【#短編小説】死神の恋
僕は死神。そう、人の死を操る死神。普段は小学生の姿をしている。
「次は…田中ケンタ、75才か。」
任務〜人を死なせる〜は、本に書いている。場所も書いてるから、その場所にいって、姿を消して、命のロウソクを消す。命のロウソクっていうのは、死神だけに見えるロウソク。消すともうじき死ぬ。
「次は…。」
「すみません。ここ、どこか分かりますか?」
女の子の声がした。5年生くらいだ。
「今、忙しいから。他の人に聞いてくれない?」
「え?でも…お母さんが…。」
女の子が泣き出した。
「お母さんが病気だから…お見舞い、いかなくちゃ…。」
なんだ、病気か。死神の僕には関係無いな。でも、このままだとめんどくさいから、
「いいよ、近くの病院は…あそこだな。」
と言って、女の子を連れていった。病院に着くと、
「ありがとう!私の名前は佐々木ハナ。名前、何て言うの?」
と女の子…ハナが言った。名前、考えたことなかった。
「瀬戸シン。」
とっさに考えた名前。
「へー。シン君って言うんだ。じゃあね。」
「じゃ。」
今日はもう疲れたから終わりにしよう。
この日も任務をしていた。
「あ、シン君!」
前のハナだ。
「ああ、ハナか。」
「前はありがとう。実はお母さんが死んじゃって…。」
「そうなんだ。可哀想に…。」
「それで、シン君といると、楽しくなれるかなって思って…友達になってほしいんだ。」
友達…か。いいかも知れないけど、死神としてどうか。でも…
「いいよ。」
気がつくと、そういっていた。
「じゃあ、あそこで遊ぼう!」
そうハナが言って、僕を連れていった。なんか、不思議な感じ。
「ほら!楽しいでしょ。」
「うん。」
なんか、ドキドキして、フワッとした感じ。
(これって…恋なのか…?)
死神として生きてから、はじめてのことだった。まず人を死なせるのに、恋なんて要らないだろう。
「あ、もう暗くなったね。」
はっと我にかえった。
「あ、そうだな。僕、帰るわ。」
「うん、じゃあね!」
そういって僕はハナと離れた。
「任務続けるぞ。次は…」
名前を見て唖然とした。そこには……
「佐々木…ハナ…?」
僕は恋人の家族も本人も殺してしまうのか…?
「なんで…なんでだ?」
その日は最悪の気分で夜を過ごした。
最悪の気分で迎えた朝は、雨だった。何も考えずに歩いた。
「あ、シン君だ!!おはよう!!」
「あ、ハナ。おはよう。」
「どうしたの暗い顔して。元気出してよ。」
この横の人を殺すなんて、思うだけでも嫌になるだろう。
「い、いや。なんでもない。」
結局その日はこれだけで別れた。
(僕の手でハナを殺したくない…)
『おい死神。どうした。』
どこからか声がした。
「エ、エンマ様…?」
『お前、恋をしたな?それで消せないんだろ?命のロウソクを。』
「!」
全くの図星だ。
『ならば、私の力で消させてやる。』
「え、」
その瞬間、僕が僕でなくなった。自分でうごいてないのに、自分で動いている。ハナが見えた。
(ハナ…。)
『どうした?死神だろ?人を殺すんだろ?』
(でも…。ハナ!)
叫ぼうとしても叫べない。遂に…
(あ…)
消してしまった。命のロウソクを。体を自分で動かせるようになったが、動かなかった。
「あれ?シン、どうしたの?」
「ハナ…。」
「?」
「僕…」
涙が溢れてきた。
「大丈夫。何でもいって。」
力が抜けて、全てを話した。自分が死神だったこと。命のロウソクを消してしまったこと。ハナを好きだったこと。
「うん。話してくれてありがとう。私もシン君のこと大好きだよ。」
そうハナが言った。涙がどっと溢れてきた。ぬぐうとハナはそこにいなかった。
「ハナ!!!!!!」
僕はそう叫んだ。自分を消してしまいたい。たった数日でも、僕を幸せにしてくれたんだ。
「でも…もうここにはいない…。」
一度消えてしまったら。もう出てこないだろう。それでも、後悔で一杯だ。もしハナに出会わなかったら、もしハナを好きになっていなければ。
「ハナ、ありがとう…。」
そう僕はポツンと言った。
今は、エンマ様に頼んで死神をやめて人間として生きている。たまにすごく悲しくなるが、いつもこう思っている。
「ハナが教えてくれたことを、みんなに伝えたい。それまで、頑張るからね。」
この言葉、ハナに届くといいな。
どもこん!さっぴでーす!!皆さん、いかがでしたか?感想お願いします。では! さっぴ@日常組大好きさん(大阪・11さい)からの相談
とうこう日:2020年8月2日みんなの答え:4件
「次は…田中ケンタ、75才か。」
任務〜人を死なせる〜は、本に書いている。場所も書いてるから、その場所にいって、姿を消して、命のロウソクを消す。命のロウソクっていうのは、死神だけに見えるロウソク。消すともうじき死ぬ。
「次は…。」
「すみません。ここ、どこか分かりますか?」
女の子の声がした。5年生くらいだ。
「今、忙しいから。他の人に聞いてくれない?」
「え?でも…お母さんが…。」
女の子が泣き出した。
「お母さんが病気だから…お見舞い、いかなくちゃ…。」
なんだ、病気か。死神の僕には関係無いな。でも、このままだとめんどくさいから、
「いいよ、近くの病院は…あそこだな。」
と言って、女の子を連れていった。病院に着くと、
「ありがとう!私の名前は佐々木ハナ。名前、何て言うの?」
と女の子…ハナが言った。名前、考えたことなかった。
「瀬戸シン。」
とっさに考えた名前。
「へー。シン君って言うんだ。じゃあね。」
「じゃ。」
今日はもう疲れたから終わりにしよう。
この日も任務をしていた。
「あ、シン君!」
前のハナだ。
「ああ、ハナか。」
「前はありがとう。実はお母さんが死んじゃって…。」
「そうなんだ。可哀想に…。」
「それで、シン君といると、楽しくなれるかなって思って…友達になってほしいんだ。」
友達…か。いいかも知れないけど、死神としてどうか。でも…
「いいよ。」
気がつくと、そういっていた。
「じゃあ、あそこで遊ぼう!」
そうハナが言って、僕を連れていった。なんか、不思議な感じ。
「ほら!楽しいでしょ。」
「うん。」
なんか、ドキドキして、フワッとした感じ。
(これって…恋なのか…?)
