【短編小説】【ファンタジー】 アルバムと心霊写真
私、麻梨歌(まりか)は、引越しの為に自分の部屋の片付けをしている。
クローゼットを整理していると、こんな物を見つけた。
『麻梨歌の思い出アルバム』
クレヨンで、無邪気な字でそう書かれていた。
随分と古びたアルバムだと思い、私は開いてみた。
うわあ!これ、小学校の入学式じゃん!
懐かしい写真ばかりだ。
ぱらぱらとアルバムを見ていくと、ふとある写真が目に入った。
今まで何かの行事の写真だったのに、
急に私の家で撮った写真があったからだ。
小学4年生くらいだろうか。
写真の中の私はスマホで自撮りしているのだろう。
何より衝撃的だったのは、私の背後にあった物だった。
白い服を身に纏った少女が、一緒にピースして笑っているのだ。
よく見ると、体が透けている。
…心霊写真じゃんッッ!!
私はアルバムの中からその写真を取り出した。
何故か、写真には指紋が沢山ついていた。
あの頃の私は、この写真を好んで見ていたのだろうか?
裏を見ると、幼い文字でこう書かれていた。
『幽霊の雫ちゃんとツーショット!
20xx年8月10日』
しずく……ちゃん?
そこには『幽霊』と明記されていた。
私には、幽霊に会った記憶なんてない。
…そういえば、こんな話を聞いた事がある。
『「本物のお坊さん」
日本には数人、本当に幽霊を払える人がいるらしい。
その人が払うと、幽霊は勿論成仏する。
そのほか、幽霊と関わった人の幽霊との記憶も消される。
つまり、幽霊がいたという記録は、永久に忘れ去られてしまうのだ…』
私は、まさかね、と苦笑する。
そもそも幽霊なんている訳ないし、信じてもない。
ただの迷信だ。
………はっ。私はふと気づいた。
まだ片付け終わってないーーー!
…引越しは1週間後。
1週間はあっという間に過ぎた。
私は最後に、『麻梨歌の思い出アルバム』をリュックに詰めた。
私が育った家。今まで暮らしてきた家。
…さようなら。今までありがとう。
私は、空になった自分の部屋にぼそりと言った。
「ありがとう。」
私は玄関のドアを開ける。父と母も後に続いた。
この先には、新たな暮らしが待っている。
私は前を向いて、歩き出した。
…同時刻。空。
白い服を着た少女が麻梨歌を見下ろしていた。
「マリカ…やっぱり、忘れちゃったんだ…。
あたしの事…。」
少女はぽた、ぽた、と涙を落とした。
「マリカがあたしの事を覚えてなくたって、
あたしはずっとマリカを見守り続けるよ。」
少女はかつての親友の顔を思い出す。
一緒に写真を撮った日は、今も鮮明に覚えている。
少女は雲の上をひたひたと歩き出す。
少女が歩いた後に雫が垂れる。
雫は前を向いて、歩き出した。
end
読んでくださってありがとうございました♪
感想を頂けると凄く嬉しいです〜! ちょこちっぷさん(選択なし・12さい)からの相談
とうこう日:2020年9月4日みんなの答え:2件
クローゼットを整理していると、こんな物を見つけた。
『麻梨歌の思い出アルバム』
クレヨンで、無邪気な字でそう書かれていた。
随分と古びたアルバムだと思い、私は開いてみた。
うわあ!これ、小学校の入学式じゃん!
懐かしい写真ばかりだ。
ぱらぱらとアルバムを見ていくと、ふとある写真が目に入った。
今まで何かの行事の写真だったのに、
急に私の家で撮った写真があったからだ。
小学4年生くらいだろうか。
写真の中の私はスマホで自撮りしているのだろう。
何より衝撃的だったのは、私の背後にあった物だった。
白い服を身に纏った少女が、一緒にピースして笑っているのだ。
よく見ると、体が透けている。
…心霊写真じゃんッッ!!
私はアルバムの中からその写真を取り出した。
何故か、写真には指紋が沢山ついていた。
あの頃の私は、この写真を好んで見ていたのだろうか?
裏を見ると、幼い文字でこう書かれていた。
『幽霊の雫ちゃんとツーショット!
20xx年8月10日』
しずく……ちゃん?
そこには『幽霊』と明記されていた。
私には、幽霊に会った記憶なんてない。
…そういえば、こんな話を聞いた事がある。
『「本物のお坊さん」
日本には数人、本当に幽霊を払える人がいるらしい。
その人が払うと、幽霊は勿論成仏する。
そのほか、幽霊と関わった人の幽霊との記憶も消される。
つまり、幽霊がいたという記録は、永久に忘れ去られてしまうのだ…』
私は、まさかね、と苦笑する。
そもそも幽霊なんている訳ないし、信じてもない。
ただの迷信だ。
………はっ。私はふと気づいた。
まだ片付け終わってないーーー!
…引越しは1週間後。
1週間はあっという間に過ぎた。
私は最後に、『麻梨歌の思い出アルバム』をリュックに詰めた。
私が育った家。今まで暮らしてきた家。
…さようなら。今までありがとう。
私は、空になった自分の部屋にぼそりと言った。
「ありがとう。」
私は玄関のドアを開ける。父と母も後に続いた。
この先には、新たな暮らしが待っている。
私は前を向いて、歩き出した。
…同時刻。空。
白い服を着た少女が麻梨歌を見下ろしていた。
「マリカ…やっぱり、忘れちゃったんだ…。
あたしの事…。」
少女はぽた、ぽた、と涙を落とした。
「マリカがあたしの事を覚えてなくたって、
あたしはずっとマリカを見守り続けるよ。」
少女はかつての親友の顔を思い出す。
一緒に写真を撮った日は、今も鮮明に覚えている。
少女は雲の上をひたひたと歩き出す。
少女が歩いた後に雫が垂れる。
雫は前を向いて、歩き出した。
end
読んでくださってありがとうございました♪
感想を頂けると凄く嬉しいです〜! ちょこちっぷさん(選択なし・12さい)からの相談
とうこう日:2020年9月4日みんなの答え:2件
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感動…! 今回のお話は感動物語ですね。
とっても素敵です!
雫ちゃん、成仏されてしまったんですね……。
でも、雫ちゃんの麻梨歌への想いに感動〜!!
今回も素敵な作品をありがとうございます♪ ひよりさん(埼玉・13さい)からの答え
とうこう日:2020年9月5日 -
涙 こんにちはぁ!エナガ大好きなシマエナガでーす!
最後の、白い服の少女の言葉を聞いてうるっとしました…。
実際に心霊写真見たら、私、気を失ってるかもw それかトイレに駆け込む!笑(なんだそれ)
全体的に話がまとまってて読みやす!て、天才…!!
ちょこちっぷさんの作品て、毎回終わり方が上手い・:*+.\\(( °ω° ))/.:+
すっごい参考にさせてもらってまっす!
次作待ってまーす!
では! シマエナガさん(選択なし・11さい)からの答え
とうこう日:2020年9月5日
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