星捜し
紺に染まった大地には淡い桃色の川が流れ、光が瞬く空は銀色に覆われている。
その紺色の上を二人の子どもが歩いていた。
ワンピースを着た少女が目を輝かせながら口を開く。
「ねぇ、ミュゲ」
ミュゲ、と呼ばれた、ツバの長い帽子をかぶった少年は答える。
「なあに、リラ」
「見てあれ、かわいい」
少女___リラが指差す先には、長いしっぽと赤い瞳をした小さな生き物がいた。
二人は生き物へと駆け寄る。
「ほんとだ。この星で初発見の生命体だな。前の星の『ネコ』ってのに似てるね」
「でしょ?ちょっと耳が長いけど。
でも、『ネコ』じゃなくて『キャット』じゃない?」
「確かにそうかも。どっちだったっけ」
そんな話を聞きながら、生き物はただ大人しく撫でられるがままとなっている。
「……そういえばさっきの星、『あの星』とすっごく似てなかった?
ミュゲはさ、どう思う?」
「……!…僕もそう思った」
「昔、母さまと父さまと一緒に行った『あの星』よりは
緑色が少なかったような感じがするの。けどね、場所は近いはずだし
『あの星』にあった建物とそっくりなのをいくつか見つけたから……」
少年も、先ほど行っていた星のことを思い出し、同意する。
「砂が広がってるとこに大きい石のブロックが積み重なったのとかね。
横から見ると三角のやつ」
「うん、一番上がとんがった三角。
もしかしたら、ああいうのがあのあたりの星で流行ってるのかもしれないなって」
「だね。そして、さっきの星よりも、もっと緑が多くて、青ももっと綺麗で、
空気も濁ってない星が、それが僕たちの捜す『あの星』なんだよ、きっと」
リラは、両親とともに『あの星』へと行った、
今よりも幸せだった頃の《思い出》に浸った。
ミュゲは、『あの星』を探してもう一度行くことで、
《再びその幸せが訪れる》ことを願った。
途端に、少女に抱きしめられていた生き物が、大あくびをしてしっぽを揺らす。
その動きを見た二人の顔から笑みがこぼれる。
「この子やっぱりかわいい……一緒に連れて行ってもいい?」
「ダメだよ、リラ。母さまも父さまも、その場所の生物を外に連れて行かないで、
って言ってたでしょ?さっきの星みたいに生態系が崩れちゃうよ?」
「むぅ……分かったよ。あっ、そろそろ次の星、出発する?」
「うん、じゃあもう行こうか」
そう言うと、ミュゲは帽子を外し、逆さまにしてから少し遠くに投げる。
落ちた帽子が大きくなった。
「ほら、だったらその子下ろして乗って乗って」
少年に言われ、リラはしぶしぶ生き物を下ろす。
帽子の中に二人で入る。
「じゃあね、キャットちゃん!」
少女がそう叫ぶと同時に、少年の操作で、帽子型の乗り物は舞い上がる。
銀の空、漆黒の宇宙へと。
それが遠ざかる姿を、キャットちゃん、と呼ばれた生き物は
首を傾げながら不思議そうに眺めていた。
紫、山吹色、群青などに光り輝く星しか見えなくなっても、
その赤い瞳でずっとずっと、空の向こうを見つめていた。
_______________
ファンタジー系の小説を読むのが好きなので書いてみました。
上手く書けていたでしょうか……?
二人の名前はフランス語のとある花からです。
物語に花言葉を寄せたのか花言葉に物語を寄せたのか自分でも分かりませんが……
拙いとは思いますが、読んでくださってありがとうございました。 1054(常世)さん(選択なし・14さい)からの相談
とうこう日:2020年11月21日みんなの答え:6件
その紺色の上を二人の子どもが歩いていた。
ワンピースを着た少女が目を輝かせながら口を開く。
「ねぇ、ミュゲ」
ミュゲ、と呼ばれた、ツバの長い帽子をかぶった少年は答える。
「なあに、リラ」
「見てあれ、かわいい」
少女___リラが指差す先には、長いしっぽと赤い瞳をした小さな生き物がいた。
二人は生き物へと駆け寄る。
「ほんとだ。この星で初発見の生命体だな。前の星の『ネコ』ってのに似てるね」
「でしょ?ちょっと耳が長いけど。
でも、『ネコ』じゃなくて『キャット』じゃない?」
「確かにそうかも。どっちだったっけ」
そんな話を聞きながら、生き物はただ大人しく撫でられるがままとなっている。
「……そういえばさっきの星、『あの星』とすっごく似てなかった?