死神として生きてから、はじめてのことだった。まず人を死なせるのに、恋なんて要らないだろう。
「あ、もう暗くなったね。」
はっと我にかえった。
「あ、そうだな。僕、帰るわ。」
「うん、じゃあね!」
そういって僕はハナと離れた。
「任務続けるぞ。次は…」
名前を見て唖然とした。そこには……
「佐々木…ハナ…?」
僕は恋人の家族も本人も殺してしまうのか…?
「なんで…なんでだ?」
その日は最悪の気分で夜を過ごした。
最悪の気分で迎えた朝は、雨だった。何も考えずに歩いた。
「あ、シン君だ!!おはよう!!」
「あ、ハナ。おはよう。」
「どうしたの暗い顔して。元気出してよ。」
この横の人を殺すなんて、思うだけでも嫌になるだろう。
「い、いや。なんでもない。」
結局その日はこれだけで別れた。
(僕の手でハナを殺したくない…)
『おい死神。どうした。』
どこからか声がした。
「エ、エンマ様…?」
『お前、恋をしたな?それで消せないんだろ?命のロウソクを。』
「!」
全くの図星だ。
『ならば、私の力で消させてやる。』
「え、」
その瞬間、僕が僕でなくなった。自分でうごいてないのに、自分で動いている。ハナが見えた。
(ハナ…。)
『どうした?死神だろ?人を殺すんだろ?』
(でも…。ハナ!)
叫ぼうとしても叫べない。遂に…
(あ…)
消してしまった。命のロウソクを。体を自分で動かせるようになったが、動かなかった。
「あれ?シン、どうしたの?」
「ハナ…。」
「?」
「僕…」
涙が溢れてきた。
「大丈夫。何でもいって。」
力が抜けて、全てを話した。自分が死神だったこと。命のロウソクを消してしまったこと。ハナを好きだったこと。
「うん。話してくれてありがとう。私もシン君のこと大好きだよ。」
そうハナが言った。涙がどっと溢れてきた。ぬぐうとハナはそこにいなかった。
「ハナ!!!!!!」
僕はそう叫んだ。自分を消してしまいたい。たった数日でも、僕を幸せにしてくれたんだ。
「でも…もうここにはいない…。」
一度消えてしまったら。もう出てこないだろう。それでも、後悔で一杯だ。もしハナに出会わなかったら、もしハナを好きになっていなければ。
「ハナ、ありがとう…。」
そう僕はポツンと言った。
今は、エンマ様に頼んで死神をやめて人間として生きている。たまにすごく悲しくなるが、いつもこう思っている。
「ハナが教えてくれたことを、みんなに伝えたい。それまで、頑張るからね。」
この言葉、ハナに届くといいな。
どもこん!さっぴでーす!!皆さん、いかがでしたか?感想お願いします。では! さっぴ@日常組大好きさん(大阪・11さい)からの相談
とうこう日:2020年8月2日みんなの答え:4件
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回答したことないですが...。 いつも読ませてもらってます!
ついに回答するまでに...
...メンバーの名前...出てきましたね?
死...神...聞いたことあるんですけど?
と最初は思いましたww
勘違いだとごめんなさい...
他のメンバーの話は?
はちみつさん(大阪・12さい)からの答え
とうこう日:2020年8月4日 -
また戻ってきた また戻ってきたよ!
ユマランです笑
さっぴちゃん、クロノアさん推しだよね?!
めっちゃ分かるよ!
なんか日常組のことを語っちゃってるw
やっぱ、何回読んでもいいお話!! ユマランさん(東京・12さい)からの答え
とうこう日:2020年8月4日 -
さっぴさんだ! 日常組大好きなさっぴちゃんだ〜!!
私も大好き!(同担拒否だったらごめんね)
じゃなくて!!
お話めっちゃ感動した!
ハナちゃんとシン君の深い友情?が見れたよ!
ありがとう!(*^-^*)
また書いてね! ユマランさん(東京・12さい)からの答え
とうこう日:2020年8月3日 -
良き良き! 面白い!
感動も入ってて飽きない
さっぴさんの名前のグループにも死神って人いるしね() こんそめさん(神奈川・12さい)からの答え
とうこう日:2020年8月3日
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