サヨナラは一度だけ?
(名前・説明等は敢えて省かせて頂きますので、詳細等は各々で考察してください。)
「…知っていますか?フェニックスは寿命を迎えると、自ら炎に飛び込んで命を絶つんですよ。」
突然口を開いた彼女の発言に、
俺は目を丸くした。
「あぁ、まあ知ってるよ。
それで、それがどうかしたのかい?」
「……私、十歳の時から容姿はずっと変わってませんけど、もうすぐこの世に性を受けて五百年程経っているんです。
…だから…」
彼女が最後に何を言うのかを察した俺は、自身の指を彼女の小さな唇に添えた。
「…待ってくれよ、まさか……死のうと思うだとか言うんじゃないだろうな?」
困惑で歪みかける俺の顔を真剣な眼差しで見つめながら、彼女はコクリと首を縦に振った。
嘘だ。それだけは絶対に嫌だ。
「だっ、だって、君は不老不死なんだから、老衰によって死ぬことは無いだろう?」
突然過ぎる別れが目の前に迫ってきて混乱状態に陥っている俺に何も言葉を投げずに、
彼女はただただ俺を見つめていた。
「…なァ……頼むから、何か言ってくれよ…俺達から見た君は、嫁入り前の幼気な少女なんだぞ…?なんで君のような幼い子が死ななければならないんだ……?」
ひたすら彼女に声をかける口には、自身の目から止まらない涙が落ちてきて鹹い感覚がした。
今だけは大人気ないと思われても構わない、声を上げて泣きたい。
泣き落としをしてでもいいから彼女と離れる事を阻止したかった。
「………………疲れたんです。」
漸く口を開いた彼女の顔を覗くと、大粒の涙をボロボロと零していた。
涙で滲むその瞳には、光の欠片も見えなかった。
「人間の友達はみんな何百年も前に居なくなってしまいましたし、何度も新しい出会いを繰り返してはまた置いて行かれる日々、
うんざりしちゃうんですよ。
…だから死なせて欲しいんです。
大丈夫、ちゃんとまた蘇ってきますから。」
フェニックスが死んで蘇ることで永遠の時を生きる事はわかっている。
それでも、彼女と別れるのは一回だけであろうが嫌だ。
そもそも、本当に君はまたこの世へ戻ってくるのか?
その出会いと別れの繰り返しは一度の死によって止められるものなのか?
俺の頭の中は疑問でいっぱいだった。
涙が滴り落ちる俺の頬に、彼女はその小さな手を添えた。
「…準備をしましょう。」
……どうやら、俺に選択権は無かったようだ。
諦めが付いた俺は、わかったよと言うように
コクリと一度だけ頷いた。
━━━━━━━━━━━━━━━
彼女は自分なりの死に方で死ぬと言っていた。
俺は不安で仕方がなかった。
彼女がその曖昧な方法でまたここへ戻ってこれるのかが心配だったのだ。
彼女は哀情に眉を顰めているアイツから錆が混じった銀色のライターを渡されると、自身の羽根が積もった小さな山に放り投げて炎の海に染め上げた。
そして、さようなら 愛してます という言葉だけを残して、彼女は羽ばたいた。
渦巻く炎の中、
その小鳥は太陽の如くあかあかと燃えて、俺の耳と胸に激痛が走る程鳴き叫んでいた。
これが最後の挨拶だと言うように赤と黒で染まった手をこちらに向けて小さく振ると、崩れかけた身体を地面に叩きつけた。
やがてその身体は無数の光へと姿を変えて、風と共に蒼い空へと飛び立って、雲の中へと
消えていった。
その光を見届け終えた俺達は、情けないほど涙を流して咆哮の様な叫び声を上げた。
━━━━━━━━━━━━━━━
私の目の前にあるのは一扇の扉。
きっと扉の向こうには、何度も羽を広げたあの空が待っている。
その下ではあの方達が待っている。
そんな事はわかっている。
それでも…
頭の中でそう呟きながら私は後ろを振り返ると、果てることを知らない暗闇の中へと足を踏み入れた。
さて、これから何処まで行こう。
RISKYさん(静岡・13さい)からの相談
とうこう日:2020年6月15日みんなの答え:0件
