短編小説の相談いちらん

短編小説

みんなが作った短編小説のコーナーだよ。※2024年9月30日までの投稿で受け付けを終了いたしました。

短編小説みんなの答え:2

才能がないと悩んでいる君へ

【何でもできる】……そう聞くと、大抵の人は良いイメージを持つだろう。「羨ましい」「すごい」など、持つ感情は様々だ。 ……果たして本当にそうだろうか? 何でもできる人は『全て中途半端』になることが多い。 何でもそこそこうまくできる。けれどそれ以上にはならない。 だからこそ飽きっぽく、1つのものに特別な才能がある者を羨む。 何でもできるということは、すなわち特別な才覚がないということだ。 しかし、それを書くと「自慢」「別にいいじゃん」などと批難されることも多々ある。 それが何でもできる者の苦しみだ。誰もわかってくれはしない。 才能がないと悩んでいる君へ 自分よりも物事をうまく進められている人を見ると、羨ましいかもしれない。 しかしそれは誰もが通る道。 お前が羨ましがっているその人も、そんな楽に才能を見つけたわけではない。 様々なことに挑戦してみろ。 挫折だらけで嫌になっても、探し続ければきっと才覚があるものに出会う。 これを見て思うことは人それぞれだろう。でも俺が考えていることが一人にでも伝わればいいと思う。

短編小説みんなの答え:1

[ヒトリの姫]

むかし、むかし、そのまたむかし… わたしたちがくらすせかいとはちがうせかいでのおはなし… ここはハルマード国。 ハルマード家には今年18歳の長女、「ルミエル・ハルマード」がいる。この子はのちの王女の座に座ることになっていた、が。今日即座に座る事になってしまった。それも両親、「コーラス・ハルマード」と「クラリス・ハルマード」がカートルの森を支配する魔女によって暗殺されたらしい。 「え…?母上と父上が亡くなられた…?…嘘よね?ほら!きょうはエイプリルフールだし!ね?メイド達で考えた嘘よね?」 「いいえ。嘘ではございませんよ。お嬢様。」 冷たく言い払ったのは執事、「カナトル・ナートル」 「お嬢様はこれからは王女でございますよ。」 冷静沈着に言ったのはメイド長「カトリエル・フリーギス・タートン」 「喜ばないのです?」 「それどころじゃないわよ…ってやめなさい!」 カトリエルはルミエルの背中を押し、部屋へとたたき込むと「これに着替えてください!国民に報告しなければ!」と言いながらドレスをルミエルに着せた。 ルミエルが王座の間の窓を開けるとカメラやらを持って「女王様!万歳!」とシュプレヒコールを繰り返していた。 「うへぇ。わたくし、この気持ち悪いシュプレヒコールが大嫌いですし、このコルセットを締めすぎてるドレスも…嫌いですわ!あぁぁ!もう!」 と言い、少女はハイヒールを脱ぎ捨て走り出した。民衆は騒つく。それをもふり切って少女は走った。 少女は部屋まで走って出来るだけ身軽な服を着て森まで走った。 森は青白い霧で覆われている。だがなんのためらいもなく走っていく。 そこには闇に包まれた城がある事を少女は知っているからだ。 「遊びに来てやったわよ!ルクア!」 「あらあらぁ…10年ぶりかしら?お久しぶりね。ルミエル"王女"」 「わたしの母と父に手を出したのはあんたよね?!わたしは仇を取りに来た!!」 「あら。たぁいへんねぇ?」 「とぼけないで!」 「メイドとか執事も心配してるんじゃないのぉ?」 「大丈夫よ!」 とルミエルは言うと森の魔女ことルクアにカナトルとお父様に教えてもらった剣術を駆使し、斬りかかった。だが、魔術を使われ、動きを止められてしまった。 まだまだと言うまいと隙があれば斬りかかる。 「はぁはぁ。もう、わたしも魔術使うだけで疲れてしまうわ…」 その隙にみぞおちに剣を刺す。 「うっ…」 「観念しなさい!あなたは消えるべきよ!」 「ねぇ?王女様。わたしの森への不可侵契約を結ばないかしら…?この森には狼に…獣がうじゃうじゃいるの。だから…わたしが倒してあげるじゃない…」 「ふーん。いいんじゃない?だけど回復はしてあげないから。村や街まで獣が行かないように結界を張ってくれるかしら?」 「いいわよ。ほら。これでいいかしら?」 紫色の結界が張られた。 「次何か起こしたらすぐに駆けつけて切り刻んであげますからね?」 「ええ、好きにしてくれたらいいわよ。老後ぐらい優しく生きるわよ…」 それからはハルマードこくにはへいわがおとずれたとさ。 めでたしめでたし…end

