好きとキスの後には……
「す、好き!」
放課後の教室で一人の男子がその言葉を何度も発した。
「好きだってどうして彼女の前では言えないんだろう?」
その男子は席につくと窓の外を見る。
運動場には陸上部の姿があった。
その中のキャプテン愛内里奈(あいうちりな)と俺、バスケ部キャプテン須崎涼(すざきりょう)は先月から付き合っている。
里奈は周りからの人気が高くて優しい性格をしている。
だが、今度の誕生日に、俺からの好きとキスを要求してきた。
普段はそんなこと言わずに里奈から好きって言ったりキスしたりしてくる。
なのに何で急に俺からの好きとキスを求めるんだ?
そう言い残し、涼は立ち上がると教室を後にした。
翌日、涼は昨日徹夜で好きを言う練習をし、遅刻になってしまった。
「最悪、遅刻とかマジでない、今日は里奈の誕生日で昼休み一緒に弁当食べる約束してたのに」
今の時刻は一時半。
家を出て学校までは三十分。
今からだと間に合わない。
涼は急いで身支度を済ませると家を出た。
「放課後までには言わないと…」
放課後。
涼は急いで里奈の教室3−2組に向かう。
「里奈いますか?」
近くにいた生徒に聞き、里奈を呼んでもらう。
こちらに気づいた里奈はどうやら怒っているみたいだ。
「何かよう?l
いつもの優しい声とは裏腹に今の声は怒りを表していた。
『やべー相当怒ってる……』そう心の中で思いながら
「あのさ、屋上来て」と里奈を誘う。
涼は背を向けると先に屋上に向かった。
屋上に着くと里奈が怒った顔で涼に詰め寄ってくる。
「約束、どうして守ってくれなかったの?すっごく楽しみにしていたんだから!l
里奈はそう言うと屋上から出て行こうとした。
「まて、里奈」
涼は呼び止めて里奈の顔を見る。
「何?」
「あのさ、今日誕生日だろ?だからその、プレゼントをあげたいんだ、今。」
涼は顔を赤くして下を向く。
「プレゼント?ああ、そう言えば何だったっけ?」
里奈は怒った口調でそう言った。
『里奈、わざとだろ。俺こう言うの1番苦手なのに』
涼はそう思いながらも精一杯口を開ける。
「俺……里奈が…す、す、好きだ。」
顔を赤くしながらそう言う涼に里奈はまた怒った口調で話し出す。
「それと、もう一つなんだったっけ?」
わざとらしい口調で里奈はそう言った。
「お、俺からの……きっ、キス」
「そう、早くして」
里奈は急かすように怒る。
いつもと全然違う里奈。
でも、涼は里奈に近寄ると唇にキスをした。
「こっ、これでいいか?」
涼の頬は先ほどよりも赤い。
「ダメ」
里奈の言葉に涼は顔を上げた。
「はぁ?」
「そんなんじゃ足りない!私怒ってるんだから!!」
里奈は腕を組み、涼にそう言った。
「何で?里奈の要求は叶えたはず」
「涼が悪いんだよ、遅刻して。なのにこれだけ?もっと他にあるでしょ?」
「他にって何だよ?」
「それは、自分で考えて!」
里奈の大声が屋上に響き渡る。
何かって、何をすればいいんだ?
涼は考えながら里奈を見た。
俺こう言うのほんとに苦手なのに。
涼は顔を赤らめながら里奈にハグをした。
「好きだよ、里奈。この世界中の誰よりも」
耳元でそう呟き、涼は恥ずかしい気持ちで座り込む。
「これで、許してくれ…」
里奈はしゃがみ込むと涼にハグをする。
「うん。」
夕日が屋上の二人を照らした。
その影は永遠の幸せを語るように数分間重なり合った。
Miaさん(東京・14さい)からの相談
とうこう日:2023年9月25日みんなの答え:1件
放課後の教室で一人の男子がその言葉を何度も発した。
「好きだってどうして彼女の前では言えないんだろう?」
その男子は席につくと窓の外を見る。
運動場には陸上部の姿があった。
その中のキャプテン愛内里奈(あいうちりな)と俺、バスケ部キャプテン須崎涼(すざきりょう)は先月から付き合っている。
里奈は周りからの人気が高くて優しい性格をしている。
だが、今度の誕生日に、俺からの好きとキスを要求してきた。
普段はそんなこと言わずに里奈から好きって言ったりキスしたりしてくる。
なのに何で急に俺からの好きとキスを求めるんだ?
