喧嘩
「は?今の反則だったろ!!」
「反則じゃねーよ。お前の足が遅かっただけだろ?」
「んだと…今日という今日は許さねえからな…太一!!」
「おーおーやってみなさいよミツくーん」
「じゃあ光茂、次鬼だからがんばー」
公園で子供二人が鬼ごっこをして揉めている。
いつもの光景だった。
「太一」と呼ばれている子供は、この学校で一番足が速い。光茂(みつしげ)と親友だ。
「ミツ」と呼ばれている子供、光茂(みつしげ)は、太一と親友の運動力抜群の奴だ。
そしてそんな二人の審判兼親友の僕。「蒼人」(あおと)だ。
家が近所だった僕らは、同じ学校に通いだしてから親友となった。
それからと言うもの、今のように放課後でも学校でも喧嘩、というか競い合いをしている。
僕は運動がからっきしなので審判役としている。
彼らの「鬼ごっこ」は、最早違う遊びですらある。
なぜかというと、この公園はとても広いが、人も来ない。よってこの二人の独壇場となる。
太一「お」
ミツ「取った!!」
太一「っと」
ミツ「えちょま」
ここぞとばかりに思いっきり飛び出した光茂を、太一は軽く躱(かわ)し、
光茂はそのまま地面にぶち当たった。
ミツ「いぃっっってえ!!!」
太一「ミツー、お前いつも思いっきり動くから俺に捕まったり怪我したりすんだから、学習しろよな」
ミツ「お、お前に言われたくねー!!お前だってたまに思いっきりすっ転んでんだろ!」
太一「あれは石につまずいたからだよ」
蒼人「まあまあ、一応光茂動けるみたいだから、試合続行。まだ終わってないぞー二人ともー」
そう言うと光茂はすぐ立ち上がりまた太一を追いかけだした。それに応えるように太一も動き出した。
これの繰り返し。ただ僕は見てるだけなんだけど、それが楽しい。
そうして、その後3試合ほどやって今日は帰った。
今日もあの鬼ごっこをやるんだろうと思いながら、3人で登校していた。そのとき。
光茂と太一が登校道でいきなり走り出した。
いつもは登校中や下校中は車が走っているので二人ともやらなかった。
でも今日は違った。僕の後ろで話していた二人だが、途中光茂が何か言った後一瞬沈黙が流れていた。
そして、太一が光茂を追いかけていた。何かあったのだろうかと思い僕も走った。
すると太一が光茂を捕まえて、胸ぐらを掴んだ。
これまでそんなこと、無かったのに。
光茂「って!!なんだよ!!」
太一「……お前…お前さあ…」
光茂「はあ?」
太一「お前なら言わないって…言わないと思ったのに…!!」
光茂「…へ?」
蒼人「なんだよどうした!?」
太一「っ…」
なんだ。何があった。すると太一は、光茂を離した。
太一は逃げるように、家の方向に向かって走り出した。
蒼人「…み、光茂!!お前太一に何言ったんだ!?」
光茂「え…?いや、「お前の母ちゃんいねえの?」って…んで、その後に、
「多分お前の母ちゃんお前みたいな性格なんだろ」って、ちょっとからかったんだ…そしたら…」
蒼人「…太一にとって、聞いてほしくないし、言ってほしくない言葉だったんだろうな」
光茂「ご、ごめん太一に謝んなきゃ」
蒼人「ああ、そうだな。行こう」
僕らは急いで太一を追いかけて、家まで行った。
インターホンを押したら、太一が出た。
光茂「なあ太一、大丈夫か?さっきの、さっき言ったのごめん…」
蒼人「…太一、光茂も謝りたいだって言ってたから、面と向かって言ってくれよ」
太一「…ヒグ」
光茂「…え?」
光茂「…泣いてんのか、太一」
太一「泣いてねえ…うっ」
光茂「本当に、さっきのごめん。もうあんなこと言わねえ」
蒼人「光茂…」
少しの沈黙が流れた時、ドアが開いた。太一が開けたのだ。
太一「俺も…ごめん…ヒッ…何も…何も説明してないから…言うのもしょうがないのに…」
蒼人「…と、とりあえず、今は落ち着くためにも、あの公園行こう」
そして、3人で公園までいって、太一が落ち着いてから説明してくれた。