短編小説みんなの答え:4

私の生きる意味

私は生まれつきの障害を持っている。 その障害は一生直らない。自己嫌悪をしてしまうこともあるが、小3の頃まではほとんどしなかった。小3までは… 私は小4の頃に親の都合で遠い街に引っ越した。前の学校は、人数が少なかったため、皆も仲良くしてくれた。先生が私のいない時に皆に仲良くしろと脅したことも理由としてはあるだろう。 あ、それと私の障害は下半身麻痺。車椅子にも乗っている。けれど、小4の頃に別の学校に行くと、一気にいじめが始まった。 「やだ美羽ったら障害持っているのにこの学校に行ってるの!バカじゃない?」 もう慣れてしまったかもしれない。かもだが… 感情をなくし欠けた小5の9月。突然クラスのリーダーの凛桜さんに呼ばれた。人気のつかない場所に無理矢理連れて行かれた。すると凛桜さんの仲間がいた。皆が一斉にまくし立てた。 「美羽、あんたこの前の係活動で凛桜様を待たせたわね。」  「ふざけるなよ。あんたが書くの遅かったから凛桜様が怒られたわ。」 ああ、それか…。昨日の係活動で私が書くの遅かったから凛桜さんが先生に叱られたのね。 「おい聞いているのか。お前が障害あったのがいけないんだろうが。」 「なんでよっ!!」 もう我慢できなかった。なぜ私がこんなにいじめられなければいけないのだ! 「あんたたち、自分のことしか考えてないでしょう!自分の味方が綺麗でいるならそれで良いと思っている!」 すると、凛桜が鼻で笑った。 「いっつも障害があるって、それだけで私をいじめて!私だって、障害なんか持ちたくなかったよ…!!」 凛桜やその味方は更に笑った。 私は泣き出してしまった。 ああ、私が生きる意味ってなんだろうか…それを毎日考えている。 こんにちは、あんずです!人権問題について書いてみました!皆さんも、障害を持っている人に、差別はしないでくださいね。 登場人物 主人公  茅野 美羽(かやの みう)      松井 凛桜(まつい りお)

短編小説みんなの答え:2

箱入り娘の最期。

「神様、仏様_私に。奇跡が起きますように_」 「王女様。お願い、言いました?」  私、ミリー・ミドレ。王女だけど、本当は、魔女なの。妹のミルドレッドもそう。へへっ、外にいかなきゃ! 「では、お休みなさい。明日は、」 「魔女裁判がありますからね。」 さあっ。血の気が引けた。 「ええ。」 私はメイドが外に出ると、ミルドレッドを起こした。 「早く、魔女の町へ!」 「ええ。ホウキよ、ホウキ、飛んでこい!」 ホウキにまたがり、空を飛んだ。 「あそこよ!」 「ええ_きゃっ!」 私とミルドレッドはまっ逆さま。 「きゃっ!」 ピーチク、パーチク。 目覚めたら、馬車の中だった。 「ま、魔女裁判は!?」 「今向かってる。」 私は慌ててミルドレッドと馬車から飛び出た。 「ねぇ、止めなきゃ。」 「ミリー、最後の魔法、使わなきゃ。」 最後の魔法とは、命を削って、使う魔法。 「えぇ、そんなの無理!」 「私、使うわ。」 「最後の魔法、最期の魔法。 魔女のものを、助けなさい。魔女のものを、助けなさい。」 「だめ、」 でも、手遅れだった。 「ミルドレッドのためなら_いいわ。命よりだいじたもの。」 「最後の魔法、最期の魔法。ミルドレッドを、助けなさい。ミルドレッドを、助けなさい。」 「ありがとう。ミルドレッド。」

短編小説みんなの答え:6

とある食堂にて。

すり寄ってくる女に、小さく舌打ちをする。 大きく胸元の開いたドレスに、くらくらするほど強い香水。どうでもいい話を大袈裟に喋る口は、血のように赤く染まっていた。 苛立ちを込めて、絡み付いてくる腕を振りほどき、俺はその場を後にする。 仕事の付き合いで連れてこられた、バカバカしい貴族のパーティー。 銀の皿に盛られた美食も、一切喉を通らない。 ・・・こんな汚ない欲望にまみれた場所に長居出来るほど、俺は我慢強い人間じゃないんだよ。 馬車を捕まえて御者に行き先を伝え、静かに目を閉じた。 ~ 俺が馬車を回した先は、町の片隅にある小さな食堂。 扉を開けて、その建物の中に入った。 『あ、いらっしゃいませ!』 盆を持った一人の女性が、にこやかにこちらを振り返る。彼女はそのまま、パタパタとこちらへ走り寄って来た。 質素なワンピースに、ほのかに香るシチューのにおい。にっこりと微笑む唇は、紅を差さずとも自然な赤みを帯びている。 ・・・彼女の姿を見ると、何故だろうか。 日頃の疲れや胸のつかえが、すうっと取れていくような気がするのだ。 『・・・いつものを』 一言それだけ伝えれば、彼女はかしこまりましたと頷いて、厨房に注文を伝えた。 案内された席に着いて、くるくると立ち働く彼女の姿を眺める。 べったりと厚い化粧を塗りたくった女より、素顔の彼女の方がよっぽど美しい・・・だなんて。 自分の重症っぷりに、思わず苦笑いが零れた。 『お待たせしました!ビーフシチューと、ホットティーでございます』 ニコリと微笑んで、テーブルに皿を配置する彼女。 『ああ、ありがとう』 綺麗に盛り付けられたシチューを掬い、口に含む。 ・・・どうやら俺は、随分と彼女に入れ込んでしまっているらしい。 女々しく店に通いつめている癖に、未だ話をする事すら出来ていないなんて・・・全く、自分で自分に呆れてしまう。 ・・・だがそれも、彼女が相手なら悪くない。 窓の外に舞い降りる雪を眺めて、ため息混じりに微笑んだ。

