君と終了を共に。
余命、あと、2時間。
腕時計を見ながら、さっきっから自分でカウントダウンしている。
落ち着けなくて、公園のベンチに座る。
「はぁ……」
もっと、友達と遊園地に行きたかった。
もっと、友達と沢山お話がしたかった。
もっと、色々な場所へ旅行したかった。
もっと、家族と楽しい団らんがしたい。
そうだ、港遊園地にもう一度行きたい。
もっと、もっと……
数えれば数える程、やりたい事は増えてくる。
なんで、余命宣告されたんだろう……。
あと1時間50分。
ああぁ……
時間は過ぎていくばかりだ。
何かやろうかなぁ、と思ったその時。
「あれ、タイマーが2時間にセットしてあるー」
そんな爽快感あふれる声がした。
そう、私はもう余命2時間だから、タイマーを2時間にセットしておいたのだ。
顔を上げると、そこには青井君が、いる。
「わっ!?」
驚いて、ベンチから立ち上がってしまった。
青井君は……私が片想いしてる、アイテ。
「あ、青井くんっ!?」
「うん。青井だよ。愛美ちゃん、おはよ。見て! 俺も2時間のタイマーかけてるんだ」
えっ、偶然っ!?
それが何だかそれがくすぐったくて、
「同じだね」
と微笑んだ。
その笑顔に、青井も柔らかく微笑む。
2時間のタイマーの意味に、私は少し「同じかな……?」と思ってしまった。
だけど、そんな……。青井君も、余命2時間なわけないよね。
だけど、もしかしたら……!
「ねえ、青井君のその2時間のタイマーって……」
そう聞くと、青井君は少し寂しそうな顔をする。
「そう。余命2時間なんだ。俺」
やっぱり……!
「い、一緒! 私もあと2時間……えっと、正確にはあと、1時間45分、かな」
同じでびっくり。
顔やや赤面させながらそういうと、「あと1時間と45分……」と青井君は悲しそうに言う。
「いじめられたり、悲しかったり辛かったり、楽しかったり嬉しかったり。
いろいろあるけど、結局は死ぬんだな……」
青井君はそういう。
あっ、そういえば。
「青井君は、最後の1時間45分、何して過ごすの?」
そう聞くと青井君は少し間をおいて……
こう言った。
「愛美ちゃんと一緒に過ごす」
えっ!?
私と……一緒に?
いやいや、そんなわけない。
今のは聞き間違いが幻覚か。
そのどっちかだよね。
「最後だよ?? ほら……友達の雄也君とかと一緒に過ごさないのっ?」
「うん。最後は愛美ちゃんと」
「な、なんで?」
何言ってるんだーーーっ
自分で「なんで?」とか馬鹿みたい。
えっと、何か言わなきゃ、何か、何か。
同様して、戸惑って……。
なんにも、言い出せない。
「あ、ごめん。変なこと言った? 何なら今から雄也と……」
「あああ、大丈夫」
「え、っと、遊園地行く? 港遊園地!」
港遊園地……。私が行きたいと思っている遊園地だ。
「あそこ、お金かかるよ? それに今から行っても遊べるのは1時間くらいだし……」
「じゃあ、一時間遊ぼう」
そういわれ、私達は港遊園地に行くことに。
タクシーを呼んで、青井君に連れて行ってもらった。
悲鳴が聞こえるジェットコースター。
優雅に揺れるティーカップ。
非常識が感じられるメリーゴーランド。
色んなアトラクションに2人で乗って、楽しんだ。
ほんと、一時間だけど、夢みたいだった。
ああ……あと10分だ。
もう、余命なんかなければいいのに。
そう思っていたら。
ぎゅっと、手が握られた。
「一緒に行こう」
行く……?
ああ、『空の上に』って事か。
そうだ、もう少しで命が尽きる。
一緒に、青井くんと……!
