短編小説の相談いちらん
短編小説
みんなが作った短編小説のコーナーだよ。※2024年9月30日までの投稿で受け付けを終了いたしました。
君が藍に溶けてしまっても
「元気してる?」 塩の香りがする息を吸った。 「今年の夏は会えるかな、」私は囁いた。 ―――私が中学二年生だった頃。 いつも学校に行きたくないと口ずさんでいた親友の愛が、私にあることを告げた。 「僕がね、学校に行きたくないのは、いじめられてるからじゃないんだよ、」と。私は首を傾げて、控えめに「じゃあ、なんで?言いたくなかったら言わなくてもいいけど。」と話した。 「人間関係が面倒くさくなったの、」と愛は話した。 「晴ちゃんがいじめられてるの、私わかってるんだよ。その主催の結菜ちゃんとつるむのももうめんどいし、自分がすごいと思ってる莉子ちゃんももう嫌い。」晴ちゃん、とは私のことだった。本名は晴子だけれど、だいたい誰もが私をそう呼んでいる。 「ホントやだなぁ、」黒い通学バッグの紐を愛は握って、冬の海のように冷たく悲しい笑みを横顔に浮かべてうつむいた。 「何いってんの、私はあいつ等なんかにいじめられたってほんとどうでもいいし、」私は愛とお揃いの沢山な海の色をしたヘアゴムを少し上に上げてポニーテールを正した。 「そっかぁ…、」愛は考え深そうにもう一度うつむくと、ハーフアップをまとめていた同じヘアゴムを触り、「死んだらどうなるのかな、」と話した。私はとっさに愛の顔を見た。 「なっ、何変なこと、」私が顔を向けると、 「なんでも、」と笑みを返した。正直言って、なんだか不穏な予感がした。 ―――翌日。 いつもの海辺の踏切を通ったとき、登校しているのにもかかわらず愛が「じゃあね、」と言い出した。 「は?」とこぼれ落ちてしまった言葉を押さえつけるように口を塞いだ瞬間、愛は踏切の向こう側の海辺に走って……。 必死に追いかけようとした。 嫌な予感がして、胸が高まった。でも、踏切が閉まってしまって、追いかけることはできなくなった。 「愛!」 「え?私はただ、ここでサボろうと……。」 「早く帰ってきて!死ぬつもりなの!?そこは何人も……!」 愛は波の中に包まれた。藍色のきれいな波だった。彼女の最期に見せた柔らかい笑顔とその瞳は、私に「ありがとう」と言っているのか、「やっと楽になれる」と言っているか、よくわからなかった。これは単なる事故なのか意図的なものなのかもわからなかった。ただ残されたのはおそろいのヘアゴムで、それまでもが私の潤んだ瞳にはあの藍色の波に染められたように見えた。 私の意識に残ったものはあの藍色の海と、愛のきれいな色白の肌の色と、ヘアゴムと、踏切のうるさい音だった。 結局愛の意図は何だったのかもわからず、愛はどこかへ溶けていってしまったかのようにいなくなってしまった。しばらくは何もできなかった。私も愛を追いかけようと何度思ったことか。 でも、愛があの日と同じ日付の夏だけに幽霊になって私に憑いてくれることに気がついて以来、そんな感情を愛が吸い取ったかのようになくなってしまった。毎年背後からは「元気してる?」というきれいな声がする。 藍に溶けてしまった、私の愛する愛という名の君の声。
今日あの場所で、本を読もう。
私は、後悔した。なぜこうなってしまったか。また親友に、もどれるか。 親友のレイは、本が好きで静かな子だった。私とは正反対の性格だ。そんなレイと仲良くなったきっかけは、私が珍しく読んだ本だった。私は、その本が大好きになった。その本と出会った時、レイもその本に出会っていた。そして私達は、仲良くなった。レイは、外であまり遊ばないタイプなのだが、私がさそうと鬼ごっこや、ドッチボールなど一緒に遊ぶようになった。その時からだった。私の友達のユキとカレンが、レイに嫉妬して陰口を言うようになった。ユキとカレンとは、家が遠かったため一緒に帰れなかった。しかし、レイとは、一緒に帰れた。それも、ユキとカレンがレイに嫉妬した原因の一つだった。それから、レイとは、公園で遊んだり、一緒に本を読んだりして遊んでいた。私達は、本を読むとっておきの場所を見つけた。木が沢山はえていて、こもりびが美しく、ベンチがひとつポツンと置いてあった。そこで一緒本を読んだ。聞こえるのは、鳥のさえずりと、風の話し声だけだった。 そこを見つけてから、数日後。突然レイが、 「もう関わらないで!」 と言ってきた。私は、とてもショックだった。そのそばで、ユキとカレンが、笑っているのにも気づかないほどに。その後は、ユキとカレンとよく遊んだ。それから、数日経った日レイが不登校になった。 不登校の理由がわかったわたしは、レイの家のポストに、手紙を入れた。 『今日あの場所で、本をよもう。』 わたしは、まった。足音が聞こえた。レイがきた。そして、私は、言った ごめんね。 それから数年後… 私達は、同じ中学校なった。ユキとカレンとは、別の。 あの場所で、今も本を読んでいる。