短編小説みんなの答え:1

砂浜に残った君の足跡【短編小説】

真夏の太陽は嫌いだ。たぶん、こっちを焼き殺しにかかってきてる。 「いやー、くっっっそうるさいね!」 「海来て、最初の一言がそれ?」 まぁ、確かにわかる。砂浜にはリア充の群れがきゃっきゃうふふしてる。 でも、海なんだからしょうがなくない? 「はー、暑苦し…。たく、爆発しないかな」 「愛…嫉妬がすごいね。なに、リア充に親でも殺されたの?」 「そんなんじゃないけど」 愛はそう言いながら、砂浜にシートと傘を広げた。 愛の鞄の中には、日焼け止めやらサングラスやら帽子やら、いろいろと入っていた。 _いっそのこと、焼けばいいのに。こんがり小麦色に。 「春樹ー! はやく泳ごうよ! 水着着てきたでしょ?」 そう言いながら、愛は服を脱いでいる。下はズボンの黒い水着で、上には水色のラッシュガードを着ている。 __他から見たら、僕らカップルなんだろうなー…友達だけど。 時間を忘れて、遊んでしまった。 すっかり空はオレンジ色だ。 「ねぇ、あれやらない?」 「あれ?」 愛が靴を履いて、立ち上がり、砂浜を指差す。 「ほら、砂浜でおいかけっこするやつ。私やってみたかったんだよね~」 「…あぁ、あれか。僕彼氏じゃないけど」 愛が笑った。 「知ってるよ。春樹は親友だから」 そう言う君の顔は、すごく素敵に見えて、なんだか苦しくなった。 「よしっ、スタート!」 なにが『よし』なんだか。 愛は海の方へ走っていく。 「ちょっ、待って!」 愛の笑い声が聞こえた。 「アハハハハ! 捕まえてみなさ~い!」 砂浜に足跡を残して、手を振りながら走っていく君。 「__捕まえたいよ」 足跡をたどっても、どれだけ走っても、本当に君を捕まえられないような気がした。

短編小説みんなの答え:1

10年後の僕へ 10年前の君へ

ふーやっと書き終わった! 僕は今二分の一成人式の時に使う、「10年後の僕へ」というテーマで作文を書いていたところだ。 もう、先生に文の直しを指摘されて、3回も書いた。 今度こそ、OKがもらえるだろう。 と思って席を立った時だ。 「ひゅるるるるー」 強い風が吹いて、僕は思わず目を瞑った。 「あ!」 目を開けると、作文用紙が風にのって、開いていた窓の隙間をすり抜けて、外に飛ばされてしまった。 どうしよう! ふー休憩! 僕は今、もうすぐある、大学入試の勉強をしていたところだ。 僕は本当は高卒で働こうって思ってたんだけど、 やっぱり大学にはいりたいな、って思って入試を受けることを決めたんだ。 ベッドに倒れ込むと、背中に何かが当たった。 後ろを見ると、紙が落ちていた。 作文用紙だ。 何が書いてあるのか気になって、読んでみることにした。 10年後の僕へ 斎藤悠木   斎藤悠木ってこれは僕が書いたのか? 10年前の僕が? 10年後の僕は、サッカー選手になっていますか? 僕は今、毎日練習を頑張っています。 ドリブルや、シュート練習、など、たくさん練習しています。 この間のサッカーの試合では、2回ゴールを入れることが出来ました。 この先、困難や挫折があるかもしれないけど、あきらめずに立ち上がってください。 平成20年2月3日 ああ、これは僕が10年前、二分の一成人式のために書いた作文だ。 僕の夢はサッカー選手だった。 小学生のころは、地域のサッカーチームに入っていて、中学では、サッカー部に入って、高校の時は、サッカー部のレギュラーだった。 でも、僕は高校2年の時の試合の最中、大けがをしてしまった。 その時から、サッカーが怖くなった。 それっきりもうサッカーをやっていない。 あんなに大好きだったサッカーを。 僕はシャーペンと、紙を用意して10年前の僕に手紙を書いた。 よし、これで完璧だ! 僕は紙を紙飛行機の形に折って、窓を開けて、外へ飛ばした。 あーあ、作文用紙が風で飛ばされちゃったせいで、また書くことになっちゃったよ。 机に突っ伏していると、何かが僕の頭に当たった。 頭を触ってみると何もなかった。 顔を上げると、机の上に紙飛行機の形に折られた紙があった。 なんだこれ? 僕は開いて読んでみることにした。 10年前の僕へ 斎藤悠木 僕の名前が書いてある! 「10年前の僕へ」って書いてあるから、10年後の僕が書いたの? そんな、まさか! 10年前の僕は勉強頑張っているかな? 僕からは、今僕がサッカー選手になっているかは言えないよ。 夢に向かって頑張っているようで、僕は感激したよ。 ずっと夢に向かって頑張ってね。 令和2年12月7日 元号が変わっている… 10年後が楽しみだな。 僕は今「サッカー部員募集!」という紙を手にして、キャンバスの廊下を歩いている。 僕の胸にはやる気と決意がみなぎっていた。

