短編小説の相談いちらん

短編小説

みんなが作った短編小説のコーナーだよ。※2024年9月30日までの投稿で受け付けを終了いたしました。

短編小説みんなの答え:1

離れてても、気持ちは変わらないから。

私は草野心音(くさのここね)、ねこねこ小学校の四年生。 私はねこ、なんだけど…ね、だいたいあなたたちと同じ人間。 しっぽがはえてるのと、頭にねこ耳がはえてるだけ。 顔の横に人間みたいな耳はないけど、あとはあなたたちと一緒。 普通に人間と同じものを食べるし。 今日の授業は、人間に化けることだった。 私は呪文をとなえる。 「人間になれ、草野心音!」 ボンッ! 頭をさわると、猫耳はない。しっぽもない。 鏡を見ると、もう人間だった。普通の人間。 「この姿で、人間界に行け。ただし、1年だけだぞ。」 1年…。長いな。 先生は、なにやら呪文をとなえて、人間界へのドアを出した。 「さぁ、入れ!たっぷり楽しんでくるんだぞ!」 「ん…。」 辺りを見ると、そこは、たしかに人間界だった。 「大丈夫?」 「え?」 顔をあげると、そこには、男の子の顔があった。 「う、うん…」 「名前は?あ、俺は、小林悠真(こばやしゆうま)。」 「え、えっと、草野心音です」 「へー、かわいい名前だね!よかったらうちに来ない?」 え?!そ、そんなことしてもらっていいのかなぁ 「え、いいの?迷惑かけてごめんね…」 「いいよ。さ、行こ!」 「学校は…」 「あ、花野小学校から転校してきたって、言えばいいよ!」 「ありがとう」 「花野小学校から転校してきました、草野心音です、よろしくおねがいします」 朝の会が終わると、みんな集まってきた。 いろんなこと聞かれて疲れたけど…。 「心音、好きだ。付き合ってくれ」 「え…こんな私でもいいの?」 「いい。俺が好きなんだからいいだろ」 「いいよ!付き合う」 「はぁ、もう1年たつんだね。」 「そうだね、あ、大晦日、俺の部屋で新年迎えよー!」 「い、いいよ!」 もうねこに戻っちゃうんだ…。嫌だよ、ずっといたいよ。 「10、9、8、7────え?心音?!」 「時間が来ちゃったみたいね」 「え、どういうこと、心音…」 「私はねこ、人間界に来たねこなの…。だから、もう付き合えない… ごめんね、本当に────」 「いいんだ、心音と俺が離れてても、気持ちは変わらないから。 だから、戻っていいよ」 「ありがとう、悠真くん。じゃあ、またね」 「ああ、またな。」 “離れてても、絶対きみのことを思ってるよ”

