声が聞こえない君
ピピーッ!「ゲームセット!」
よく声が響く体育館では女子が体育をしている。男子と女子はたまに合同でやるが今日は別々。
俺の名前は夜空 綺羅(よぞら きら)。俺にはあの女子の中に想いを寄せている子がいる。
「ミユカー!」
そう、空川 未結花(そらかわ みゆか)。
手話で会話をしている彼女は声や音が聞こえない。さっきミユカと呼ばれていた声ももちろん聞こえていない。
俺はそんな彼女と話してみたいと思っている。
猛暑のなか今日も学校へと歩みを進める。
ーあっ...
俺の目に彼女がとどまる。声をかけてみようと近くに行く。
キラ「あの...」
ミユカ「.....」
あっ、そうか。とんとんと彼女の肩を叩く。
すると彼女はとてつもなく驚いた表情でこちらに振り返った。
ミユカ「あ...う...」
キラ「ご、ごめん」
もちろん聞こえていない。
すっ、と彼女は手話をする。
『誰ですか?』
当然俺は手話はわからない。俺が戸惑っていると...
「はい ミユカを困らせなーい!」
俺と彼女の間にすっと割って入ったのは入江 穂花(いりえ ほのか)だ。
「ミユカ!」
入江は手慣れたように手話をする。
『ミユカ、ごめんね この人は私たちと同じクラスの夜空 綺羅くんだよ ミユカとなにか話したかったみたい』
『そうなんだ ごめんね キラくん』
「そうなんだ ごめんね キラくん だそうです」
「急に話しかけてごめん たまたま見かけたから 話したくて...」
そう言った俺の言葉を聞きながら入江は手話をする。すると彼女も手話で返す。
「そっか 学校一緒に行く?だって どうすんの?」
「い...行く」
そして俺と空川、入江の3人で学校に行った。
授業終わり、つんつんと背中をつつかれた。振り返るとそこには入江と空川がいた。
手話をする彼女。それを通訳する入江。
ホノカ(ミユカ)「今日二人だけで帰らない?」
キラ「えっでも俺手話わからない...」
ホノカ(ミユカ)「大丈夫だよ」
キラ「わかった」
俺は空川と帰ることにした。
俺は入江に話しかけるときのコツを教えてもらった。
まず空川の視界にゆっくり入る。次にスマホのメモアプリで声をかける。
すると彼女は初めて笑ってくれた。
彼女もメモアプリで返す。
ミユカ『駅ってどこの?』
キラ『○△駅だよ 空川は?』
ミユカ『私も!その駅だよ』
二人で並んで歩く。なんか...二人だけの世界って感じがする。俺の耳には彼女が画面を打つ音しか聞こえない。決して彼女の文面は声になって聞こえるはずがないのになぜか声となって聞こえる。
あっという間の時間だった。もう別れだ。去り際彼女はある文面を見せた。
ミユカ『久しぶりにこんな楽しい帰り道だった ありがとう キラくん』
それだけを見せると彼女は歩を進める。俺は咄嗟に
「空川さん!!」
と大声で彼女の名前を呼んでいた。周りの視線など気にせずに。
聞こえたかどうかわからないが彼女が振り返った。
彼女は物を言いたげに口を動かしている。
ミユカ「ぁ...り...と...ぅ」
それは確かに「ありがとう」と言っているように聞こえた。
俺は走った。思いきり彼女を抱きしめた。そして俺は
「好きだ」
そう言った。
確かだったかわからないが彼女は微(かす)かに笑っていた気がする。
〜あとがき〜
はじめまりるん!(’-’*)♪
今回耳が聞こえないミユカと想いを寄せているキラのストーリーを書かせていただきました!
読んでくださりありがとうございました!
ばいばりるん! りるん#るぅちゃん推しさん(北海道・13さい)からの相談
とうこう日:2024年8月5日みんなの答え:1件
よく声が響く体育館では女子が体育をしている。男子と女子はたまに合同でやるが今日は別々。
俺の名前は夜空 綺羅(よぞら きら)。俺にはあの女子の中に想いを寄せている子がいる。
「ミユカー!」
そう、空川 未結花(そらかわ みゆか)。
手話で会話をしている彼女は声や音が聞こえない。さっきミユカと呼ばれていた声ももちろん聞こえていない。
俺はそんな彼女と話してみたいと思っている。
猛暑のなか今日も学校へと歩みを進める。
ーあっ...
