魔女の図書カード
「こんにちは」
不思議なお客様が店にいらっしゃった。
「もぅっ!お母さんっ。図書カードどこやったの!?」
「何か買いたいものあるの?」
「漢字ドリル!!!」
私の名前は佐奈。もうすぐ一学期の漢字テストがあるから、ドリルが買いたいの! 「ドリルが図書券で買えると思う?」 「それはやってみなきゃ分かんないじゃん…!いいから頂戴!」
「じゃ、宿題終わってからにしなさい」 押し負けた……。宿題やるっきゃない。 そう思って鉛筆を持つ。
_数分後
「終わったぁ!」
私は満足気な顔でお母さんを見る。
「行ってきたら?どうせ買えないだろうけどー(^^)」
とお母さんが言う。お母さんが指差した場所をみると、図書カードがあった。
「行ってきまーす!」
…と言って家を出る_が、勿論本屋で買えるはずがない。
(私の本屋に行きたい)
そう念じて魔界へと行く。魔界と人間界の時間軸は少し違って、魔界の時間軸は特殊。魔界はドーム型の魔力に覆われているため、時間がすすむのが凄く遅い。人間が魔界に入ると、魔界の時間軸の魔力は弱まる。つまり、人間界の時刻が止まるということ。
「あ!佐奈姉ぇ!」
「やめてデュマ。その呼び方は。同い年でしょ(正確にはデュマのほうが年上)」 いつの間にか本屋は綺麗になっていた。凄く広いのにキラキラ光って見える。
「そういえばこの本屋にドリルってあったかな?」
「あー。一応あるっすけど」
というデュマの言葉に即答した。
「じゃあ、探してみる!」
「やめといた方が良いっす」
即答して即答された。
「なんせこの本屋、初めていらっしゃった人は必ず迷子になる本屋って有名ですから」
私は思わず残酷な、背景BGMで『ごーん』となりそうな顔になった。
「いやいや、マジっすよ佐奈姉ぇ!この前なんて地図貼ったのに、逆に迷子になる人続出で…クククククク」
「何に笑ってるの?」
デュマがめちゃくちゃ堪えていたのできいた。答えは…
「佐奈姉ぇの顔っす…ウクククククク」
『ごーん』とBGMが鳴った気がした。
「もういい!探してくるから!」
…と何も考えずに私は飛び出した。
「えっと…ドリルドリル……どこなんだろ」 もふっもふぁっふぁっ
(……もふっもふぁっふぁっ?) 首元に感じるモフモフとした感触に、好奇心を隠せずにはいられなかった。思わず振り返る。
「こんにちは」
不思議なお客様が店にいらっしゃった。 そぅ、それは本当に
もふっもふぁっふぁあっの白熊だった。
「………熊…………………………!!ヒィィィ!!」
「あ〜!ペコ!なんですぐどっか行くの?」
飼い主だろうか。いや、熊をペットって…。と思ったがそれも白熊だった。
「エ…。だっでオラ、本好きだもむ」
『ん』のとこ『む』になってるよー!とツッコミたかった。そしてやっと佐奈は我に返る。 (なぜ熊が喋る!?)…と。
「あーもぅ。佐奈姉ぇ。やっと見つけたっす…。ー!!!!」
デュマがやってきたが、「ー!!!!」の時デュマの目線は白熊に釘付けになった。恐怖の顔_ではなく嬉々とした顔だった。
「えっ。超嬉しいっす!!サイン下さい!」
「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?!?」
するとデュマは
「あー。魔界ではルテヤネスは有名ですよ」
「ルテヤネス?」
「魔界のスターっす」
デュマの言葉に目から鱗だった。
「あい、サイン」
「わぁ〜!ありがとうっす!本屋に飾るっす!」
そうデュマとルテヤネスが話しているのを見て、私は密かにやきもちをやいていた気がする。するとルテヤネスがこちらを見てたので、今がチャンス!と思った。
(よーし!)
