妖と巫女姫~捨てられたシンデレラは妖に溺愛される~
神楽燐央は巫女である。神社生まれの。
ーーしかし、巫女としての才は、ない。
(これから私はどこかへ出ていくのかしら…)
無能である燐央を、誰もがそう思っていた。
そう、彼と会うまではーーー
この世界には、妖という存在がいる。
妖も種類はある。有名なのは鬼や人狼。人間に危害こそないが、妖は正体を隠さないといけない。
『神楽神社』
こんな町外れに、神社などあるのかと、桐生風舞は首を傾げる。
しかし、大きな神社、綺麗に整備されているこの神社は、まさしく本物だった。
風舞は天狗の妖である。
妖は力が勝手に暴走するのを防ぐため、神社にお参りに来る事が多い。
入ると、失望した顔で掃除をしている巫女がいた。
何もないところを、ただただ箒ではいていた。
「何をしている」
すると巫女はびくっとして「ご、ごめんなさ…」とこっちを見た。
美形ではあるが、なんとも言えない顔をしていた。
「お前、巫女か?」
「は、はい…」
「そうか。…お前をこれから引き取る。来い。」
風舞の仕事はこの巫女を引き取ること。
ここの巫女なら誰でもいいと言われた為である。
燐央の親が見ていたが、実の娘が攫われているのに興味のないように振る舞っていた。
捨てられた。死。と言う文字が脳裏に横切った。
輿を降ろされると、なにやら豪華な和風な御家についた。
『桐生』の表式。この世界で言う貴族の苗字。
「これからお前は俺の嫁。いいな。」
「…え…」
「妖は嫁がいないといけない。いつ、能力が暴走するか分からないからな。」
「そ、そんな勝手に決められても…!」
燐央は対抗するが、彼は貴族。勝てる訳がないであろう。
「は、はい…」
結局、こうなってしまった。
展開が早すぎて、燐央は頭がついていかなかったが、1週間も経てば慣れて来る。
「風舞さま、お茶です。」
「ああ。助かる。」
風舞は妖。それも珍しい天狗の。
とはいえ、真っ赤な天狗に返信するのではなく、天狗の能力、そして能力が発動すると白髪になるという、そんな怖いものではない。
それを制御できない妖は、愛する嫁を作らないといけない。
それが私。しかし、恐らく適当に選んだのだろう。
神社に居た時と比べれば、快適で嫌な事など一つもない。
………と思っていた。
「大丈夫か?顔真っ赤だぞ。」
ん、と言って風舞が燐央の額に手を当てる。
「な、夏だから暑いんです!何もありません!」
そう、彼は過保護だ。
この1週間、何かがあった訳ではない。
しかし、段々と生活していくうちに、こうなった。なってしまった。
制御、使い方…妖もいろいろと大変…らしい。
「なら、ここでお前を喰うしかないか?」
「た、食べないでください!」
ニヤニヤと風舞は笑う。
こんなに幸せになるなんて、あの時の私に言っても、きっと信じないだろう。
む、と頬を膨らませる愛おしい彼女を、風舞はただただ見ていた。
椛(もみじ)と申します。
妖と巫女姫~捨てられたシンデレラは溺愛される~ はどうでしたでしょうか。
もっと風舞が燐央に対する溺愛っぷりを書きたかったなと思っていますがまあそこはご想像にお任せをと言う事で(笑)
感想待ってます。
神楽燐央(かぐら りお) 17歳
神楽神社の長女。親は次女の方に愛を注いでおり、愛を知らない。
神楽神社は、この世界でも最高峰の神社。
桐生風舞(きりゅう ふうま) 18歳
桐生家の跡継ぎ。天狗の妖。
とある理由から、燐央を溺愛するようになる。
椛さん(選択なし・13さい)からの相談
とうこう日:2023年5月7日みんなの答え:2件
ーーしかし、巫女としての才は、ない。
(これから私はどこかへ出ていくのかしら…)
無能である燐央を、誰もがそう思っていた。
そう、彼と会うまではーーー
この世界には、妖という存在がいる。
妖も種類はある。有名なのは鬼や人狼。人間に危害こそないが、妖は正体を隠さないといけない。
『神楽神社』
こんな町外れに、神社などあるのかと、桐生風舞は首を傾げる。
しかし、大きな神社、綺麗に整備されているこの神社は、まさしく本物だった。