俺の目に彼女がとどまる。声をかけてみようと近くに行く。
キラ「あの...」
ミユカ「.....」
あっ、そうか。とんとんと彼女の肩を叩く。
すると彼女はとてつもなく驚いた表情でこちらに振り返った。
ミユカ「あ...う...」
キラ「ご、ごめん」
もちろん聞こえていない。
すっ、と彼女は手話をする。
『誰ですか?』
当然俺は手話はわからない。俺が戸惑っていると...
「はい ミユカを困らせなーい!」
俺と彼女の間にすっと割って入ったのは入江 穂花(いりえ ほのか)だ。
「ミユカ!」
入江は手慣れたように手話をする。
『ミユカ、ごめんね この人は私たちと同じクラスの夜空 綺羅くんだよ ミユカとなにか話したかったみたい』
『そうなんだ ごめんね キラくん』
「そうなんだ ごめんね キラくん だそうです」
「急に話しかけてごめん たまたま見かけたから 話したくて...」
そう言った俺の言葉を聞きながら入江は手話をする。すると彼女も手話で返す。
「そっか 学校一緒に行く?だって どうすんの?」
「い...行く」
そして俺と空川、入江の3人で学校に行った。
授業終わり、つんつんと背中をつつかれた。振り返るとそこには入江と空川がいた。
手話をする彼女。それを通訳する入江。
ホノカ(ミユカ)「今日二人だけで帰らない?」
キラ「えっでも俺手話わからない...」
ホノカ(ミユカ)「大丈夫だよ」
キラ「わかった」
俺は空川と帰ることにした。
俺は入江に話しかけるときのコツを教えてもらった。
まず空川の視界にゆっくり入る。次にスマホのメモアプリで声をかける。
すると彼女は初めて笑ってくれた。
彼女もメモアプリで返す。
ミユカ『駅ってどこの?』
キラ『○△駅だよ 空川は?』
ミユカ『私も!その駅だよ』
二人で並んで歩く。なんか...二人だけの世界って感じがする。俺の耳には彼女が画面を打つ音しか聞こえない。決して彼女の文面は声になって聞こえるはずがないのになぜか声となって聞こえる。
あっという間の時間だった。もう別れだ。去り際彼女はある文面を見せた。
ミユカ『久しぶりにこんな楽しい帰り道だった ありがとう キラくん』
それだけを見せると彼女は歩を進める。俺は咄嗟に
「空川さん!!」
と大声で彼女の名前を呼んでいた。周りの視線など気にせずに。
聞こえたかどうかわからないが彼女が振り返った。
彼女は物を言いたげに口を動かしている。
ミユカ「ぁ...り...と...ぅ」
それは確かに「ありがとう」と言っているように聞こえた。
俺は走った。思いきり彼女を抱きしめた。そして俺は
「好きだ」
そう言った。
確かだったかわからないが彼女は微(かす)かに笑っていた気がする。
〜あとがき〜
はじめまりるん!(’-’*)♪
今回耳が聞こえないミユカと想いを寄せているキラのストーリーを書かせていただきました!
読んでくださりありがとうございました!
ばいばりるん! りるん#るぅちゃん推しさん(北海道・13さい)からの相談
とうこう日:2024年8月5日みんなの答え:1件
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うわあああ SUN★お日様だよ(*^▽^*)
すすすすごい‥‥!!
耳が不自由なミユカちゃんと綺羅くんの恋っていう
テーマのお話ですね!
すごく感動したし、めっちゃ心に響いた!!
耳が不自由だとしても、
ミユカちゃんみたいに幸せになれるんだってことを、
多くの人に知ってもらえる、
すてきなお話だと思いました!!
じゃね☆彡 お日様さん(埼玉・12さい)からの答え
とうこう日:2024年11月8日
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