君への想い、はかなくて
君は私のこと、どう思ってる?ただの同級生?静かで地味な普通の子?
私は、結構好きなんだけどな、君のこと。君がどこにいたって探し出せる自信もあるし、君のことを誰よりも知っていると自負している。私は、恥ずかしいけど、君の、仕草や、全てが、好きです。
でも、君はいつも他の誰かを見つめている。それを見るたびに、君が他の女子に話しかけるたびに、胸が痛んで、苦しくて、寂しくて。
私は、君が振り向いてくれないこと、この恋は実らないこと、これは私のはかない片想いだということ、全て、自分が一番分かっている。でも、君が気になって、君から目が離せなくって、そしてまた今日も、君に恋してる。
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君に出会ったのは、中学校に行く途中の道でのことだった。桜が咲き誇っていたその日、私はその桜に見とれ、感心していた。木々は桃色の花に包まれ、桜の花びらが雪のように空を舞っていた。私は薄紅色に染まった絨毯の道を、春の暖かい日差しを浴びながら、すがすがしい気分で歩いていた。すると、目の前には同じ学校の制服を着た少年がいた。誰だろうと気になっていたら、彼は突然ぴたっと歩くのをやめた。
「三和中ってどこだっけ?…って、馴れ馴れしく突然すみません!失礼しました!気にしないでください!では」
彼はくるっと振り向き、不安で困った表情で私にそう言ったが、その後、すぐに走り去ろうとした。私は彼を呼び止め、とっさに彼の腕をそっと掴んだ。
「私も三和中だから、一緒に来る?…って、二人なんて嫌ですよね。すみません!道、教えます。」
私はそう言い、手を離した。すると彼が私の腕を掴み、こう言った。
「いいえ、全然平気です。道、教えてくれるなんて、嬉しいです!ありがとうございます!なんかすみません、けど、お願いします!」
私たちは二人で並んで学校までの道を歩いた。
「そのキーホルダー、可愛いですね」
「ほんと!これ、お父さんからの出張のお土産なんだ。あなたのそのキーホルダーも可愛いね!」
「へへっ、ありがと。これ、お気に入りなんだ。」
私たちは二人で、そんなたわいない話をしていた。そのうちに、私は君の話し方や笑顔、君のいろんなことに惚れていたいたようだ。君との、ほんのわずかな時間だったけれど、それは、とても楽しかった。また話したいな。友達にでもいや、それ以上にもなれたらな、なんて思ってた。君は私のこと、何か思ってくれてるのかな、なんて期待もした。
でも、君は私のことは何にも思ってないらしかった。ずっと君と同じクラスだったけれど、結局中学生活で私と君とで話したのはあの日が最初で最後だった。君は私なしでも幸せそうで、楽しそうだった。私はあのひと時だけ君を助けてあげただけの脇脇役だったようだ。君の視線に私は入らない。寂しい。初恋だっていうのに、実らない。「悲しーよ…。ぴえん…」と簡単に流せるような軽い気持ちではない。本気だよ。君へのこの気持ち。でも君は、そうはみじんも知らないし、そう私に思ってもいないだろう。私、君がいないとずっと一人なんだよ。この気持ち、ずっと引きずることになっちゃうんだよ。でも、いったん好きになっちゃうと、簡単にはこの気持ちはおさまらない。君へのこの気持ち、どうしたらいいのよ。もう、君が責任とってよね、なんて、言えるわけない。
私たちは同じ高校に進学した。けど、まだ君とは話せていない。
今日もため息と、君からの言葉を期待しながら、でも叶わずに1日が終わってしまった。ずっとこの繰り返しだ。
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また桜の季節がやってきましたね。君はもう忘れてしまっているのかな、あの日のこと。あの桜、綺麗だったね、でも、今年もやっぱり綺麗だね。こんな会話を君と出来たなら、君と寄り添いあって、ずっとそばにいれたなら。そんなことを、今年も一人で思ってる。桜の花びらが私の頬を撫でる。暖かい日差しを浴びながら、今日も君を待っています。
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コメント待ってます!
たくさんの人に読んで欲しいなあ…!
