1人の誕生日
「舞香、お誕生日おめでとー!」
友達に見守られるなか、私は11本のろうそくの火を吹き消した。
みんなははしゃぎながら拍手する。
「舞香、お誕生日おめでとう!」
「11歳おめでとー!」
「おたおめー!」
花鈴、綾音、雫の3人。
みんなが、にこにこしながら誕生日を祝ってくれる。
「ありがと、みんな!」
そうして、3人に見守られながら誕生日を迎えた。
みんなの様子がおかしくなったのは、11歳になって1ヶ月ほど経った頃。
最初は、花鈴。
「おはよう、花鈴!」
挨拶しても、花鈴はずっとうつむいている。
「どうしたの?花鈴。」
「えっ。あ、あぁ……おはよう…」
そういうなり、花鈴は席を立ち、教室から出ていった。
次に、綾音。
「綾音、次の授業、美術室だって。行こー。」
そう話しかけてみたのに、反応はない。
「綾音?どうしたの?」
「…ごめん、他の子と行ってて。」
そう言って綾音はロッカーに向かって行った。
その次は、雫。
「雫、いっしょに美術室行こー。綾音が行けないらしくてー」
「私も行けない!他の子にして!」
雫はそう言い放って、綾音のほうへ行ってしまった。
それから、私は花鈴たち3人に避けられるようになった。
挨拶しても、返してはもらえるが、すぐに逃げられる。
移動教室は、話を逸らされていっしょに行ってくれない。
休み時間は教室ではないどこかにいて、どんなに探しても見つけられない。
「はい、2時間目は終わり。学級委員の人、号令かけて。」
学級委員の合図とともに、立ち上がり、礼をする。
礼をし終えて、すぐに花鈴の席に向かう。
「花鈴!」
「あっ。舞香ちゃん、ごめん、私、ちょっと用事があって…」
花鈴がそう言って逃げ出そうとする。
「待って!なんで避けるの?私、花鈴たちになんかした?」
途中から声がかすれる。
「ねぇ、花鈴、教えて。教えてくれたら、謝るから。」
目に涙が溜まって、景色がよく見えない。
だが、そんな中でも、花鈴が苦しそうに顔を歪めているのがはっきりわかった。
「舞香ちゃんは…悪くないよ。」
そう言って花鈴はうつむく。
「どういうこと…?」
「…ちょっと、校庭で話そう。綾音たち、呼ぶ。」
そう言って、花鈴は綾音と雫のいる元へ向かった。
花鈴たちで、校庭の隅にある、昔見つけた秘密基地にきた。
低木などに囲まれていて、広くて、外からは中が見えにくいこの場所は、小学1年生の頃からのお気に入りだった。
「それで…どうして花鈴たちは、私を避けたの?」
そういうと、みんな顔を歪める。
最初に口を開いたのは、花鈴だ。
「舞香ちゃんがいじめられないようにするには、私たちにはこれしかできなくて…」
私が、いじめられないように…?
どういうことだろう。
「私たち、いじめられているの。それで、脅されてて。変なことしたら、お前たちの友達もいじめるぞーって。」
「それで、舞香がいじめられないように、舞香と私たちが友達じゃないように見えるようにしたの。」
つまり、花鈴たちは、私がいじめられないように、私を避けたということ…?
「ごめんね、ほんとうに。」
「ごめんなさい。」
「ごめん。」
口々にそういって、みんなが頭を下げる。
普通だったら、ここで、私のためにありがとう、というところなのかもしれない。
だけど、私は感謝できなかった。
「なんでそんなことしたの?私がいじめられないため?そのために私を避けたの?言っとくけど、今までのもの完全にいじめだから!言い訳しても無駄!私をさけて、いないもの扱いして…こんなのいじめじゃん!いじめられてるくせに、そんなのも考えられないの!?辛かったんだよ、悲しかったんだよ!それなのに、私たちも辛かったアピール?いじめだって、嘘なんじゃないの!?ふざけないでよ!!」
そう言い放って、秘密基地から抜け出す。
すると、背後から泣き声が聞こえてきた。
その泣き声が憎らしくて、歩調を速める。
12歳の誕生日は、きっと、一人で過ごすんだろう。
そう考えると、すこし悲しかったけど、頭をよこに振った。
あいつらは、私をいじめたんだ。
あれがいじめだって伝えられたから、もう十分。
教室につくと同時に、中休みの終了を告げるチャイムがなった。
都姫*みやび*さん(神奈川・12さい)からの相談
とうこう日:2023年7月25日みんなの答え:2件
友達に見守られるなか、私は11本のろうそくの火を吹き消した。
みんなははしゃぎながら拍手する。
「舞香、お誕生日おめでとう!」
「11歳おめでとー!」
「おたおめー!」
花鈴、綾音、雫の3人。
みんなが、にこにこしながら誕生日を祝ってくれる。
「ありがと、みんな!」
そうして、3人に見守られながら誕生日を迎えた。
みんなの様子がおかしくなったのは、11歳になって1ヶ月ほど経った頃。
最初は、花鈴。
「おはよう、花鈴!」
挨拶しても、花鈴はずっとうつむいている。
「どうしたの?花鈴。」
「えっ。あ、あぁ……おはよう…」
そういうなり、花鈴は席を立ち、教室から出ていった。