拝啓、未来の私へ 少しホラー
「拝啓、未来の私へ」と書かれた手紙があった。 引越しの為、部屋の片付けをしていると、押し入れに「たからばこ」と書かれた箱があった。 開いてみると「拝啓、未来の私へ」と書かれた手紙があった。 田中 双葉32歳独身。 20代ごろ誘拐されそうになったことがあるので、結婚とかはできず独身だ。まぁ他に理由はあるけれど。 中身を見てみると高校生の私からの手紙だった。 なにかしら、学校で未来の自分へ手紙を書く機会があったのだろう。 早速読もうとしたが、「たからばこ」の中身をもっと見たくなり見てみた。 「たからばこ」の中には、百均で買ったような指輪や、小さめの動物の人形など小学生…いやもっと下、幼稚園児ぐらいの時に大事にしていた物が入っていた。 幼稚園児の私は「たからもの」を大切に保管しておきたかったので、「たからばこ」を作ったのだろう。なんだかすこし苦笑する。 次こそは手紙を読むことにした。 ''拝啓、未来の私へ'' ''元気にやっていますか?看護師になれましたか?なれていたなら嬉しいです。 看護師になれてたのなら勉強とか頑張ってくれてありがとう。 私、、大人になったら恥ずかしいかもなあ、、、この手紙。笑って流せるような内容にしないとねー笑 イケメンと結婚できましたかー?してなかったら悲しいです……でも26歳ぐらいまでには結婚してて欲しいです、、'' 全然、笑って流せるような内容ではなく、なんだか顔が熱くなる。 ''ちゃんと稼いでますか?金持ちになってくださいね? …って冠婚葬祭のこと気にしすぎ…?まあいいや、、今みたいな生活してませんか?辛かったら誰かに相談してね。 抱え込んじゃだめだよー'' 過去を思い出す。わたしはいじめに遭っていた。すごく辛かった。独身の理由の一つでもある。人間恐怖症なのかもしれない。 ''ああそうだ!ちゃんとちゃんとあいつらを殺しましたか?'' (''いじめっ子を殺しましたか?'') 敬具 「うん。もちろん。」 END 初めての短編小説なので下手です!すいません(-。-; 感想などくれると嬉しいですー(*´∇`*)
もっと沢山遊んでよ…
すぐ作れて… すぐ壊れる… また、すぐ作れて… また、すぐ壊れる… その繰り返し。 一体、君たちは何がしたいの? 何回作っても壊れるばかり。 何が楽しいの? 私には分からないよ。 でも、すごく綺麗。 キラキラ輝く星のように。 そんな君の姿を見たいから、 私は…君たちを作るの。 すぐ生まれて… すぐ亡くなって… また生まれて… また亡くなる… その繰り返し。 君は何がしたいの? 何回も生んで、亡くならせて。 それの何が楽しいの? 自分には分からない。 でも、自分を生む君たちは楽しそう。 自分たちがキラキラ輝いているように。 そんな君の姿を見るために、 シャボン玉は生まれてくるんだよ。
人間が悪になった世界で。
人間が悪となった世界で。 原因は急な多種族の繁栄だった。 未だに繁栄の理由は不明だが、亜人、獣人、森人、龍、蜥蜴、人魚、…… 多種多様な種族と人間は共存しようとしたが、前々から続いていた人間たちによる差別や支配、 今もなお続く争いにより人間は失敗し追い詰められた。 人間は武力があったとしても、魔法の扱いには長けていなかった。 全く居ないわけでもなかったが、魔法使いや魔術師は重宝されるような世の中だったのが事実。 他の種族のほうが、色々な点で強く、また種族どうしで徒党を組むことによる戦力増加によって 人間の人口は低下し、あわや魔王ポジションになってしまったのである。 街に行きかう人々の顔ぶれも変わっていき、世界は望まぬかたちで多様化していった。 しかしこれで平和が訪れたわけでもなく。 「半人」が問題となった。 差別を受けていたものは敵対視し、そうでないものも「半人は悪者の血をもつ」と思っていた。 半人は人間を憎んだ。 でも、そうでない者がいたら。 もしも、人間たちを哀れむ者がいたら。 同族として、手を取り合えたら。 その慈悲が魔王に届いたら。 つまらない世界を変えられますか? 自由に生きることができますか? 半人はきっと夢を見る。 夢を見て幸せを掴めたら。 世界は、平和になるのだろうか。
あいつは絶対恋愛対象外!
