短編小説の相談いちらん

短編小説

みんなが作った短編小説のコーナーだよ。※2024年9月30日までの投稿で受け付けを終了いたしました。

短編小説みんなの答え:1

守ってくれるヒト

私は二人で暮らしてる。親はいない。でも、私には守ってくれるヒトがついてるから安心。そのヒトは、植物みたいな人。素朴で、ほんとに植物みたい。一緒にいると安心する。 今は10才。そのヒトと一緒に、神社にいった。ずっと昔、ここに行ってた記憶がある。そのヒトも、ルンルン気分でついてきてくれた。 私は神社に入った。そこには、とても大きい、祀られた木があった。 「わあ。素敵な木。祀られてて、とてもいいオーラが出てる気がする。」 お参りをして、神社から出た。 すると、そのヒトはついてこなかった。祀られた木のそばで、光を浴びながらスウッと消えていく。 「はは、ずっと一緒だったじゃん。やっぱ植物だったかあ。あなたまで成仏しちゃったの?守ってくれるヒトがいなかったから、おかーさんとおとーさん作ったのに、おかーさんおとーさんまでジョウブツして。守ってくれるヒト、あなたしかいなかったのに、、、 マダワタシガジョウブツシテナイジャン。 ツギハダレニシヨウカ、、、、、」

短編小説みんなの答え:2

この世の私と透明な君(ホラー&同性愛)

いつもの帰り道。 クラブ活動のせいで、下校が遅くなり、五時過ぎの夕焼けが見える。 私、田浦 美海(とうらみみ)は、毎日通る急だけど川の見える坂を下る。 隣には、親友、透過 美愛(とうかみあ)がいる。 「それでね、その子がさー……」 彼女は、延々と自分の幼馴染を、話している。 ちなみに、この話を聞くのは3回目。 それを私は、黙っておく。 この子の話が聞けるだけで、十分だからだ。 私は、この子が好きだ。 同性愛だ。 すごく可愛い子で、声も澄んでいて、本当に名前にピッタリな子―― 私にとって、天使のような人だった。 彼女は恋愛の話もするし、今みたいに、幼馴染の話をいつもするので、ので、私はきっとずっと片思いだ。 まあしょうがない、好きなだけで私は幸せだし、今一緒に仲良くしているんだから…… 「ねーえ、聞いてた? 私の話!」 突然、頬を膨らませて聞かれた。 不意打ちのようにそう言われた私は、逃げるように美愛から目を逸らしてしまう。 顔がほてっている。見られないように、そっぽを向きながら、消え入りそうな声で言う。 「ご、めん……」 「もー、ちゃんと聞いててね!」 呆れたようにため息をつかれてしまう。ごめんね、と心の中で独り言を言う。 すると、いきなり深刻な口調で言った。 「じゃあ、ここからは大事なことを話す。」 「うん」 さっきの楽しい雰囲気が嘘のように、沈黙が流れる。 「私、今日で消えちゃうの」 「………え?」 ちゃんと聞いていたつもりだった。 でも、本当に、何を言われたのか、理解ができなかった。 美愛は話を続ける。 「明日から会えないけど、なんか、言いたいこととかない?」 そう言われても、まだ、理解が、追いつかなかった。 「何で……消えるってどういうこと?」 そう言うと、美愛は長く息をふーっと吐き、私に触れ――すり抜けた。 「幽霊なの。 ……今まで、だまっててごめん。」 え、え、え、と声に出す。 「幽霊って、あの?死んじゃった人の魂?」 いってから気づく。 いやいや、そんなわけがない。何かの悪戯なんだ、って。 すると美愛は、悲しそうに目を細めた。 「ごめんね。言ってなくて。」 すると彼女は、全てを語った。 自分は去年、心臓発作で去年に亡くなったと言うこと。その命日が、明日の日付だったこと。 それを聞いて私は、理解してしまった。 全部、本当なんだ。だから教えてくれたんだ。 私は、どこからか、涙が溢れた。 人の死は変えられない。この瞬間でさえ、奇跡のようなことなのに。 美愛の指が、涙を拭おうとして、すり抜ける。 「泣かないで。」 悲しそうな声だった。 ごめん。私が一年前に君に出会って、命をかけてでも、君を守っていたら。 全部、私のせいだ。 「ごめんね、ごめんね」 私は彼女の霊体にどうにかして触れようと、抱きしめようとしてすり抜ける。 どうして私は今まで体に触れようとしなかったのか。 その上、思い返せば学校での記憶もない。なぜ、思い出さなかったのか。 あんなに好きだったのに。 ……好きだったのに。 とめどなく泣いてしまう。 彼女の体が、薄くなっているのに気づく。 もうすぐに、日没だ。言わなきゃ、ならないんだ。この時間が、終わってしまう。 「早く。何か、言いたいことがある?」 急かす声にも、僅かにふるえが含まれていた。 あるよ。夜が明けてるまで会っても言い足りないほど、言いたいことはたくさんある。 でも、心を込めて、いまこの間に、気持ちを伝えなければ。 唾を飲み込んで、言葉を紡ぐ。 「好きだった。今も、昔も、この先も。ずっと美愛を覚えてるよ。ずっと、思い続けるよ。だから、」 この先も、一緒にいてよ。 君に触れたいから。 消えないでいて。 言い終わると、もう、見えなくなりそうなくらい、体が薄くなっていた。 彼女の顔に、夕暮れの光を受けて輝いたた粒が伝い、宝石のように雫となって滴った。 「ありがとう」 そう聞こえた気がした。 ふと前を見ると、そこには、人の影一つ、残されていなかった。 アスファルトにはまだ、煌めく雫だけが、染みずに光り続けていた。 久しぶりに書いた話。 初めての感動物にしたけど、どこかの誰かの心を動かせたら良いなと思います。