短編小説みんなの答え:2

残り50日の奇跡

「私受験したい。」 そう親に言ったのは入試まであと50日の時だった。 親は「本当で受けるの?」「後ちょっとしか無いんだぞ。」 って言ってた。でも私は受験したかった。何故なら親友(羽未)と好きな人(優治)が受験するから、というつまらない理由だった。 元々私は頭が悪い訳では無いし、むしろクラスでは良い方だ。 でも私はその問題の難しさに驚いた。全然分からない。塾のにも行ったが授業は全部終わっており、1人で塾からもらったテキストを解いていくしかなかった。 父は受けるなら、本気でやれと土日合わせて10時間以上勉強した。今まで宿題しか家で勉強をして来なかった私はあまりの勉強の多さに泣いた時もあった。 私の好きな人は頭が良かったが全然勉強してないし、むしろ宿題もやって来ないくらいだった。でもある日「昨日俺勉強7時間間しただで!すごくね!」って自慢して来た。その時私は「すごいねー。」って棒読みで言って流してたけど内心え?あの優治が?やばい。って思ってた。 それから私は勉強時間を増やしたが、算数が全然分からなくて投げ出していた。 そして、入試当日。 私はすごく緊張した。だが、羽未と席が近かった事もあって一緒にお弁当食べたりして楽しかった。 合格発表の日が来た。 結果は合格。とても嬉しかった。

短編小説みんなの答え:18

ある雪の日の、青い車で。

今日は、朝から雪が降っていた。 外に出ると、ダッフルコートに白いフワフワした氷が落ちては、水になって溶けていく。 傘は持っているけど、ここでさすのは勿体ないような気がして、手に持ったまま。 そろそろ季冬だ。 もう、この雪ともまた来年。 私は冬が好き。冬に、外で出歩くのが、特に大好き。 冬にまつわる言葉が綺麗だから。 冬霞、冬化粧、冬木立、冬将軍。 春や夏、秋にだって、美しい言葉はあるけど、冬は特別な気がする。 透明感があるから。 まるで氷そのもののような表現。 そんなこと考えながら、ザクザクと霜柱を踏む。 真っ白な息が宙を舞う。 耳が凍るように冷たくなるけど、そこもまた好き。 カバンから耳あてを取り出して、ゆっくりと耳につける。 「傘をささないと風邪をひくぞ?」 声に振り返ると、おじいさんが、道の端に停めた青い車に乗り込みながら、私の方を見ていた。 ……えっ!? 「おや! こりゃ驚いたな。由紀ちゃんじゃないか。」 「おじいちゃん、久しぶりだね」 この人は、友達のおじいちゃんだ。 私のおじいちゃんが幼い頃に亡くなってから、ずっと私も、本当の孫のように可愛がってくれている。 おじいちゃんは、少し口の端をあげた。 「どこにいくんだね」 「郵便局だよ」 「そうかそうか。ワシは家内に頼まれて、スーパーに買い出しなんじゃよ。乗せていくぞ。」 いいの!?と驚いてそう言うと、おじいちゃんは頷いた。 車の中は、暖かかった。 一年くらい前乗せてもらったことがあるんだけど、窓に下げてある、私がプレゼントしたフェルトのマスコットが下げてあるのも、なんだか安心する匂いがするのも、全く変わってない。 エンジンがかかって、車が走り出す。 「今日は寒夜になるな……」 おじいちゃんがつぶやく。 外では雪が降り続き、窓には結露ができていた。 私は雪が降る日に、暖かいところで外を眺めるのも、出歩くのと同じくらい大好きだ。

短編小説みんなの答え:1

私の姉は…

学校からの帰り道、私は小さくため息をついた。私は松原遥花。小6。私の姉は超人気女優の松原優花(芸名:海原優花)だ。姉は18さいの高3。5年前、ショッピング中にスカウトされて芸能界に入った。その2年後に映画で主演に大抜擢。映画は大ヒットして有名女優の仲間入り。今は映画やドラマ、CM、バライティー番組に引っ張りだこ。そのおかげで私は小学校で超有名人なのだ。いや、“おかげ”じゃなくて”せい”だろうか。私は注目されるのが嫌いだ。毎日のように「海原優花ちゃんの妹さんですか?」とか、「海原優花ちゃん応援してますって伝えておいて」とか言われる。しまいには先生までもが「松原さんのお姉さん、お仕事忙しいよね。」とか言う始末。私は姉のせいで目立っているのだ。今日だって学校で同じクラスの相田玲香に「松原さん、一生のお願い。優花ちゃんからサインもらってきて。」って言われて、色紙を渡されたし。はぁ。いつまでこんな日が続くんだろう。「ただいま」沈んだ声で玄関のドアを開けると、「おかえり」と姉がかけてきた。あぁ、そうだ。今日お姉ちゃん、オフなんだっけ…。そう思っていると姉は口を開いた。「ねぇ遥花。次の日曜、出かけない?私と遥花と友達の真由で。」真由とは、人気女優の細川真由。姉の友達だ。実は私、細川真由ちゃんのファンなのだ。きっと姉は私を喜ばせようとしたのだろう。しかし…わたしはなぜか頭に血が上った。これ以上目立つのは嫌だ、と漠然と思っていた。次の瞬間私は気付いたら姉に叫んでいた。「勝手なことばっか言わないで!もうこれ以上目立ちたくないの!私の気持ちも考えてよ!」あぁ。もう!こんなはずじゃないのに。目を見開く姉をよそに、私は階段をのぼって自分の部屋に駆けこんだ。…何時間たったかな。時計を見ると思いのほか、30分しかたっていなかった。姉に謝らないと…。コン。ドアがノックされて姉が部屋に入ってきた。姉は「ごめん。私、自分のことしか考えてなかった。ほんとに、ごめん。」と謝った。「私こそ、ごめん。」私も涙を流し、謝った。これからは姉を憎たらしく思わない。ずっと家族だ。私は姉にやわらかくほほえんだ。