この世の全てを輝かせるほど明るい太陽。 透き通っている澄んだ空気。 大きな校舎。 私、古日多羽。高校1年。そんな完璧な環境で素敵なJKライフが送れると思っていたのに。全てを覆したのは、今、私の隣の席に座る、三浦凌人。 凌人は幼馴染で、高校で再会した。まぁいわゆる腐れ縁というやつなのだ。 「ねぇねぇ。多羽ちゃん。移動教室だって。一緒に行こうよ。」と声をかけてきたのは凌人。私の腕を引っ張り教室の扉まで連れて行く。こんなの日常茶飯事だ。 そう、私はなぜかこの男に溺愛されているのだ・・・・・・・・・・・・・ 「わ、私美久と行くからっ!」と腕を払いのける。美久とは入学初日真っ先に仲良くなった。栗色でくるんとした髪のほんわかとした、女の子だ。私がそういうと、 「あぁ。野村には許可とってるから。」野村とは美久の苗字だ。・・・美久ぅう!私は腕を掴まれ、教室の外に出る。そして凌人の2歩後ろを歩く。凌人もそれに慣れたようで、何も言ってこない。 「多羽ー!今日の多羽のお弁当なに?」「からぁげ・・・」別にモジモジしている訳じゃないが、以外にも凌人は・・・イケメンなのだ。(そんなんこと本人に言ったら調子に乗るから言わないけど!)イケメンに責められたら照れるでしょ! 移動教室ときは誰かの(凌人)の視線を感じたのは気のせいだろうか。 お昼は美久と二人で食べる。 美久が「ねぇ。三浦くんとどうだった?」 「どうもしないけど・・・」 美久は恋バナ好きなのだ・・・ 「あああああああああああああ」 美久が急に叫ぶ。「わ、私委員会忘れてた!ごめん!」 と弁当を畳んで急いで屋上からの階段を降りて行く。 あまりにも急なことだった為、返事は「あっうん。」としかできなかった。 しばらくして私も弁当を食べ終わったので屋上からの景色を眺める。今日は昨日、雨が降ったので校庭がぬかるんでいる。ぼーっとしていると、足を滑らせてて1メートルほどしかない柵から落ちると思いきや、後ろから強い力で引っ張られる。 振り向くと、世界一見慣れた顔、凌人がいる。 「なんで?」と尋ねると 「野村が1人だから行ってあげてって言ってたから。」 あ、美久・・・ 「てか、あぶねーだろ。俺いなかったら死んだぞ?」 『死』この言葉はおばあちゃんを亡くしてからとても辛い言葉なのだ、私にとって。 急に怖くなって咄嗟に凌人に抱きつく。そして私の目から雨が溢れる。 「ぐすっ。怖かった。」 凌人はそんな私の背中をさすってくれる。 あぁ。落ち着く。こういうとこだ。優しくて、かっこよくて、落ち着く。 私は凌人に沼っているのかもしれない。 「大丈夫だよ。俺がいるよ。」 今までうざいと思っていた声が妙に落ち着くのは私がこの気持ちを認めたからかもしれない。 あぁ。好きだ。私は凌人が小さい頃から好きだったんだ。 さっきよりも強く抱きしめて、この思いが伝わってしまえばいいのにと心の奥底から思った。
この気持ちをうけとめて。
「私、青木君のことが好きなんだ」 放課後の教室で、突然、親友の口から飛び出してきた言葉に、私はうまく反応がとれなかった。 ・・・私も、青木君のことが好き、だなんて。 夕日に照らされ、恥ずかしそうに顔を赤らめる親友に向かって、言うことができなかった。 あの日以来、私、晴美は、親友の、愛花の恋をずっと応援している。つもりだ。 でも、青木君のことをあきらめきれない私は。開き直って好きでいる。 もちろん、愛花の恋を応援してるんだから告白とかする気はないし、愛花の恋が実ったら、私も一緒に喜ぶよ。 でも、この胸の苦しさは、きっと愛花にうそをついている自分自身への怒りなんだろう。 恋ってこんなに苦しいものなんだって、初めて知った。 それからしばらくして、放課後、教室に忘れ物を取りに行った私は思わず息をのんだ。 そこには一人、青木君がいた。 それと同時に、胸の中におしこんでいて、でももう満杯になっていた気持ちがあふれ出した。 「あの。私、青木君が好きです!」 気づけば、飛び出していた。きっと私は、ずっとずっとこれを伝えたかったんだろう。 答えはきっと、NOだ。 「ごめん。おれ・・・」 告白の答えはわかっていた。でも、苦しさは変わらない。たまらない涙がこぼれおちた。 「ありがとう。私の気持ち聞いてくれて」 私の恋にけじめをつけたら。次はきっと親友の番だ。 今度こそ、愛花にも、自分にも素直でいられる。 私の初恋は、すごくつらくて苦しくって。ホントーに最悪な恋だった。 でも、不思議と心はすっきりしていてすがすがしかった。 「告白、成功するといいね!」 「応援してくれて、ありがとね!」 あの日の放課後の話は、愛花にはしていない。きっとそのほうが、私にとっても愛花にとってもいいって思うから。 でも。 青木君のもとへ走っていく親友のうしろ姿を見つめながら、私は、心の中で精いっぱいのエールを送った。