短編小説みんなの答え:1

桜の季節は。

小さい頃から、臆病だった。 臆病だから、みんなに合わせた。 こんな自分がわからなかったが、なんとなく、「合わせてさえいればいい」 と、自分を納得していた。 みんな笑顔だった。嬉しかった。 でも、なぜか虚しさは残った。 桜の季節が私を包む。 私の名前は、後藤真奈。 いつもより教室は騒がしく、落ち着かない。 「ねえ、昨日のさ、テレビで〇〇グループ、賞取ってたよねー!」 「そうそう!!〇〇グループ、好きだから嬉しいー!」 私の周りには、いつも人がいる。 同じクラスの、友花と奈々だ。 「あ、、、ごめん、私、知らないや」 私がそう言うと、二人は、「え」と、私を見た。 、、、、。 虚しい。 私は何も知らない。 そもそもアイドルグループなんて興味ない。 (録画しとかないとなあ) 「見てみて!!このキーホルダー可愛くない?」 「かわいー!」 「おそろにしよー!!」 「え。」 菜々が持っているのは、薄いピンクのハートに、猫の耳がついている、宝石のようなキーホルダーだった。 「どうしたの、真美」 「あっ、、ごめん。ぼーっとしてて。、、買おっか!」 私は笑顔を作る。 「偽り」とは少し違う、不思議な笑顔。 そんなこんなで。 興味がないアイドルグループをチェックして。 趣味じゃない変なキーホルダーを買って。 私は合わせて、 合わせ続ける。 その先に、何かあるのかもわからないまま。 でも、これでいいんだ。 これが臆病な私のやり方だから。 「ねえ。真美ってさ、本音とかって、あんま言わないよね」 「わかる。なんか、合わせてるって言うかさー」 ある日、奈々と友花が、こんな会話をしていた。 「合わせてる」か、、。 「あはは、、やだなあ、合わせてなんかないって」 私は苦笑しながら、移動教室へと向かう。 「ふうん」 奈々と友花は、わざとらしくため息をつく。 「あ!そうだ!今日さ、校門裏で、イン◯タ撮ろーよ!」 「お、いいねー!」 「え、、」 イン◯タ、、。 校則違反じゃん。 何が、「いいねー」なのよ、、 「私はいいかなー、、。先生に叱られるの嫌だし?」 私は本音っぽい理屈みたいなのを二人にいった。 「え、別に、バレなきゃ良くない?」 「そうだよ」 「え、、でもさ、、」 私が言おうとした時、 「はああ、」と、奈々と友花が、深いため息をついた。 「何それ、ノリ悪」 「もういいよ、2人で撮るし」 「あ、、」 2人で、、 3人組で、一番聞きたくないワードだ。 「そっか」 私はボソッと呟く。 「いこ、奈々」 そうして2人は、私を置いて、2人で移動教室へと向かった。 悲しかった。 でも、過去は戻らない。 「こら、お前らだろ、校門裏で、イン◯タ取っていた生徒は!他の生徒から、先生に伝えてきたぞ!」 翌朝、職員室で、2人の姿を見かけた。 、、、ほら、やっぱ怒られた。 でも、もう私には関係ないんだ、、。 「ねえちょっと、」 私が教室に行こうとしたその時、 誰かが私の肩を掴む。 「え、、」 奈々と、友花が、こちらを睨んでいた。 「真美、アンタが、先生にちくったんでしょ?」 「ほんと、まじで意味わかんない」 、、、、、、 は? 「え、何、、?私、チクってなんかっ、、」 「うざ」 「最低」 2人はそういうと、ツカツカと教室へと戻って行った。 「え、、」 なんで? そっか。 違うんだ。 なんででもない。 私が、、、 「違うよ、私は悪くない、、。私は悪くないのにっ、、」 奈々たちが、勝手に決めつけてただけなんだ、!! 「なんでよ、なんでよ、、っ、、」 友情なんか、、 あるはずもない。 私は、、、、、、バカなんだ。 私は、、臆病なんだ。 私は、、 そう思うと、急に足の力が抜けて。 目から涙が溢れ出す。 「あ、あの!大丈夫ですか、、?」 「へ、、」 目の前には、小柄な女の子が立っていた。 心配そうな顔をして。 多分、中等部の子だろう。 「あ、ごめんね、、!ここ、そっか、、廊下だもんねっ」 私は、真っ赤に腫れる目を、無理やり拭って、 急いで立とうとした。 何やってるんだ、、 私は。 「あの、先輩っ、え、えとっ、その、、」 「、、、」 ああ、 きっと私はひどい顔をしているだろう。 ほんと、バカ。 スッと、目元に違和感が走る。 石鹸の香りが広がる。 、、 暖かい。 「これ、お母さんが作ってくれた、ハンカチなんです。、不思議で、嫌なことを、忘れられるんです。」 その子は、変ですよね、と笑う。 そっか。 私は大事なことを、忘れていたかも。 「ありがとう。」 呪いのような、「友情」に、 一つ、光が入った気がして。 臆病な私はそのままゆっくり立ち上がった。

