今日が来てくれる。
ここはどこだろう?真っ暗だ。そっかまた今日が来たのか。また始まったのか。また終わるのか。また暗くなるのか。
結局何も変わらないのか。
ドン!ドカッ!壁や扉に人がたたきつけられた音が広がる。悲鳴は相変わらずで、鳴りやむことのない地獄絵図。
私は加佐志 渚沙(かざし なぎさ)。捨てられた子。
名前だって知らない人たちに、名前も知らない私みたいな子たちと一緒に毎日毎日けられて殴られる。
もういいのに。死ねって言われたら死ぬのに。なのに、また今日が始まる。いらない今日が始まる。一体いつまで続くのかな?
ずっとずっと考える。何も変わらないのに。今日。唯一名前を知っていて、中の良かった子が、また冷たくなって死んでいた。
何回目?何人目?何個の命がなくなった?問いかけても答えてくれるのは結果だけ。そしてまた今日が終わろうとしてる。
すると背中がひやひやした。何かいる気がした。「誰?」私が言った。すると、「僕だよ?僕。覚えてない?」
懐かしい声だった。ずっとずっと聞きたくてたまらない君の声。
「生きてるの?」私が言った。でも返事はない。振り向こうとしたとたん大きな声が響いた。「振り向かないで!!」
ビクッとして前を向いた。少し悲しそうな声で彼が言った。「振り向いたら、ダメ…。だから、聞いて?」私はうなずいた。
「外を見に行かない?」私にはわからなかった。「外って何?何がいるの?誰に殴られるの?けられるの?もうヤダよ?」
「外はあの大きな扉の向こうだよ。ずっと君を探している。」少し気になった。「怖くない?」不安で私が問いかけた。
「むしろ楽しいし、何より痛くない!」その言葉に背中を押された。けどあの怖い人たちからどうやって逃げるのかはわからなかった。
「大丈夫。僕を信じて。」その言葉を聞いた直後に、あの人たちが帰ってきた。目をつぶり、死ぬ覚悟を決めた。
でも死ぬことはなかった。あの人たちは自分から私を見つめて悲鳴をあげた。そして走り出してどこかに行ってしまった。
その間に私は彼と一緒に外に出た。「ね?僕の言う通り。」彼はそういって私をケーサツの人に預けた。
私は言った。「行かないで!一人にしないで!」すると「大丈夫。困ったら言って!いつでも助ける。約束する。」優しい声が響いた。
それからどれくらいかかっただろう?幸せな日々ばかりで思い出せない。私は高校に入った。警察の人が里親になった。そんなある日。
「ねえ。」私が言った。「何?」彼が答えた。「私ね、好きな人ができたんだ。」のどをごくりと飲み込んで、恐る恐る言った。
すると、「…それって、誰?」彼はそう答えた。「うーん…」もったいぶった表情で私が言うと、彼は少し気なったのか、
「教えて!!」っといってきた。私は「それは…」といって覚悟を決めた。思い切って振り向いた。「あなた。」
彼は驚いたけどどこか寂しそうに「…僕のこと…知ってたんだ?」と言った。私は、「うん。ずっと前から。」と答えた。
彼は涙を流していった。「僕ね、思ったんだ。死ぬ直前に。こんな地獄の場所で君を置いて先に行くより、君のことを、…顔だって見えないけど。それでもずっと守ってあげたいなって。明日が来ることがうれしくなるようにって思ったんだ。」
「もう君に触れられない。だからせめて言葉だけで伝えさせて。……ありがとう。ずっと好きだったよ。今度は、友達同士じゃなくて、恋人になろうね。」私は泣きながら言った。のどが痛い。最初から、別の人になってやり直したい。そんな夢を考えていると彼はどんどん薄くなっていった。「またね・・・」小さな声でそう言って、彼は消えてしまった。あの時の思いは絶対になくならない。
だからこそ言う。「ありがとう。愛してるって。」
次の日。
もう後ろで支えてくれる人は誰もいないのに、とっさに口が動いてしまった。
「おはよう。また今日が始まったね。」 小説家になりたいさん(選択なし・13さい)からの相談
とうこう日:2023年10月12日みんなの答え:1件
結局何も変わらないのか。
ドン!ドカッ!壁や扉に人がたたきつけられた音が広がる。悲鳴は相変わらずで、鳴りやむことのない地獄絵図。
私は加佐志 渚沙(かざし なぎさ)。捨てられた子。
名前だって知らない人たちに、名前も知らない私みたいな子たちと一緒に毎日毎日けられて殴られる。
もういいのに。死ねって言われたら死ぬのに。なのに、また今日が始まる。いらない今日が始まる。一体いつまで続くのかな?
