【俺の人生が変わった日。】
「やりたいなら、やればいいじゃん!」
彼女の声が脳裏に響く。
「それで失敗しても、なにも恥ずかしくなくないっ?」
そう首をかしげて微笑む彼女は、今どこにいるのだろうか。
__逢いたいよ、乃愛。
//
「...課題忘れた、終わった...俺。」
昨日あんなに頑張ったのに、徹夜して調べて考えて、
やっと終わった...って喜んだのに。
「リュックに入れるの忘れてた...もう...最悪だ!!」
誰もいないはず朝の教室で俺は叫ぶ。
「最悪っ?なんかあった、時雨?」
「うわ、...誰だっけ?」
顔は見たことがある。
そりゃそうだ、同じクラスなんだから。
「うわぁ、ひど...。」
「ごめん、誰?」
「乃愛!ゆーすーらーのーあー!!!」
彼女は手を上下に振って訴える。
そうだ、梅桃乃愛、クラスのリーダー的な存在でクラス,,,いや、学年の人気者。
「あぁ、梅桃。」
「クラスメイト、いや人気者の名前くらい覚えてくれる??」
自分で「人気者」か。
彼女は自己肯定感が高すぎて、逆に人気があるのだ。
「んで、何が最悪なの?」
俺が感情をこめて事情を説明すると、
梅桃はお腹を押さえて笑いだした。
「そんなん気にするー?普通。」
「いや、気にするだろ、俺忘れること嫌いなのに。」
「よく言うわw」
彼女は「私の名前は忘れてたくせに。」と不機嫌そうにつぶやいた。
「...でも、失敗は恥ずかしいことじゃないじゃんっ!」
「ッ!!」
彼女、いや梅桃の笑顔は光輝いていて、俺は圧倒された。
心から言葉の通り思っているようで、偽りを感じられなかった。
___それからだった。
俺が梅桃に特別な感情を持ったのは。
その日から毎日梅桃は俺に話しかけてきた。
休み時間も放課後も、授業中もたまに目が合ったり、
正直、すごく嬉しいと思っていた。
そんなある日、
「私、時雨に言いたいことあって。」
「?」
放課後屋上で突然言われた。
「私さ【星等】なんだよね。」
「、せいら?梅桃が?」
星等、というのは、500年に一度星から地上に舞い降りる...
と言われている、簡単にいうと星の妖精みたいな存在だ。
「うん、だからお別れ言おうと思ってさっ!」
「えっ、お別れ??」
「そ!私、今夜星に帰るんだ、帰るっていうか戻る?」
俺は声がでなかった。
星等ってことも今日知ったのに、今日お別れなんて。
「だからっ、時雨だけには言っておきたかったんだっ!!」
声を大きくして笑う彼女の顔は、すこし濡れていた。
___
「梅桃...、もう行ったのかな。」
俺は茫然と空を見上げていた。
時刻は午後9時半。
「やりたいなら、やればいいじゃん!」
彼女の声が脳裏に響く。
「それで失敗しても、なにも恥ずかしくなくないっ?」
そう首をかしげて微笑む彼女は、今どこにいるのだろうか。
「あー!もう、考えたらっ、逢いたくなるじゃん。」
俺は、梅桃、...乃愛が好きだ。
大好きだった。
一生関わることは無いだろうと思っていたのに、
あの日を境に乃愛と話して、俺の人生が変わった。
「乃愛、...好きだったよッッ!!」
夜空に向かってそう叫んだ。
空には無数の星が光っていたが、
一つだけ、一番輝いていた星があった。
「あれだなっ、」
俺は緩く笑ってもう一度
「好きだよ。」
とつぶやいたあと、
そっとカーテンを閉じた。 らう。さん(大阪・13さい)からの相談
とうこう日:2023年7月16日みんなの答え:2件
彼女の声が脳裏に響く。
「それで失敗しても、なにも恥ずかしくなくないっ?」
そう首をかしげて微笑む彼女は、今どこにいるのだろうか。
__逢いたいよ、乃愛。
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「...課題忘れた、終わった...俺。」
昨日あんなに頑張ったのに、徹夜して調べて考えて、
やっと終わった...って喜んだのに。
「リュックに入れるの忘れてた...もう...最悪だ!!」
誰もいないはず朝の教室で俺は叫ぶ。
「最悪っ?なんかあった、時雨?」
「うわ、...誰だっけ?」
顔は見たことがある。
そりゃそうだ、同じクラスなんだから。
「うわぁ、ひど...。」
「ごめん、誰?」
「乃愛!ゆーすーらーのーあー!!!」
彼女は手を上下に振って訴える。
そうだ、梅桃乃愛、クラスのリーダー的な存在でクラス,,,いや、学年の人気者。