短編小説みんなの答え:3

いい魔物もいるんだよ。【短編小説】

私の名前はルージュ。 金魚の魔物。 人を襲い食う魔物。 でも、私はそんなことをしない。 『あっちから人間、来た。』 犬の姿で戻ってきて、人間になった少年。 もちろん、私も人間になれる。 自分の意思がある魔物は人間になることができるの。 ルージュ『シアン。どっちの方角?』 シアン『あっち。ていうか、オレが来た方向からだから、普通わかるしょ。』 さっきの少年の名は、シアン。 狂犬の魔物なんだけど……狂犬とは思えない魔物です。 で、口が悪い。 『ヤバイよ。武器持ってきてるよ!どうするの?ヤバイよ!』 白鳥で空から降りてきて人間になったイケメンくんの名前はルクヌス。 白鳥の魔物、らしい。 て、武器?! シアン『逃げる?せっかく作った家をおいて。』 ルクヌス『そんなこと言われたら、家をおいて行けないよ!ルージュちゃんは?どうする?』 ルクヌスはいつも私に聞くなぁ。 ルージュ『分からないけど、結界は?』 結界なら人間も来れないはず……! シアン『無理。魔物が作る結界は、人間を閉じ込めるものだから、入ってくる。』 「いたぞ!」 「人間になれるのか。気をつけろ!相当強いぞ!」 人間が、来た! シアン『チッ。魚と鳥はまだ、人を食ってねぇのに!』 名前で呼んで欲しい……。 ルクヌス『魚って!ルージュちゃんだよ!あと、僕はルクヌス……ってうわぁ!』 あともうちょっとでルクヌスが、剣できられるとこだった。 よかったぁ。 「くそ!避けたか!」 「羽がある!こいつ、飛べるぞ!気をつけろ!」 ガブッ ガブッ あ…… ルクヌス『何やってんの!?シアン!!人殺しちゃダメでしよ!!』 シアン『菌を操れるようになったから平気だよーそれくらいオレは強くなったということだ。この中で一番強いのは、オレってことだね。フッ』 イラつく~ ほんっとシアンってばイラつくんだから! ルクヌス『イラつくわ~とりあえず、人間をどうする?』 シアン『街へ連れてけ。それは鳥の仕事。』 また鳥呼ばわり……。 ルクヌス『鳥じゃなくてルクヌス!いい加減覚えろ!』 でも、ここにいたことがバレたから移動しないとだよね。 ルージュ『お引っ越しだね。』 ルクヌス『そうだねっ!ルージュちゃん!天才だ!』 え? いや、当たり前だと思うんだけど……。 シアン『当たり前だ。居場所がバレたんだから。言われなくとも移動する。それとも鳥は頭が悪いの?人間の姿をしているのに?頭蓋骨の中身、ある?』 相変わらずひどい……。 ルクヌス『なんだと……!』 ルージュ『まあまあ、落ち着いて!シアンは言い過ぎ!ルクヌス、気にしないでね。』 ルクヌス『はーい!』 ゴンッ ルクヌスがシアンを投げた。 シアンの頭から血が出てる……。 ルクヌス『再生するし、大丈夫だよ!』 ルージュ『う、うん。でも……。』 シアン『どうしたの?』 シアンって、頭ぶつけたら優しくなるんだよなぁ。 そうやって、毎日人間に被害を与えずに暮らしているのに、なんで人間は倒そうとしているの? 悪い魔物といい魔物の区別がつかないの? 魔物だからって悪い奴とは限らないんだよ。 ーあとがきー こんにちは!ゆるれんでーす! 魔物目線のお話です。 こう見ると、勇者が悪い奴に見えるかもしれない……。勇者出てきてないけど。 ご回答、アドバイス、よろしくお願いします!

短編小説みんなの答え:4

人の命と自分の命

「はぁ…消防士は疲れるなぁ…」 僕は、△×市の消防署に勤めている。 それに、まだ入って一年もたっていないのだ。 僕は.平凡な人だった。 そんな僕に.恋人ができた。 「ねえ、今度夕ピりに行こ?」 「古くね?」 「WWW」 きれいな人だ。いつ見ても美しい。 それから一日… Γピ一ピ一ピ一」 出動指令だ。 「出るぞ!」 隊長が言う。 Γウ一…」 行く途中の無線で聞いた事は.僕の心をえぐった。 「現場は△X市A区X一△△.要救助者二名だったが.第一出場中のXA所救急隊が、2O代女性の死を確認.残り一名。ただいま第三出場まで出ており.すぐに…」 そうだ。間違いない。この住所、あの人の家だ。つまり、あの人が死んだ。 「おい!」 気付けば現場だった。 僕は、燃えている家の中に行き、防火服をぬいだ。 「今、そっちに行くぞ…」 「早まるな!」 隊長の声. 「何があっても、命は捨てるな!自分も、他人もだ!」 その一言に、僕は救われた。 その日から.僕は、何があっても元気に生きようとしている。これは、死んだあの人と、隊長のおかげだ… おわり ど一も、じゅくせいです! みなさんも、命は大切にしてください! 何があっても、だれかが助けてくれます! それでは(^、^/