短編小説みんなの答え:1

ハナのためにも、わたしは生きる。

 その夜は、あの日みたいに少し肌寒かった。 空ではキラキラと星が光っている。 わたしとハナは、親友だった。 大親友だった。 わたしはベランダの手すりに手をかけると、少しもうるっとこない目をこすりながら、ハナのことを考えた―――。 ―――一週間前―――  夜の八時、ソファーで漫画を読んでいるとき、ピコン、とラインの通知音が鳴った。 こんな時間に誰だろうと開いてみると、ハナからだった。 『今何してる?』 『時間あるかなぁ??』 わたしはすぐに返信をした。 『時間あるよ。どうしたの?』 すぐに既読になった。だけど、返事がこない。 わたしは打ってる途中なんだなと思い、そのまま返事が来るのを待つことにした。 ――2分経過―― 返事は、まだこない。 ――5分経過―― わたしは、さすがにおかしいと思い、ハナに電話をかけた。 プルルルル、プルルルル。 「・・・・もしもし」 ハナだ。ハナが電話に出てくれた。 わたしは慌てて、「どうしたの?」と聞いた。 少し間があったけど、ハナは「あのね・・・・」と話し始めた。 ハナの話を聞いてわたしは、すぐに家を出た。 いつもならこんな寒い日に、ジャンバーなしで出かけられないのに、今日はそんなの気にもしないでサンダルを履いた。 怖くて、足が震えながらも、懸命に歩いた。 このまままっすぐ歩けば、公園だ、公園には、ハナがいる。 「ハナ・・・!」 わたしはヨロヨロと公園にたどり着くと、ベンチに座っているハナに声をかけた。 「ソラ・・・・」 ハナがわたしの名前を呼ぶ。 わたしは、そっとハナの隣に座った。 「ハナ、ほんとなの・・・?」 わたしが聞くとハナは、悲しそうにうなずいた。 「ソラ、ソラはわたしがいなくなっても、絶対に生きてほしい。いつか、また会えるから」 わたしが想像してた以上に、ハナは落ち着いていた。こうなることを、もう最初から分かっていたのかもしれない。 「ハナ、やだよ、わたし・・・・やだよ・・・・」 わたしはハナの細くて小さい手を握りしめながら、小さく嗚咽した。 わたしの何倍も、ハナはつらいはずなのに、黙って背中をさすってくれる。  ハナは、二年前、重い病気にかかってしまった。 それでも、頑張って学校に来ていた。 でも一昨日、風邪気味で入院していたハナの様態が急変した。 そして、医者に「余命一週間」と告げられた。 「いつかまた会える」 なにそれ。まるで、明日ハナが死ぬみたいな言い方じゃん。 わたしは、どこまでも響き渡るような大きな声で泣いた。 夜空では、星が光っている。 流れ星なんて見えないのに、わたしは、『ハナの病気を治してください』と、泣きながら願っていた。 ――そして、現在に至る。 「・・・・ハナ、やっぱりわたし、ハナがいないとダメだよ」 わたしは、静かにそう言うと、うつろな目で星空を見上げた。 ・・・ハナ。 もうハナは、世界のどこにもいないんだね。 もう会えないんだね。  昨日、ハナのお葬式に行ったよ。 ハナ、痛かった? ハナ、つらかった? わたしは、痛くてつらくて悲しかったよ。 もう一度、ハナに会いたい。 会いたい・・・・・。 「・・・・・ハナ」 わたしは手すりをつかむと、グイッと体を手すりに乗せた。 ここから落ちれば、ハナに会える。 もう一度、会える。 「ハナ、今行くからね」 わたしは星空へ身をなげようとした。  その時・・・・・。 ゴゴゴゴゴゴゴー! 強い、強い風が、わたしの髪の毛をグシャグシャにした。 同時に、ハナの言葉がよみがえる。 『絶対、生きて―――・・・』 ハナ。 わたし、ハナの所へ行きたい。 ハナに会いたい。 でも、今ハナに会いに行ったら、ハナは怒るかな。 ハナは、喜ぶかな。 「・・・・・・」 わたしは、手すりから下り、その場に崩れ落ちた。 ハナ。 わたし、あなたに会いたい。 もう一度、会いたい。 ちっともうるっとこない目から、大きな涙の粒があふれ出した。 わたし、今、人生の中で一番つらいよ。 でも。 わたし、生きるからね。 ハナのためにも、生きるからね。 頑張って生きて、そしてやっと、ハナに会えたら、ハナは笑ってくれるよね? 「やっと会えた」 そう言ってくれるよね? ハナ―――・・・・。 ハナのためにも、わたしは生きる。

短編小説みんなの答え:2

ありがとう

大好きだった。大大大大好きだった。ねえ、戻ってきてよ、お願い! そう願っても、あの人が返事をしてくれることは二度となかった。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 幼馴染に恋をしてしまった。もともとだれか1人だけを好きになることができなかったわたしが、初めて一途に恋をした人だった。 幼馴染は、絶対に好きにならないと思っていたのに、人間の心って正直なんだな。でもね、文化祭でも、バンドでドラムをたたいていたあの人のことをずっと見つめていたし、夏祭りに誘われて、とってもドキドキした。合唱コンクールで、すっごくきれいな低音を出したのには惚れてしまったし、定期テストで20点を取った彼を見たときは、とても愛らしく見えてしまった。すきだったんだ。恋愛として見えていたんだ。思い立ったらすぐ行動が私のモットーなのに、こういう時に限って、なかなか話しかける勇気が出ない。大好きと伝えたいのに、 ずっと私のそばにいてと伝えたいのに…。 覚悟ができないまま、1年がたってしまった。今日は、卒業の日。今日告白するって決めていた。もうプレゼントも買ってある。 おそろいのペアルックを着て、彼の好きな映画を見るんだ。そう決めて、学校に到着した。最後のホームルーム。先生が言った。 「昨日の20時ころ、○○が、信号無視をした車にはねられて亡くなった」「○○のためにもいい卒業式にしよう。」 私は声が出なかった。先生も少し涙目になっていた。きっと私たちを心配させないようにするために、明るく振舞っていたんだ。 少し暗い雰囲気のまま、卒業式がスタートした。私は天国のあの子に届くように、返事をした。 1週間後、あの子のお母さんが私の家を訪ねてきた。 そして、封筒を渡してきた。 封筒を開けると、手紙が入っていた。 小さな便箋の真ん中に大きな文字で、「大好き!付き合ってください」 あの子の少し乱暴な文字で書かれた文字に温かさを感じた。 私は、上を向いて、大きな声で叫んでいた。 「私も大好きだよ。ありがとう」

短編小説みんなの答え:4

貴方に出会わなければ。(百合)

