、私は謝罪の言葉を連ねる。
「…あ、すいません、」
「いえ、京奈さんは何も悪くありません。ふふ、いつか私も現実世界に行けたらいいんですけどね」
さっきの雰囲気から一変し、真面目に話を聞いていた柊さんはいなくなって、いつものふわふわした柊さんに戻った。
あぁ、よかった、なんて安心していると、視界がどんどんとぼやけてきた。
どうやら、この夢ももう終わりみたいだ。
「…もう、時間ですか。また会いましょうね、京奈さん」
目が覚める。あぁ、今日も学校に行かなければならないのか。憂鬱な気持ちを抱きながら私は学校へ向かった。
いつもの風景だ。私はどんどんと足を進めていると、突然手を握られた感覚を覚えた。
「迎えに来ましたよ、京奈さん」
聞き覚えのある声だ。
夢の中の存在であるはずの柊さんが、現実世界に来たのか?
いやいや、まさかそんなわけないだろう。疲れているんだろう、きっと__
「京奈さん。夢の中に行きましょうよ。全部全部捨てて、ほら、行きましょう?」
「…なんで、ひいらぎ、さん…」
驚きと恐怖を抱えながら、私は言葉を絞り出した。
「ん?夢の中から迎えに来たんですよ。ほら、京奈さんは私と一緒に居たいって思ってましたよね?」
「ねぇ、ですから__
ずっと私のそばに居てくださいよ、京奈さん」 未来さん(新潟・11さい)からの相談
とうこう日:2024年4月21日みんなの答え:1件
スマホをベッドの傍らに置き、目を瞑る。
頭の中はいろんな事柄がぐるぐると渦巻いていたが、一旦何も考えずに重力に任せてベッドに沈んでいく。
そうすれば、きっと今日もあの夢が見れるはずだ。
いつものように森の中に佇んでいる状態から夢は始まった。そして私はいつも通りあの場所へ向かう。
ここは現実世界から逃げてしまいたいと思う人だけが辿り着ける、現実よりも遥かに美しい夢の中の世界だ。
目の前に何度も見た家が現れる。木で作られた、異世界物のアニメに出てくるみたいに綺麗な家。
扉をノックする。
「は〜い」
何回も聞いた優しい柊さんの声が聞こえて、扉が開く。
そこにはいつもの黒い髪に緑色の目をした柊さんが立っていた。
「京奈さんまた来てくれたんですか?」
「あは、ちょっと疲れちゃって…」
「そりゃあ疲れちゃいますよね、そっちの世界で生きてたら」
柊さんとは私がここに初めて来た時に説明や案内をしてくれた人で、夢の中の存在とはいえかなり感謝している。
柊さんは誰に対しても優しくて、私とはまるで違って可愛くて、みんなを照らしてくれる太陽みたいだ。
「ほら京奈さん、上がってください。今お茶持ってきますね」
「あ、いつもありがとうございます」
「いえいえ〜」
本当にここは安心する。ここに居る時だけは、現実世界に居る陰鬱な存在から遠ざけて守ってくれる気がするんだ。
…柊さんとずっと一緒に居れたら、とても幸せなんだろうな。
「はい、お茶ですよ。京奈さん、今日は何があったんですか?またお母さんに何かされました?」
「はい…ええと、今日も沢山怒鳴られちゃって…」
私の親はいわゆる毒親というやつで、自分のストレスを全て私にぶつけてくるような人だ。私の家は元々貧乏で、そこに私が産まれたことによって更に生活が苦しくなったという理由で私にいつも暴言を吐いている。
「…そうですか。何回も言いますが、これは京奈さんのせいではありません。もう分かっているでしょうが、京奈さんはただただ一生懸命生きているだけですから」
「はい…でも、それでも苦しくて…」
「ですよね。私が何を言ったって、しょせん夢の世界の住人ですから」
柊さんは眉根を寄せ、悲しそうに呟いた。
今まで何回も聞いたその言葉。その言葉を使う時の柊さんはいつも悲しそうで、私もつられて悲しくなってしまう。
そんなことを物悲しそうに言う柊さんになんだか申し訳なくなってしまって、私は謝罪の言葉を連ねる。
「…あ、すいません、」
「いえ、京奈さんは何も悪くありません。ふふ、いつか私も現実世界に行けたらいいんですけどね」
さっきの雰囲気から一変し、真面目に話を聞いていた柊さんはいなくなって、いつものふわふわした柊さんに戻った。
あぁ、よかった、なんて安心していると、視界がどんどんとぼやけてきた。
どうやら、この夢ももう終わりみたいだ。
「…もう、時間ですか。また会いましょうね、京奈さん」
目が覚める。あぁ、今日も学校に行かなければならないのか。憂鬱な気持ちを抱きながら私は学校へ向かった。
いつもの風景だ。私はどんどんと足を進めていると、突然手を握られた感覚を覚えた。
「迎えに来ましたよ、京奈さん」
聞き覚えのある声だ。
夢の中の存在であるはずの柊さんが、現実世界に来たのか?
いやいや、まさかそんなわけないだろう。疲れているんだろう、きっと__
「京奈さん。夢の中に行きましょうよ。全部全部捨てて、ほら、行きましょう?」
「…なんで、ひいらぎ、さん…」
驚きと恐怖を抱えながら、私は言葉を絞り出した。
「ん?夢の中から迎えに来たんですよ。ほら、京奈さんは私と一緒に居たいって思ってましたよね?」
「ねぇ、ですから__
ずっと私のそばに居てくださいよ、京奈さん」 未来さん(新潟・11さい)からの相談
とうこう日:2024年4月21日みんなの答え:1件
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いい話!だけど最後怖い! おはにちばんわ!虹色花火だよ!
本題
いい話ですが最後怖いです!あのまま夢の中行ったら、というかずっと一緒にとか迎えに来たとか言ってる時点で多分二度と現実世界に戻れない気がする!怖い!ありがとうございました! 虹色花火(元花火君、レインボー君)さん(神奈川・11さい)からの答え
とうこう日:2024年7月17日
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