裏切り者
「最近の美咲と小百合、ほんと腹立つよね!」
私の名前は、香織。
とある放課、私は、親友の優奈に、そんな愚痴を投げかけていた。
「美咲と小百合? どうして?」
ツインテールの髪を揺らした優奈は、イラストを描いていた手を止めて、無邪気な顔をこちらに向けた。
私は__私たちは、私と、優奈と、美咲と、小百合の四人で親友だった。
なのに、最近、美咲と小百合が、私たちを避けているような気がするのだ。
「分かんないの? 最近、あの二人、完全に私たちのこと避けてるよ!」
優奈は「え?」と、小首をかしげた。
「私たち、何も悪いことしてないんだよ! なのに無視されるの、おかしくない?」
「無視されたの?」
「うん。今日の朝、小百合に『おはよう』って言ったら、何も言わずに美咲の方に行っちゃったんだよ!」
優奈は、私の方を向くと、小さい声で言った。
「気にしすぎだよ、香織。あの二人に限って、そんなことないよ。」
「いや、でも......。.........あっ、そうだ! 優奈、あの二人を無視しよう。だって、先に無視してきたのはあっちなんだから。」
「えぇっ!? なんで!? そこまでするの?」
「じゃあ、私、今週の日曜日にあった、ショッピングモールで四人でお買い物、断ってくる。二人で買い物行こう!」
「...え、あ、うん...。」
優奈は、少し苦い表情を浮かべたが、こくんとうなずいた。
そして私は、美咲と小百合に駆け寄った。
「美咲、小百合! ...あの...さ。今度の日曜なんだけど...用事が入っちゃって。一緒に買い物行けなくなっちゃったんだ。ごめん。...優奈も行けないって言ってた。」
美咲が驚いた声を出す。
「...え! 香織と優奈も行けないの? 実は、私もなんだよね。小百合は?」
「私は行けるけど...そっか...。せっかく約束したけど、また今度行けばいいよね。一人じゃつまんないし...。」
小百合は自分以外行けないことにショックを受けたようだったが、しぶしぶうなずいてくれた。
簡単にいけた...と少し不思議に思ったが、こうして、私たちは、二人だけで、美咲と小百合を無視する作戦を始めたのだ。
*
私の名前は、美咲。
最近、香織と優奈の二人と、私と小百合の二つのグループができている気がしてならない。
さらに、香織たちのグループに、私たちは、避けられている気がしている。
「香織たち、最近変だよね。」
「やっぱりそうだよね...。最近、向こうに避けられてる気がすることもあるけど...。」
小百合とそんな話をしていると、教室の隅の方でコソコソと何かを話している香織と優奈の姿が見えた。
「見て、あれ。絶対私たちの悪口言ってるよ。」
「でも、悪口とは限らないかもよ。それに、私、二人に謝ってみようと思って。」
私は「謝る?」と問い返してしまった。
「なんで謝るの、謝る必要なんてないよ。」
「だって、もしかしたら、嫌な思いをさせちゃったのかも。」
「だからって__。」
「美咲、小百合!」
突然、横から声がした。振り返ると、香織が立っていた。
香織は、約束していた買い物に行くことができなくなったと言った。優奈も行けないらしい。
約束を急に断るなんてひどい...。そう思った私は、ある作戦を思いついた。
「...え! 香織と優奈も行けないの? 実は、私もなんだよね。」・・・
香織と別れ、また小百合と二人だけになった。
小百合は誰も行けないと知って、ショックを受けているようだった。
「小百合。」
私は小さな声で耳打ちする。
「今言ったの、ウソだよ。私、用事なんてないから、二人だけで行こう。」
「えっ、二人で? 私、あの二人に謝るから、そしたらまたみんなでいけば...。」
「悪口言ってくる奴なんて、ハブっちゃえばいいんだよ。二人で行こう。」
「え...うん。」
小百合は、喉に引っかかるものをこらえるように、小さくうなずいた。
こうして、私たちは、香織と優奈の二人をハブることを決めたのだ。
*
日曜日、同じショッピングモールで、二つのグループは、運悪くばったり会うかもしれない。
そのあと、どんな結末が待っているかは分からない。
今回の一件、悪いのは誰だろう。
無視と勝手に思い込み、仕返そうとした香織か。
やめようよと思いつつも、言えなかった優奈か。
悪口と勝手に思い込み、ハブろうとした美咲か。
謝ろうと思ったが、何も言えなかった小百合か。
...誰だと思う?