短編小説みんなの答え:11

予測変換[ホラー]

親友の眞奈美が死んだ。 飛び降り自殺だった。 眞奈美には、よく相談をされていた。 いじめっ子で有名な亜美の好きな男子に告白され、それ以来ずっと虐められていたらしい。 眞奈美は何も悪くないのに… 急遽、お通夜とお葬式が行われた。 お葬式が終わり、ちらほらと人が帰り始めた時だった。 眞奈美のお母さんが、何かをこっそり教えてくれる。 「眞奈美のケータイに、夜中に登録されてないアドレスからメールが来てたの。『あんたなんか死んじゃえ。眞奈美がいなくても誰も困らない。極楽浄土楽しんで』って……」 眞奈美のお母さんは泣き出す。 そして、今日中にアドレス元が辿れるので、犯人がわかるかも、ということも。 許せなかった。 きっと亜美に違いない。 家に帰ると、亜美に連絡を取るためにケータイを開いた。 「亜美が殺したんだんでしょ。」 そう送ろうと、「あ」と打ち込んだ時。 「何、これ…」 予測変換に、「あんたなんか」と出てきた。 もしかしてと思い、「こ」と打ち込むと、 「ご、『極楽浄土』…?」 他の単語も同じだった。 眞奈美に送られてきたメールと、全く同じ文章が、私の予測変換に出て来た。 「私が送ったの…?私が眞奈美を追い詰めたって言うの…?!」 その瞬間。 ものすごい勢いで玄関のドアが叩かれた。 何やら揉めているような声もする。 恐る恐るインターフォンを覗いてみると、そこには… 「眞奈美のお母さん…」 今日、犯人の家に乗り込むと言っていた眞奈美のお母さんが、私の家に来ているのだ。 何やら叫んでいる。 「この人殺し!!よく眞奈美のお葬式で白々しく泣けたわね!!」 あまりの言葉によろけてしまった。 どうしよう、どうしよう、どうしよう…! 弁解しなければ。 そう思った時、ケータイに留守電が入っていることに気が付いた。 そこには、「真奈美」と表示されている。 いそいで開くと、冷たい風と雨の音が流れる。 屋外のようだ。 そこから眞奈美は、淡々とした声で衝撃的な事実を語っていた。 「私の名前の『眞』を、旧漢字で正しくメールで入力してくれるのは杏樹だけだって、知ってた?」 眞奈美の言葉と、眞奈美のお母さんの叫び声が重なる。 「「この、人殺し」」 閲覧ありがとうございます。 白田です。 言葉は時には凶器にもなる、とよく言いますよね。 自分の言葉には最後まで責任を持たなければなりません。 皆さんも人を傷付けないよう、お気をつけ下さい。

短編小説みんなの答え:2

真冬の朝。

くしゅんと1つくしゃみを落とした。まだ夜は完全に明けきっておらず窓を開けてベランダに出れば肌寒い空気がまとわりついてくる。 「寒...」 もう一度くしゃみを落とした。時刻は午前5時。寒くて当たり前の時間。部屋の中は暖かいはずなの部屋に戻る気になれなかった。ベランダから見える彼の家。きっとマイペースな彼はまだ寝ているのだろう。ふと気になることがあった。スマホを持って上着を羽織りスニーカーで外に出た。普段一通りが多い道だがこんな朝早くとなると誰もいない、車も通っていない。不思議な気持ちが心の中を温める。見上げれば2階にある彼の部屋を見ることの出来る位置に立った。スマホをタップした。プルルルル、プルルルルル、規則正しい電話の音が耳に響く。 「んぁ...?もしもし....こんな朝早くからどうしたの...」 耳に入り込んでくる声は何処か眠そうで今日初めて彼が出した声が自分に向けられていると思うと嬉しくて口角が上がった。 「あ、いやその...カーテン開けてみ?」 「え、カーテン?」 眠そうな声で彼はそう言った。 「うんカーテン」 シャッ。そんな音と共にカーテンが開いた。まだ眠いのかまぶたが重そうな彼と目が合う。 「え、まって何でいるの?」 スマホから驚く彼の声が聞こえた。実際彼の目も驚きを隠せていなかった。ふふふ...と笑うと 「ちょっと待って今からそっち行く」 と予想外の返事。朝から電話をかけたら出てくれるのか検証したかっただけなのに。どんな顔して彼に会えばいいんだ?普段学校で会っているし幼馴染だから小さい頃から知っている。修学旅行の班も一緒だったため起きて彼がいるという状況になったことだってある。しかし起きるのは6時過ぎだったし5時に会うのなんて初めて。朝、冬の組み合わせは真新しいおもちゃをサンタさんから貰うようなドキドキ感がある。いつもどんな顔してたっけ。そう考えてももう遅い。ドアが開く音がした。背の高い彼と目が合った。顔が赤いのはずっと寒い中外に居たからだ。....多分。 ============ いかがだったでしょうか!!!!! 幼馴染!!!!!!身長差!!!!!!めっっっちゃ好き!!!!!!!とのことです。はい。 これから pspsという名前で投稿していくので良かったら見てね!!!!!!!

