あし [ホラー]
足、脚、アシ、あし
休日。私の家に友人のAとBを招き、いつものように3人で駄弁っていた。
しかし、2人がどこか落ち着かない様子なので何かと尋ねてみたら、奇妙な話をしだした。
「足だけの幽霊?」
「ああ。本当に見たんだよ!足だけがポツンとあったんだって!」
AとBが、興奮気味にそう話す。
なんでもAとBは昨日、近くの幽霊が出ると噂の廃墟に肝試しに行ったらしい。
ちょっと覗いてみるくらいの軽い気持ちで行ったそうだ。
本気で信じてはいなかった。
そうしたら、本当に居た。
廃墟のリビングの、放置されたままのソファーの隣に。
それもただの幽霊じゃなかった。
その幽霊は足だけしかなかったらしい。
足だけが動くこともなく、そのソファーの隣に立っていたそうだ。
「な、すごいだろ!?」
「こんなのなかなかないって!」
「うーん…」
正直、私は幽霊とかのオカルトチックな話はあまり信じてはいないし、それが足だけの幽霊なんてなればもっとだ。
ただでさえ薄暗い廃墟なんだから、見間違いの可能性だってあるだろう。
私がその旨をAとBに伝えると、
「じゃあお前も言ってみろよ」
という話になった。
最初は私もためらっていたが
「怖がってんのかよ」
「俺らよりホラーとか得意なクセに」
と煽られてしまい、やる気になった。
こういう煽りにすぐ乗ってしまうのは、私の弱いところかもしれない。
幸いまだ明るい時間だったので、今日その廃墟に行くことにした。
リュックにライトや絆創膏などを入れ、スマホの充電を確認する。
2人の見送りを受けながら、私はその廃墟へと出発した。
__________________________________________________________________
その廃墟は私の家から徒歩で30分くらい。
ボロボロで壁にはツタが絡まり、いかにもといった風貌の一軒家だ。
キイィ…と軋むような音を立て扉を開く。
中は少し薄暗く、床には埃やら小さな破片のような物がある。
コケたら怪我をするだろうな。
ライトと絆創膏を持ってきて良かった。
リュックから取り出したライトをつけ、先へと行く。
少し進むと、リビングに来た。
リビングには、放置され薄汚れた家具がいくつかある。
が、それよりも真っ先に目につくものがあった。
アシだ。
ソファーの横に佇む、脚があった。
つま先から太ももの付け根くらいまで。
真っ白な人間の脚がそこにはあったのだ。
太ももから上だけが、不自然に切り取られたようにない。
まさか本当だったなんて。
驚いた私は、一目散にその廃墟から逃げ出した。
_______________________________________________________________________
「本当にあったよ。脚だけの幽霊」
「な?言っただろ?」
「やっぱりお前にも見えたんだな」
家に帰り、私も脚だけの幽霊を見たことを2人に話した。
2人はそうだろうといった様子だった。
「それにしても、足だけの幽霊って何なんだろうな?」
それは私も気になっていた。
「ああ、足先から太ももまでしかない幽霊なんて聞いたこともない」
私の言葉を聞いた瞬間、2人の顔から血の気が引いた。
「…おい、変なコト言うなって…」
「変なコト?」
「だって、あの幽霊は、足首から下だけしかなかっただろ?」
__________________________________________________________________________________
それ以来、その幽霊の話はしていない。
幽霊がいた廃墟にも極力近づかないようにしている。
あのアシだけの幽霊が何だったのか、私にもわからない。
その幽霊の見え方が人によって変わるのか、はたまた、その幽霊自身の体がどんどんと“増えていく”のか…
はたまた…
…もう、考えるのはやめにしよう。
やめたほうが、いい。
※廃墟に勝手に入るのはダメです
あああああさん(選択なし・13さい)からの相談
とうこう日:2023年10月23日みんなの答え:6件
休日。私の家に友人のAとBを招き、いつものように3人で駄弁っていた。
しかし、2人がどこか落ち着かない様子なので何かと尋ねてみたら、奇妙な話をしだした。
「足だけの幽霊?」
「ああ。本当に見たんだよ!足だけがポツンとあったんだって!」
AとBが、興奮気味にそう話す。
なんでもAとBは昨日、近くの幽霊が出ると噂の廃墟に肝試しに行ったらしい。
ちょっと覗いてみるくらいの軽い気持ちで行ったそうだ。
本気で信じてはいなかった。
そうしたら、本当に居た。
廃墟のリビングの、放置されたままのソファーの隣に。
それもただの幽霊じゃなかった。
その幽霊は足だけしかなかったらしい。
足だけが動くこともなく、そのソファーの隣に立っていたそうだ。
「な、すごいだろ!?」
「こんなのなかなかないって!」
「うーん…」
正直、私は幽霊とかのオカルトチックな話はあまり信じてはいないし、それが足だけの幽霊なんてなればもっとだ。
ただでさえ薄暗い廃墟なんだから、見間違いの可能性だってあるだろう。