黒と書いてボスと読む 白と書いて神と読む 転移の扉
「■■■■さーん おってがみとどきまーしたよっ」 「ああ、黒からか、」 「黒はずっと前から依頼があるって言っていたぞ。」 「ん、ああそうかダンテ。」 「オーベルジーヌ、■■■■」 「もう、私を無視しないでよー」 黒 黒 黒 黒 黒 黒 黒 黒 黒 「手紙、つっても俗にいうのり弁じゃねぇか。」 「ダンテ、うるさい、黒移る」 【通信が来ています】 と、ダンテのいじっていた、PCに、 通信が来た。 周辺が、にわかに殺気立った。 『ガーザザッあーきこえっかこちらプラム』 「ああ、プラムか、気負って損した。」 『ひどっ、まぁいいやオーベルジーヌにつないで』 「なんで俺がそんなことをしなきゃいけないんだ!」 『頼むってー』 「んーどうかしたか、呼ばれて平安時代まで行ってたのにぃ。」 『俺は、徳川家継に直談判しに行ったぞ。』 「ぼくは、2089年に行ったよ。」 「「『わっ黒|白』」」 「そういえば、■■■■が、いったんゲート閉じてって。」 「えー、悪人と善人分けて転生させんの面白かったのにー」 「ペール・オーキッドこら」 『ってことで俺はひとまず、バイ、ブツーザーザーザー』 「じゃあ俺もバイ」 「私も」 「私も」 僕もここを閉めるとするよ。黒の名のもとに。 いや、 白の名のもとに。 初めて書きました。こめんとお願します
勉強大好き!(下手です!注意)
わたしは中学2年生。桜野花 琉南(おうのか るな) 私は決して可愛く無い。だから友達も彼氏もいない。友達には裏切られた。 「ブスな奴とは関わりたくもない」「お前くさいんだよ」 あぁ、思い出すだけでも寒気がする。あの時は怖かったな。それに比べて今はどうだ。いつも一人だけど、いじめられることもない。しかも勉強は裏切ることがない。勉強すればするだけ勉強もできるようになる!私はもう人とは関らず、勉強だけをすることにした。 私は中学3年生。 桜野花 琉南(おうのか るな) 中学3年になって、転校生がやってきた。その子はイケメンだったけど、前の学校ではいじめられてもう学校に行けなくなって、この学校に来たらしい。その子の名前は諌山 太陽 (いさやま たいよう) なんか私と似てるな、、、 まぁでも私には関係ないか! ~その日の昼休み~ いつも通り勉強をしていた私に、太陽くんが話してきた! 「初めまして、キミの名前、、、なんて言うの?」 太陽くんは軽ーく話そうとしていたみたいけど、その割には緊張していた。 「桜野花 琉南」(とても小さな声) 「え?なんて?」 それから私はめんどくさくなったので無視した。でもその日の帰り道、 太陽くんが一緒に帰ろう!と言ってきた。もう無視してもあんまり意味なさそうだったから、一緒に帰った。 人と一緒に帰るのは案外楽しかった。だからそれからも太陽くんと一緒に帰っていた。 気づくと、勉強だけではなくなっていた。私は太陽くんが好きになっていた。 それからは太陽くんを見るとドキドキしてしょうがない。 もう我慢できない!!! 太陽くん!「太陽くん!ほんとに大好き!私の彼氏になってください!」 「琉南ちゃん!うんボクも初めて会った時からキミが大好きだったんだ。ありがとう。じゃあ今日からボクは彼氏、琉南ちゃんは彼女、だね!」 それからデートとか買い物とかプレゼントとか送りあった。 ついにこの時がやってきた。そう受験だ。ここで私たちは別れる。でも心は繋がっているんだ。じゃね!バイバイ 七ヶ月後、太陽くんは私のメッセージアプリをブロックしていた。、、、あぁ、やっぱり私のことをほんとーうに好きになってくれる人なんていないんだ。 いや!勉強は裏切らない!勉強のことを好きになろう!