短編小説みんなの答え:3

【短編小説】寒そうだったので。

さすが真冬。 空からは雪が降り、地面に積もっていく。 「寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い!」 「うるさいよ、愛」 隣で歩いている春樹が言った。 春樹は、私みたいに寒さで凍えていなくて、平気な顔をして歩いている。 あー、憎い。いや、こいつ何も悪くないけど。 ポケットの中にあるカイロは、少し熱を失っていて、握っても、熱さがものなりない。 __カイロ、もっと持っていけばよかった。 真冬の学校なんて嫌いだ。行きも帰りもすごい寒い。 「愛、寒いの?」 「寒い」 てか、さっき寒いって言ったでしょ。 「手、出して」 突然そう言ってきた。 「はぁ?手を出してって…」 思わず聞き返してしまう。こんなに寒いのに! 「寒いんでしょ? はやく出して」 もしかして、熱いカイロとかくれるかもしれない。 そんな淡い期待をだいて、手を出した。 ギュッ。 …………ん? ギュッ。 「……えっ」 いや、暖かいよ? うん、暖かいけどね…? 「さ、触んな変態!!」 「変態…?!」 思わず春樹に背を向け、走り出す。 そりゃ、暖かかったよ! でも、手を握る以外にあったでしょ?! 「ちょっ…! 愛、待って!」 「うっさい!」 顔が不自然に熱い気がした。 __心のどこかで、少し嬉しいと思っている私に気がついた。 ________いやいや! 何思ってんだ私! 嬉しくなんかない。顔が熱いのは、走ったからだ。__たぶん。

短編小説みんなの答え:3

猫と私。

お願い、、、帰ってきて、、、! わたしの猫が行方不明になってから一週間。いまだにかえってこない。 だからいつも神様に寝る前、お願いしてるの。 しかし神様は意地悪だ。 「猫ちゃんね、今違うおうちで幸せに飼われてるの。」 そうしてお母さんは首に自分の手を置いて言った。 「え・・・!返してって言ってよ!」 「何言ってるの?アヤ。あの猫は近所の野良猫でしょう?触ったこともないじゃない。」 「そうだけど、、、、。」 お母さんは嘘をついている。 首に手を当ててしゃべるのはお母さんが嘘をついているときの癖だ。 信じられなかった。きっと保健所に連れて行かれたんだろう。 なんとなくピンっと、直感が来た。 あの猫ちゃん、、、ガリガリだったな、、、。 野良猫に餌やっちゃいけません!っていわれたからあげたくてもあげられなかった。 なでなで、、、、してあげたかった。 いろいろなウイルスをもっているから触っちゃいけないっていわれたからそっと遠くで見守っているだけだった。 「猫ちゃん」っていうと「にゃあ」って返事をしてくるところが可愛かった。 そんな、、、もう会えないなんて、、。 その夜、、、私はずっと泣いた。 あの毛並み、触ってみたかったな、、、。 ちゃんと名前をつけてよんでみたかったな、、、。 あの子、、、おなかすいてないかな、、。 チュンチュン 鳥の鳴き声でかおをあげた。時計を見ると気づけば朝だった。 鏡を見ると、、、涙でぐしょぐしょだった。 ガチャッ 私の部屋にお母さんが入ってきた。 お母さんは優しい顔で 「リビングにいらっしゃい。」 といわれたのでしぶしぶリビングに行った。 ガチャリ 「「おたんじょうだおめでとー!!」」 えっ、、、!? 「はいこれ。お誕生日プレゼント。」 そこには何やら箱があった。開けてみると、、、 「ねこちゃん、、、!!」 ニャアンとかわいらしい声でこっちを向いて鳴いた。 私は、、、、嬉しくてまた違う涙が出た。。

短編小説みんなの答え:2

野球と恋と友達

俺の名前は田中翔太(たなかしょうた)。どこにでもいそうな小学6年生の野球少年だ。 俺はこの小学校に転校してきて片腕のない女の子に出会った。名前は檜山尚大(ひやまなお)だ。 彼女は事故で右腕を失ってしまったそうだ。みんなから省かれていてとてもかわいそう。 なぜみんなは省くのだろうか。俺は思い切って初めて友達になったクラスメイト久保皇輝(くぼこうき)に聴いた。 「尚大、あいつなんで右腕無いの」 どうやらこの声はクラス中に聞こえていたらしく、教室が静まり返った。俺は怖くなって教室から逃げ出した。 後から事情を知った俺は、尚大に野球を教えることにした。なぜなら、この小学校では野球大会があるからだ。 尚大は「マネージャー」として5年間参加していた。他のクラスにはない「マネージャー」。 「君、檜山尚大だよね。俺、田中翔太。この前はごめんな。急でもう仕訳ない。野球やろうよ」 尚大は戸惑っていたが「うん」と答えてくれた。 この日を境に尚大と翔太は野球練習が始まった。 ー本番ー 2人はLINEで意気込みを伝え合った。 尚大:今までありがとう。頑張ろうね。 翔太:そうだな。尚大の出番も絶対にあるよ。 尚大:ありがとう。行ってきます。 しかし、出発直前、皇輝の母から連絡があった。 皇輝の母:今日、皇輝が高熱を出して緊急搬送されました。楽しみにしていたのに出れません。翔太くん、君に頼んだ。よろしくね。 翔太:お大事に。頑張ります。行ってきます。 翔太の次に上手だった皇輝がいない。大問題だ。幸い皇輝に命に別条はないもののしばらく入院だそう。 いよいよ本番が始まった。お互いに点を譲らないまま9回になった。翔太は言った。 「代打 檜山尚大」 そう、片腕がない尚大。 「えっ」 「早く、俺より上手いから。」 そんなわけない。でも名指しされたからには頑張ろう。尚大は自分に誓った。 相手のピッチャーはもちろん油断。尚大はホームランを打った。 その瞬間、俺たちは勝利した。 皇輝も一生懸命病気と戦っている。俺らも頑張ろう。 この時、俺はある「道」が開けた。          「尚大と結婚する。」 _____________________________________________________ こんにちは。虚無虚無ぷりんです。 今日は、野球少年をテーマにした恋物語を描いてみました。 ↓↓↓コメントお願いします!!

