いつの間にか惚れていた (恋愛)
「貴方に一目惚れしました!好きです、付き合って下さい!」
入学初日に、桜が舞う正門の前で告白された。普通なら考えられない話だろう。けれど私、[鈴峰 結愛]は
「いいよ。」
と返事をした。
正直、誰でもよかった。それに後々、私に告白してくれる人なんていないだろうと思った。
彼は一瞬ポカーンと口を開けていたが
「これからよろしくね!」
と笑顔を向けた。後から知ったことだが、彼は有名な財閥の御曹司だそうだ。
彼と私は、授業に遅れてしまうといけないので校舎をかけっていった。
放課後。あれから、正門の前で待ち合わせをしてお互いに名前とクラスを言い合った。彼の名前は[水瀬 悠]といった。
さらに、学年とクラスが一緒だった。彼には「彼女なんだから、悠ってよんで。」と言われたが何だか落ち着かなかったので「水瀬くん」とよぶことにした。水瀬くんは初日からクラスの人気者になっていた。それを見て、どうして私なんかの事が好きなのかわからなくなっていった。
数週間後。私と水瀬くんは、最近では仲が深まった気がする。席が隣だったため、よく色々なことを話した。
だからか、学校でも目立っている[白鳥さんグループ]に裏庭に呼び出されたしまった。
白鳥さんは、女子グループの中でもリーダー的な存在。白鳥さんに
「悠くんに近づかないで!もし今度悠くんに近づいたらアンタがカバンに付けているこのお守り、海に捨てるから!」
そう言われて、慌てて自分のカバンををみるといつもつけているお守りがなくなっていた。
「・・・っ、私の大切なお守りなの。返して!!」
自分でもびっくりするほどの声が出ていた。
「じゃあ、悠くんに近づかないことね。」
そういって白鳥さんとその取り巻きの人たちは裏庭を去っていった。私はただ、呆然とすることしかできなかった。
翌日。水瀬くんには申し訳なかったが白鳥さんグループがとても怖かったし、あのお守りはいつも暗かった私にお母さんが「もっと自信を持てるように」と誕生日にくれたものだった。
「結愛、一緒に帰ろう。」
「・・・ごめん、用事があるから。」
最近はそう言って断るようにしているし、移動教室の時も「先にいくね。」といって水瀬くんから逃げるように先にかけっていった。
ある日の放課後、最近一緒に帰るのを断っていた私に愛想つきたのか教室には水瀬くんの姿は見当たらなかった。
私、一人しかいない静かな教室で気が緩んだのか、顔から一筋の涙がこぼれ落ちていくのがわかった。
「・・私、本当にバカだ。」
そう小声でつぶやいた時、「ガラッ」と勢いよく扉が開く音がした。ハッとして、顔をあげるとそこには何故か水瀬くんが立っていた。
水瀬くんはゆっくりと私に近づき、真面目な顔でいった。
「どうして、最近俺の事さけてるの?何かあった?」
心配そうにそう聞いてくる。水瀬くんにこれ以上心配をかけたくなかった。
「何にもないよ・・・」
というと
「何にもない人がこんなに泣くわけないじゃん。」
と言われた。
私はずっと誰にも言えなかった今の状況を水瀬くんに打ち明けた。
白鳥さんグループに、「水瀬くんに近づくな」といわれて怖くて避けていたこと。さらに、大切なお守りを盗られていること。
すべて打ち明ちあけた。すると、水瀬くんは一瞬悔しそうな顔をしてから
「ごめん!気づいてあげられなくて、俺がもっと早く気づいていればこんなことには・・」
「ううん、私こそずっと避けててごめん。」
他に誰もいない教室の中、水瀬くんは私を力いっぱい抱きしめた。私は、久々に感じた暖かい温もりに安心して泣きながら抱きしめあった。
後日、私たちは白鳥さんたちがいるところに行った。水瀬くんは私の様子を見守ってくれた。
私は恐怖で足の震えが止まらない中、勇気を出して
「もういい加減、返して!私のお守り。」
と言った。
すると、白鳥さんが
「あれっ(笑)どこにやってっけ、あのお守りっ。」
白けた顔でそう言ってきて、腹が立ったが怖くて何も言い返せなかった。すると、水瀬くんが出てきてくれた。
「ゆっ悠くん!」
「こっこれは違うの!」
白鳥さんや取り巻きの人たちは動揺している。
「全部聞いてたけど、どうせ持ってるんでしょ。早く返せよ、結愛のお守り。」
冷静に言ってるようにみえたけど、その表情から白鳥さんたちへの怒りを感じた。
「っ、わかったわよ、このお守りは返すわ。」
悔しそうに、私のお守りを乱暴に投げ捨てて白鳥さんたちは去っていった。
「あっありがとう・・」
「そっちこそ、怖かったのによく頑張ったね。」
私たちは、お互いに喜び合った。
最初は成り行きで付き合ったものの彼の優しさにいつしか心を動かされていた。
今なら、何度だってはっきり言える。水瀬くん、いや「悠くんのことが大好きって」 もちこさん(東京・11さい)からの相談
とうこう日:2024年5月6日みんなの答え:1件
入学初日に、桜が舞う正門の前で告白された。普通なら考えられない話だろう。けれど私、[鈴峰 結愛]は
「いいよ。」
と返事をした。
正直、誰でもよかった。それに後々、私に告白してくれる人なんていないだろうと思った。
