《ちょっと長めの短編小説》 手紙
僕には毎週、手紙が届く。
宛名も無い、住所だけ書かれた真っ白な封筒に入れられた不思議な手紙。
中には、読みやすい綺麗な字で書かれた文章が綴られている。
初めこそ、不気味だった。なんせ、宛名もない、誰がどこで書いたのか分からない手紙だし、どうしてうちのポストに入っていたのかも不思議だ。それがどうして僕宛てだとわかったのかというと、まあ、なんというか、心の勘で、そう感じたのだ。勘がはたらいたのか、中には『伊藤蒼真様』と僕の名前が綺麗な文字で便箋の一番上に並んでいた。勿論、内容も不思議だった。誰にも言ったはずのない秘密や、心の中に秘めていたはずの過去のことを、この手紙の送り主は毎週話しかけてきた。そしてついに、僕も手紙を返してみた。
まずは、相手の名前を聞いてみた。そしてその次の週、また、手紙が帰ってきた。内容は、前と変わらなかったが、最後に思い出して走り書きをしたのか、いつもより少し雑な字で、『藍花より』と書いてあった。それから、僕らは毎週手紙を交換するようになり、送り主のことも分かるようになってきた。
名前は藍花で、女の子。僕と同い年の14歳。趣味は読書で、好きな食べ物はりんご。
もっともっと、彼女のことを知りたいと思った。送る度、返事が待ち遠しかった。いつの間にか、彼女に僕は恋愛感情を抱いていたみたいだ。ただ、一つだけ、聞けずにいることがあった。それは、どうして彼女が僕の秘密や、過去の事を知ってるのかだ。それも、今の友達には話していないことばかり。手紙を読む度に思う。
そしてついに、彼女にその事を聞くことにした。いつものように手紙を書いて。
一週間後、手紙は帰ってこなかった。
どうして急に手紙が来なくなったのか不思議だった。なにかあったのかと思い、僕は手紙に書かれている住所へと向かった。
しかし、そこには空き地となった草原しか残っていなかった。
ただ、真ん中に白い封筒と、見覚えのある古いチョコレートが落ちていた。拾って中を見てみると、いつもより少し乱れた字でこう書かれていた。
『蒼真へ。この手紙を読む頃には何歳になってるんだろ?あ、2年後だから14歳か。ひえ〜すごい!中学生だよ〜
蒼真、ちゃんと大きくなってるかな?ってお母さんみたいじゃん私笑
突然だけど色々あってこの手紙で蒼真に送る手紙は最後になるよ。ごめんね。
多分何が起きてるのか分からないと思うから全部説明するね。
君、伊藤蒼真は12歳の7月14日から2月24日までの記憶が全部ありません。君は7月14日に交通事故にあいました。この時は、まだ軽傷で、擦り傷くらいだったの。でも実は脳に損傷があったみたいで、2月13日に眠ってしまいました。そこから手術をして、君は何とか事故に遭うまでの記憶と、新しい記憶を手に入れることが出来ました。
しかし、事故にあってから入院している間の記憶は無くなってしまいました。起きた時、君はもう、私の事を覚えていませんでした。
はい!おしまい!どう?分かりやすかった?思い出す訳ないけど、君の記憶に私が少しでも残ってくれたら嬉しいな。大好きだよ、蒼真』
何処かで聞いたことのあるような話だった。気がついた時には、何故か分からないけど、涙が溢れていた。そして、手紙の最後には、こう書かれていた。
2018年2月14日
残念ながら明日死んでしまう、西野藍花より。
最後まで読んでくれてありがとうございます。初書きなのでクオリティは勘弁してくれ〜 爽さん(選択なし・13さい)からの相談
とうこう日:2020年7月2日みんなの答え:0件
宛名も無い、住所だけ書かれた真っ白な封筒に入れられた不思議な手紙。
中には、読みやすい綺麗な字で書かれた文章が綴られている。
初めこそ、不気味だった。なんせ、宛名もない、誰がどこで書いたのか分からない手紙だし、どうしてうちのポストに入っていたのかも不思議だ。それがどうして僕宛てだとわかったのかというと、まあ、なんというか、心の勘で、そう感じたのだ。勘がはたらいたのか、中には『伊藤蒼真様』と僕の名前が綺麗な文字で便箋の一番上に並んでいた。勿論、内容も不思議だった。誰にも言ったはずのない秘密や、心の中に秘めていたはずの過去のことを、この手紙の送り主は毎週話しかけてきた。そしてついに、僕も手紙を返してみた。
まずは、相手の名前を聞いてみた。そしてその次の週、また、手紙が帰ってきた。内容は、前と変わらなかったが、最後に思い出して走り書きをしたのか、いつもより少し雑な字で、『藍花より』と書いてあった。それから、僕らは毎週手紙を交換するようになり、送り主のことも分かるようになってきた。
名前は藍花で、女の子。僕と同い年の14歳。趣味は読書で、好きな食べ物はりんご。
もっともっと、彼女のことを知りたいと思った。送る度、返事が待ち遠しかった。いつの間にか、彼女に僕は恋愛感情を抱いていたみたいだ。ただ、一つだけ、聞けずにいることがあった。それは、どうして彼女が僕の秘密や、過去の事を知ってるのかだ。それも、今の友達には話していないことばかり。手紙を読む度に思う。
そしてついに、彼女にその事を聞くことにした。いつものように手紙を書いて。
一週間後、手紙は帰ってこなかった。
どうして急に手紙が来なくなったのか不思議だった。なにかあったのかと思い、僕は手紙に書かれている住所へと向かった。
しかし、そこには空き地となった草原しか残っていなかった。
ただ、真ん中に白い封筒と、見覚えのある古いチョコレートが落ちていた。拾って中を見てみると、いつもより少し乱れた字でこう書かれていた。
『蒼真へ。この手紙を読む頃には何歳になってるんだろ?あ、2年後だから14歳か。ひえ〜すごい!中学生だよ〜
蒼真、ちゃんと大きくなってるかな?ってお母さんみたいじゃん私笑
突然だけど色々あってこの手紙で蒼真に送る手紙は最後になるよ。ごめんね。
多分何が起きてるのか分からないと思うから全部説明するね。
君、伊藤蒼真は12歳の7月14日から2月24日までの記憶が全部ありません。君は7月14日に交通事故にあいました。この時は、まだ軽傷で、擦り傷くらいだったの。でも実は脳に損傷があったみたいで、2月13日に眠ってしまいました。そこから手術をして、君は何とか事故に遭うまでの記憶と、新しい記憶を手に入れることが出来ました。
しかし、事故にあってから入院している間の記憶は無くなってしまいました。起きた時、君はもう、私の事を覚えていませんでした。
はい!おしまい!どう?分かりやすかった?思い出す訳ないけど、君の記憶に私が少しでも残ってくれたら嬉しいな。大好きだよ、蒼真』
何処かで聞いたことのあるような話だった。気がついた時には、何故か分からないけど、涙が溢れていた。そして、手紙の最後には、こう書かれていた。
2018年2月14日
残念ながら明日死んでしまう、西野藍花より。
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