どうやら、太一には母親が小さい頃にいなくなったらしい。そして、父親は少し横柄で傲慢な性格だった。
太一は少ししか覚えていない母の顔と性格は、自分にそれほど似ておらず、父に似ていることにある時から気づいたそうだった。
自分が母に似てるのではと言われると、母を貶されたように感じて辛くなった。
だが、光茂は単純に自分のことを認めてくれて、そんなことも聞いてこなかった。だから、信じていたのだ、と。
光茂「…そうか、ほんとごめん」
太一「はは、大丈夫、もう平気だ」
蒼人「…光茂も平気か?」
光茂「俺も平気だよ」
蒼人「…ならよかった」
そこから僕らはまた同じ毎日を送れるようになった。いつもの、あの鬼ごっこを。 一般人(笑)のお砂糖さん(選択なし・12さい)からの相談
とうこう日:2023年7月23日みんなの答え:4件
「反則じゃねーよ。お前の足が遅かっただけだろ?」
「んだと…今日という今日は許さねえからな…太一!!」
「おーおーやってみなさいよミツくーん」
「じゃあ光茂、次鬼だからがんばー」
公園で子供二人が鬼ごっこをして揉めている。
いつもの光景だった。
「太一」と呼ばれている子供は、この学校で一番足が速い。光茂(みつしげ)と親友だ。
「ミツ」と呼ばれている子供、光茂(みつしげ)は、太一と親友の運動力抜群の奴だ。
そしてそんな二人の審判兼親友の僕。「蒼人」(あおと)だ。
家が近所だった僕らは、同じ学校に通いだしてから親友となった。
それからと言うもの、今のように放課後でも学校でも喧嘩、というか競い合いをしている。
僕は運動がからっきしなので審判役としている。
彼らの「鬼ごっこ」は、最早違う遊びですらある。
なぜかというと、この公園はとても広いが、人も来ない。よってこの二人の独壇場となる。
太一「お」
ミツ「取った!!」
太一「っと」
ミツ「えちょま」
ここぞとばかりに思いっきり飛び出した光茂を、太一は軽く躱(かわ)し、
光茂はそのまま地面にぶち当たった。
ミツ「いぃっっってえ!!!」
太一「ミツー、お前いつも思いっきり動くから俺に捕まったり怪我したりすんだから、学習しろよな」
ミツ「お、お前に言われたくねー!!お前だってたまに思いっきりすっ転んでんだろ!」
太一「あれは石につまずいたからだよ」
蒼人「まあまあ、一応光茂動けるみたいだから、試合続行。まだ終わってないぞー二人ともー」
そう言うと光茂はすぐ立ち上がりまた太一を追いかけだした。それに応えるように太一も動き出した。
これの繰り返し。ただ僕は見てるだけなんだけど、それが楽しい。
そうして、その後3試合ほどやって今日は帰った。
今日もあの鬼ごっこをやるんだろうと思いながら、3人で登校していた。そのとき。
光茂と太一が登校道でいきなり走り出した。
いつもは登校中や下校中は車が走っているので二人ともやらなかった。
でも今日は違った。僕の後ろで話していた二人だが、途中光茂が何か言った後一瞬沈黙が流れていた。
そして、太一が光茂を追いかけていた。何かあったのだろうかと思い僕も走った。
すると太一が光茂を捕まえて、胸ぐらを掴んだ。
これまでそんなこと、無かったのに。
光茂「って!!なんだよ!!」
太一「……お前…お前さあ…」
光茂「はあ?」
太一「お前なら言わないって…言わないと思ったのに…!!」
光茂「…へ?」
蒼人「なんだよどうした!?」
太一「っ…」
なんだ。何があった。すると太一は、光茂を離した。
太一は逃げるように、家の方向に向かって走り出した。
蒼人「…み、光茂!!お前太一に何言ったんだ!?」
光茂「え…?いや、「お前の母ちゃんいねえの?」って…んで、その後に、
「多分お前の母ちゃんお前みたいな性格なんだろ」って、ちょっとからかったんだ…そしたら…」
蒼人「…太一にとって、聞いてほしくないし、言ってほしくない言葉だったんだろうな」
光茂「ご、ごめん太一に謝んなきゃ」
蒼人「ああ、そうだな。行こう」
僕らは急いで太一を追いかけて、家まで行った。