そう言い残し、涼は立ち上がると教室を後にした。
翌日、涼は昨日徹夜で好きを言う練習をし、遅刻になってしまった。
「最悪、遅刻とかマジでない、今日は里奈の誕生日で昼休み一緒に弁当食べる約束してたのに」
今の時刻は一時半。
家を出て学校までは三十分。
今からだと間に合わない。
涼は急いで身支度を済ませると家を出た。
「放課後までには言わないと…」
放課後。
涼は急いで里奈の教室3−2組に向かう。
「里奈いますか?」
近くにいた生徒に聞き、里奈を呼んでもらう。
こちらに気づいた里奈はどうやら怒っているみたいだ。
「何かよう?l
いつもの優しい声とは裏腹に今の声は怒りを表していた。
『やべー相当怒ってる……』そう心の中で思いながら
「あのさ、屋上来て」と里奈を誘う。
涼は背を向けると先に屋上に向かった。
屋上に着くと里奈が怒った顔で涼に詰め寄ってくる。
「約束、どうして守ってくれなかったの?すっごく楽しみにしていたんだから!l
里奈はそう言うと屋上から出て行こうとした。
「まて、里奈」
涼は呼び止めて里奈の顔を見る。
「何?」
「あのさ、今日誕生日だろ?だからその、プレゼントをあげたいんだ、今。」
涼は顔を赤くして下を向く。
「プレゼント?ああ、そう言えば何だったっけ?」
里奈は怒った口調でそう言った。
『里奈、わざとだろ。俺こう言うの1番苦手なのに』
涼はそう思いながらも精一杯口を開ける。
「俺……里奈が…す、す、好きだ。」
顔を赤くしながらそう言う涼に里奈はまた怒った口調で話し出す。
「それと、もう一つなんだったっけ?」
わざとらしい口調で里奈はそう言った。
「お、俺からの……きっ、キス」
「そう、早くして」
里奈は急かすように怒る。
いつもと全然違う里奈。
でも、涼は里奈に近寄ると唇にキスをした。
「こっ、これでいいか?」
涼の頬は先ほどよりも赤い。
「ダメ」
里奈の言葉に涼は顔を上げた。
「はぁ?」
「そんなんじゃ足りない!私怒ってるんだから!!」
里奈は腕を組み、涼にそう言った。
「何で?里奈の要求は叶えたはず」
「涼が悪いんだよ、遅刻して。なのにこれだけ?もっと他にあるでしょ?」
「他にって何だよ?」
「それは、自分で考えて!」
里奈の大声が屋上に響き渡る。
何かって、何をすればいいんだ?
涼は考えながら里奈を見た。
俺こう言うのほんとに苦手なのに。
涼は顔を赤らめながら里奈にハグをした。
「好きだよ、里奈。この世界中の誰よりも」
耳元でそう呟き、涼は恥ずかしい気持ちで座り込む。
「これで、許してくれ…」
里奈はしゃがみ込むと涼にハグをする。
「うん。」
夕日が屋上の二人を照らした。
その影は永遠の幸せを語るように数分間重なり合った。
Miaさん(東京・14さい)からの相談
とうこう日:2023年9月25日みんなの答え:1件
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ひゃー/// どっきんするううう!
さいこーーーーーー ももがおいしい。さん(選択なし・11さい)からの答え
とうこう日:2023年11月21日
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