病室の少女のキセキ
私は七瀬りん。ある一箇所以外は普通の小学3年生。そのある一箇所って言うのは
右足がないこと。癌があって小学1年生の時に足を取る手術をした。これで癌が治って一安心…って思ったんだけど、今度は心臓に転移していたの!それがつい最近の検査で分かったの。さらにお医者さんから余命2ヶ月と言われたの。とても悔しかった。
でも、海外に行って手術すれ治るらしい。でも手術が成功するのは10分の1の確率である。薄暗い病室に私の泣き声が響き渡る。行きたいけど行きたくない。
いっそ病気がない夢の世界で生きたい。
ポツリと呟いた。そんな私の小さな願いを神様は叶えてくれた。
☆ ☆ ☆
瞬く間に世界が一変した。そしてその隣にはもう一人女の子がいた。
「キミは誰?」
「…みのり。小学2年生。」
「私はりん。小学3年生。」
一個年下の女の子だった。そしてベットから飛び起きると右足があった。
すごい!!これからずっとここで生きていきたい!と思ったけど、みのりちゃんはあまり乗り気じゃなかった。内気なのかな、と思った。
世界を歩き回ると、普通の街よりメルヘンチックで可愛らしい街だった。絵本とかでみた世界が本当にあるんだなぁ〜と感心してた。
結構歩いてきた。そこには、ここから先 楽しいところ という看板があった。私が進むと、みのりちゃんが、
「いっちゃだめ」
と袖を引っ張ってきた。みのりちゃんの表情はとても険しそうだったから私は歩く足を止めた。
「どうして?危ないの?」
と聞くと、みのりちゃんが
「…言いたくないけど、りんさん病気?」
この言葉で全て思い出した。病気のこと、手術のこと、もうすぐ死んじゃうかもしれないこと。全部。
「ここから先は天国。死んじゃう。現実に向き合って生きないと。私、ここに入ってしまったの。だから私、実はもう死んでる。」
え…?一瞬理解できなかった。私は怖くなって元来た方に走ったが、
(お前は病気。帰ったところでもう直ぐ死ぬぞ)
と、まるで悪魔がささやくような感じがした。怖くなって私は泣き出しちゃった。
みのりちゃんが慰めてくれてるが、泣き止めない。
「私、、死ななきゃいけないの…?」
みのりちゃんは、
「ここに入ったら、100%しんじゃう。でも、手術に成功すればまた生きられるよ。」
「でも…でも…10分の1の確率でしか成功しないんだよ?」
「りんさんなら大丈夫。もし死んでも天国には私がいるから。」
‥なんて頼もしい小学2年生なんだろう…。そして私は、
「わかった。手術受けること決意した!行ってくる!」
大声で叫んだ。みのりちゃんが
「頑張って」
って言ったのがかすかに聞こえた。
☆ ☆ ☆
目を覚ますとまたいつもの病室にいた。そして走り出した。右足はないけどないなりに一生懸命走った。現実で生きる意志を持たせてくれたみのりちゃんには感謝しきれない。お医者さんの部屋に来た私は、自分の意志を伝えた。
「お医者さん、私、手術受けるよ!」
…あれから一週間、海外の病院に行ってきた。ここで手術を受ける。私は
「絶対成功するから。」
というみのりちゃんの声が聞こえた気がした。
…ねている間に手術は終わった。
胸元に大きな傷があった。そして左足で地面を掴んだ。
「…私…生きてる……生きてるよ!!!」
「シュジュツ、セイコウシマシタ」
というお医者さんの声。
やったぁっ!!って飛び跳ねたけど傷がまだ痛かった。でも痛いのは生きてる証って思った。
……ってことがあったのはもう13年前。私は今22歳。今年から社会人。看護師さんになった。ちなみにあれから癌が転移する事もなく元気に過ごしてきてる。
ずっと前のことだけど今でもみのりちゃんのことは忘れてない。
おばあちゃんになって幸せに死んだらまた会いにいくね。
七瀬りん、今ここで生きています。 もちもちさん(神奈川・11さい)からの相談
とうこう日:2020年6月10日みんなの答え:2件
右足がないこと。癌があって小学1年生の時に足を取る手術をした。これで癌が治って一安心…って思ったんだけど、今度は心臓に転移していたの!それがつい最近の検査で分かったの。さらにお医者さんから余命2ヶ月と言われたの。とても悔しかった。