「貴方に出会わなければ良かった。」 そんなことを考えてしまうとは思わなかった。 恋が、人を愛することが。こんなに辛いことだと思わなかった。 貴方と出会うまでは。     レンカ アイネ わたし、恋歌と、愛音は、小さい頃からの友達。小さい頃から割と仲が良かった。 が、小6になって、同じクラスになると、さらに距離が近くなったと思う。まあ、それも、二学期あたりとかなんだけどね。 そして、私が愛音を好きだと思ったのもその辺りだ。 自分の心がよくわからなかった。 なんで、好きになったんだろう。 なんで愛音なんだろう。 幼馴染、と、までもいかない。微妙な、友だちと幼馴染の間のような、不思議な関係。 なんで。なんでなんでなんで?? どうして?わたしが、その不思議な、微妙な関係を持続していれば?ただ一緒に話す、仲のいい関係。そのままでよかった。 近づかなければ。友だちじゃなければ。 幼少期に仲良くなっていなければ。 こうは、ならなかった? いや。そもそも、貴方に、出会わなければ。 そんなことを、考えてしまった。 「あれ?れんか?」 鈴を転がすような、可愛らしい声の少女がいた。 「あい、ね」「すごい顔してるよ?大丈夫?」 ああ…なんでこんな優しいんだか。 わたしは、さっきまで出会わなきゃよかったとか思っていたのに。 まあ、いいや。 今はまだ、貴方の一番近くで、大切な友だち、そう思ってもらえるよう頑張ろう。 「あいね」「うん?」 「大好きだよ。」「!!」 かあっと愛音の顔が赤くなる。 「何赤くなってんの」 私が笑うと、むう…とほおを膨らませた愛音が、「わたしも、大好きだよ。」 満面の笑みで返してくれた。 大好き。その意味が違えど、わたしは貴方をあいしてる。この話は、そんな私の幸せなこい、幸せな片想いの話。

短編小説みんなの答え:1

いつか隣で歩きたい。

大嫌いだ、アイツなんか。 部屋に駆け込んでそう繰り返す。 何度も、何度も、私にそう言い聞かせてドアにもたれかかった。 何、いつもの事じゃない、アイツと喧嘩して、ただ負けて、その時の笑顔が何よりも輝いていただけじゃない……。認めたくない、アイツの事が好きだなんて。でも、きっとアイツは気ずかない。私はアイツの隣で歩けない私は前か後ろできっと走っているんだろう。アイツの隣で歩けるのは冬の体調が良くない時だけ。 こんな事は思ってはいけないのだろう。でも、そうじゃないときっとアイツの隣は歩けないから……。 永遠に続く少しオモイ片思いを拗らして。 ずっとアイツの隣で歩いてみたいから。

短編小説みんなの答え:6

使い方。

私は青槍美香。そこらへにいる中学生だ。いや、たまに動物を召喚したりする。 「おーい!いぬー!出てこーい!」 こうやって呼ぶ。でもその時、、 「くるし、、い誰か!誰か!」 人が、、言うまでもない。 「今日は、、りすー!来い!」 「お!今日はリスか!かわいー!」 彼女は乙織奈無。幼馴染だ。学校へつく。すると。 先生がとんでもないことを言った。 「乙織奈無さんと、、、」 「青槍美香さんが亡くなっ、、」 私は生きてるのに!奈無は?そのときには遅かった。もう体は消えてきていた。 「そんな、、奈無!!」 私も限界が来た。走馬灯が蘇る。意識はなかった。 どうだったでしょうか?初めてだから甘く見てね

短編小説みんなの答え:4

おふくろの手。

おふくろの手はたくさんのシワがあって、とても乾燥している。 そんなおふくろに中学生の頃言ったことがある。 「そんな汚い手して、俺が恥ずかしいんだけど。」 今思い返せば馬鹿みたいな発言をしてしまったと後悔している。 そんなおふくろは怒らず、穏やかにこう言った。 「この手にはあなたを守るためにある手なんだよ。         綺麗な手にする時間があったらあなたに美味しいご飯をこの手で作って食べさせたいの。」 この後俺はどんなことを言ったのか覚えていない。 でもこれだけは忘れない。 おふくろは死ぬまでその暖かい手で守り続けてくれたこと。 そう思いながら死んだおふくろの手を握ると少しの温もりを感じた。

短編小説みんなの答え:2

5歳児主観

ぼくは、きょうねこちゃんを見つけた。 くろ色のねこちゃんだ。 ぼくの町では、 しろ色のねこちゃんは幸運、くろ色のねこちゃんは不吉 と言われている。 まわりのみんなはくろ色のねこちゃんを見るとすごくイヤそうな顔をするんだ。 そのくせ、くろ色のリュックや、財布、時計はつけている。 そうなると、ねこちゃん自体がイヤなのかも。 いや、みんなしろ色のねこちゃんを見ると触りたがるからちがうか。 その違いってなに? ぼくはくろ色のねこちゃんだろうが気にしない。 理由? べつに理由なんてないよ。 理由があるから好きなわけでもない。 だからって理由がないから好きなわけでもない。 それぞれの個性があっての世界だから。