私がその旨をAとBに伝えると、
「じゃあお前も言ってみろよ」
という話になった。
最初は私もためらっていたが
「怖がってんのかよ」
「俺らよりホラーとか得意なクセに」
と煽られてしまい、やる気になった。
こういう煽りにすぐ乗ってしまうのは、私の弱いところかもしれない。
幸いまだ明るい時間だったので、今日その廃墟に行くことにした。
リュックにライトや絆創膏などを入れ、スマホの充電を確認する。
2人の見送りを受けながら、私はその廃墟へと出発した。
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その廃墟は私の家から徒歩で30分くらい。
ボロボロで壁にはツタが絡まり、いかにもといった風貌の一軒家だ。
キイィ…と軋むような音を立て扉を開く。
中は少し薄暗く、床には埃やら小さな破片のような物がある。
コケたら怪我をするだろうな。
ライトと絆創膏を持ってきて良かった。
リュックから取り出したライトをつけ、先へと行く。
少し進むと、リビングに来た。
リビングには、放置され薄汚れた家具がいくつかある。
が、それよりも真っ先に目につくものがあった。
アシだ。
ソファーの横に佇む、脚があった。
つま先から太ももの付け根くらいまで。
真っ白な人間の脚がそこにはあったのだ。
太ももから上だけが、不自然に切り取られたようにない。
まさか本当だったなんて。
驚いた私は、一目散にその廃墟から逃げ出した。
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「本当にあったよ。脚だけの幽霊」
「な?言っただろ?」
「やっぱりお前にも見えたんだな」
家に帰り、私も脚だけの幽霊を見たことを2人に話した。
2人はそうだろうといった様子だった。
「それにしても、足だけの幽霊って何なんだろうな?」
それは私も気になっていた。
「ああ、足先から太ももまでしかない幽霊なんて聞いたこともない」
私の言葉を聞いた瞬間、2人の顔から血の気が引いた。
「…おい、変なコト言うなって…」
「変なコト?」
「だって、あの幽霊は、足首から下だけしかなかっただろ?」
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それ以来、その幽霊の話はしていない。
幽霊がいた廃墟にも極力近づかないようにしている。
あのアシだけの幽霊が何だったのか、私にもわからない。
その幽霊の見え方が人によって変わるのか、はたまた、その幽霊自身の体がどんどんと“増えていく”のか…
はたまた…
…もう、考えるのはやめにしよう。
やめたほうが、いい。
※廃墟に勝手に入るのはダメです
あああああさん(選択なし・13さい)からの相談
とうこう日:2023年10月23日みんなの答え:6件
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ヒエエエエエエェー のんでーすどころじゃない!
怖いよー。今までこんな怖い話見たことない。
最後に聞くけどフィクションだよね?怖いいいい
のんさん(滋賀・10さい)からの答え
とうこう日:2024年2月9日 -
怖すぎる、、、 こーぽーだよ☆返信遅れてすいません☆
怖ー、、、、
これってもしや、最後、、身体まで現れてきて、ついにはほんとの幽霊に、、、、
なんてねーーーー、、、、
ヒィぃぃーーーーー、、、、、
面白かった☆頑張ってください☆応援してます☆ こーぽーさん(大阪・10さい)からの答え
とうこう日:2024年1月5日 -
怖い怖い鳥肌立ったわ コンチャ元氷のしずくだよーん
ちょっと待ってまじ怖い私8歳だけど、13歳までになるとそんなのもかけるのかな?私は小説無理だわ。怖い(無理というのは書けないと言う意味です。)私は小説より絵描く方が好き。でも私小説読むのが好きだからさー私足って言う小説(これ)何回も読んでるんだけど、回答できなくてさぁ、今日からやっと回答だよぉー
まじですごい。じゃあバイバーイ☆
(タメ口失礼しました。) 元氷のしずくさん(岐阜・8さい)からの答え
とうこう日:2024年1月5日 -
怖いって! こんちゃっ!! 恋彩です(*´ω`*)
。…*本題*…。
足 と 脚 の違い…
日本語ってむずいね。
増えてくの怖すぎるって!
いずれは全身が…
_________
ばいちゃっ!! 恋彩~* #元望空 #れぁ//さん(新潟・11さい)からの答え
とうこう日:2024年1月4日 -
え‥怖‥ こんちゃ
うららです♪
怖
最後の‥
怖い怖い‥
これからは
廃墟には入らないようにしよう‥ うららさん(静岡・13さい)からの答え
とうこう日:2023年12月29日 -
ちょー怖いです… サヤカです。
このお話を読んでいるとき、自分の部屋に一人でいました。途中から結構怖くなって、家族がいる部屋に行きました…。 さやかさん(群馬・10さい)からの答え
とうこう日:2023年12月29日
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