紅葉の山の半妖少女【短編小説】(オカルト系のはず)
「うわー!綺麗!」
私は、家族で紅葉がとっても綺麗な山に来ている。そして、なんとか頂上までついたところだ。
「ねぇ、あっち行っていい?」
私は、木が多い方を指差した。森だろうか?立ち入り禁止とは書いてないから、きっと入って良いのだろう。
「良いわよー。でも、十二時までには戻ってきてね。」
お母さんの優しい声がすると、私は飛び跳ねながら、森の方へ進んだ。
しばらくすると、絶景が広がる場所に着いた。そして、崖のような場所を見つけた。紅葉の葉が邪魔でよく見えないが。
「あれ?ここ柵ないじゃん。大丈夫かなぁ。」
そんな不安な声を出しながらも、私は地面に座り、湖が見える綺麗な景色を眺めた。
そして立ち上がり、思いっきり叫んだ。良い気分だ。
そんなことを思っていたら、なぜか木がどんどん高くなっていった。
そしたら新しい木が目の前に現れた。木が動いているのだろうか?
…違う!自分が落ちているんだ!足を踏み外したんだ!あの時、ちゃんと葉をどけて確認していれば!
私は後悔をしているうちに落ちながら気を失った。
あれ?私、何してたんだっけ。あ、落ちたんだった。なんだか、さわさわ音がするけど…。もしかして紅葉?ということは生きている?
私は色々なことを考えながら、そっと目を開けた。そして氷の様に固まった。
なぜなら、赤い浴衣を着た少女が地面に座り、倒れている私の頬を優しく抑えていたからだ。
おまけに少女は、獣の耳と尻尾が生えた、いわゆる半妖の姿だったのだ。
「あ、意識が戻ったんですか?良かったです。」
少女はまるで周りにあるたくさんの紅葉のように美しい声を出した。
「もしかして、この姿に驚いていますか?」
私はその一言を聞き終えたあと、驚きながらもうなずいた。
「そうですか。実は私、あなたの傷を癒していたんです。私の種族は傷を癒す力があるんですよ。」
私は勢いよく起き上がって言った。
「え?傷を癒す?私のほっぺを触っていたのが傷を癒やしていたってこと?え、待って。そんなこと出来るわけないじゃん!あと、あなたどうしてこんなところに居るの!?それにここきっと山のふもとだよね?」
しかし、少女は私の言葉を耳にもせず、ゆっくりと立ち上がり、私とは反対方向を指差した。
「私、あそこに行きたいんです。」
少女の人差し指の先には、大きな大陸らしきものがあり、手前には綺麗な川があった。
川?頂上で見たときは湖だったのに…。
「あの場所に一緒に行ってくれませんか?私、一人では行けないんです。」
少女の話によると、妖怪や半妖のように、少しでも普通の人間と違うと、あそこの大陸には一人では行けないらしい。でも、人間と一緒だったら行くことが出来るらしい。
「けど、どうやって行くの?」
少女は私の声を聞くと、少し微笑み、川岸を指差した。そこには小舟があった。
「この小船に乗って行くんですよ。私が漕ぎますから。」
その言葉を聞いて私は疑問を抱いた。もしかしたら、あそこの大陸に行ったら帰れないんじゃないかと。
その気持ちを察したのか、少女は言った。
「帰って来られますよ。…多分。」
「えぇ!?多分!?」
私は叫んでしまった。そしたら少女が顔を近づけてきた。
「もちろん、行ってくれますよね?だって私、あなたを助けたんですから。しかもあなた、最初血だらけだったんですよ。相当の力を使ったんです。もう一度言います。もちろん、行ってくれますよね?」
私はその迫力に負けた。
「わ、分かった…。行きます、行きます。」
私はきっと震えながら答えただろう。
「それじゃあ、早速出発です!さぁ、小船に乗って。一緒に行きましょう。」
少女は元気よく言って、小船に乗った。それに続けて立ち上がり、私も乗った。
ゆったりと揺れる心地良さに私はその揺れと同じように、ゆっくりと目を閉じて、眠りについた。
人間の少女が眠っている間に、半妖の少女は船を漕ぎながら悲しそうに独り言を言った。
「本当に良かったんですかね…。この人、死にそうなところを助けてもらっても、結局死んでしまう、そんな悲しい運命になるなんて…。可哀想に。でも、仕方ないです。もう、この世は飽きたんですし、何もすることがない。不老不死なんですもの…。この人と三途の川を渡れば、あの世の者になれるんですよね。彼岸に逝ったら謝らなきゃ…。せめて、この人に家族の様子も見せてあげないと…。あぁ、どうして私達半妖はあの橋を渡れないんですかね。渡れたら、この人もこんな目に遭わずに済んだのに…。」
どうでしょうか?
あ、見てくださってる方、お礼を言わせてください。
見てくれて本当に本当にありがとうございます!!
感想待ってます!! ゆ〜ぴんさん(選択なし・12さい)からの相談
とうこう日:2020年8月13日みんなの答え:4件
私は、家族で紅葉がとっても綺麗な山に来ている。そして、なんとか頂上までついたところだ。
「ねぇ、あっち行っていい?」
私は、木が多い方を指差した。森だろうか?立ち入り禁止とは書いてないから、きっと入って良いのだろう。
「良いわよー。でも、十二時までには戻ってきてね。」
お母さんの優しい声がすると、私は飛び跳ねながら、森の方へ進んだ。
しばらくすると、絶景が広がる場所に着いた。そして、崖のような場所を見つけた。紅葉の葉が邪魔でよく見えないが。
「あれ?ここ柵ないじゃん。大丈夫かなぁ。」
そんな不安な声を出しながらも、私は地面に座り、湖が見える綺麗な景色を眺めた。
そして立ち上がり、思いっきり叫んだ。良い気分だ。
そんなことを思っていたら、なぜか木がどんどん高くなっていった。
そしたら新しい木が目の前に現れた。木が動いているのだろうか?
