夏に出会ったもう一人の家族
「はぁ、はぁ、ま、待って...!」私は走ってる。白い濃い霧の中を。
もう失いたくない。消えてほしくない。一人に しないで...
気づいたら、目からは涙が溢れてた。
☆★☆★☆★☆
私は、若葉心菜。小学6年生。最近、大好きだったお父さんが、届かないお空へと、旅立ってしまった。悲しかった。もともと体の弱かったお父さんの命が長くないことは分かってた。でも、今はいなくなってほしくなかった。お母さんもいないから。お母さんは私が4歳のときに、お空へ旅立っていった。だから、夏休みはずっと一人でいると思ってた。でも、おじいちゃんとおばあちゃんの家に行けることになった。おじいちゃんたちの家は、山の中にあって、自然が豊かだった。とても久しぶりで、ワクワクした。
「心菜ちゃん!こっちおいで!」 おばあちゃんだ。
「よろしくお願いします。」 そう言って、私はおじぎした。
「大きくなったなー。よし、今日はそうめんだ!」 おじいちゃんだ。
車の中は、懐かしい香りがした。
☆★☆★☆★☆
家につくと、同じ、懐かしい香りがした。
「おじいちゃん、おばあちゃん、私、山に行ってもいい?」
私は自然が大好きだった。
「お昼ご飯には、帰るのよ!」
私はもう、山に向かっていた。向かう場所は決めていた。お母さんとお父さんが大好きだった場所だ。足は、だんだん速くなっていった。
そこには大きな石がある。迷うはずがない。でも、何かが違っていた。
「女の子?」 麦わら帽子と白いワンピースを着た、女の子がいた。
「こ、こんにちは。」 声をかけた。返事はない。
「あっ...」 「待ってたのよ。心菜。早く来てくれないから。」
振り向いた彼女は、優しく笑っていた。白い肌、私には輝いて見えた。
「誰なの?」 私は思わず聞いた。 「誰でしょーう!」
聞き返された。そんなの分かるわけがない。でも、彼女の笑顔は、心に残るものだった。
「夏菜子、夏菜子って言うのよ。忘れちゃった?」
不思議だった。どこかで聞いたことがあるような気持ちになった。
☆★☆★☆★☆
お昼ご飯を食べて、再び石の場所に向かった。
夏菜子は、優しい顔をして待っていた。
「こっちに来て。ついてきて。」
夏菜子はそういうと、駆け出した。周りは白い濃い霧に包まれ、夏菜子が見えなくなった。
「はぁ、はぁ、ま、待って。」 置いていかないで。夏菜子。
手に温かいものが触れて、そっと、握った。
「大丈夫?遅いから、心配したじゃない。」
「ご、ごめんね。」 「まあ、いいわ。」
すると、夏菜子の表情が、悲しそうになった。
「どうしたの?」 「心菜、一人になっちゃったのね。」
えっ。なんで。「ごめんなさい。全部、私が...」
私は考える間もなく、夏菜子を、抱きしめた。
「大丈夫。泣かないで。私には夏菜子がいる。」
☆★☆★☆★☆
目が覚めた。森の中、夏菜子と最後いた場所だった。
道がわからない。夏菜子が...いない。 一人にされた。
とりあえず、道を下っていった。家についても、布団に入っても、悲しみは、無くならなかった。
1ヶ月の時が流れた。夏菜子とは、もう会っていない。
今日、私を預かるところへ行かなくてはならない。
「さようなら。」
道を車で下っていると、女の子がいた。走っていた。
「心菜、心菜!ごめんなさい。許さなくていい。だけど、もう、会えないの。」
「えっ...」
「お母さんとお父さんによろしく...」
夏菜子がだんだんと消えていった。
「若葉さん、どうかしました?」
聞かれても、何も答えられなかった。
☆★☆★☆★☆
夏菜子について聞いてみた。それは、私の亡き姉だったということを、
私は後で知ることになった。
「夏菜子...」
気づいたら、目からは涙が溢れてた。
ーENDー
『登場人物』
私 若葉心菜(わかばここな)
亡き姉 若葉夏菜子(わかばかなこ)
お母さん
お父さん
おじいちゃん
おばあちゃん エリーナさん(東京・12さい)からの相談
とうこう日:2020年8月5日みんなの答え:2件
もう失いたくない。消えてほしくない。一人に しないで...