「あぁ、梅桃。」
「クラスメイト、いや人気者の名前くらい覚えてくれる??」
自分で「人気者」か。
彼女は自己肯定感が高すぎて、逆に人気があるのだ。
「んで、何が最悪なの?」
俺が感情をこめて事情を説明すると、
梅桃はお腹を押さえて笑いだした。
「そんなん気にするー?普通。」
「いや、気にするだろ、俺忘れること嫌いなのに。」
「よく言うわw」
彼女は「私の名前は忘れてたくせに。」と不機嫌そうにつぶやいた。
「...でも、失敗は恥ずかしいことじゃないじゃんっ!」
「ッ!!」
彼女、いや梅桃の笑顔は光輝いていて、俺は圧倒された。
心から言葉の通り思っているようで、偽りを感じられなかった。
___それからだった。
俺が梅桃に特別な感情を持ったのは。
その日から毎日梅桃は俺に話しかけてきた。
休み時間も放課後も、授業中もたまに目が合ったり、
正直、すごく嬉しいと思っていた。
そんなある日、
「私、時雨に言いたいことあって。」
「?」
放課後屋上で突然言われた。
「私さ【星等】なんだよね。」
「、せいら?梅桃が?」
星等、というのは、500年に一度星から地上に舞い降りる...
と言われている、簡単にいうと星の妖精みたいな存在だ。
「うん、だからお別れ言おうと思ってさっ!」
「えっ、お別れ??」
「そ!私、今夜星に帰るんだ、帰るっていうか戻る?」
俺は声がでなかった。
星等ってことも今日知ったのに、今日お別れなんて。
「だからっ、時雨だけには言っておきたかったんだっ!!」
声を大きくして笑う彼女の顔は、すこし濡れていた。
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「梅桃...、もう行ったのかな。」
俺は茫然と空を見上げていた。
時刻は午後9時半。
「やりたいなら、やればいいじゃん!」
彼女の声が脳裏に響く。
「それで失敗しても、なにも恥ずかしくなくないっ?」
そう首をかしげて微笑む彼女は、今どこにいるのだろうか。
「あー!もう、考えたらっ、逢いたくなるじゃん。」
俺は、梅桃、...乃愛が好きだ。
大好きだった。
一生関わることは無いだろうと思っていたのに、
あの日を境に乃愛と話して、俺の人生が変わった。
「乃愛、...好きだったよッッ!!」
夜空に向かってそう叫んだ。
空には無数の星が光っていたが、
一つだけ、一番輝いていた星があった。
「あれだなっ、」
俺は緩く笑ってもう一度
「好きだよ。」
とつぶやいたあと、
そっとカーテンを閉じた。 らう。さん(大阪・13さい)からの相談
とうこう日:2023年7月16日みんなの答え:2件
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めっちゃ良い...! Hi(^^♪My name's Marin(*´・ч・`*)
☆*: .。. o本題o .。.:*☆
めっちゃ良い...!
Have a nice day(*^^)v
Thanks for reading(*'ω'*)See ya(^^♪ 舞凜*まりん*#元兎乃#9月1日改名!さん(岐阜・12さい)からの答え
とうこう日:2023年8月23日 -
すごく上手…! にゃん.
はじめまして・色彩です
ラストがとても好きです
たくさんある星の中から乃愛ちゃんを見つけられたのって・きっと時雨君がずっと乃愛ちゃんのことを見ていたからなのかな…って想像してみたり
差し出がましいですが・一つアドバイスをさせていただきます
星等の説明が・もう少し早く出てきていればなと思いました
星等の存在の説明を書き出しにしてみたり
「ねえ、星等って知ってる?」
みたいな感じで質問してから・時雨君がモノローグとして説明するとか
星等という単語を題名に入れるとか
そうすることで読者は混乱しにくくなるかなと
いきなり出てきて少し混乱してしまったので
乃愛ちゃんの気持ちや時雨君の気持ちがすごく伝わってきて・表現力がすごいなと思いました
もっともっとたくさん書いて・どんどん磨いていくといいと思います
長文申し訳ありません
素敵な小説・ありがとうございました 色彩さん(神奈川・13さい)からの答え
とうこう日:2023年8月23日
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