アナタの為ならヒトじゃなくても構わない【短編小説】
現代ダークファンタジー系短編小説。ファンタジーあんまり見ないよね……
*****
『キミ達は想像した事があるだろうか?キミ達がいる世界にモンスターが溢れ出た日常を。
楽しそう?行ってみたい?悪い事は言わないから、やめておけ。
なんでって?______この世界は無法地帯同然。モンスターは敵対者で人を喰らう。モンスターは法に従う事はない。だから寿命まで生きれる人間なんて数えれる程しかいないからさ。
それに……キミ達自身が、モンスターになるかもしれないからね。僕だってそうだ。少し前、僕は悪魔にされた。いや……“なった”と言うべきか。“ある事”を達成する為に、自ら悪魔に魂を売ったんだ。
ある事……それは
『大切な人を守り抜く事』
大切な人。彼女は“討伐者”……モンスターを倒す事を職業としている。そして、力の無かった僕を何度も守ってくれた人。僕が片思いしている人であり……幼馴染。
彼女は、初めこそ僕が人間じゃなくなった日には絶望して、自室に閉じこもってしまった。
けれど僕が何度も話をして、ようやく外に出てきてくれた。
その時、彼女が顔を涙でくしゃくしゃにして泣きじゃくっていたのは鮮明に覚えている。
もう、彼女にあんな顔はさせたくないし、させない。彼女の為ならヒトじゃなくても構わない、アナタの為ならこの命を捨てても構わないと、あの日僕はそう誓った。』
****
______数年後。ある悪魔の自宅にて。
「あら?これは一体……?」
「あっ……それは……
だ、駄目だ!見ないでくれ……!!」
1人の女性が、押入れの奥から一冊のノートを取り出して。同じ部屋にいた悪魔が女性がノートを開こうとするのを必至に止めようとする。
「なんで?」
「所謂黒歴史帳なんだよ……だから頼むよ……」
「そう。そう言われると余計見たくなるのだけど……貴方の反応がいつもより過剰だから流石に可哀想だし、今回はやめておくわ」
悪魔が頭を下げれば、女性は悪魔を揶揄うように、少し残念そうに、そしてクスッと微笑む。それを見た悪魔は安堵の溜息を吐いて。
「余程嫌なのね……。まぁいいわ。私にも見られたくない物はあるし。
じゃ、そろそろ“魔物討伐者”出動時間だから準備するわよ」
女性は悪魔の反応に対して苦笑いしては、ノートを押入れに仕舞うと立ち上がる。しかし、悪魔は動かないままで。
「どうかした?行くわよ?」
「い、いやっ、なんでもない。行こう」
不思議そうに女性が再度尋ねれば、悪魔はようやく動き出す。
そして、数分後には二人のヒトと悪魔は、家を後にした。
(見せれる訳ないじゃないか…………別の世界の人への問いかけとか、片思いしてたとか、アナタの為ならヒトじゃなくても構わないとか、そんな事を書いたノートなんて……けれど)
(あいつ……さっきの私が“見られたくないもの”に反応している……?絶対見せないわよ。貴方を守りたくて討伐者になったとか、貴方にカッコイイとこみせて惚れてもらおうとか……色々書いてある日記帳なんて。…………でも)
((大好きなアナタ(貴方)の為なら、この命、捨てる覚悟はある______それは今も変わらない)) 蒼星さん(選択なし・15さい)からの相談
とうこう日:2020年7月1日みんなの答え:1件
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『キミ達は想像した事があるだろうか?キミ達がいる世界にモンスターが溢れ出た日常を。
楽しそう?行ってみたい?悪い事は言わないから、やめておけ。
なんでって?______この世界は無法地帯同然。モンスターは敵対者で人を喰らう。モンスターは法に従う事はない。だから寿命まで生きれる人間なんて数えれる程しかいないからさ。
それに……キミ達自身が、モンスターになるかもしれないからね。僕だってそうだ。少し前、僕は悪魔にされた。いや……“なった”と言うべきか。“ある事”を達成する為に、自ら悪魔に魂を売ったんだ。
ある事……それは
『大切な人を守り抜く事』
大切な人。彼女は“討伐者”……モンスターを倒す事を職業としている。そして、力の無かった僕を何度も守ってくれた人。僕が片思いしている人であり……幼馴染。
彼女は、初めこそ僕が人間じゃなくなった日には絶望して、自室に閉じこもってしまった。
けれど僕が何度も話をして、ようやく外に出てきてくれた。
その時、彼女が顔を涙でくしゃくしゃにして泣きじゃくっていたのは鮮明に覚えている。
もう、彼女にあんな顔はさせたくないし、させない。彼女の為ならヒトじゃなくても構わない、アナタの為ならこの命を捨てても構わないと、あの日僕はそう誓った。』
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______数年後。ある悪魔の自宅にて。
「あら?これは一体……?」
「あっ……それは……
だ、駄目だ!見ないでくれ……!!」
1人の女性が、押入れの奥から一冊のノートを取り出して。同じ部屋にいた悪魔が女性がノートを開こうとするのを必至に止めようとする。
「なんで?」
「所謂黒歴史帳なんだよ……だから頼むよ……」
「そう。そう言われると余計見たくなるのだけど……貴方の反応がいつもより過剰だから流石に可哀想だし、今回はやめておくわ」
悪魔が頭を下げれば、女性は悪魔を揶揄うように、少し残念そうに、そしてクスッと微笑む。それを見た悪魔は安堵の溜息を吐いて。
「余程嫌なのね……。まぁいいわ。私にも見られたくない物はあるし。
じゃ、そろそろ“魔物討伐者”出動時間だから準備するわよ」
女性は悪魔の反応に対して苦笑いしては、ノートを押入れに仕舞うと立ち上がる。しかし、悪魔は動かないままで。
「どうかした?行くわよ?」
「い、いやっ、なんでもない。行こう」
不思議そうに女性が再度尋ねれば、悪魔はようやく動き出す。
そして、数分後には二人のヒトと悪魔は、家を後にした。
(見せれる訳ないじゃないか…………別の世界の人への問いかけとか、片思いしてたとか、アナタの為ならヒトじゃなくても構わないとか、そんな事を書いたノートなんて……けれど)
(あいつ……さっきの私が“見られたくないもの”に反応している……?絶対見せないわよ。貴方を守りたくて討伐者になったとか、貴方にカッコイイとこみせて惚れてもらおうとか……色々書いてある日記帳なんて。…………でも)
((大好きなアナタ(貴方)の為なら、この命、捨てる覚悟はある______それは今も変わらない)) 蒼星さん(選択なし・15さい)からの相談
とうこう日:2020年7月1日みんなの答え:1件
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最後の展開がびっくりです! もう、ほんっっっっとうにすごいと思いました!特に、最後の、
((大好きなアナタ(貴方)の為なら、この命、捨てる覚悟はある______それは今も変わらない))
っていうところが、二人とも最後には同じことを考えていた、っていうことが、((○○))っていう表現で
うまく表されているのがすごいと思いました! みかんさん(選択なし・10さい)からの答え
とうこう日:2020年7月3日
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