…違う!自分が落ちているんだ!足を踏み外したんだ!あの時、ちゃんと葉をどけて確認していれば!
私は後悔をしているうちに落ちながら気を失った。
あれ?私、何してたんだっけ。あ、落ちたんだった。なんだか、さわさわ音がするけど…。もしかして紅葉?ということは生きている?
私は色々なことを考えながら、そっと目を開けた。そして氷の様に固まった。
なぜなら、赤い浴衣を着た少女が地面に座り、倒れている私の頬を優しく抑えていたからだ。
おまけに少女は、獣の耳と尻尾が生えた、いわゆる半妖の姿だったのだ。
「あ、意識が戻ったんですか?良かったです。」
少女はまるで周りにあるたくさんの紅葉のように美しい声を出した。
「もしかして、この姿に驚いていますか?」
私はその一言を聞き終えたあと、驚きながらもうなずいた。
「そうですか。実は私、あなたの傷を癒していたんです。私の種族は傷を癒す力があるんですよ。」
私は勢いよく起き上がって言った。
「え?傷を癒す?私のほっぺを触っていたのが傷を癒やしていたってこと?え、待って。そんなこと出来るわけないじゃん!あと、あなたどうしてこんなところに居るの!?それにここきっと山のふもとだよね?」
しかし、少女は私の言葉を耳にもせず、ゆっくりと立ち上がり、私とは反対方向を指差した。
「私、あそこに行きたいんです。」
少女の人差し指の先には、大きな大陸らしきものがあり、手前には綺麗な川があった。
川?頂上で見たときは湖だったのに…。
「あの場所に一緒に行ってくれませんか?私、一人では行けないんです。」
少女の話によると、妖怪や半妖のように、少しでも普通の人間と違うと、あそこの大陸には一人では行けないらしい。でも、人間と一緒だったら行くことが出来るらしい。
「けど、どうやって行くの?」
少女は私の声を聞くと、少し微笑み、川岸を指差した。そこには小舟があった。
「この小船に乗って行くんですよ。私が漕ぎますから。」
その言葉を聞いて私は疑問を抱いた。もしかしたら、あそこの大陸に行ったら帰れないんじゃないかと。
その気持ちを察したのか、少女は言った。
「帰って来られますよ。…多分。」
「えぇ!?多分!?」
私は叫んでしまった。そしたら少女が顔を近づけてきた。
「もちろん、行ってくれますよね?だって私、あなたを助けたんですから。しかもあなた、最初血だらけだったんですよ。相当の力を使ったんです。もう一度言います。もちろん、行ってくれますよね?」
私はその迫力に負けた。
「わ、分かった…。行きます、行きます。」
私はきっと震えながら答えただろう。
「それじゃあ、早速出発です!さぁ、小船に乗って。一緒に行きましょう。」
少女は元気よく言って、小船に乗った。それに続けて立ち上がり、私も乗った。
ゆったりと揺れる心地良さに私はその揺れと同じように、ゆっくりと目を閉じて、眠りについた。
人間の少女が眠っている間に、半妖の少女は船を漕ぎながら悲しそうに独り言を言った。
「本当に良かったんですかね…。この人、死にそうなところを助けてもらっても、結局死んでしまう、そんな悲しい運命になるなんて…。可哀想に。でも、仕方ないです。もう、この世は飽きたんですし、何もすることがない。不老不死なんですもの…。この人と三途の川を渡れば、あの世の者になれるんですよね。彼岸に逝ったら謝らなきゃ…。せめて、この人に家族の様子も見せてあげないと…。あぁ、どうして私達半妖はあの橋を渡れないんですかね。渡れたら、この人もこんな目に遭わずに済んだのに…。」
どうでしょうか?
あ、見てくださってる方、お礼を言わせてください。
見てくれて本当に本当にありがとうございます!!
感想待ってます!! ゆ〜ぴんさん(選択なし・12さい)からの相談
とうこう日:2020年8月13日みんなの答え:4件
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良い! もう、使う言葉ひとつひとつが
良すぎる!言葉選びって難しい
のに、ゆ〜ぴんちゃんはうまく
かけてて尊敬します!!!!! みおりぬ☆さん(選択なし・14さい)からの答え
とうこう日:2020年8月22日 -
(´∀`=)ヨキ とても良かったです!その川、三途の川だったんですね。。
ゆ〜ぴんさん!いつも読ませていただいています!私のも読んでくれてありがとう!これからもよろしく〜∩^ω^∩
あと、お誕生日おめでとう(^。^) レミーさん(選択なし・13さい)からの答え
とうこう日:2020年8月15日 -
神作だと思います! もっけ飴です(*´∀`*)
この作品のタイトルで興味をそそられ見てみると…神作!!
表現が綺麗ですし。
それに、『半妖』という言葉のチョイスも良き!
この作品めちゃ好きです(*≧∀≦*)
次回作も楽しみにしてますね♪
それでは〜。 もっけ飴さん(選択なし・13さい)からの答え
とうこう日:2020年8月15日 -
おもかな、、、 うち、半妖だいすきなんです!
素晴らしい作品、ありがとうございます。
これからも頑張ってください。 コロペロミロさん(東京・11さい)からの答え
とうこう日:2020年8月14日
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