呪いの石
この学園のどこかには、真っ赤な石があります。その石を持ち歩くと、可愛くなれちゃうんです。
学年全体が、この石の話で盛り上がっていた。
わたし、陽菜もちょっとだけ興味があった。
可愛くなれる…絶対欲しい。だって…。
わたしはチラリ、人が集まっているところを見た。
あそこの席は里音の席だ。クラスイチ可愛くて、クラスイチ優しい、クラスイチ人気者。
アイツが憎くて憎くてたまらない。
そりゃあ、確かに里音のほうがカワイイ。
わたしにはソバカスもあるし、小顔でもなんでもない。
でも、石さえあれば可愛くなれるんだ。
アイツより可愛くなって、クラスイチ優しくなって、クラスイチ人気者になったら、アイツ、どんな顔するんだろう。
想像するだけでワクワクする。楽しい。
そのためにも、絶対に、石をゲットしなくちゃ…!
わたしは石を探しに、教室を飛び出した。
やっぱり、そうカンタンには見つからないよね。
学校の隅々まで探した。部室、倉庫、タナ。
もう疲れた。昼休みも終わるし。
一応言い伝え…っていうか、あるかも分からないんだし。
わたしはため息をついて、教室に戻ろうとした。
と、落とし物ボックスに、真っ赤に光った石があったのだ。
!!これじゃない!?
わたしは落とし物ボックスに飛びついた。
一番上に、真っ赤な石があった。
これだ…!
赤い石は、魅力を感じた。
なんだろう、ステキななにかを感じる。これじゃん!
誰が持っていたんだろう?いいや、もらっちゃえ!
周囲の目を気にしながら、わたしはその石をポケットの中に入れて、にんまりと笑った。
その次の日。
朝起きて、何気なく鏡に顔を映すと、あり得ない出来事が起こった。
ソバカスが…消えてる!
鼻と頬にいっぱいあったソバカスが、なんにもなかったように消えているのだ。
なにもやっていないのに…なんで?
思い当たる理由は一つだけ。
あの石のおかげだ…!
学校に行くと、ヤケにザワザワしていた。
やっぱり里音の席に人がいっぱいだな…。
席を通った時に、ちょっとのぞいてみると、里音が泣いていた。
「はぁ?どうしたの?」
わたしが聞くと、加奈が言った。
「なんか、ソバカスができた…って」
ソバカス!
里音の顔を見ると、確かにソバカスがいっぱいついている。これって…わたしのソバカスじゃない!?
不思議な出来事だけど、絶対そうだって思った。
「そっか。ソバカスなんてすぐに消えるから大丈夫だよ」
なんて軽く言いながらも、内心すっごくうれしかった。
その後も、わたしはどんどん可愛くなった。
コンプレックスだったところは、全部里音に移動しているから。
里音はどんどん可愛くなくなっていった。いつしか、友達も減っていて、逆にわたしは友達がたくさんできていた。
毎日チヤホヤされる。なにこれ最高じゃん!
「陽菜、バイバイ!」
「うん、またね!」
わたしは家に帰ると、ベッドに寝転がった。
あーあ、里音のあんな顔見れるなんて、すっごいうれしいんだけど!
もっと見たい。絶対に見たい!
そうだ、わたしの幼児体形を里音に移したら…!
さっそく鏡の前に行って、全身を映した。
…でも、体形は変わらない。
あれ?なんで?なんで、スラッとした体形にならないのよ!
しかも、顔にはソバカスが浮かんできて、髪の毛も、元の真っ黒になっていった。
はぁ!?なんでなんで、なんでよォ!
パニックになって、あわてて自分の部屋に帰った。
そして、小さいフクロに入れていた石を取りだして…ハッとした。
石の色が、赤じゃなくて黒になってる!
不気味すぎてコワい。明日、戻しに行こう…。
次の日、陽菜は学校に来なかった。
それもそのはず。
陽菜は石の呪いを受けたのだ。
この石の力は本当だった。しかし、陽菜のように悪く使おうとする人には向いていない。
逆に、里音はこの石の力を借りて、可愛くなったのだ。もちろん、好きな人に振り向いてもらうため。
陽菜はその石の呪いを受け、石の中に閉じ込められている。
どれだけ叫んでも、誰も気づいてくれない。お腹もすいた。
陽菜は、後悔した。でも、後悔したってもう遅い。
閉じ込められたらもう最後なんだ。
陽菜は泣きじゃくって、崩れ落ちた…。 たぴおかさん(選択なし・11さい)からの相談
とうこう日:2023年12月2日みんなの答え:2件
学年全体が、この石の話で盛り上がっていた。
わたし、陽菜もちょっとだけ興味があった。
可愛くなれる…絶対欲しい。だって…。
わたしはチラリ、人が集まっているところを見た。
あそこの席は里音の席だ。クラスイチ可愛くて、クラスイチ優しい、クラスイチ人気者。
アイツが憎くて憎くてたまらない。
そりゃあ、確かに里音のほうがカワイイ。
わたしにはソバカスもあるし、小顔でもなんでもない。
でも、石さえあれば可愛くなれるんだ。
アイツより可愛くなって、クラスイチ優しくなって、クラスイチ人気者になったら、アイツ、どんな顔するんだろう。
想像するだけでワクワクする。楽しい。
そのためにも、絶対に、石をゲットしなくちゃ…!