短編小説みんなの答え:1

夕陽に浮かぶ雲

「 雲は綺麗だな、やっぱり。 」 あぁ、どこからか、 貴方の声が聞こえる。 「夕陽の雲、、すっごい綺麗!」 親友、兼、幼馴染の夕花と、私、雲音は、いつもそう言っていた。 きっかけは、6歳の時。それぞれの両親の目を盗んで、二人で家出した日の出来事。 好奇心だけで飛び出してきたから、帰り道がわからなくなって、二人で泣いていた時に。 空を見上げると、やわらかいオレンジ色の夕日に、綿飴のような雲が浮かんでいた。 綺麗なその景色に涙も止まり、太陽の方角へ導かれるように歩き出したんだ。 無事に家まで帰ることができた。まぁ、もちろんたくさん怒られたけど。 綺麗だったあの空のことはずっと、忘れなかった。 あれから10年。私たちは高校生になった。 ここは学校。 夕方の校舎の窓から、夕日に浮かぶ雲が見える。 夕花と私は、一緒に居た。 あの頃と同じように、手を繋いで。 だけど、あの頃と違うことといえば一つ、、 燃え盛る火の中にいること。 学校で火災が発生して、私たちは逃げ遅れた。 もう、助からないかもしれない。 煙を吸ってしまって、意識が遠のいていく。 夕花。貴方の声がどこからか聞こえる。 「 雲は綺麗だな、やっぱり。 」 あぁ、やっぱり夕花だ。最期まで、変わらない。 でもね、違うよ、夕花。 夕陽「と」雲だから、綺麗なの。 それだけは、大好きな貴方に、最後に伝えさせてほしい。 私は、掠れそうな声で言った。 「 夕陽の中にあるからだよ。雲が綺麗に見えたのは。 」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー はい、めっっっっちゃ久しぶりに書きました。 なんか適当に書き進めたら死ネタになったんだが、、まじかよ、、、 ちなみに夕花(ゆうか)雲音(うのん)です! 姫女子だからかな、、百合っぽくなっちゃったけど、百合じゃないです! 将来は小説家目指してるんでアドバイスお願いです! じゃーまた!

短編小説みんなの答え:1

君の傍にいてもいいかな?(短編小説初投稿)

みんなは何も悪くないんだ。 僕が、僕が全部全部悪いんだよ。 誰のことも傷つけないようにって、頑張って生きようと思ったけどやっぱり無理だった。 指差されて笑われた、あの辛い過去を、思い出さないために。 我慢するのは僕だけで良いからさ、   誰も        見つけないでよ 「大丈夫?」 そんなこと言わないで 「心配なの」 もう、誰のことも信じたくない 「辛かったね」 近寄らないで 僕なんかもうほっといて。 でもね? そんなこと言われたのは初めてだったよ。 君に触れるたび苦しくなる どうしたらいいのかなぁ… ___嫌だ      いなくなんないで__ 切なげに笑った君の胸の中は 優しさで溢れてたんだ。 君だけは、君とだけは、 一緒に居たい。そう思った。 ずっと君の傍にいてもいいかな?

短編小説みんなの答え:1

6年越しの初恋

私の初恋は幼稚園の頃だった。 吉岡(よしおか)航平(こうへい)という名前の子だった。 好きになった理由はきっと、クラスの中で一番早く誕生日が来るから出席番号が一番だったからみたいな、しょうもないことだろう。 そんな彼は小学校に入学するのと同時に、引っ越してしまったのだ。それも、私たちの住んでいる三重から千葉に行ってしまうそうだ。当時のわたしは、航平のことが好きだったのにもかかわらず、別に気にも留めなかった。幼かったからだろう。 そうしてしばらく私は自分が幼稚園の頃に好きだった子がいたこと。そして吉岡航平という子がいたことすら忘れていた。 思い出したのは、小学6年生の夏休みだった。 夢の中だった。きっと幼稚園の頃の記憶が夢として出てきたのだろう。外は雷雨で、みんなブルブル震えていた。私は怖くて泣いていた。すると震える小さな手が、私の背中をたたいた。航平の手だった。 夢の中なのに、ちゃんと感覚があった。 そこで目が覚めた。 そのとたん、私は昔の記憶が鮮明に思い出してきた。 そして私は悔やんだ。 どうしてもっと航平のことを記憶にとどめなかったのだろう。 今、航平は私と同じ12歳のはず。それなのにどうして私の中にいる航平はずっと6歳のままなのだろう。 どうして私の好きな人は、手の届かないところにいるのだろう。 私は毎日そのことしか頭になかった。 悩んで悩んで、泣いて泣いて、夜眠れない日もあった。 そんな、重い夏休みが明けて、私は学校に向かう。転校生が来るらしいのだ。どんな子だろうと、久しぶりに心がウキウキしていた。 朝の会が始まって、先生が教室に入ってきた。 「皆さんおはようございます。みんなは夏休みどうだったかな?さあ、今日みんな転校生が来ること、覚えていたかな?おおーっ、みんなちゃんと覚えてるねーっ。転校生はこの子です」 ガラッ その光景は自分が今一番信じられないものだった。 「6年前までこの近くに住んでいた吉岡航平です。よろしくお願いします。」 ―そう、航平だ。私は驚愕して、声が出なかった。そんな私とは裏腹に航平は明るく、はっきりとした声で自己紹介をしていた。 さっきまで私は6歳の航平に恋をしていた。そして今、私は12歳になった航平に恋をしている。 最後まで読んでくれてありがとうございます。