ふーみんさん(千葉・11さい)からの相談
とうこう日:2020年10月21日みんなの答え:2件
私は、結構好きなんだけどな、君のこと。君がどこにいたって探し出せる自信もあるし、君のことを誰よりも知っていると自負している。私は、恥ずかしいけど、君の、仕草や、全てが、好きです。
でも、君はいつも他の誰かを見つめている。それを見るたびに、君が他の女子に話しかけるたびに、胸が痛んで、苦しくて、寂しくて。
私は、君が振り向いてくれないこと、この恋は実らないこと、これは私のはかない片想いだということ、全て、自分が一番分かっている。でも、君が気になって、君から目が離せなくって、そしてまた今日も、君に恋してる。
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君に出会ったのは、中学校に行く途中の道でのことだった。桜が咲き誇っていたその日、私はその桜に見とれ、感心していた。木々は桃色の花に包まれ、桜の花びらが雪のように空を舞っていた。私は薄紅色に染まった絨毯の道を、春の暖かい日差しを浴びながら、すがすがしい気分で歩いていた。すると、目の前には同じ学校の制服を着た少年がいた。誰だろうと気になっていたら、彼は突然ぴたっと歩くのをやめた。
「三和中ってどこだっけ?…って、馴れ馴れしく突然すみません!失礼しました!気にしないでください!では」
彼はくるっと振り向き、不安で困った表情で私にそう言ったが、その後、すぐに走り去ろうとした。私は彼を呼び止め、とっさに彼の腕をそっと掴んだ。
「私も三和中だから、一緒に来る?…って、二人なんて嫌ですよね。すみません!道、教えます。」
私はそう言い、手を離した。すると彼が私の腕を掴み、こう言った。
「いいえ、全然平気です。道、教えてくれるなんて、嬉しいです!ありがとうございます!なんかすみません、けど、お願いします!」
私たちは二人で並んで学校までの道を歩いた。
「そのキーホルダー、可愛いですね」
「ほんと!これ、お父さんからの出張のお土産なんだ。あなたのそのキーホルダーも可愛いね!」
「へへっ、ありがと。これ、お気に入りなんだ。」
私たちは二人で、そんなたわいない話をしていた。そのうちに、私は君の話し方や笑顔、君のいろんなことに惚れていたいたようだ。君との、ほんのわずかな時間だったけれど、それは、とても楽しかった。また話したいな。友達にでもいや、それ以上にもなれたらな、なんて思ってた。君は私のこと、何か思ってくれてるのかな、なんて期待もした。
でも、君は私のことは何にも思ってないらしかった。ずっと君と同じクラスだったけれど、結局中学生活で私と君とで話したのはあの日が最初で最後だった。君は私なしでも幸せそうで、楽しそうだった。私はあのひと時だけ君を助けてあげただけの脇脇役だったようだ。君の視線に私は入らない。寂しい。初恋だっていうのに、実らない。「悲しーよ…。ぴえん…」と簡単に流せるような軽い気持ちではない。本気だよ。君へのこの気持ち。でも君は、そうはみじんも知らないし、そう私に思ってもいないだろう。私、君がいないとずっと一人なんだよ。この気持ち、ずっと引きずることになっちゃうんだよ。でも、いったん好きになっちゃうと、簡単にはこの気持ちはおさまらない。君へのこの気持ち、どうしたらいいのよ。もう、君が責任とってよね、なんて、言えるわけない。
私たちは同じ高校に進学した。けど、まだ君とは話せていない。
今日もため息と、君からの言葉を期待しながら、でも叶わずに1日が終わってしまった。ずっとこの繰り返しだ。
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また桜の季節がやってきましたね。君はもう忘れてしまっているのかな、あの日のこと。あの桜、綺麗だったね、でも、今年もやっぱり綺麗だね。こんな会話を君と出来たなら、君と寄り添いあって、ずっとそばにいれたなら。そんなことを、今年も一人で思ってる。桜の花びらが私の頬を撫でる。暖かい日差しを浴びながら、今日も君を待っています。
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たくさんの人に読んで欲しいなあ…!
ふーみんさん(千葉・11さい)からの相談
とうこう日:2020年10月21日みんなの答え:2件
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す、すごい…(゚o゚;; このセンス、す、凄すぎる…!
淡い彼への恋心、でもそれは相手には届かない…
めっちゃ泣ける!
桜の表現のところで、
「あ、これは大作だ…」
って思いました。
主人公の女の子は、これは片想いって分かっているけど、まだ彼を想っている…
年下なのにこんなに素晴らしい作品をかけるなんて…感心!(拍手喝采!) もちもにこさん(茨城・12さい)からの答え
とうこう日:2020年10月26日 -
期待以上の作品! 小説のところをなんとなーく見てたら、このタイトルに出会いました。こ、このタイトル!ぬおっ!うわぉ!誰が書いたんだろう…見てみると、そこにはふーみんさんの名前が!
2作目、書いてくれていたんですね!嬉しいです!
そしてそのお話も泣ける失恋物語…とっても良いお話で面白かったです!
「今日もため息と、君からの言葉を期待しながら、でも叶わずに1日が終わってしまった。」っていう場面と「今日も君を待っています。」ってところが、な、な、泣ける…(…;_;)
これからもふーみんさんのこと応援します!次の作品待ってます! マンゴーブルーベリーさん(埼玉・11さい)からの答え
とうこう日:2020年10月25日
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