Happy birthday‥‥
今日は、すごく特別な日――。 私は柚香(ゆずか)、中3だ。ごく普通の、平凡な中学生。 突然だけど、今日はすごく特別な日なんだよ! なんでだと思う? それはね、今日は私の彼氏、秀斗(しゅうと)の誕生日だからだよ!! 秀斗はサッカーが得意で、いつもシュートを決めてたんだ!「しゅうと」って名前だからなのかなぁ? 今日は、そんな彼の誕生日。 私は今、サッカーボールを買っている。これが誕生日プレゼントなんだ! サッカーボールを買い終わり、私は家へ帰って服装を整える。 新しいワンピースを着て、私はある場所へ行った。 その「ある場所」には、秀斗がいた。 「秀斗、おまたせ!」と私は言う。 そして、袋に入れたサッカーボールを、秀斗の近くにそっと置いた。 「これ、誕生日プレゼントだよ!」 すると、私の目からは自然と涙が流れてきた。 せっかく秀斗の誕生日だっていうのに、泣くなんてダメだ、と思って、私は急いで涙を拭う。 そして、秀斗に向けて、静かに言った。 「Happy birthday‥‥」 私は、秀斗が眠っているお墓にそう言った。 (サッカーの大怪我で亡くなったんだっけ‥‥もっと、秀斗がサッカーをしてるところ、見たかったなぁ‥‥) そう、思いながら。
屋上の上で考える
親からもらった大切な命、大事にしなさい。 命っていうのはね、奇跡なんだよ。 知ってるよ。わかってる。 そんなことを聞かされる度、生き物としての義務のようなものが、重くのしかかる気がした。 親は産むか産まないか選ぶことができる。 子の命を決めるのは親だ。 そんなことを考える度、親に命を押し付けられているような気がした。 押し付けているなら、ちゃんと育てないと。責任を持って。 痛いのは嫌だ。だから、生きることから逃げられない。 あなたがしにたいと言うなら、わたしがあなたを、生きることから逃がさない。 生きる楽しさ、嬉しさ。せっかく生きちゃったんだから、わからせないと。 いまはわからなくても、いつかきっと、これから、すっごくいいことが待ってる。 待ったら待ったぶんだけ。 ああ、これから、すっごくいいことがある気がする。
ヤンキーに溺愛される方法。
「す・・・好きです・・・・」 私、三浦由衣がこの男清水莉久に告白するわけは今日の朝のことである。 「おっはよー!」 振り向くといつも元気な私の親友、美子が朝の太陽のような澄んだ笑顔で挨拶する。私は正反対の曇った笑顔で「お、おはっよ」私が返事をすると、美子は小さく微笑む。 私は失感情症という自分の気持ちをうまく人に伝えることができない。そのため、小学生の頃から今、高校になるまで周りの男子にいじられまくっていた。そんな中、美子だけが助けてくれたのだ。 教室に入るなり、美子が顔をしかめる。視線の先をみると清水莉久が窓際の席に座っていた。美子がいや、クラスのみんなが清水を嫌がる理由はそのビュジュアルにある。日光を反射して輝く明るい金髪、その髪からのぞく耳には幾多のピアス、で、制服もだらっと着ている。ザ・不良という感じだ。 「は!?なんでお前いんだよ。不良のくせして学校来てないのに。また、由衣のこといじめに来たのか!?」 美子が清水に怒鳴る。その理由は小学生の頃、いじめてきた男子の一部がこいつ、清水だったのだ。まさか高校で再会するとは・・・美子は完全に敵視している。でも、美子の可愛い無垢な顔が怒りに染まるのが嫌で私は 「大丈夫だよ。」と美子の耳元に呟く。 次の瞬間、清水が「あぁ。わかったよ。」と大声で言って教室を出ていく。クラスの全員が唖然とする中、クラスの一軍女子が「おい、みうらぁ。おめぇのせいだぞ。どうしてくれんだ。」美子がまた顔をしかめる。 そして一軍女子が「ねえ。三浦さ、清水に嘘告してこいよ。そしたら清水、信じて三浦にだけ心許すんじゃね」と面白おかしく言う。美子が「ふざけんなよ!」と怒鳴る。 でも、私は思った。私が嘘告すれば少しは私と気まずくなって私と距離を置くんじゃないかと。私は声を振り絞って、「わ、わかりました。」と言う。美子は大きな目をより大きくして、驚く。一軍女子は面白そうに笑う。 休み時間になると美子に問い詰められたが私は説得する。それで何とか・・・ そして今、放課後に至る。 すると、清水が「嘘だろ。お前が俺のこと好きになる理由がねえだろ。