短編小説みんなの答え:8

生徒会長は恋愛ができない

「ふぃーっ。やっと終わったー!」 夕暮れ時の生徒会室で、私は大きく伸びをした。 私、日向小春。生徒会副会長を務める中学1年生。12月6日生まれ、いて座のO型。 「お疲れ様です、日向さん。悪いですね、いつも手伝ってもらって」 隣でそう声をかけてくれるのは、神崎楓斗会長、2年生。 容姿端麗、頭脳明晰、品行方正といった四字熟語がよく似合う彼は、なんと私の彼氏だ。 真面目に仕事に取り組む姿と、優しすぎる笑顔とのギャップにやられた私は、思い切って告白し、意外にもあっさりとOKをもらったのだ。 しかしいざ付き合ってみると、私の中に小さな不安が芽生え始めた。 デートの約束をしたり、手を繋いだりするのは、いつも私から。 会長はなんだかいつも、ただ流されているだけ、という感じがする。 彼は本当に、私のことが好きで付き合ってくれてるんだろうか……? 油断すると浮かんでくる嫌な想像を、ブンブンと追い払う。 気分を変えようと、髪を束ねていたシュシュをほどいて、手首につける。 濃いブルーに水色の花柄が入ったこのシュシュは、私のお気に入りだ。 私の不安になんて全く気づいていないであろう会長は、そんな私の様子をただジッと見つめていた。 外に出ると、もう辺りはすっかり暗くなっていた。 付き合い始めてからというもの、仕事を手伝うという名目で毎日一緒に帰っているこの道にも、ポツポツと冬の色が灯り始めている。 そうか、今日からもう12月か。 そろそろ新しい手袋を買わないとなーなどと考えながら、少し冷たくなった手を擦り合わせる。 隣を歩く会長は、また私のことをジッと見つめるばかりで。 手を繋ごう、とは決して言ってくれなかった。 その次の日曜日。 少し気の早いクリスマスソングが流れる街の中を、私は急ぎ足で歩いていた。 今日は珍しく、会長の方からデートに誘ってくれたのだ。 いつもデートには遅刻してばかりの私だけど、今日はやけに早く着いてしまった。 待ち合わせは、駅前の大きなクリスマスツリーの下……いた! 「会長ー!」 私が駆け寄ると、会長は「ああ、日向さん。今日は早いですね」と微笑んだ。 「えへへっ、偉いでしょー!……ところで会長、その袋なんですか?」 「ああ、これですか?これはですね、えっと……」 少し頬を赤らめた会長が、手に持っていた紙袋からゴソゴソと何かを取り出す。 「あの……これ、日向さんに」 「えっ……」 差し出されたのは、濃いブルーに水色の花柄が入った、可愛い手袋。 「今日、誕生日でしたよね?私からの、プレゼントです」 「え……でも、どうして……」 私の欲しいものがわかったんですか?そう言うより先に、会長が言葉を紡ぎ出す。 「その……いつも頑張ってくれている日向さんに、何かお礼がしたいと思って……ここ最近、日向さんの欲しそうなものが何か、ずっと観察していたんです」 胸の奥が、じわりと熱くなる。 私はただ、自分が会長と一緒にいたくて、それで手伝ってただけなのに。 私よりよっぽど頑張ってるのは、お礼を言われるべきなのは、会長の方なのに。 「私、彼女ができるのって初めてで……もしかしたらこれからも、不安にさせること、あるかもしれないですが……」 照れをごまかすように、黒縁眼鏡のフレームをクイっと持ち上げながら。 それでもその奥の瞳は、まっすぐに私を見つめていて。 「これからも、ずっと一緒にいてくれると嬉しいです……小春さん」 ……やっと気づいた。 照れ屋で、シャイで、ちょっぴり不器用だけど。 でも、誰よりも私のことを見てくれてた。 大切に、想ってくれてたんだ。 「あ、えっと……気に入らなかったら、別に受けとらなくても……」 会長が何かを言い終わる前に、私は彼にギュッと抱きついた。 「わっ!?い、いいいいきなり何するんですか!」 「えへへっ、ありがと会長!大好きっ!」 「ちょ、やめてくださいこんな人前で!恥ずかしいですよ、離してください!」 真っ赤になる会長が可愛くて、ますますギュッと力強く抱きしめる。 会長、ずっと一緒にいてくださいね! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初めまして!実柚と申します! 小説初投稿です……!ドキドキ 感想、アドバイスなど頂けたらとても嬉しいです♪

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