短編小説みんなの答え:1

悔いも憂いもある初恋

「私、結婚したんだよねー!」 「やっぱりか」 初恋相手の結婚報告、これにメンタルをやられない男は存在しないだろう。彼氏がいた事は事前に把握済みだ。なんてことない。こんな事を自分に言い聞かせながら、口を開く 「おめでと、相手は○○さんだろ?」 「うん!」 満面の笑みでそう答える彼女には心を乱される。 「凄いよなぁ、3年近く片思いしてたんだろ?結婚決まった時、どんな気持ちだった?」 「すっごく嬉しかった!」 「そっか」 彼女の顔に無理をしている様子は無い。本当に嬉しくて堪らないのだろう。でも、俺は違う。俺の心は恋破れた傷でズタズタになっている。なんせ、8年の片思いだからな。 その相手が自分であれば、どれだけ良かった事だろうか。 「それでさ、結婚式、来る?」 絶対に行きたくない。と言いたいところだが、彼女の悲しむ姿は見たくない。腹をくくろう。これも勇気を振り絞れなかった自分への罪だと思って。 「もちろん」 ・・・・・・ それからも彼女とは連絡を取り続け、結婚式当日を迎えた。招待状に書かれた式場に向かうとそこには彼女の両親がいて、見覚えのある顔も多数あった。 「新郎新婦、入場です」 純白のドレスに包まれた彼女はとても、それはとても美しくて、俺の目を離させない。同時に俺には二度と手に入らないんだと思うと、ただただ虚しくなってくる。 「ああ、綺麗だ…」

短編小説みんなの答え:3

【短編小説】あいあいがさ。ーコイノハジマリー

【登場人物】 ・月島ふたば ・和泉清也 「あっ…………」 生徒玄関で、私は絶望した。傘を忘れたのだ。朝家を出る時は晴れていたから、午後から雨が降ることなんてすっかり忘れて、持って来なかったのだ。先月末に、可愛い傘を買ったばかりで、早く使いたいと思っていたのに。どこまでも詰めが甘い自分に腹が立つ。いや、今はそんな事を考えている場合じゃない。この雨の中、どうやって学校の最寄り駅まで行くか考えないと。全く止みそうにないこの雨が止むのを待つか、いっそのこと走って駅まで行くか。 『月島さん、傘、なくて困ってる?』 突然、男子の声がして振り返るとクラスメイトの和泉清也くんが立っていた。びっくりした。まともに話したことはないけど、実は彼に片想い中。しかも私にとって初恋。 「あ……うん。どうしようか考えてたところなんだよね」とへらっと笑って答えると、和泉くんは持っていた白い傘を私に差し出して、 『これ、使って』 と言った。さすがに申し訳ないので、 「でも、和泉くんが濡れちゃうよ…。申し訳ないし」 と彼に言うと、彼はとんでもない事を言い出した。 『わかった、家まで一緒に行こう。そうしたら2人とも濡れずにすむからいいんじゃない?』 彼はとても良い考えを思い付いたと言わんばかりの顔でこちらを見てくる。自分の言っている言葉の意味を分かっているのだろうか、この人は。だいたい、まだ同じクラスになって1ヶ月ちょっとしか経っていないのにまともに話したこともない女子の家まで相合傘で送るだなんて一体どこからそんな考えが浮かぶんだろう。何も分かってないじゃん。 「いや、さすがにそれは……」 と言うと、 『やっぱそうかな。だったら駅まで一緒に行こうよ。どうせ僕も駅までは行くし』 ・・・。 結局、彼に押しきられて駅まで傘に入れてもらうことになった。駅まではいつも15分もあれば着くのに、1時間は掛かったんじゃないかというくらい長く感じた。そして和泉くんに鼓動が聞こえてるんじゃないかと思うくらい心臓がバクバクしていた。そもそも相合傘なんて、幼稚園の頃雨の中お迎えにきたお母さんとしたっきりやっていない。そんな私が、片想い中のクラスメイトと相合傘をすることになるなんて誰が想像していただろう。我ながら驚きでいっぱいだ。 駅に着いてお礼を言い、それぞれの家路に着いてからも、鼓動はまだ速いままだった。人気の少ない電車に揺られながら、私は小さく呟いた。 「やっぱ、好きだよ。……和泉くんのこと」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 懐雨ーnaTsumeーこと懐雨です。 恋愛モノを中心に小説書いてます。 感想・アドバイス大歓迎です!