でも、海外に行って手術すれ治るらしい。でも手術が成功するのは10分の1の確率である。薄暗い病室に私の泣き声が響き渡る。行きたいけど行きたくない。
いっそ病気がない夢の世界で生きたい。
ポツリと呟いた。そんな私の小さな願いを神様は叶えてくれた。
☆ ☆ ☆
瞬く間に世界が一変した。そしてその隣にはもう一人女の子がいた。
「キミは誰?」
「…みのり。小学2年生。」
「私はりん。小学3年生。」
一個年下の女の子だった。そしてベットから飛び起きると右足があった。
すごい!!これからずっとここで生きていきたい!と思ったけど、みのりちゃんはあまり乗り気じゃなかった。内気なのかな、と思った。
世界を歩き回ると、普通の街よりメルヘンチックで可愛らしい街だった。絵本とかでみた世界が本当にあるんだなぁ〜と感心してた。
結構歩いてきた。そこには、ここから先 楽しいところ という看板があった。私が進むと、みのりちゃんが、
「いっちゃだめ」
と袖を引っ張ってきた。みのりちゃんの表情はとても険しそうだったから私は歩く足を止めた。
「どうして?危ないの?」
と聞くと、みのりちゃんが
「…言いたくないけど、りんさん病気?」
この言葉で全て思い出した。病気のこと、手術のこと、もうすぐ死んじゃうかもしれないこと。全部。
「ここから先は天国。死んじゃう。現実に向き合って生きないと。私、ここに入ってしまったの。だから私、実はもう死んでる。」
え…?一瞬理解できなかった。私は怖くなって元来た方に走ったが、
(お前は病気。帰ったところでもう直ぐ死ぬぞ)
と、まるで悪魔がささやくような感じがした。怖くなって私は泣き出しちゃった。
みのりちゃんが慰めてくれてるが、泣き止めない。
「私、、死ななきゃいけないの…?」
みのりちゃんは、
「ここに入ったら、100%しんじゃう。でも、手術に成功すればまた生きられるよ。」
「でも…でも…10分の1の確率でしか成功しないんだよ?」
「りんさんなら大丈夫。もし死んでも天国には私がいるから。」
‥なんて頼もしい小学2年生なんだろう…。そして私は、
「わかった。手術受けること決意した!行ってくる!」
大声で叫んだ。みのりちゃんが
「頑張って」
って言ったのがかすかに聞こえた。
☆ ☆ ☆
目を覚ますとまたいつもの病室にいた。そして走り出した。右足はないけどないなりに一生懸命走った。現実で生きる意志を持たせてくれたみのりちゃんには感謝しきれない。お医者さんの部屋に来た私は、自分の意志を伝えた。
「お医者さん、私、手術受けるよ!」
…あれから一週間、海外の病院に行ってきた。ここで手術を受ける。私は
「絶対成功するから。」
というみのりちゃんの声が聞こえた気がした。
…ねている間に手術は終わった。
胸元に大きな傷があった。そして左足で地面を掴んだ。
「…私…生きてる……生きてるよ!!!」
「シュジュツ、セイコウシマシタ」
というお医者さんの声。
やったぁっ!!って飛び跳ねたけど傷がまだ痛かった。でも痛いのは生きてる証って思った。
……ってことがあったのはもう13年前。私は今22歳。今年から社会人。看護師さんになった。ちなみにあれから癌が転移する事もなく元気に過ごしてきてる。
ずっと前のことだけど今でもみのりちゃんのことは忘れてない。
おばあちゃんになって幸せに死んだらまた会いにいくね。
七瀬りん、今ここで生きています。 もちもちさん(神奈川・11さい)からの相談
とうこう日:2020年6月10日みんなの答え:2件
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いいと思う すごくいい話だなと思いました。
ただ、最後がなんか微妙な気がするな。 りりあさん(選択なし・11さい)からの答え
とうこう日:2020年6月12日 -
素敵! いい話でしたね。私もみのりみたいにしっかりしないと、、、
りんも好感が持てました。
すごいですね。看護師になって、癌の患者さんをたくさん救っているんだろうな。と妄想!
これからも応援します 美雨さん(千葉・11さい)からの答え
とうこう日:2020年6月11日
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