下駄箱越しに知る君の事
学校の放課後
下校のチャイムはとっくに鳴って
駐輪場の自転車ももうほとんど無い
今日は雨で、外では雨水の音が響いてる
雨は好きだ、雨の音は綺麗で、朝は目覚まし、昼は音楽、夜は子守唄になる
あいにく自転車が壊れて今日は徒歩で来た、でも雨が少し激しい、走ってもずぶ濡れ間違いなし
雨が弱まることを祈って下駄箱で雨の様子を見ながら本を読んでた
「あの…」
下駄箱の向かい側から話しかけられた
「帰らないんですか?」
―面倒だな
「外見てわかんない?この雨の中濡れながら帰れって?」
「え?ああ…ごめんなさい、そんなつもりじゃ…」
「………」
強く言い過ぎたか…?気まずい
「…あの、雨ってお好きですか?」
「…まあ、好きだな、嫌いじゃない」
そこから少し盛り上がらない話をした
雨が弱ったから帰った、そういやあいつは誰だ?
次の日も、自転車が調子悪いから徒歩できた
今日は雨は降ってないが、異様にあいつが気になるので下駄箱で待ってみた
「あの…またいるんですか?」
「ああ、厄介か?」
「いえ、別にいいんですが、よければ学校の事教えて下さいませんか?」
「…は?学校の事くらいわかんだろ」
「いや、私不登校で、今日も久しぶりに来たんです、放課後に登校するのも精一杯で…」
「…ああー、どれから聞きたいんだ?」
それからお互いの事も話してみた
あいつの名前は稲荷火 八重(いなりび やえ)
なんか古臭い名前だな
俺の名前も教えた
まあ俺の名前も鳥居 神酒(とりい みき)とかいう女みたいでなおかつ古臭い名前だからな、逆に呼びやすいかもな
それから、お互いの事を知りながら容姿は知らないような下駄箱越しの会話をひと月ほどした
ある日、八重にお前の顔が見てみたいと言った
学校で会ったならそこでも話したいし、単純に顔が気になるというくだらない理由
もちろん八重は戸惑った、というか見せれないらしい
「私は、見せたくない…というか見せれないです」
「なんでだ?どんな理由があれ俺は気になる、それに今からそっち行ってもいいんだぞー」
「…私は、そのー…"人間じゃない"んですよ」
「…あー、どういう事だ」
「そのままの意味です、私は妖怪の一種で、その…」
「あー…そういうのいいって」
俺は八重の姿を見た
人間っぽいけど、目が変だな…赤い
「な…!なんで見るんですか!」
こいつ怒れたのか
「…本当だったんだな」
「ええ、本当ですよ、しかも人間の貴方に知られたら私はもうここに居れない!」
八重は吐き捨てるように言った
「…さようなら、貴方とのお話は、楽しかったです…だけどもう忘れて下さい、私も忘れますから」
消えようとする八重の手を掴んだ
そして、髪で隠してた目をみせた
「……え」
「お揃いだな、まさか…お前も妖怪だったなんてな」
俺も妖怪で、人間に化けた蛇
八重は見た感じ…狐か
「これで問題ないな?」
「…そうですね」
空はいつも以上に晴天
「これから、本当の意味でよろしくな?」
「ええ、よろしく」
そう言って握手をした
あのそらさん(選択なし・14さい)からの相談
とうこう日:2024年3月2日みんなの答え:2件
下校のチャイムはとっくに鳴って
駐輪場の自転車ももうほとんど無い
今日は雨で、外では雨水の音が響いてる
雨は好きだ、雨の音は綺麗で、朝は目覚まし、昼は音楽、夜は子守唄になる
あいにく自転車が壊れて今日は徒歩で来た、でも雨が少し激しい、走ってもずぶ濡れ間違いなし
雨が弱まることを祈って下駄箱で雨の様子を見ながら本を読んでた
「あの…」
下駄箱の向かい側から話しかけられた
「帰らないんですか?」
―面倒だな
「外見てわかんない?この雨の中濡れながら帰れって?」
「え?ああ…ごめんなさい、そんなつもりじゃ…」
「………」
強く言い過ぎたか…?気まずい
「…あの、雨ってお好きですか?」
「…まあ、好きだな、嫌いじゃない」
そこから少し盛り上がらない話をした
雨が弱ったから帰った、そういやあいつは誰だ?
次の日も、自転車が調子悪いから徒歩できた
今日は雨は降ってないが、異様にあいつが気になるので下駄箱で待ってみた
「あの…またいるんですか?」
「ああ、厄介か?」
「いえ、別にいいんですが、よければ学校の事教えて下さいませんか?」
「…は?学校の事くらいわかんだろ」
「いや、私不登校で、今日も久しぶりに来たんです、放課後に登校するのも精一杯で…」
「…ああー、どれから聞きたいんだ?」
それからお互いの事も話してみた
あいつの名前は稲荷火 八重(いなりび やえ)
なんか古臭い名前だな
俺の名前も教えた
まあ俺の名前も鳥居 神酒(とりい みき)とかいう女みたいでなおかつ古臭い名前だからな、逆に呼びやすいかもな
それから、お互いの事を知りながら容姿は知らないような下駄箱越しの会話をひと月ほどした
ある日、八重にお前の顔が見てみたいと言った
学校で会ったならそこでも話したいし、単純に顔が気になるというくだらない理由
もちろん八重は戸惑った、というか見せれないらしい
「私は、見せたくない…というか見せれないです」
「なんでだ?どんな理由があれ俺は気になる、それに今からそっち行ってもいいんだぞー」
「…私は、そのー…"人間じゃない"んですよ」
「…あー、どういう事だ」
「そのままの意味です、私は妖怪の一種で、その…」
「あー…そういうのいいって」
俺は八重の姿を見た
人間っぽいけど、目が変だな…赤い
「な…!なんで見るんですか!」
こいつ怒れたのか
「…本当だったんだな」
「ええ、本当ですよ、しかも人間の貴方に知られたら私はもうここに居れない!」
八重は吐き捨てるように言った
「…さようなら、貴方とのお話は、楽しかったです…だけどもう忘れて下さい、私も忘れますから」
消えようとする八重の手を掴んだ
そして、髪で隠してた目をみせた
「……え」
「お揃いだな、まさか…お前も妖怪だったなんてな」
俺も妖怪で、人間に化けた蛇
八重は見た感じ…狐か
「これで問題ないな?」
「…そうですね」
空はいつも以上に晴天
「これから、本当の意味でよろしくな?」
「ええ、よろしく」
そう言って握手をした
あのそらさん(選択なし・14さい)からの相談
とうこう日:2024年3月2日みんなの答え:2件
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す ご い ヤッホ。キラリーン☆=*。*
もちみぃだよ^^
*。…○o*: 本題にGO:*o○…。*
おお!!
恋愛系だと
思ったら
まさかの
ちょっと怖い系(?)
だった!!
話のオチを
作るのが
めっちゃ
上手♪♪
________…。・*
見てくれてサンクス☆
またキズなんでね。バァアイ\(^^)/ もちみぃさん(千葉・12さい)からの答え
とうこう日:2024年5月7日 -
とっても上手です! こんにちは!
「このみ」っていいます(^^)
とっても上手で面白かったです!
普通の本とかより文字数が少ないのに、
とっても話が分かりやすく、きれいな(?)おわり方だったので
とてもすごいと思いました! このみさん(選択なし・11さい)からの答え
とうこう日:2024年5月7日
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