*はゅり*さん(選択なし・12さい)からの相談
とうこう日:2024年1月10日みんなの答え:4件
私の名前は、香織。
とある放課、私は、親友の優奈に、そんな愚痴を投げかけていた。
「美咲と小百合? どうして?」
ツインテールの髪を揺らした優奈は、イラストを描いていた手を止めて、無邪気な顔をこちらに向けた。
私は__私たちは、私と、優奈と、美咲と、小百合の四人で親友だった。
なのに、最近、美咲と小百合が、私たちを避けているような気がするのだ。
「分かんないの? 最近、あの二人、完全に私たちのこと避けてるよ!」
優奈は「え?」と、小首をかしげた。
「私たち、何も悪いことしてないんだよ! なのに無視されるの、おかしくない?」
「無視されたの?」
「うん。今日の朝、小百合に『おはよう』って言ったら、何も言わずに美咲の方に行っちゃったんだよ!」
優奈は、私の方を向くと、小さい声で言った。
「気にしすぎだよ、香織。あの二人に限って、そんなことないよ。」
「いや、でも......。.........あっ、そうだ! 優奈、あの二人を無視しよう。だって、先に無視してきたのはあっちなんだから。」
「えぇっ!? なんで!? そこまでするの?」
「じゃあ、私、今週の日曜日にあった、ショッピングモールで四人でお買い物、断ってくる。二人で買い物行こう!」
「...え、あ、うん...。」
優奈は、少し苦い表情を浮かべたが、こくんとうなずいた。
そして私は、美咲と小百合に駆け寄った。
「美咲、小百合! ...あの...さ。今度の日曜なんだけど...用事が入っちゃって。一緒に買い物行けなくなっちゃったんだ。ごめん。...優奈も行けないって言ってた。」
美咲が驚いた声を出す。
「...え! 香織と優奈も行けないの? 実は、私もなんだよね。小百合は?」
「私は行けるけど...そっか...。せっかく約束したけど、また今度行けばいいよね。一人じゃつまんないし...。」
小百合は自分以外行けないことにショックを受けたようだったが、しぶしぶうなずいてくれた。
簡単にいけた...と少し不思議に思ったが、こうして、私たちは、二人だけで、美咲と小百合を無視する作戦を始めたのだ。
*
私の名前は、美咲。
最近、香織と優奈の二人と、私と小百合の二つのグループができている気がしてならない。
さらに、香織たちのグループに、私たちは、避けられている気がしている。
「香織たち、最近変だよね。」
「やっぱりそうだよね...。最近、向こうに避けられてる気がすることもあるけど...。」
小百合とそんな話をしていると、教室の隅の方でコソコソと何かを話している香織と優奈の姿が見えた。
「見て、あれ。絶対私たちの悪口言ってるよ。」
「でも、悪口とは限らないかもよ。それに、私、二人に謝ってみようと思って。」
私は「謝る?」と問い返してしまった。
「なんで謝るの、謝る必要なんてないよ。」
「だって、もしかしたら、嫌な思いをさせちゃったのかも。」
「だからって__。」
「美咲、小百合!」
突然、横から声がした。振り返ると、香織が立っていた。
香織は、約束していた買い物に行くことができなくなったと言った。優奈も行けないらしい。
約束を急に断るなんてひどい...。そう思った私は、ある作戦を思いついた。
「...え! 香織と優奈も行けないの? 実は、私もなんだよね。」・・・
香織と別れ、また小百合と二人だけになった。
小百合は誰も行けないと知って、ショックを受けているようだった。
「小百合。」
私は小さな声で耳打ちする。
「今言ったの、ウソだよ。私、用事なんてないから、二人だけで行こう。」
「えっ、二人で? 私、あの二人に謝るから、そしたらまたみんなでいけば...。」
「悪口言ってくる奴なんて、ハブっちゃえばいいんだよ。二人で行こう。」
「え...うん。」
小百合は、喉に引っかかるものをこらえるように、小さくうなずいた。
こうして、私たちは、香織と優奈の二人をハブることを決めたのだ。
*
日曜日、同じショッピングモールで、二つのグループは、運悪くばったり会うかもしれない。
そのあと、どんな結末が待っているかは分からない。
今回の一件、悪いのは誰だろう。
無視と勝手に思い込み、仕返そうとした香織か。
やめようよと思いつつも、言えなかった優奈か。
悪口と勝手に思い込み、ハブろうとした美咲か。
謝ろうと思ったが、何も言えなかった小百合か。
...誰だと思う?
*はゅり*さん(選択なし・12さい)からの相談
とうこう日:2024年1月10日みんなの答え:4件
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え?すごぉ! 花鈴だよ。感想に レッツラゴー
*・゜゚・*:.。..。.:*・☆スタート☆・*:.。. .。.:*・゜゚・*
まず、こんなの思いついたのすごい
花鈴は香織が1番悪くて次が美咲その次が優奈と小百合
すごく上手!ニクネ覚えてくれると嬉しい
*・゜゚・*:.。..。.:*・☆シュウリョウ☆・*:.。. .。.:*・゜゚・*
読んでくれて アリガト
またね(^^)/ 花鈴さん(沖縄・11さい)からの答え
とうこう日:2024年3月12日 -
わたしは、 わたしは、全員悪いと思うな。なんか、思い込みで、やり返そうとしたり、それを
止めなかったり、ハブろうとしたり、何も言えなかったから悪いと思ったんだけど
どうかな〜
バイバイ yuukaさん(福岡・10さい)からの答え
とうこう日:2024年3月12日 -
みんなひどいね、、。 りんにちは(((o(*≧∇≦*)o))) 苺鈴だりん~♪(*´∀`*)
綺満→娃乃→瞳音→湊桜→華愛桃→苺鈴の順で改名中_φ( ̄ー ̄ )
★*:.。.* 本題* .。.:*★
私は強いて言うなら香織と美咲が悪いと思う、
完全にその二人の思い込みでこんな事件になったから!
*はゅり*さん作るの上手☆*
短文になってごめんちょ(´・ω・`)ペコペコ
読んでくれてありがとうヾ(*´ー`*)ノ゛ばいばいりん★彡 #苺鈴/まりん#雰囲気変えた#スノ担さん(東京・11さい)からの答え
とうこう日:2024年3月12日 -
しまえながは・・・ しまえながは香織ちゃんだと思う!!
だって無視されて仕返しするのはいけないことだから!!
でわ♪ しまえなが#卒業まで残り10日!!さん(選択なし・12さい)からの答え
とうこう日:2024年3月12日
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