インターホンを押したら、太一が出た。
光茂「なあ太一、大丈夫か?さっきの、さっき言ったのごめん…」
蒼人「…太一、光茂も謝りたいだって言ってたから、面と向かって言ってくれよ」
太一「…ヒグ」
光茂「…え?」
光茂「…泣いてんのか、太一」
太一「泣いてねえ…うっ」
光茂「本当に、さっきのごめん。もうあんなこと言わねえ」
蒼人「光茂…」
少しの沈黙が流れた時、ドアが開いた。太一が開けたのだ。
太一「俺も…ごめん…ヒッ…何も…何も説明してないから…言うのもしょうがないのに…」
蒼人「…と、とりあえず、今は落ち着くためにも、あの公園行こう」
そして、3人で公園までいって、太一が落ち着いてから説明してくれた。
どうやら、太一には母親が小さい頃にいなくなったらしい。そして、父親は少し横柄で傲慢な性格だった。
太一は少ししか覚えていない母の顔と性格は、自分にそれほど似ておらず、父に似ていることにある時から気づいたそうだった。
自分が母に似てるのではと言われると、母を貶されたように感じて辛くなった。
だが、光茂は単純に自分のことを認めてくれて、そんなことも聞いてこなかった。だから、信じていたのだ、と。
光茂「…そうか、ほんとごめん」
太一「はは、大丈夫、もう平気だ」
蒼人「…光茂も平気か?」
光茂「俺も平気だよ」
蒼人「…ならよかった」
そこから僕らはまた同じ毎日を送れるようになった。いつもの、あの鬼ごっこを。 一般人(笑)のお砂糖さん(選択なし・12さい)からの相談
とうこう日:2023年7月23日みんなの答え:4件
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-
感動. Yです
もう、感動.それしか言えない(今もナミダ目) Yさん(兵庫・11さい)からの答え
とうこう日:2023年8月31日 -
上手!! あにょ〜。かえる大好きなひとです!
☆本題☆
めっちゃ上手だネ!!
系のお話あんまり
見たことないからすごい
ネ!
ばいけろ! ♡蛙大好きなひと♡さん(選択なし・10さい)からの答え
とうこう日:2023年8月31日 -
チョー凄い!! Hi(^^♪My name's Marin(*´・ч・`*)
☆*: .。. o本題o .。.:*☆
チョー凄い!!
Have a nice day(*^^)v
Thanks for reading(*'ω'*)See ya(^^♪ 舞凜*まりん*#元兎乃#改名まで2日!さん(岐阜・12さい)からの答え
とうこう日:2023年8月30日 -
すご! Hello* My name is Sana★
I want to be friends with you.
幸愛(さな)だよ*( l 。l )ノ
★oO♪───O(≧∇≦)O────♪Oo★
最後まで読んだよ.
台詞の部分,すごく読みやすかった!
一般人にお砂糖が書く小説,最高!
上手すぎっ.
これからも小説,楽しみにしてるね.
☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
See you next time.
じゃぁね!
by幸愛 幸愛 さな /元稟華 #9月1日改名さん(神奈川・12さい)からの答え
とうこう日:2023年8月30日
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- 「短編小説投稿について」をかならず読んでから、ルールを守って投稿してください。
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個人 を判断 することが出来ないため、削除依頼 には対応することは出来ません。投稿しても問題ない内容かよく確認してください。
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