短編小説みんなの答え:1

十五の春

俺は尾田来輝。 帰り際、友達(歩夢)に相談したいこと思い出したから聞こうと思う。 「な、相談」 「え、相談?」 丸々オウム返しに吹き出しかけたが真面目な話なのでぐっとこらえた。 「おぉ ちょっとな」 「その『ちょっと』の内容を聞かせてくれよ」 「えー… あ、誰にも言うんじゃねぇぞ」 「もちろん」 「お前、彼女いるだろ」 「ウン」 「……どうやって告った?」 「は?」  …………………… 「wwww」 「おい笑うな!真面目な話だぞ!」 「ごめんwwだってさぁww」 「…(#^ω^)」 数分後 「お前いつまで笑ってんだよ」 「だってお前が彼女欲しいなんて知らなかったからww」 「ちちちち違うかかかか彼女なんてべべべ別にっ!!」 「図星か…w」 正直文句なしだ。 中学三年にもなったら(ばっかりだけど)彼女ぐらい欲しくはなる。 「…はいはい、俺は彼女が欲しいの!」 こうなればもう開き直るしかない。 「え?方法?別に口だけど」 「『好きです付き合って下さい』って言ったのか?」 「Yes」 「ふぇ…」 「俺正直無理だと思ってたよ  でも、勇気出せば意外とあっさり行けたんだ」 「…」 私は原口海香。 帰り際、友達(奈々)に相談したいこと思い出したから聞きたいと思いまーす! 「奈々?ちょっと相談したいこと思い出したから」 「どーぞ」 完全に相談窓口だ 「奈々、彼氏いるじゃん?」 「ハイ」 「えーと、あゆだっけ?」 「ハイ馬鹿ー 歩夢だよー」 「あそうそう歩夢」 本題は歩夢ではないのであっさりスルー。 「告った?」 「ん?」 「告った?」 「…ううん」 「られた感じ?」 「ウン」 「告った事ある?」 「うむ」 「どうやって言った?」 「…あのさぁ 相談内容をはっきりとしてください!  彼氏が欲しいんでしょ!要するに、ね… ニヤ」 「!?どどどどどうして知ってr…あ違う そんな事ないって!」 バレバレの嘘をついてみる。 「お相手は?」 「言うもんか」 「何が言いたいんだぃ」 「やっぱ告るのって勇気いる?」 「あぁ…もちろん必要  でも告って達成できたら凄く嬉しいと思うな」 「…」 次の次の日 「来輝ー!おっはー!(歩夢)」 俺はおーとかあーとか上の空上履きを履く。 昨日したことがどうなっているか気になr… ……! 紙。 「なんだコレ…」 ーーーーーーーーーーーーーー 屋上階段に来て。休み時間ね。│ ( `・∀・´)ノヨロシクネ     │ ーーーーーーーーーーーーーー …え/// ま、マジかよ… 「海香!おはー」 「おは」 私は昨日あれを仕掛けておいたんだよね けどどうなってr… !!?? 紙? 「なんだろ」 ーーーーーーーーーーーーーー 屋上階段に来い。休み時間だ。│ 誰かって?来れば分かる   │ ーーーーーーーーーーーーーー え えええええええええっぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!! ほんと!?私に…/// 屋上階段にて 「え、海香?」 「ら、来輝君!」 「「あの」」 「お、お前から良いよ」 「ベベベ別に私なんてっ来輝君先でいいよ」 ………………沈黙。 「じゃ、俺から。」 「ハイ…」 「お前に好きな人は当然いるだろうな  誰かまでは分からんけどさ  もしかしたら違うかもしれない  けど…、けど…伝えておきたいんだ」 「うん。。」 「海香、好きです」 海香の顔がぱあっと明るくなる。 「わわわわ私なんかで良いなら///」 「いや、海香しか勝たないから」 「私も来輝君推しだな!」 十五の春を。 青春時代は一度きり。 〈あとがき〉 どもぉさやえんどぉでっす まだ小学六年生の馬鹿ですが なんとか書き切りました… ただの妄想なんで、クオリティーゴミ級です ばぁい(名前覚えてくれや)

短編小説みんなの答え:2

【短編小説】体が水になってゆく。

私は天野みう。高校2年生で、一人暮らしをしてる。そんな私には、最近気になることがあって……。 最初の頃は、ほんの一部だった。しばらくするともとに戻る事も多かったので、そこまで気にしていなかった。でもだんだん、もとに戻らなくなった。私の体を蝕むように、どんどん体が水化していった。 ある日、朝起きたら右足の膝から下が水化していたのにはぎょっとした。次の日起きると太もも、そのまた次の日には左足もまで。おそるおそる触ってみるとまるでゼリーのようにぷにぷにとしていた。感覚はあるし、足の輪郭もあるのに、向こう側が透けている。幼い頃に観たアニメーション映画でこんなようなのがあったな、確か。 1ヶ月ほど経って、首から下全てが水化した。ある夜、ふいに"全身が水化したらどうなるんだろう"という恐怖に襲われた。この1ヶ月というもの、私はスマホや学校の図書室で調べに調べてみたのだ、この奇妙な現象について。でもどれだけ調べても、分かるのはこんなのはフィクション物の小説や漫画にすらあり得ないということだけだった。眠気に襲われたので、夜も遅いし布団に入ることにした。 目が覚めると、私は知らない場所にいた。私の他には誰も何もいないのに、全然殺風景ではなくて、むしろ暖かい雰囲気だ。いや、厳密には"知らない場所"ではないのだろう。知らないはずなのに、心が"この場所を知っている"と告げているから。でも私は、ここがどこなのか思い出せない。 ここ、どこだっけ。 そのとき。 私は自分が何故人間界で過ごしていたのか、そして自分のような存在が人間界で何と呼ばれているのかを思い出した。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 紅彩です!最近は春休みに入ったので、毎日投稿を目標に頑張ってます(部活あるけどね)! 感想もらえるととっても嬉しいです。 最後まで読んで頂きありがとうございました(* >ω<)