次に、綾音。
「綾音、次の授業、美術室だって。行こー。」
そう話しかけてみたのに、反応はない。
「綾音?どうしたの?」
「…ごめん、他の子と行ってて。」
そう言って綾音はロッカーに向かって行った。
その次は、雫。
「雫、いっしょに美術室行こー。綾音が行けないらしくてー」
「私も行けない!他の子にして!」
雫はそう言い放って、綾音のほうへ行ってしまった。
それから、私は花鈴たち3人に避けられるようになった。
挨拶しても、返してはもらえるが、すぐに逃げられる。
移動教室は、話を逸らされていっしょに行ってくれない。
休み時間は教室ではないどこかにいて、どんなに探しても見つけられない。
「はい、2時間目は終わり。学級委員の人、号令かけて。」
学級委員の合図とともに、立ち上がり、礼をする。
礼をし終えて、すぐに花鈴の席に向かう。
「花鈴!」
「あっ。舞香ちゃん、ごめん、私、ちょっと用事があって…」
花鈴がそう言って逃げ出そうとする。
「待って!なんで避けるの?私、花鈴たちになんかした?」
途中から声がかすれる。
「ねぇ、花鈴、教えて。教えてくれたら、謝るから。」
目に涙が溜まって、景色がよく見えない。
だが、そんな中でも、花鈴が苦しそうに顔を歪めているのがはっきりわかった。
「舞香ちゃんは…悪くないよ。」
そう言って花鈴はうつむく。
「どういうこと…?」
「…ちょっと、校庭で話そう。綾音たち、呼ぶ。」
そう言って、花鈴は綾音と雫のいる元へ向かった。
花鈴たちで、校庭の隅にある、昔見つけた秘密基地にきた。
低木などに囲まれていて、広くて、外からは中が見えにくいこの場所は、小学1年生の頃からのお気に入りだった。
「それで…どうして花鈴たちは、私を避けたの?」
そういうと、みんな顔を歪める。
最初に口を開いたのは、花鈴だ。
「舞香ちゃんがいじめられないようにするには、私たちにはこれしかできなくて…」
私が、いじめられないように…?
どういうことだろう。
「私たち、いじめられているの。それで、脅されてて。変なことしたら、お前たちの友達もいじめるぞーって。」
「それで、舞香がいじめられないように、舞香と私たちが友達じゃないように見えるようにしたの。」
つまり、花鈴たちは、私がいじめられないように、私を避けたということ…?
「ごめんね、ほんとうに。」
「ごめんなさい。」
「ごめん。」
口々にそういって、みんなが頭を下げる。
普通だったら、ここで、私のためにありがとう、というところなのかもしれない。
だけど、私は感謝できなかった。
「なんでそんなことしたの?私がいじめられないため?そのために私を避けたの?言っとくけど、今までのもの完全にいじめだから!言い訳しても無駄!私をさけて、いないもの扱いして…こんなのいじめじゃん!いじめられてるくせに、そんなのも考えられないの!?辛かったんだよ、悲しかったんだよ!それなのに、私たちも辛かったアピール?いじめだって、嘘なんじゃないの!?ふざけないでよ!!」
そう言い放って、秘密基地から抜け出す。
すると、背後から泣き声が聞こえてきた。
その泣き声が憎らしくて、歩調を速める。
12歳の誕生日は、きっと、一人で過ごすんだろう。
そう考えると、すこし悲しかったけど、頭をよこに振った。
あいつらは、私をいじめたんだ。
あれがいじめだって伝えられたから、もう十分。
教室につくと同時に、中休みの終了を告げるチャイムがなった。
都姫*みやび*さん(神奈川・12さい)からの相談
とうこう日:2023年7月25日みんなの答え:2件
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すっごく上手!! Hi(^^♪My name's Karin(*´・ч・`*)
☆*: .。. o本題o .。.:*☆
すっごく上手!!
Have a nice day(*^^)v
Thanks for reading(*'ω'*)See ya(^^♪ 花凜*かりん*#元舞凜#キズなん民!さん(岐阜・12さい)からの答え
とうこう日:2023年9月2日 -
都姫ちゃんだ! Hello(*^^*)my name is ACO (≧∇≦)
rememder your name!
…☆.*○.★.*: START :*.★.○*.☆…
才能があるよ!
花鈴ちゃんたちの気持ちもわかるし、
舞香ちゃんの気持ちも凄く分かる。
すごく感動した(●´ω`●)
…☆.*○.★.*: FINISH :*.★.○*.☆…
sorry if there are typos!
I would be happy if you could refer to it(#^^#)
空湖*あこ* 元純恋 #永瀬廉くん推し!さん(神奈川・11さい)からの答え
とうこう日:2023年9月2日
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