信じる力は膨大 〜毎日が辛い人へ〜
「生きるって難しいですよね。でも、今、あなたは生きている。それだけでも素晴らしいんですよ。」
オーナーは、優しく言った。
世の中とは、理不尽だ。
頑張っているのに。こっちの頑張りも知らないくせに。
残酷に。落とす。
ははっ・・・
もう、なにがなんだか。
こんな思いするならば。
こんなに辛いんだったら。
生まれてこなきゃ、良かったな・・・・
だって、良いことあるけど圧倒的に辛いほうが沢山ある。
勉強も、人間関係も、趣味も全部希望を失った。
補習だらけで。
裏切られて。
ケガして。
結局自分にはなにが残った?
もう、死んでいいかな。
この苦しみが続くんだったらもう無いほうがいい。
感情も体も何もかも捨てて。
空へ飛び立てばいい。
さようなら、自分。
そう呟くとベランダから体を放り投げた。
気が付くと、白いベッドの上にいた。
病院か?
どっちにしろ、生きてしまった。
あんなに頑張って体を放り投げたのに。
自分の勇気を蔑ろにされた気分だ。
「おや、目覚めましたか。」
声の方を見ると白いワイシャツとジーンズを履いた人がいた。
「だれ・・・?」
「私は今日からあなた様のオーナーになりました。富士と申します。」
「ふじさん・・・・?」
「まあ、私の事はオーナーとでもお呼び下さい。」
「ははっ・・・オーナー。」
「はい?」
「ここどこ?」
いる場所は豪邸のように広い部屋。
ドアの前には自分の名前、「野内陽菜」と書かれたネームタグ。
壁はピンクと水色のタイル。
そしてソファーと。テレビと。
今オーナーと話している丸い机と椅子。
一言で言って、好みのデザインだ。
「ここは、まあ、自殺をしたもののカウンセラー室ですね。」
「私は死んでるの?生きてるの?」
「生きてます。」
「えぇ・・・・・」
「生きたくなかったのですか?」
「はい。まあ・・・」
「なぜですか?」
オーナーが眉間にしわを寄せて聞いてくる。
「だって、受験落ちたし、友達は裏切ったし、親ガチャ外れたし、
趣味のテニスで稼ごうとしたら骨折して治りが悪くて前よりも上手くなくなったしッ・・・」
ぽろぽろと涙が流れ出る。
止めようとしてもあふれて、あふれて止まらない。
「私はっ、なにをっ、頼りにして生きて行けばいいの!?」
自分の悲痛な叫びが部屋に木霊する。
オーナーはしばらく口を開かず、ずっと私の背中をさすってくれた。
「陽菜さん。」
オーナーがティッシュと差し出しながら口を開く。
「私は、今一応生きていますが私も自殺志願者だったのです。」
「え?」
「いじめられていたんですよ、友達に。」
「毎日毎日。終わりはなくて。」
「つらくて。逃道は死ぬ事しかなかった。」
オーナーが一生懸命言葉を繋げる。
「生きるって、難しいですよね。でも、今、あなたは生きている。それだけでも素晴らしいんですよ。」
オーナーは優しく言い放った。
「だから、失敗しても。挫けても。泣いてもいい。でも、精一杯今日を生きて。」
「毎日を完璧にしなくていい。だって、成功だらけの漫画なんてつまらないでしょ?」
「辛くなったら、また来ていいから。生きて。良いことたくさんあるもの。本当だよ。」
そう言うと、オーナーが目の前から消えた。
1枚の手紙と羽を残して。
「またおいで。心から願えば、またいつか会えるよ。信じる力は膨大だよ。 富士 結羽」
〜エピローグ〜
私の名前は野内陽菜。
あれから私はドラマ監督になった。
様々な大ヒット作を生み出して今は毎日が楽しい。
今日は、本部から一人新人が来る予定だ。
「あ、陽菜監督。来ましたよ!」
「分かった!」
鏡の前であの羽を整える。
緊張するときは毎回整えてポケットの中に入れる。
こうするとなぜだか結羽の声がする気がする。
「あ、ごめん。お待たせ。私の名前は野内陽菜です。映画監督です。」
そう言い、名刺を差し出す。
「私の名前は富士結羽です!新人プロデューサーです!座右の名は『信じる力は膨大』です!よろしくお願いします!」
そう、元気に結羽の声はスタジオに響いた。 かかおさん(東京・11さい)からの相談
とうこう日:2024年4月4日みんなの答え:1件
オーナーは、優しく言った。
世の中とは、理不尽だ。
頑張っているのに。こっちの頑張りも知らないくせに。
残酷に。落とす。
ははっ・・・
もう、なにがなんだか。
こんな思いするならば。
こんなに辛いんだったら。
生まれてこなきゃ、良かったな・・・・
だって、良いことあるけど圧倒的に辛いほうが沢山ある。
勉強も、人間関係も、趣味も全部希望を失った。
補習だらけで。
裏切られて。
ケガして。
結局自分にはなにが残った?