「「サイン下さい!」」
あれ?声が二重だったような…。 ん?サラサラとルテヤネスはサインを書いてくれているではないか。今時フツーの私にサインを下さいなんていう人いない…。
「サイン書いたからサイン下さい」
ルテヤネスが言った。
「え」
「サイン書いたからサイン下さい」
「マジで?」
「マジ」
「…ちょっと下書きさせて」
沈黙が続いた。デュマは笑いを必死に堪えている。サインを書いて、満足したので帰ることにした。
(家に帰りたい)
ガチャ
「ただいま〜」
「ドリル買ってきた?」
家には沈黙と凛音の泣き声が響いた。
「_あ。」
「……」
「行ってきまーす!(汗)」
「あ、佐奈姉ぇ。戻ってくるの早かったすね」 ななほしてんとうさん(京都・12さい)からの相談
とうこう日:2020年8月7日みんなの答え:1件
不思議なお客様が店にいらっしゃった。
「もぅっ!お母さんっ。図書カードどこやったの!?」
「何か買いたいものあるの?」
「漢字ドリル!!!」
私の名前は佐奈。もうすぐ一学期の漢字テストがあるから、ドリルが買いたいの! 「ドリルが図書券で買えると思う?」 「それはやってみなきゃ分かんないじゃん…!いいから頂戴!」
「じゃ、宿題終わってからにしなさい」 押し負けた……。宿題やるっきゃない。 そう思って鉛筆を持つ。
_数分後
「終わったぁ!」
私は満足気な顔でお母さんを見る。
「行ってきたら?どうせ買えないだろうけどー(^^)」
とお母さんが言う。お母さんが指差した場所をみると、図書カードがあった。
「行ってきまーす!」
…と言って家を出る_が、勿論本屋で買えるはずがない。
(私の本屋に行きたい)
そう念じて魔界へと行く。魔界と人間界の時間軸は少し違って、魔界の時間軸は特殊。魔界はドーム型の魔力に覆われているため、時間がすすむのが凄く遅い。人間が魔界に入ると、魔界の時間軸の魔力は弱まる。つまり、人間界の時刻が止まるということ。
「あ!佐奈姉ぇ!」
「やめてデュマ。その呼び方は。同い年でしょ(正確にはデュマのほうが年上)」 いつの間にか本屋は綺麗になっていた。凄く広いのにキラキラ光って見える。
「そういえばこの本屋にドリルってあったかな?」
「あー。一応あるっすけど」
というデュマの言葉に即答した。
「じゃあ、探してみる!」
「やめといた方が良いっす」
即答して即答された。
「なんせこの本屋、初めていらっしゃった人は必ず迷子になる本屋って有名ですから」
私は思わず残酷な、背景BGMで『ごーん』となりそうな顔になった。
「いやいや、マジっすよ佐奈姉ぇ!この前なんて地図貼ったのに、逆に迷子になる人続出で…クククククク」
「何に笑ってるの?」
デュマがめちゃくちゃ堪えていたのできいた。答えは…
「佐奈姉ぇの顔っす…ウクククククク」
『ごーん』とBGMが鳴った気がした。
「もういい!探してくるから!」
…と何も考えずに私は飛び出した。
「えっと…ドリルドリル……どこなんだろ」 もふっもふぁっふぁっ
(……もふっもふぁっふぁっ?) 首元に感じるモフモフとした感触に、好奇心を隠せずにはいられなかった。思わず振り返る。
「こんにちは」
不思議なお客様が店にいらっしゃった。 そぅ、それは本当に
もふっもふぁっふぁあっの白熊だった。
「………熊…………………………!!ヒィィィ!!」
「あ〜!ペコ!なんですぐどっか行くの?」
飼い主だろうか。いや、熊をペットって…。と思ったがそれも白熊だった。
「エ…。だっでオラ、本好きだもむ」
『ん』のとこ『む』になってるよー!とツッコミたかった。そしてやっと佐奈は我に返る。 (なぜ熊が喋る!?)…と。
「あーもぅ。佐奈姉ぇ。やっと見つけたっす…。ー!!!!」
デュマがやってきたが、「ー!!!!」の時デュマの目線は白熊に釘付けになった。恐怖の顔_ではなく嬉々とした顔だった。
「えっ。超嬉しいっす!!サイン下さい!」
「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?!?」
するとデュマは
「あー。魔界ではルテヤネスは有名ですよ」
「ルテヤネス?」
「魔界のスターっす」
デュマの言葉に目から鱗だった。
「あい、サイン」
「わぁ〜!ありがとうっす!本屋に飾るっす!」
そうデュマとルテヤネスが話しているのを見て、私は密かにやきもちをやいていた気がする。するとルテヤネスがこちらを見てたので、今がチャンス!と思った。
(よーし!)
「「サイン下さい!」」
あれ?声が二重だったような…。 ん?サラサラとルテヤネスはサインを書いてくれているではないか。今時フツーの私にサインを下さいなんていう人いない…。
「サイン書いたからサイン下さい」
ルテヤネスが言った。
「え」
「サイン書いたからサイン下さい」
「マジで?」
「マジ」
「…ちょっと下書きさせて」
沈黙が続いた。デュマは笑いを必死に堪えている。サインを書いて、満足したので帰ることにした。
(家に帰りたい)
ガチャ
「ただいま〜」
「ドリル買ってきた?」
家には沈黙と凛音の泣き声が響いた。
「_あ。」
「……」
「行ってきまーす!(汗)」
「あ、佐奈姉ぇ。戻ってくるの早かったすね」 ななほしてんとうさん(京都・12さい)からの相談
とうこう日:2020年8月7日みんなの答え:1件
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わぁぁあ はじめまして!ゆはです。
不思議な物語でお話に引き込まれました…><///
こういう系も好きなんですよ〜^^
ななほしてんとうさんは私、初見なのですが良かったら小説をこれからも書いてください!
#魔女の図書カード #good
ありがとうございました! ゆはさん(選択なし・11さい)からの答え
とうこう日:2020年8月8日
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