逆に俺のこと嫌いだろ。」私は驚く。「へ。」と声が思わず漏れる。清水は続ける。「なんだ。お前。誰かに言われたのか。ふざけんなよ。」 清水がものすごい怖い顔をして言うので私は思わず肩をすくめる。 清水は「お前、馬鹿だから、教えてやるよ。もし、お前のその告白がマジなら嬉しかったよ。俺は!」と言う。私はしばらくその言葉の意味を考えて意味を理解した瞬間、顔が熱くなった気がする。 「え。何で。」「はあ。わかんないの。俺がガキの頃いじめてたのはお前のモジモジしてるところが可愛かったからだよ!」と清水がわかりやすい言葉で話す。 私は信じられなかった。何で清水が。なぜ。何で。どうして。頭の中が真っ白になっていると、 「言わせんなよ。まあ言っちゃたし・・・アピール頑張ろっかな。」と言って、子供っぽい笑顔で顔を少し赤く染めて私の顔を覗き込む。「ふぇえ!?」とりあえず、これは、美子に報告だぁあ!! そして、私がこの男に落ちるまで、あと三ヶ月。
ショートケーキ
丸いテーブルの上にある一本の蝋燭と、二つに切り分けられたケーキ。 闇に包まれた部屋の中で、青年は一人呟く。 「これが本当の最後の晩餐か…」 真っ黒に染められた部屋の中、その声だけが虚しく響き渡る。 四角い窓に付けられたカーテンを開く。 徐々に近づいて来ているらしい月は、一週間前よりずっと大きく見えた。 真っ白な月の光が当たり、青年は目を細める。 (最期の瞬間くらい君と一緒に居たかったな) いつまでも引きずってはいられないと押し入れにしまったアルバム。 埃を払い、君の写った写真を手に取る。 そこには満面の笑みを浮かべる少女と、笑い慣れていないのであろうぎこちない笑い方の少年の姿。 青年は写真を見ると笑みを浮かべた。 幼い頃よりぎこちない笑顔。 まるで、笑い方も忘れてしまったかのような。 ・・・ ケーキを口に運ぶ。 君の好きだったショートケーキ。 段々と眠くなって来る。 睡眠薬入りのショートケーキ。 眠りに落ちるその瞬間、願う。 「君とまた出逢えますように」
「姿が違っただけで態度変えないで」
「ねね、川仁さんってきもくな~い?」 「ほんとほんとw」 陰口が聞こえる。 私は川仁野乃葉(かわにののは)。 おしゃれをしない子。 ま、地味ガールって感じ。 「今日は文化祭の出し物を決めるぞ~」 結局決まったのはファッションショー。 めんどくさいものだ~。 「じゃ、ファッションショーに出たい人は手を挙げろ」 「は~い♡」 最初に手を挙げたのは小鳥遊姫子(たかなしひめこ)。 そのあとから手を挙げた子たちが3人出た。 「あと一人~」 誰か手を挙げて!さっさと帰りたい!!!! 「あのぉ~、川仁さんを出したいでぇ~す」 「じゃあ小鳥遊、佐藤、木之瀬、宮本、川仁でいいか~」 「川仁さんキモイから可哀想だけど全然いいでーすw」 みんなが笑った。 うそでしょぉぉぉぉぉ!!! なんであんな派手なことをしなくちゃならないの!!! でも、みんな馬鹿にしているな・・・。 ま、ここは私が本気を出すしかないか。 文化祭当日 佐藤さん、木之瀬さん、宮本さんが終わって残りは小鳥遊さんと私。 「川仁さ~ん、やめた方がいいんじゃなぁ~い」 「はいはい」 「あなたみたいな地味系キモ女子はやめときなぁん」 「あそ」 ・・・・・ 「あ、私の番だぁ~、じゃ行っているねぇ、妖怪きも女w」 (-_-メ) 腹立つ!!!!! 小鳥遊さんは学校一番モテる子だから盛り上がっていた。 恋メイク、 アクセサリーいっぱい、 いつものツインテール、 ピンクのドレスを着ている。 ま、ぶりっ子だからね。 「では、最後は川仁さんです。準備をお願いします」 「まじで出るんだw」 「もてようとしてんだw」 「どんなキモイ姿をしているんだろw」 よし、準備ができた。 私はステージに姿を出した。 笑い声や、馬鹿にする声が消えた。 頑張って作った前髪、 いつもおろしてたポニーテール、 一度もしたことがないメイク、 水色のワンピース、 眼鏡をはずした私の姿がステージに現れた。 頑張ってお風呂にも入ったから誉めてくれる? すると、 「かわい!」 と声が出てきた。 私の姿が出てきてみんな拍手をした。 「ちょっとこんなの整形よ!!!」 「小鳥遊さん、うちは貧乏ですよ、整形できるお金はありません」 少し煽り口調でいった。 結果は私が優勝した。 「え!!戻っている」 私はあの時以降、もうあの姿にならなかった。 「ねえねえ、またあのすがたになって」 「あれはもてるよ」 みんながいつものように言っている。 皆私をいじめていたけど今度は寄って来た。 私は口を開いた。 「姿が違っただけで態度変えないで」