気づいたら、目からは涙が溢れてた。
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私は、若葉心菜。小学6年生。最近、大好きだったお父さんが、届かないお空へと、旅立ってしまった。悲しかった。もともと体の弱かったお父さんの命が長くないことは分かってた。でも、今はいなくなってほしくなかった。お母さんもいないから。お母さんは私が4歳のときに、お空へ旅立っていった。だから、夏休みはずっと一人でいると思ってた。でも、おじいちゃんとおばあちゃんの家に行けることになった。おじいちゃんたちの家は、山の中にあって、自然が豊かだった。とても久しぶりで、ワクワクした。
「心菜ちゃん!こっちおいで!」 おばあちゃんだ。
「よろしくお願いします。」 そう言って、私はおじぎした。
「大きくなったなー。よし、今日はそうめんだ!」 おじいちゃんだ。
車の中は、懐かしい香りがした。
☆★☆★☆★☆
家につくと、同じ、懐かしい香りがした。
「おじいちゃん、おばあちゃん、私、山に行ってもいい?」
私は自然が大好きだった。
「お昼ご飯には、帰るのよ!」
私はもう、山に向かっていた。向かう場所は決めていた。お母さんとお父さんが大好きだった場所だ。足は、だんだん速くなっていった。
そこには大きな石がある。迷うはずがない。でも、何かが違っていた。
「女の子?」 麦わら帽子と白いワンピースを着た、女の子がいた。
「こ、こんにちは。」 声をかけた。返事はない。
「あっ...」 「待ってたのよ。心菜。早く来てくれないから。」
振り向いた彼女は、優しく笑っていた。白い肌、私には輝いて見えた。
「誰なの?」 私は思わず聞いた。 「誰でしょーう!」
聞き返された。そんなの分かるわけがない。でも、彼女の笑顔は、心に残るものだった。
「夏菜子、夏菜子って言うのよ。忘れちゃった?」
不思議だった。どこかで聞いたことがあるような気持ちになった。
☆★☆★☆★☆
お昼ご飯を食べて、再び石の場所に向かった。
夏菜子は、優しい顔をして待っていた。
「こっちに来て。ついてきて。」
夏菜子はそういうと、駆け出した。周りは白い濃い霧に包まれ、夏菜子が見えなくなった。
「はぁ、はぁ、ま、待って。」 置いていかないで。夏菜子。
手に温かいものが触れて、そっと、握った。
「大丈夫?遅いから、心配したじゃない。」
「ご、ごめんね。」 「まあ、いいわ。」
すると、夏菜子の表情が、悲しそうになった。
「どうしたの?」 「心菜、一人になっちゃったのね。」
えっ。なんで。「ごめんなさい。全部、私が...」
私は考える間もなく、夏菜子を、抱きしめた。
「大丈夫。泣かないで。私には夏菜子がいる。」
☆★☆★☆★☆
目が覚めた。森の中、夏菜子と最後いた場所だった。
道がわからない。夏菜子が...いない。 一人にされた。
とりあえず、道を下っていった。家についても、布団に入っても、悲しみは、無くならなかった。
1ヶ月の時が流れた。夏菜子とは、もう会っていない。
今日、私を預かるところへ行かなくてはならない。
「さようなら。」
道を車で下っていると、女の子がいた。走っていた。
「心菜、心菜!ごめんなさい。許さなくていい。だけど、もう、会えないの。」
「えっ...」
「お母さんとお父さんによろしく...」
夏菜子がだんだんと消えていった。
「若葉さん、どうかしました?」
聞かれても、何も答えられなかった。
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夏菜子について聞いてみた。それは、私の亡き姉だったということを、
私は後で知ることになった。
「夏菜子...」
気づいたら、目からは涙が溢れてた。
ーENDー
『登場人物』
私 若葉心菜(わかばここな)
亡き姉 若葉夏菜子(わかばかなこ)
お母さん
お父さん
おじいちゃん
おばあちゃん エリーナさん(東京・12さい)からの相談
とうこう日:2020年8月5日みんなの答え:2件
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感動しました。 こんにちは。
感動しました。
素敵なお話です。
ドキドキしたし、ワクワクしました。
いっぱい読みたいです。
また、ぜひ書いてください! *sakura *さん(東京・12さい)からの答え
とうこう日:2020年8月6日 -
答えます! どうも!こんにちは!こんばんは!トロイメです(*^ω^)
答えますね!
私、この話、すごい好きだな!
記憶の物語って感じ。
感動した!
もっと、もっと色々な人に読んでもらいたいな!
これからも、何回も読むね!
向いてるよ!
お話書くの!
トロイメ トロイメさん(東京・12さい)からの答え
とうこう日:2020年8月6日
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