彼は一瞬ポカーンと口を開けていたが
「これからよろしくね!」
と笑顔を向けた。後から知ったことだが、彼は有名な財閥の御曹司だそうだ。
彼と私は、授業に遅れてしまうといけないので校舎をかけっていった。
放課後。あれから、正門の前で待ち合わせをしてお互いに名前とクラスを言い合った。彼の名前は[水瀬 悠]といった。
さらに、学年とクラスが一緒だった。彼には「彼女なんだから、悠ってよんで。」と言われたが何だか落ち着かなかったので「水瀬くん」とよぶことにした。水瀬くんは初日からクラスの人気者になっていた。それを見て、どうして私なんかの事が好きなのかわからなくなっていった。
数週間後。私と水瀬くんは、最近では仲が深まった気がする。席が隣だったため、よく色々なことを話した。
だからか、学校でも目立っている[白鳥さんグループ]に裏庭に呼び出されたしまった。
白鳥さんは、女子グループの中でもリーダー的な存在。白鳥さんに
「悠くんに近づかないで!もし今度悠くんに近づいたらアンタがカバンに付けているこのお守り、海に捨てるから!」
そう言われて、慌てて自分のカバンををみるといつもつけているお守りがなくなっていた。
「・・・っ、私の大切なお守りなの。返して!!」
自分でもびっくりするほどの声が出ていた。
「じゃあ、悠くんに近づかないことね。」
そういって白鳥さんとその取り巻きの人たちは裏庭を去っていった。私はただ、呆然とすることしかできなかった。
翌日。水瀬くんには申し訳なかったが白鳥さんグループがとても怖かったし、あのお守りはいつも暗かった私にお母さんが「もっと自信を持てるように」と誕生日にくれたものだった。
「結愛、一緒に帰ろう。」
「・・・ごめん、用事があるから。」
最近はそう言って断るようにしているし、移動教室の時も「先にいくね。」といって水瀬くんから逃げるように先にかけっていった。
ある日の放課後、最近一緒に帰るのを断っていた私に愛想つきたのか教室には水瀬くんの姿は見当たらなかった。
私、一人しかいない静かな教室で気が緩んだのか、顔から一筋の涙がこぼれ落ちていくのがわかった。
「・・私、本当にバカだ。」
そう小声でつぶやいた時、「ガラッ」と勢いよく扉が開く音がした。ハッとして、顔をあげるとそこには何故か水瀬くんが立っていた。
水瀬くんはゆっくりと私に近づき、真面目な顔でいった。
「どうして、最近俺の事さけてるの?何かあった?」
心配そうにそう聞いてくる。水瀬くんにこれ以上心配をかけたくなかった。
「何にもないよ・・・」
というと
「何にもない人がこんなに泣くわけないじゃん。」
と言われた。
私はずっと誰にも言えなかった今の状況を水瀬くんに打ち明けた。
白鳥さんグループに、「水瀬くんに近づくな」といわれて怖くて避けていたこと。さらに、大切なお守りを盗られていること。
すべて打ち明ちあけた。すると、水瀬くんは一瞬悔しそうな顔をしてから
「ごめん!気づいてあげられなくて、俺がもっと早く気づいていればこんなことには・・」
「ううん、私こそずっと避けててごめん。」
他に誰もいない教室の中、水瀬くんは私を力いっぱい抱きしめた。私は、久々に感じた暖かい温もりに安心して泣きながら抱きしめあった。
後日、私たちは白鳥さんたちがいるところに行った。水瀬くんは私の様子を見守ってくれた。
私は恐怖で足の震えが止まらない中、勇気を出して
「もういい加減、返して!私のお守り。」
と言った。
すると、白鳥さんが
「あれっ(笑)どこにやってっけ、あのお守りっ。」
白けた顔でそう言ってきて、腹が立ったが怖くて何も言い返せなかった。すると、水瀬くんが出てきてくれた。
「ゆっ悠くん!」
「こっこれは違うの!」
白鳥さんや取り巻きの人たちは動揺している。
「全部聞いてたけど、どうせ持ってるんでしょ。早く返せよ、結愛のお守り。」
冷静に言ってるようにみえたけど、その表情から白鳥さんたちへの怒りを感じた。
「っ、わかったわよ、このお守りは返すわ。」
悔しそうに、私のお守りを乱暴に投げ捨てて白鳥さんたちは去っていった。
「あっありがとう・・」
「そっちこそ、怖かったのによく頑張ったね。」
私たちは、お互いに喜び合った。
最初は成り行きで付き合ったものの彼の優しさにいつしか心を動かされていた。
今なら、何度だってはっきり言える。水瀬くん、いや「悠くんのことが大好きって」 もちこさん(東京・11さい)からの相談
とうこう日:2024年5月6日みんなの答え:1件
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めっちゃいい!!! やっほー♪ころねだよ!
この小説めっちゃいい!!
彼氏優しいねー!
こんな人いたら羨ましいな
いじめはよくないよね!
でも守ってくれる彼氏いいな(二回目)
面白かった!
おつころ! ころねさん(東京・12さい)からの答え
とうこう日:2024年8月9日
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