「…知っていますか?フェニックスは寿命を迎えると、自ら炎に飛び込んで命を絶つんですよ。」
突然口を開いた彼女の発言に、
俺は目を丸くした。
「あぁ、まあ知ってるよ。
それで、それがどうかしたのかい?」
「……私、十歳の時から容姿はずっと変わってませんけど、もうすぐこの世に性を受けて五百年程経っているんです。
…だから…」
彼女が最後に何を言うのかを察した俺は、自身の指を彼女の小さな唇に添えた。
「…待ってくれよ、まさか……死のうと思うだとか言うんじゃないだろうな?」
困惑で歪みかける俺の顔を真剣な眼差しで見つめながら、彼女はコクリと首を縦に振った。
嘘だ。それだけは絶対に嫌だ。
「だっ、だって、君は不老不死なんだから、老衰によって死ぬことは無いだろう?」
突然過ぎる別れが目の前に迫ってきて混乱状態に陥っている俺に何も言葉を投げずに、
彼女はただただ俺を見つめていた。
「…なァ……頼むから、何か言ってくれよ…俺達から見た君は、嫁入り前の幼気な少女なんだぞ…?なんで君のような幼い子が死ななければならないんだ……?」
ひたすら彼女に声をかける口には、自身の目から止まらない涙が落ちてきて鹹い感覚がした。
今だけは大人気ないと思われても構わない、声を上げて泣きたい。
泣き落としをしてでもいいから彼女と離れる事を阻止したかった。
「………………疲れたんです。」
漸く口を開いた彼女の顔を覗くと、大粒の涙をボロボロと零していた。
涙で滲むその瞳には、光の欠片も見えなかった。
「人間の友達はみんな何百年も前に居なくなってしまいましたし、何度も新しい出会いを繰り返してはまた置いて行かれる日々、
うんざりしちゃうんですよ。
…だから死なせて欲しいんです。
大丈夫、ちゃんとまた蘇ってきますから。」
フェニックスが死んで蘇ることで永遠の時を生きる事はわかっている。
それでも、彼女と別れるのは一回だけであろうが嫌だ。
そもそも、本当に君はまたこの世へ戻ってくるのか?
その出会いと別れの繰り返しは一度の死によって止められるものなのか?
俺の頭の中は疑問でいっぱいだった。
涙が滴り落ちる俺の頬に、彼女はその小さな手を添えた。
「…準備をしましょう。」
……どうやら、俺に選択権は無かったようだ。
諦めが付いた俺は、わかったよと言うように
コクリと一度だけ頷いた。
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彼女は自分なりの死に方で死ぬと言っていた。
俺は不安で仕方がなかった。
彼女がその曖昧な方法でまたここへ戻ってこれるのかが心配だったのだ。
彼女は哀情に眉を顰めているアイツから錆が混じった銀色のライターを渡されると、自身の羽根が積もった小さな山に放り投げて炎の海に染め上げた。
そして、さようなら 愛してます という言葉だけを残して、彼女は羽ばたいた。
渦巻く炎の中、
その小鳥は太陽の如くあかあかと燃えて、俺の耳と胸に激痛が走る程鳴き叫んでいた。
これが最後の挨拶だと言うように赤と黒で染まった手をこちらに向けて小さく振ると、崩れかけた身体を地面に叩きつけた。
やがてその身体は無数の光へと姿を変えて、風と共に蒼い空へと飛び立って、雲の中へと
消えていった。
その光を見届け終えた俺達は、情けないほど涙を流して咆哮の様な叫び声を上げた。
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私の目の前にあるのは一扇の扉。
きっと扉の向こうには、何度も羽を広げたあの空が待っている。
その下ではあの方達が待っている。
そんな事はわかっている。
それでも…
頭の中でそう呟きながら私は後ろを振り返ると、果てることを知らない暗闇の中へと足を踏み入れた。
さて、これから何処まで行こう。
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