ミュゲはさ、どう思う?」
「……!…僕もそう思った」
「昔、母さまと父さまと一緒に行った『あの星』よりは
緑色が少なかったような感じがするの。けどね、場所は近いはずだし
『あの星』にあった建物とそっくりなのをいくつか見つけたから……」
少年も、先ほど行っていた星のことを思い出し、同意する。
「砂が広がってるとこに大きい石のブロックが積み重なったのとかね。
横から見ると三角のやつ」
「うん、一番上がとんがった三角。
もしかしたら、ああいうのがあのあたりの星で流行ってるのかもしれないなって」
「だね。そして、さっきの星よりも、もっと緑が多くて、青ももっと綺麗で、
空気も濁ってない星が、それが僕たちの捜す『あの星』なんだよ、きっと」
リラは、両親とともに『あの星』へと行った、
今よりも幸せだった頃の《思い出》に浸った。
ミュゲは、『あの星』を探してもう一度行くことで、
《再びその幸せが訪れる》ことを願った。
途端に、少女に抱きしめられていた生き物が、大あくびをしてしっぽを揺らす。
その動きを見た二人の顔から笑みがこぼれる。
「この子やっぱりかわいい……一緒に連れて行ってもいい?」
「ダメだよ、リラ。母さまも父さまも、その場所の生物を外に連れて行かないで、
って言ってたでしょ?さっきの星みたいに生態系が崩れちゃうよ?」
「むぅ……分かったよ。あっ、そろそろ次の星、出発する?」
「うん、じゃあもう行こうか」
そう言うと、ミュゲは帽子を外し、逆さまにしてから少し遠くに投げる。
落ちた帽子が大きくなった。
「ほら、だったらその子下ろして乗って乗って」
少年に言われ、リラはしぶしぶ生き物を下ろす。
帽子の中に二人で入る。
「じゃあね、キャットちゃん!」
少女がそう叫ぶと同時に、少年の操作で、帽子型の乗り物は舞い上がる。
銀の空、漆黒の宇宙へと。
それが遠ざかる姿を、キャットちゃん、と呼ばれた生き物は
首を傾げながら不思議そうに眺めていた。
紫、山吹色、群青などに光り輝く星しか見えなくなっても、
その赤い瞳でずっとずっと、空の向こうを見つめていた。
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ファンタジー系の小説を読むのが好きなので書いてみました。
上手く書けていたでしょうか……?
二人の名前はフランス語のとある花からです。
物語に花言葉を寄せたのか花言葉に物語を寄せたのか自分でも分かりませんが……
拙いとは思いますが、読んでくださってありがとうございました。 1054(常世)さん(選択なし・14さい)からの相談
とうこう日:2020年11月21日みんなの答え:6件
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良いですね! どうも、鈴木爆撃機です。
すごいキャラに感情移入できる小説ですね!
なんかのアニメに出ていてもおかしくないくらいキャラが作り込まれていてすごいです!
あと表現も良いです。「紫、山吹色、群青などに光り輝く星しか見えなくなっても」なんて表現僕にはできません!本当にすごいです! 鈴木爆撃機さん(三重・13さい)からの答え
とうこう日:2020年11月24日 -
読解力の低下。何故。(笑) こんにちは!
ましろです(*´∀`)
一回全部読んで、凄い小説だなぁと思ってたんですが、ですが!
………この素敵な小説の意味を自分で分かることができないなんて!(笑)
でも、皆様の感想を見ていたら「あーねっ」ってなりました(´`*)
あの星は地球、リラちゃんたちが見たのが緑がなくなっていくこれからの地球……かな?(疑問系)
不思議な雰囲気が漂ってるんですが、設定がしっかりしてて読みやすかったです!
素敵な小説ありがとうございました(*´ω`*) ましろさん(選択なし・12さい)からの答え
とうこう日:2020年11月23日 -
キャラがすごい 声が想像できてしまうほどキャラクターがしっかりしていて、すごく楽しく読ませていただきました!
星って地球のことかなって思いました。年月が経つにつれて緑や青が減って、茶色や赤色が増えてしまっているんだろうなぁと…これ以上、変わって欲しくないですね( > <。)
素敵なお話ありがとうございました♪ 臣 さん(長野・14さい)からの答え
とうこう日:2020年11月23日 -
感想 凄く良かったです!
「宇宙」という舞台にあった不思議な雰囲気が文から伝わってきて、こっちまでワクワクしちゃいました。
最後に別の視点を入れてくるのがまた、いい味出してて…上手いなぁと(笑)
きっと『あの星』は全く姿が変わってしまった地球の事なのでしょうね…。
なんとも言えない気持ちです(笑)
とても楽しく読めました!
ありがとうございます♪ 雨粒 雫さん(選択なし・13さい)からの答え
とうこう日:2020年11月23日 -
うわぁぁぁ! あーやです^^*
語彙力とその表現力、凄く憧れます!
言葉選びが綺麗というか、表現方法、凄く好きです…!
次の作品も楽しみにしています!
年下から失礼しました あーやさん(東京・13さい)からの答え
とうこう日:2020年11月22日 -
? 花言葉に物語をよせたのはないのでは? MlMlさん(群馬・11さい)からの答え
とうこう日:2020年11月22日
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