風舞は天狗の妖である。
妖は力が勝手に暴走するのを防ぐため、神社にお参りに来る事が多い。
入ると、失望した顔で掃除をしている巫女がいた。
何もないところを、ただただ箒ではいていた。
「何をしている」
すると巫女はびくっとして「ご、ごめんなさ…」とこっちを見た。
美形ではあるが、なんとも言えない顔をしていた。
「お前、巫女か?」
「は、はい…」
「そうか。…お前をこれから引き取る。来い。」
風舞の仕事はこの巫女を引き取ること。
ここの巫女なら誰でもいいと言われた為である。
燐央の親が見ていたが、実の娘が攫われているのに興味のないように振る舞っていた。
捨てられた。死。と言う文字が脳裏に横切った。
輿を降ろされると、なにやら豪華な和風な御家についた。
『桐生』の表式。この世界で言う貴族の苗字。
「これからお前は俺の嫁。いいな。」
「…え…」
「妖は嫁がいないといけない。いつ、能力が暴走するか分からないからな。」
「そ、そんな勝手に決められても…!」
燐央は対抗するが、彼は貴族。勝てる訳がないであろう。
「は、はい…」
結局、こうなってしまった。
展開が早すぎて、燐央は頭がついていかなかったが、1週間も経てば慣れて来る。
「風舞さま、お茶です。」
「ああ。助かる。」
風舞は妖。それも珍しい天狗の。
とはいえ、真っ赤な天狗に返信するのではなく、天狗の能力、そして能力が発動すると白髪になるという、そんな怖いものではない。
それを制御できない妖は、愛する嫁を作らないといけない。
それが私。しかし、恐らく適当に選んだのだろう。
神社に居た時と比べれば、快適で嫌な事など一つもない。
………と思っていた。
「大丈夫か?顔真っ赤だぞ。」
ん、と言って風舞が燐央の額に手を当てる。
「な、夏だから暑いんです!何もありません!」
そう、彼は過保護だ。
この1週間、何かがあった訳ではない。
しかし、段々と生活していくうちに、こうなった。なってしまった。
制御、使い方…妖もいろいろと大変…らしい。
「なら、ここでお前を喰うしかないか?」
「た、食べないでください!」
ニヤニヤと風舞は笑う。
こんなに幸せになるなんて、あの時の私に言っても、きっと信じないだろう。
む、と頬を膨らませる愛おしい彼女を、風舞はただただ見ていた。
椛(もみじ)と申します。
妖と巫女姫~捨てられたシンデレラは溺愛される~ はどうでしたでしょうか。
もっと風舞が燐央に対する溺愛っぷりを書きたかったなと思っていますがまあそこはご想像にお任せをと言う事で(笑)
感想待ってます。
神楽燐央(かぐら りお) 17歳
神楽神社の長女。親は次女の方に愛を注いでおり、愛を知らない。
神楽神社は、この世界でも最高峰の神社。
桐生風舞(きりゅう ふうま) 18歳
桐生家の跡継ぎ。天狗の妖。
とある理由から、燐央を溺愛するようになる。
椛さん(選択なし・13さい)からの相談
とうこう日:2023年5月7日みんなの答え:2件
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続きが… こんにちは! あゆです♪
椛さん、おもしろいお話、ありがとうございました!
題名通り、続きが気になります
また、書いてください!!
待ってます♪
あゆさん(京都・11さい)からの答え
とうこう日:2023年6月16日 -
うわぁ!!愛されだぁ! やほぅ
元菜亜華の
雪音だよぉ!
よろっ!
うわぁ!!
愛されだぁ!
雪音、
愛され
大好きなのぉっ!
だから、
タイトル見て、
「愛されじゃん!!」
って思って
そっこーみた(笑)
めたんこ
面白かったぁ!
さいこぉでしたぁ!
面白い作品を
ありがとぉ!(≧∀≦*)
じゃ、まったね〜っ!( ´∀`)/~~ 雪音#ゆきね#元菜亜華さん(選択なし・11さい)からの答え
とうこう日:2023年6月16日
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