ずっとずっと考える。何も変わらないのに。今日。唯一名前を知っていて、中の良かった子が、また冷たくなって死んでいた。
何回目?何人目?何個の命がなくなった?問いかけても答えてくれるのは結果だけ。そしてまた今日が終わろうとしてる。
すると背中がひやひやした。何かいる気がした。「誰?」私が言った。すると、「僕だよ?僕。覚えてない?」
懐かしい声だった。ずっとずっと聞きたくてたまらない君の声。
「生きてるの?」私が言った。でも返事はない。振り向こうとしたとたん大きな声が響いた。「振り向かないで!!」
ビクッとして前を向いた。少し悲しそうな声で彼が言った。「振り向いたら、ダメ…。だから、聞いて?」私はうなずいた。
「外を見に行かない?」私にはわからなかった。「外って何?何がいるの?誰に殴られるの?けられるの?もうヤダよ?」
「外はあの大きな扉の向こうだよ。ずっと君を探している。」少し気になった。「怖くない?」不安で私が問いかけた。
「むしろ楽しいし、何より痛くない!」その言葉に背中を押された。けどあの怖い人たちからどうやって逃げるのかはわからなかった。
「大丈夫。僕を信じて。」その言葉を聞いた直後に、あの人たちが帰ってきた。目をつぶり、死ぬ覚悟を決めた。
でも死ぬことはなかった。あの人たちは自分から私を見つめて悲鳴をあげた。そして走り出してどこかに行ってしまった。
その間に私は彼と一緒に外に出た。「ね?僕の言う通り。」彼はそういって私をケーサツの人に預けた。
私は言った。「行かないで!一人にしないで!」すると「大丈夫。困ったら言って!いつでも助ける。約束する。」優しい声が響いた。
それからどれくらいかかっただろう?幸せな日々ばかりで思い出せない。私は高校に入った。警察の人が里親になった。そんなある日。
「ねえ。」私が言った。「何?」彼が答えた。「私ね、好きな人ができたんだ。」のどをごくりと飲み込んで、恐る恐る言った。
すると、「…それって、誰?」彼はそう答えた。「うーん…」もったいぶった表情で私が言うと、彼は少し気なったのか、
「教えて!!」っといってきた。私は「それは…」といって覚悟を決めた。思い切って振り向いた。「あなた。」
彼は驚いたけどどこか寂しそうに「…僕のこと…知ってたんだ?」と言った。私は、「うん。ずっと前から。」と答えた。
彼は涙を流していった。「僕ね、思ったんだ。死ぬ直前に。こんな地獄の場所で君を置いて先に行くより、君のことを、…顔だって見えないけど。それでもずっと守ってあげたいなって。明日が来ることがうれしくなるようにって思ったんだ。」
「もう君に触れられない。だからせめて言葉だけで伝えさせて。……ありがとう。ずっと好きだったよ。今度は、友達同士じゃなくて、恋人になろうね。」私は泣きながら言った。のどが痛い。最初から、別の人になってやり直したい。そんな夢を考えていると彼はどんどん薄くなっていった。「またね・・・」小さな声でそう言って、彼は消えてしまった。あの時の思いは絶対になくならない。
だからこそ言う。「ありがとう。愛してるって。」
次の日。
もう後ろで支えてくれる人は誰もいないのに、とっさに口が動いてしまった。
「おはよう。また今日が始まったね。」 小説家になりたいさん(選択なし・13さい)からの相談
とうこう日:2023年10月12日みんなの答え:1件
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スゴすぎます! 初めましてひまわりです!すごすぎませんか!?私も小説をかきましたがとても大変でしたが、小説家になりたいさんみたいに文をぎっしりかいたらより大変だと思いますが内容もすてきです!応えんしてます!
今日が来るの使い方を変えるだけでこんなに感動できるんですね!長文失礼しました! ひまわりさん(選択なし・10さい)からの答え
とうこう日:2023年12月13日
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