短編小説みんなの答え:0

しあわせなじかん

いつものように席につく。 今日は僕がごはんを作ってみた。 君が作る料理には到底及ばないけど、そこそこには良い出来だ。 「どうかな?おいしい?」 君は何も答えない。最近いつもこうだ。 でも君が傍にいてくれるだけで僕は嬉しい。 が、流石にここまで黙りこくることはないだろう。 どうして君はそんなに冷たくなったの? この前僕が君に酷いことをしてしまったから? 君は最近、ずっとずっと僕にもう関わらないでくれって言ってきてたよね。 何でか聞けば他の男がいたみたいだったね。 なんで僕に黙って?僕はダメだった? そんな気持ちと怒りか悲しみかよく分からない感情が混ざって僕は君を傷つけてしまった。 それから君は僕と話してくれないし、何も言ってくれなくなった。 許してよ。せめて少しぐらい喋ってよ。 そういえば、君の顔少し崩れてる?どろどろになってない? 大丈夫?僕が直してあげよう。ほら、笑顔になった。

短編小説みんなの答え:7

二度と触れられなくても

ーこの人と一緒に居られるのも今日が最後ー 3ヶ月前交通事故で亡くなった彼氏のはやとが3日前突然私(みゆ)の前に姿を現した。彼は「一緒にいられるのは3日間だけだけどだからこそこの3日間誰よりも一緒にいよう」と泣いていた私の頭をなでてくれた。 そして気づけばあっという間に3日目の夜が来た。 この日は2人で夏祭りに来ていた。もうすぐ花火が打ち上がるというときに突然はやとが「あそこいかない?」と訪ねてきた。私はすぐに理解をし2人で「高台」を目指した。 ー高台ー 私達が高台に着いたときにはすでに花火が次々と打ち上げられていた。 「初めて出会ったときのこと覚えてる?」不意にはやとが訪ねてきた。 「うん。覚えてるよ」 「お互い家族とうまくいかなくて気晴らしに花火見よって来たのがこの高台だったよな」 「…もう一度ここでみゆと花火を見てみたくてさ」 「やっぱここから見る花火が一番だな~」はやとがせつなそうにつぶやいた。 その時はやとが「あっそうだ!」と慌てた様子でふところを漁っていた。 「あのさ、俺らもう付き合って3年でしょ?そろそろ言うべきかなって思ってたんだ。」 そういった彼が渡してきたのはいかにも高級そうな小さい箱だった。 「これ…指輪?」 「そうだよ。前いいのがあって買ってきたんだけど中々渡す勇気が出なくてさ。…だから今言うわ」 私は驚きを隠せずにただ唖然としていた。 「一度しか言わないからよく聞けよ?」 「俺には好きな人がいます。その子は頑固で泣き虫で俺のことが大好きです。でもすごく優しくて俺の世界でいちばん大切な人です。」 「っ………」 「そんな君に伝えたいことがあります。」 「頼りなくて、失敗ばっかりの俺だけどこんな俺と結婚してくれますか?」 「これが俺の最後のわがまま」 涙が次々とこぼれ落ちてきてただ頷くことしかできなかった。 「ありがとう。………ってもういかなきゃいかないんだけどな笑」 「どうせなら今この瞬間だけでも俺のお嫁さんになってよ」 「いかないで…」 涙で震える声でやっとの思いで言えた言葉だった。 「え…」 「私はもっと…ずっとはやとと一緒にいたい…」 「色んなところに行って、たくさん笑って、隣にいてくれるだけでいい」 「はやとがいない生活なんて嫌だよ…」 泣き虫な私には笑って見送るなんて無理な話だった。 「…俺だって…俺だって嫌だよ」 はやとの頬に涙が伝っていた。 「できることならみゆともっと一緒にいたい…。…みゆのことをずっと守ってやりたかったっ…」 「やっとこうして触れられるのに…」 「はやとぉ……」 消えかかった体で私のことを力強く抱きしめてくれた。それは今までで一番力強くて、そして暖かかった。 「俺…ずっとみゆのこと空から見守ってるから。…だからひとりじゃない。」 「あんまり下向き過ぎんなよ。」 「…わかってる…」 「笑 泣き虫は相変わらずだな」 「……いいよ。今は泣いときな」 はやとの言葉で心が緩んで大粒の涙が次々と頬を伝うのを止めることができなかった。 しばらくしてはやとが何かを決心したように前を向きそして私の方を向いて頭に手を置いた。 「みゆ」 「大好き」 そういうと彼の姿は跡形もなく消えてしまった。 ただ白いアザレアだけが残っていた。

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