あなたがいなくなって初めてのクリスマス
私には悠宇という小児がんの娘がいた。これは1年前の話。私の名前は彩月。 悠宇はまだ4歳で、小児がんと診断された。余命は1年のみ。せっかく私は悠宇に出会えたのに。悠宇と家族になれたのに。 悠宇は何も知らず、父親、晴翔とお人形遊びをしている。悠宇は入院しているから、毎日お見舞いに行っている。 だけど。ある日、晴翔が悠宇のお見舞いに行けないと言い出した。社長との飲み会を断れなかったという。 「晴翔の誰にでも優しいとこはいいとこだけど、社長より悠宇の方が大事でしょ?悠宇は余命1年だよ?もうあと1年しか一緒にいられないかもしれないんだよ?」晴翔はおかしい。自分の娘が病気だっていうのに、飲み会だなんて。 「悠宇が死ぬみたいな言い方するなよ。何も知らないくせに。悠宇のことも俺のことも。」あり得ない話だ。自分の娘は後回し、自分優先、ましてや悠宇は病気でわずか1年の命。そして私が悪いみたいなことを言ってくる。 「晴翔、悠宇は何があってもおかしくないの。会えるうちに会おうよ。」私はどうしても悠宇に会いたかった。 晴翔を説得している時、電話が鳴った。「悠宇ちゃんのママですか?悠宇ちゃん、緊急手術します。」と看護師さんからの電話だった。悠宇の病態が悪化したんだ。私は晴翔と、悠宇のいる桜田総合病院へ急いだ。 「悠宇ちゃんはオペで余力をたくさん使ってしまい、クリスマスまで持つか持たないかくらいでしょう。今度のクリスマスが最期でしょう。クリスマスは悠宇ちゃんをお家に帰します。」と言われ、「お母さん、お父さん、あなたたちはまだ若い。悠宇ちゃんがいなくなっても、子供は産めますから。」とひどいことまで言われた。みんなは悠宇のことを大事に思ってくれないのだろうか。大丈夫、悠宇はきっと良くなる。悠宇はまた元気になる。私はそう言い聞かせていた。 でも、悠宇の容体は日に日に悪くなっていくばかりだった。クリスマスイブには車椅子で家に帰ってきて、やっとクリスマスツリーを見た。「パパ、ママ、ありがとう。」なんて悠宇が言うものだから、私は、「悠宇?」と涙を流しながら聴いた。でも悠宇から返事が来ることはなかった。 「メリークリスマス。」今年のクリスマスは晴翔と2人。悠宇を思い出しながら。
嘘の石
今日はずっと欲しかった限定品のブーツの発売日。 私・春奈はこの日のためにがんばって早起きしたんだ! 「1人、2人…限定50個だから、この調子で行けば、買えそう!」 気になる彼・蓮くんに、「このブーツ可愛くない?今度発売されるんだ!」と言ったら可愛い!と褒めてくれたから、絶対にゲットするんだ! 「あっ、春奈じゃない」 派手な服装でこちらに歩み寄ってくるのは、クラスメイトの瑞希ちゃんだ。瑞希ちゃんも、蓮くんが好きらしい。 「瑞希ちゃん、おはよう」 「貴方もこのブーツ買いに来たの?これ可愛いわよね」 そういって、さりげなく列に割り込んできた。 「えっ…ちょっと…」 私が焦っても、徐々に列は短くなっていく。 この調子じゃ、私の番が来るまでに売り切れちゃう…! 「売り切れでーす!」 「よし!買えてよかったわ」 喜ぶ瑞希ちゃんの横で、私は落ち込んでいた。 「瑞希ちゃん…」 本来は私が買うはずだったのに、瑞希ちゃんに横取りされちゃった… 「じゃ、また明日ね~」 そう言って、手を振りながら帰っていった。 「蓮くんが褒めてくれたブーツなのになぁ…」 悲しくて、特にあてもないまま街をブラブラ歩く。 しばらくして、公園の前を通った時、綺麗な石を見つけた。 「わあ!キレイ!」 空に透かしてみる。太陽の光がきれいに反射して、神秘的だった。まるで、蓮くんみたい。 その石を気に入った私は、石を上着のポケットに入れて、その場を立ち去った。 次の日。 「見て!限定のブーツ、手に入れたの~!」 瑞希ちゃんが早速みんなに見せびらかしている。その中に、蓮くんも居た。 「蓮くん、可愛いって言うんだろうな…」 私は虚しくて、昨日見つけた石を眺めていた。 