見たことある、君との再会
私・癒月のぞみ(ゆづきのぞみ)は、廊下で年下の男の子とすれ違った。
(…あれ、今の子、なんか見たことある…)
見た目的に、小学3、4年といったところか。
私は今小学6年生であり、ちょうどその学年とはあまり関わっていない。
(…気のせいかな…)
昼休み。
「ねーぇ、おねーさん。さっきハンカチ落としてたよ」
はい、どーぞ。と言って、ハンカチを渡してきたのは…
「あっ、さっきの男の子!ありがとう」
「どーいたしまして。気をつけてよね」
「……うん…」
…やっぱり、見たことある。知ってる。
声も聞き覚えがある。
「えーっと、名前教えてくれる?」
「おれ?おれはねー、憩ひかる(いこいひかる)!4年だよぉ」
「…いこい、ひかる…くん」
聞いたことある。やっぱりこの子、知り合い?
「おねーさんのこと、のぞみって呼んでいい?」
「えっ!?何で名前知って…」
ひかるくんは急に顔が暗くなってから、こう言った。
「んー、えっとねー、まだのぞみにはヒミツ」
「…そ、っか…」
「…ひかるひかるひかるひかるひかる…」
そんな知り合い、居たっけ?
でも、なんか知ってる。
思い出せない。何か突っかかる。
「ひかるくん!私たち昔、会ったことある!?」
「おぉお唐突」
「ねぇー!会ったことある?あるよね!?ない!?」
「えー…、うーん…」
ひかるくんは少し考えてから口を開いた。
「覚えてないの?」
「…え?」
予想外の言葉に、思わず声が出た。
…でも、とても嘘とは思えない。
ひかるくんの目は真剣だった。
「え、っと…ごめん、覚えてない…」
「…そうなの?つい2年前なのに」
(…2年、前…?)
そういえば、2年前…
『のぞみっ!』
『…おかあ、さん?ここは…』
『ここは病院。あなた、事故に遭ったのよ…っ!無事でよかった…!」
その後わかったのは、その事故で、私は少し記憶が飛んでしまったらしい。
私の病室の隣は、毎日騒がしかった。
『………くん!…………くん!』
『目を覚まして!』
隣の病室にいた人は、その後死んでしまったらしい。
「…2年前は、私が事故で…」
「そう、その年。おれらは、その前に会ったんだよ」
「…え、そうなの?」
「…まあいいや、分からないなら。…生きてね、のぞみ」
その一言で、私の記憶の扉が開いたような気がした。
『のぞみっ、前…!』
『え?』
『ひかるくん!憩ひかるくん!』
『目を覚まして!』
『ひかるくんは、あなたを庇って死んでしまいました』
『最期にひかるくんは、『生きてね、のぞみ』と言っていました』
「っあ、あ…!ひかるくん…」
気づいた時には、ひかるくんはいなくなっていた。
小さなお墓に花を供えた。
「…ひかるくん…ごめんね、忘れてて」
しゃがみ込んで、お墓に話しかける。
「今まで…見守っててくれて、ありがとうね…!」
涙が溢れでる。
「もうっ、忘れないから…!一生忘れないから…っ!」
『ありがとう、のぞみ』
一瞬、そう聞こえた気がした。 きおさん(選択なし・12さい)からの相談
とうこう日:2023年10月19日みんなの答え:2件
(…あれ、今の子、なんか見たことある…)
見た目的に、小学3、4年といったところか。
私は今小学6年生であり、ちょうどその学年とはあまり関わっていない。
(…気のせいかな…)
昼休み。
「ねーぇ、おねーさん。さっきハンカチ落としてたよ」
はい、どーぞ。と言って、ハンカチを渡してきたのは…
「あっ、さっきの男の子!ありがとう」
「どーいたしまして。気をつけてよね」
「……うん…」
…やっぱり、見たことある。知ってる。
声も聞き覚えがある。
「えーっと、名前教えてくれる?」
「おれ?おれはねー、憩ひかる(いこいひかる)!4年だよぉ」
「…いこい、ひかる…くん」
聞いたことある。やっぱりこの子、知り合い?
「おねーさんのこと、のぞみって呼んでいい?」
「えっ!?何で名前知って…」
ひかるくんは急に顔が暗くなってから、こう言った。
「んー、えっとねー、まだのぞみにはヒミツ」
「…そ、っか…」
「…ひかるひかるひかるひかるひかる…」
そんな知り合い、居たっけ?
でも、なんか知ってる。
思い出せない。何か突っかかる。
「ひかるくん!私たち昔、会ったことある!?」
「おぉお唐突」
「ねぇー!会ったことある?あるよね!?ない!?」
「えー…、うーん…」
ひかるくんは少し考えてから口を開いた。
「覚えてないの?」
「…え?」
予想外の言葉に、思わず声が出た。
…でも、とても嘘とは思えない。
ひかるくんの目は真剣だった。
「え、っと…ごめん、覚えてない…」
「…そうなの?つい2年前なのに」
(…2年、前…?)
そういえば、2年前…
『のぞみっ!』
『…おかあ、さん?ここは…』
『ここは病院。あなた、事故に遭ったのよ…っ!無事でよかった…!」
その後わかったのは、その事故で、私は少し記憶が飛んでしまったらしい。
私の病室の隣は、毎日騒がしかった。
『………くん!…………くん!』
『目を覚まして!』
隣の病室にいた人は、その後死んでしまったらしい。
「…2年前は、私が事故で…」
「そう、その年。おれらは、その前に会ったんだよ」
「…え、そうなの?」
「…まあいいや、分からないなら。…生きてね、のぞみ」
その一言で、私の記憶の扉が開いたような気がした。
『のぞみっ、前…!』
『え?』
『ひかるくん!憩ひかるくん!』
『目を覚まして!』
『ひかるくんは、あなたを庇って死んでしまいました』
『最期にひかるくんは、『生きてね、のぞみ』と言っていました』
「っあ、あ…!ひかるくん…」
気づいた時には、ひかるくんはいなくなっていた。
小さなお墓に花を供えた。
「…ひかるくん…ごめんね、忘れてて」
しゃがみ込んで、お墓に話しかける。
「今まで…見守っててくれて、ありがとうね…!」
涙が溢れでる。
「もうっ、忘れないから…!一生忘れないから…っ!」
『ありがとう、のぞみ』
一瞬、そう聞こえた気がした。 きおさん(選択なし・12さい)からの相談
とうこう日:2023年10月19日みんなの答え:2件
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死なないでよ!!!!! こんちゃ☆こーぽーだよ☆
なんで死ぬんーーー!カッコ良すぎるやろーーー!罪な男!
あ、また大阪のおばちゃんが出てきた☆
ごめんちゃい☆
そ、し、て、ぜってぇ忘れんなよ!のぞみ!ひかるの命、ぜってぇ無駄にすんなよ!夜露死苦(ハート) こーぽーさん(大阪・10さい)からの答え
とうこう日:2023年12月23日 -
感動… おはこんちゃんわ!のなめです。よろしくねー!
話にスッと入っていけたし感動した…!
勝手な考察だけど、思い出したって事は、ひかるくんの意思が強かったのかな。
以上!なんかすごくすごかった!(は)またねー
のなめさん(広島・11さい)からの答え
とうこう日:2023年12月23日
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