世界にさよならしよう。 ときあさん(選択なし・11さい)からの相談
とうこう日:2024年3月14日みんなの答え:3件
腕時計を見ながら、さっきっから自分でカウントダウンしている。
落ち着けなくて、公園のベンチに座る。
「はぁ……」
もっと、友達と遊園地に行きたかった。
もっと、友達と沢山お話がしたかった。
もっと、色々な場所へ旅行したかった。
もっと、家族と楽しい団らんがしたい。
そうだ、港遊園地にもう一度行きたい。
もっと、もっと……
数えれば数える程、やりたい事は増えてくる。
なんで、余命宣告されたんだろう……。
あと1時間50分。
ああぁ……
時間は過ぎていくばかりだ。
何かやろうかなぁ、と思ったその時。
「あれ、タイマーが2時間にセットしてあるー」
そんな爽快感あふれる声がした。
そう、私はもう余命2時間だから、タイマーを2時間にセットしておいたのだ。
顔を上げると、そこには青井君が、いる。
「わっ!?」
驚いて、ベンチから立ち上がってしまった。
青井君は……私が片想いしてる、アイテ。
「あ、青井くんっ!?」
「うん。青井だよ。愛美ちゃん、おはよ。見て! 俺も2時間のタイマーかけてるんだ」
えっ、偶然っ!?
それが何だかそれがくすぐったくて、
「同じだね」
と微笑んだ。
その笑顔に、青井も柔らかく微笑む。
2時間のタイマーの意味に、私は少し「同じかな……?」と思ってしまった。
だけど、そんな……。青井君も、余命2時間なわけないよね。
だけど、もしかしたら……!
「ねえ、青井君のその2時間のタイマーって……」
そう聞くと、青井君は少し寂しそうな顔をする。
「そう。余命2時間なんだ。俺」
やっぱり……!
「い、一緒! 私もあと2時間……えっと、正確にはあと、1時間45分、かな」
同じでびっくり。
顔やや赤面させながらそういうと、「あと1時間と45分……」と青井君は悲しそうに言う。
「いじめられたり、悲しかったり辛かったり、楽しかったり嬉しかったり。
いろいろあるけど、結局は死ぬんだな……」
青井君はそういう。
あっ、そういえば。
「青井君は、最後の1時間45分、何して過ごすの?」
そう聞くと青井君は少し間をおいて……
こう言った。
「愛美ちゃんと一緒に過ごす」
えっ!?
私と……一緒に?
いやいや、そんなわけない。
今のは聞き間違いが幻覚か。
そのどっちかだよね。
「最後だよ?? ほら……友達の雄也君とかと一緒に過ごさないのっ?」
「うん。最後は愛美ちゃんと」
「な、なんで?」
何言ってるんだーーーっ
自分で「なんで?」とか馬鹿みたい。
えっと、何か言わなきゃ、何か、何か。
同様して、戸惑って……。
なんにも、言い出せない。
「あ、ごめん。変なこと言った? 何なら今から雄也と……」
「あああ、大丈夫」
「え、っと、遊園地行く? 港遊園地!」
港遊園地……。私が行きたいと思っている遊園地だ。
「あそこ、お金かかるよ? それに今から行っても遊べるのは1時間くらいだし……」
「じゃあ、一時間遊ぼう」
そういわれ、私達は港遊園地に行くことに。
タクシーを呼んで、青井君に連れて行ってもらった。
悲鳴が聞こえるジェットコースター。
優雅に揺れるティーカップ。
非常識が感じられるメリーゴーランド。
色んなアトラクションに2人で乗って、楽しんだ。
ほんと、一時間だけど、夢みたいだった。
ああ……あと10分だ。
もう、余命なんかなければいいのに。
そう思っていたら。
ぎゅっと、手が握られた。
「一緒に行こう」
行く……?
ああ、『空の上に』って事か。
そうだ、もう少しで命が尽きる。
一緒に、青井くんと……!
世界にさよならしよう。 ときあさん(選択なし・11さい)からの相談
とうこう日:2024年3月14日みんなの答え:3件
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うわああん! うわあああああ。か、可哀想!余命なんか、なければいいのに。でもでも、ちょーーーーー感動したよー! 可哀想!さん(東京・14さい)からの答え
とうこう日:2024年5月21日 -
すごすぎ.'.' ミーハーな甘党だょぉ(≧▽≦)
( ゚д゚)ノ ヨロシク.'
めちゃくちゃ
すごぃ.'.'
語彙力 ぁりすぎ.'.'
すてきで切なぃ
ぉ話だね…
感動した.'.'
でゎ またキズなんで( ´Д`)ノ~バイバイ(^^)/~~~ ミーハーな甘党さん(埼玉・12さい)からの答え
とうこう日:2024年5月21日 -
す、すごい キュアフレンディです!
悲しい。
けど、優しい話だね。
感動しました! キュアフレンディさん(選択なし・11さい)からの答え
とうこう日:2024年5月21日
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