宝石と言ってもいいぐらいに、綺麗なその石。眺めていたら、自然と笑顔になった。 「蓮!見て。可愛いでしょ、このブーツ!」 瑞希ちゃんが、蓮くんに詰め寄る。 蓮くん、きっとニコッて笑って、褒めるんだろうな… 「…っそれ!俺が探してた石!」 「えっ…?」 蓮くんが指差す先には、私が拾った石があった。 「昨日落としたんだよ…でも、拾ってくれたから、やるよ」 蓮くんは、ニコっと笑って言ってくれた。 「ちょっ、蓮!?こんな石よりも、ブーツをみてよ…!」 気が付いたら、モヤモヤも全部吹き飛んで、笑顔になっていた。 「ありがとう!」 「お母さん、この石なぁに?」 「これはね~昔お父さんがくれた石」 「きれいだね、お母さん」 「そうね」 本当はこの石、蓮は落としてなくて、あの時、話題を石に振るために嘘をついてくれたんだって。 これは、嘘で固まった石が、私達のキューピットになってくれたお話。
澄んでいる空。空のような心。
冬の空は夏の空よりも澄んで見えるらしい。私、空橋澄菜(そらはしすみな)はそんなことを思いながら少し雪が積もった道を歩く。それにしてもほんとに澄んで見えているだろうか。今日の空も今年の夏の空もどこまでも青く広く少し寂しい、儚げな空…見え方は変わっていない。でも今年の春、引っ越すまではまぶしく輝いて見えていた。何で突然空の見え方が変わったのだろう。引っ越し前の友達とはお別れ会もして笑顔でバイバイしたし…引っ越し後、私には友達ができなかったけど別にどうだってよかった。私の心は何も波打っていない。はずだ…だから気持ちが原因じゃないとはわかる。じゃあいよいよなんで空の見え方が違うのかわからなくなってきた。もやもやした気持ちのまま近くにあった公園のベンチに座り空を見あげた。この空はどこにでもつながっていてどこまでも青い。 「空橋さん?休日に会うなんて珍しいね。」ベンチに座っていると同じクラスの空閑蒼くん(くうげあお)が話しかけてきた。「空閑くん。えっと…」私が次の言葉に迷っていると空閑くんが先に口を開いた「空橋さん。大丈夫?」「え?なんで?」と思わず私は言った。そういうと空閑君は言いにくそうに「いや…だって空橋さん…泣いてるから。」と言った。「え…私なんで…」そう言った私の頬は涙でぬれていた。「空橋さん。聞かせて。何かあったか。」「別に…あっいや…私引っ越してきたでしょ。ちゃんと友達とお別れしたし別に悲しいわけではないけど…なんだか空を見てたら変な気持ちになっちゃって」あ…思わず空閑君が優しい雰囲気だからいろいろ喋りすぎたかも。引かれたかな?「空橋さん。そんなに無理しなくてもいいよ。おれも友達と離れるのすごく悲しいから。空橋さんもそうなんじゃないかな」空閑君から言われたのは私にとってはすべて図星のことだった。ちょっとかつかつしてたのかも。だから友達できなかったのかもな。そうだ…私は寂しく悲しくどこまでも広くて青い、空のような心を抱えていたんだ。「そっか。私、寂しかったんだね。」そう空閑君に言うと心が軽くなった。 「空閑君。お願いがあるんだけど。」「何?何でも聞くよ。」…やっぱ優しい。「じゃあさ…一緒に空を見てほしい。」「いいよ」会話を交わし私たちは空を見上げる。静かな時間に冷たい風だけが通り抜ける。見上げたまま「俺からもお願いしていい?」そう空閑君が言う。私も空を見上げたまま「うん。何でも聞く」「じゃあ、俺と友達になってよ。」その言葉を聞くとびっくりして空から空閑君に目線をうつす。空閑君はまだ空を見ている。「うん。ありがとう。」私はそういうとまた空に視線をうつした。冬の空は澄んでいてちょっと輝いて見える。
だいすき、だよ
「もういいよ、もう十分だよ」 困った様に笑って君は言った。 君と出会って早一ヶ月。 遊園地に行って海にも行って。 とにかく、いろんなところに行った。 泣いて、笑って。少しずつ表情を取り戻していく君に、 いつの間にか恋をしていた。 叶うはずの無い、“恋” 暇つぶしのつもりだったのに、 今は時が止まればいいのに、なんて思うほど恋焦がれてしまっている。 「…行かないで」 口から溢れたのは蚊の鳴くような、弱々しい声。 その声は、君に届くことはなく、時間が経つにつれて大きくなる足音に飲み込まれていった。 「だいすき、だよ」 おわり。