わたしは石を探しに、教室を飛び出した。
やっぱり、そうカンタンには見つからないよね。
学校の隅々まで探した。部室、倉庫、タナ。
もう疲れた。昼休みも終わるし。
一応言い伝え…っていうか、あるかも分からないんだし。
わたしはため息をついて、教室に戻ろうとした。
と、落とし物ボックスに、真っ赤に光った石があったのだ。
!!これじゃない!?
わたしは落とし物ボックスに飛びついた。
一番上に、真っ赤な石があった。
これだ…!
赤い石は、魅力を感じた。
なんだろう、ステキななにかを感じる。これじゃん!
誰が持っていたんだろう?いいや、もらっちゃえ!
周囲の目を気にしながら、わたしはその石をポケットの中に入れて、にんまりと笑った。
その次の日。
朝起きて、何気なく鏡に顔を映すと、あり得ない出来事が起こった。
ソバカスが…消えてる!
鼻と頬にいっぱいあったソバカスが、なんにもなかったように消えているのだ。
なにもやっていないのに…なんで?
思い当たる理由は一つだけ。
あの石のおかげだ…!
学校に行くと、ヤケにザワザワしていた。
やっぱり里音の席に人がいっぱいだな…。
席を通った時に、ちょっとのぞいてみると、里音が泣いていた。
「はぁ?どうしたの?」
わたしが聞くと、加奈が言った。
「なんか、ソバカスができた…って」
ソバカス!
里音の顔を見ると、確かにソバカスがいっぱいついている。これって…わたしのソバカスじゃない!?
不思議な出来事だけど、絶対そうだって思った。
「そっか。ソバカスなんてすぐに消えるから大丈夫だよ」
なんて軽く言いながらも、内心すっごくうれしかった。
その後も、わたしはどんどん可愛くなった。
コンプレックスだったところは、全部里音に移動しているから。
里音はどんどん可愛くなくなっていった。いつしか、友達も減っていて、逆にわたしは友達がたくさんできていた。
毎日チヤホヤされる。なにこれ最高じゃん!
「陽菜、バイバイ!」
「うん、またね!」
わたしは家に帰ると、ベッドに寝転がった。
あーあ、里音のあんな顔見れるなんて、すっごいうれしいんだけど!
もっと見たい。絶対に見たい!
そうだ、わたしの幼児体形を里音に移したら…!
さっそく鏡の前に行って、全身を映した。
…でも、体形は変わらない。
あれ?なんで?なんで、スラッとした体形にならないのよ!
しかも、顔にはソバカスが浮かんできて、髪の毛も、元の真っ黒になっていった。
はぁ!?なんでなんで、なんでよォ!
パニックになって、あわてて自分の部屋に帰った。
そして、小さいフクロに入れていた石を取りだして…ハッとした。
石の色が、赤じゃなくて黒になってる!
不気味すぎてコワい。明日、戻しに行こう…。
次の日、陽菜は学校に来なかった。
それもそのはず。
陽菜は石の呪いを受けたのだ。
この石の力は本当だった。しかし、陽菜のように悪く使おうとする人には向いていない。
逆に、里音はこの石の力を借りて、可愛くなったのだ。もちろん、好きな人に振り向いてもらうため。
陽菜はその石の呪いを受け、石の中に閉じ込められている。
どれだけ叫んでも、誰も気づいてくれない。お腹もすいた。
陽菜は、後悔した。でも、後悔したってもう遅い。
閉じ込められたらもう最後なんだ。
陽菜は泣きじゃくって、崩れ落ちた…。 たぴおかさん(選択なし・11さい)からの相談
とうこう日:2023年12月2日みんなの答え:2件
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ひょぇ~~~.′ 怖いけど,凄すぎ.′ (*o_ _)o*))
ど-もですっ♪♪
@元.瀬里菜.心優希.歌夜だょ☆+*
2/1(木)から,*歌夜*に改名してます.′
2/18(日)は,歌夜の誕生日♪♪
11歳になります☆
(* `・∀・´*)ノヨロシク.。○o〇
*******************
ちょいこわだけど,めっちゃ,良く出来てる〜.′.′
めっちゃ,上手だね~~~☆*♪
読んでくれてありがとう(人・∪・*)☆
またキズなんで会おうねっ♪
(*>ω<)ノ゙♪バイバイバイ(*・・)β 歌夜 | Kaya@元.瀬里菜.心優希さん(千葉・10さい)からの答え
とうこう日:2024年2月11日 -
めちゃくちゃ凄い! こんちゃっ(^^♪花凜だっちゃヾ(*。・ ω < 。*) ノ゙
最近、改名しすぎて過去のニクネが覚えきれなくなってきたから(?)、去年10月のニクネに戻したの。(一昨日の朝まで、「るにゃ#元來心・愛暖・花凜」だった。)
☆*: .。. o本題o .。.:*☆
めちゃくちゃ凄い!
読んでくれてありがとう(*'ω'*)ばいちゃっ(^^♪ 花凜*かりん*#元澄実さん(岐阜・12さい)からの答え
とうこう日:2024年2月10日
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