【短編小説】　大学入試と七色の虹：キッズなんでも相談：ニフティキッズ

【短編小説】　大学入試と七色の虹 チッ…チッ…チッ…
部屋には、時計の秒針が動く音だけが響く。
あと5秒…4…3…2…1…
試験監督が声を発する。
「始め！」

…私は自分を信じて突き進むと、心に決めている。

数週間前に遡る。
「虹琴(にこ)！授業中トイレ行ってたけど、大丈夫！？」
ここはとある高等学校。
私に話しかけてきたのは、クラスメイトの美優(みゆう)だ。
「あと数週間で大学入試だから、緊張しちゃって…」
そう返すと、美優はぱっと笑ってこう言った。
「そうそう！虹琴の名前にもある「虹」を見ると、
願いが叶う他に、これからいい事が起こるみたいだよ！
虹見つけられたら、もしかしたら虹琴、試験受かるかもよ？」
スピリチュアル好きな美優は、こういう事に詳しい。
私はあまり占いなどを信じるタイプではない。
だけど、そんな事が起こるのなら虹を見つけてみたい、と思った。
勿論今も死に物狂いで勉強しているが、
やはり人生がかかっている試験となると、それでも不安なのが事実。
僅かでも、気持ちを落ち着かせたい。
この日から私は、「虹探し」を始める事にした。

通り雨が降った後や、雨の後晴れた時には、必ず窓の外をチェック。
…案外、虹って見つけられないな…。
虹を見つけられないまま、1週間が過ぎた。
私はますます不安になった。
…逆効果じゃんっ！！
私は窓の外を見るのをやめ、勉強に専念した。
(…虹、見つけたいけど……もう、時間もないよね…)
私はがっかりしたが、試験には前向きに臨もうと思う。

遂に試験当日。長いようであっという間だった。
悪いタイミングで、こんな事を思い出してしまった。
『虹を見ると、願いが叶う他に、これからいい事が起こるみたいだよ！…』
やっぱり、もう少し根気良く「虹探し」した方が良かったかな…。
だけど、もう後の祭り。
私は家を出て、家から1時間ほどかかる試験会場(大学)へと行く事しかできない。
私は、1時間電車に揺られた。
大学を目指して歩いていると、通りかかった広場の噴水にふと目が行った。
噴水の水で、小さな虹ができている。
私は拍子抜けした。こんなに偶然に、虹が見つかるなんて！
私は笑った。緊張が、少しほぐれた。
私は足を早めた。気がついたら、私は小走りをしていた。
自分を信じて、前を向こう。
まさに、人事を尽くして天命を待つ、だ。
やれる事はやった。
後は、目の前の問題に真っ直ぐ向き合うだけだ。
私は深呼吸をして、大学の校門を通る。
end

読んでくださってありがとうございました*\\(^o^)/*
私はまだ入試の年齢じゃないので表現とか実際と違ったら
すみません^_^;
感想待ってます！
感想を送ってくれる方、本当にありがとうございます♪ ちょこちっぷさん（選択なし・12さい）からの相談
とうこう日：2020年9月5日みんなの答え：2件

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何と表現したらいいかっ！ 最後の終わり方！！
サイコー！！！
今回も素晴らしい作品、どうも有難う♪

実は、私も短編小説書いてるんです。
このサイトにアップはしていないけどね笑 ひよりさん（埼玉・13さい）からの答え
とうこう日：2020年9月6日
受験合格できますよーに！ こんにちはぁ！エナガ大好きなシマエナガでーす！

虹琴ちゃん、受験合格できますよーに！
ついつい応援しちゃう小説ですね！
私もテスト前に虹探ししようかな…？笑
続きがすっごい気になる～！
良い小説ありがとう！
ではっ！ シマエナガさん（選択なし・11さい）からの答え
とうこう日：2020年9月6日

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相談タイトル：「【短編小説】 大学入試と七色の虹」

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