もう、死んでいいかな。
この苦しみが続くんだったらもう無いほうがいい。
感情も体も何もかも捨てて。
空へ飛び立てばいい。
さようなら、自分。
そう呟くとベランダから体を放り投げた。
気が付くと、白いベッドの上にいた。
病院か?
どっちにしろ、生きてしまった。
あんなに頑張って体を放り投げたのに。
自分の勇気を蔑ろにされた気分だ。
「おや、目覚めましたか。」
声の方を見ると白いワイシャツとジーンズを履いた人がいた。
「だれ・・・?」
「私は今日からあなた様のオーナーになりました。富士と申します。」
「ふじさん・・・・?」
「まあ、私の事はオーナーとでもお呼び下さい。」
「ははっ・・・オーナー。」
「はい?」
「ここどこ?」
いる場所は豪邸のように広い部屋。
ドアの前には自分の名前、「野内陽菜」と書かれたネームタグ。
壁はピンクと水色のタイル。
そしてソファーと。テレビと。
今オーナーと話している丸い机と椅子。
一言で言って、好みのデザインだ。
「ここは、まあ、自殺をしたもののカウンセラー室ですね。」
「私は死んでるの?生きてるの?」
「生きてます。」
「えぇ・・・・・」
「生きたくなかったのですか?」
「はい。まあ・・・」
「なぜですか?」
オーナーが眉間にしわを寄せて聞いてくる。
「だって、受験落ちたし、友達は裏切ったし、親ガチャ外れたし、
趣味のテニスで稼ごうとしたら骨折して治りが悪くて前よりも上手くなくなったしッ・・・」
ぽろぽろと涙が流れ出る。
止めようとしてもあふれて、あふれて止まらない。
「私はっ、なにをっ、頼りにして生きて行けばいいの!?」
自分の悲痛な叫びが部屋に木霊する。
オーナーはしばらく口を開かず、ずっと私の背中をさすってくれた。
「陽菜さん。」
オーナーがティッシュと差し出しながら口を開く。
「私は、今一応生きていますが私も自殺志願者だったのです。」
「え?」
「いじめられていたんですよ、友達に。」
「毎日毎日。終わりはなくて。」
「つらくて。逃道は死ぬ事しかなかった。」
オーナーが一生懸命言葉を繋げる。
「生きるって、難しいですよね。でも、今、あなたは生きている。それだけでも素晴らしいんですよ。」
オーナーは優しく言い放った。
「だから、失敗しても。挫けても。泣いてもいい。でも、精一杯今日を生きて。」
「毎日を完璧にしなくていい。だって、成功だらけの漫画なんてつまらないでしょ?」
「辛くなったら、また来ていいから。生きて。良いことたくさんあるもの。本当だよ。」
そう言うと、オーナーが目の前から消えた。
1枚の手紙と羽を残して。
「またおいで。心から願えば、またいつか会えるよ。信じる力は膨大だよ。 富士 結羽」
〜エピローグ〜
私の名前は野内陽菜。
あれから私はドラマ監督になった。
様々な大ヒット作を生み出して今は毎日が楽しい。
今日は、本部から一人新人が来る予定だ。
「あ、陽菜監督。来ましたよ!」
「分かった!」
鏡の前であの羽を整える。
緊張するときは毎回整えてポケットの中に入れる。
こうするとなぜだか結羽の声がする気がする。
「あ、ごめん。お待たせ。私の名前は野内陽菜です。映画監督です。」
そう言い、名刺を差し出す。
「私の名前は富士結羽です!新人プロデューサーです!座右の名は『信じる力は膨大』です!よろしくお願いします!」
そう、元気に結羽の声はスタジオに響いた。 かかおさん(東京・11さい)からの相談
とうこう日:2024年4月4日みんなの答え:1件
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天才すぎ‥ どーも。○ ◯ ^^
サンゴです(^^) よろしくねー。◯
____________↓
かかおちゃーん!!
めっちゃ天才すぎる.
文章の構成がね、、
「成功だらけの映画なんてつまらない」
のところで涙腺が崩壊してしまった‥
最後の終わり方も上手いー(⌒▽⌒)d
あとコメディも読んだよ!!
最後のところで笑ったw
____________↑
ばいばい!。○ **サンゴ#修学旅行まで85日!!さん(新潟・11さい)からの答え
とうこう日:2024年6月18日
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