短編小説みんなの答え:1

贖罪

おや、見ない顔ですね。ほう、交通事故で、ねえ... まあいいでしょう。ここは贖罪の世界、ハロウィンランド。 楠麗華さん、私ノエルが、あなたがその罪に気づき償うまで、この世界をご案内いたしましょう。 今日は10月31日、この世界と生前私がいた、現世と呼ばれる場所が繋がる年に一度の日、らしい。 目が覚めて私がいたのは紛れもない、生前私が通っていた学校だ。 『なんで今更私が中学校なんかに...』 ぶつぶつと不満を口にしながら廊下を歩いていると、すれ違った生徒が突然声をあげた。 「れ、麗華!?」 「はあ?あいつがここにいるわけ...え」 そこにいたのは、かつての友人たち。 『見えてるんだ?久しぶり』 「な、何よ!私たちに何か恨みでもあるの!?」 折角の感動の再会だっていうのに、怯えた顔でこちらを見てくる。いや、当たり前か。今の私、幽霊だしね! 『恨みなんてな...』 「呪ったりするつもり?ずっとあんたのご機嫌とってやってたのに!」 『は?』 「あんたのせいで南ちゃんは死んだんだよ!」 言葉が出なかった。 罵声を浴びせられ続け、気付けば昼休みが終わったのか目の前には誰もいなくなっていた。 私のせいで、南が死んだ? 南とのやりとりを思い出す。少し当たりが強かったかもしれないけど、ずっと笑ってたじゃない。 嫌なら嫌だって言わない方が悪い...え? もしかして私は、知らないうちに南を傷つけて、いじめてしまっていたのだろうか。 廊下から教室を覗き込むと、花が置かれている席がふたつあった。私の席と、南の席。 それからの記憶はない。 どうやら知らぬ間にハロウィンは終わり、私はハロウィンランドに連れ戻されたらしい。 『あんたのせいで南ちゃんは!』 あの声が、怒りに満ちた顔が頭から離れなかった。 「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい...」 罪を償わなければここは出られない。ノエルにそう告げられたのに、どうすれば償えるかわからなかった。 ごめんなさい、と唱えながら記憶を巡って思ったことは、私は間違いなく彼女を殺していた。 消えろ、なんていわれるべきは私の方だ。 「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさ」 「もう十分でしょうか」 頭の上から声が降ってきて顔を上げた。 「ノエル」 「罪を自覚し、散々自分を責めていますから、目には目を歯には歯を、といったところでしょうか。贖罪は済みました。楠麗華に救いを」 光に包まれた。 おや、新しい住人ですか?初めまして。 ここは贖罪の世界、ハロウィンランド。 私ノエルが、あなたがその罪に気づき償うまで、この世界をご案内いたしましょう。 ハロウィンなんて季節外れもいいところですが、設定を思いついたので書いちゃいました。 みなさん一度、あなたの心に問いかけてみてください。忘れてしまった罪はありませんか? いいえ、いじめだけではありません。 今のうちにその罪を償っておいた方が身のためかもしれません。そうしなければ、あなたは死んだあとーー

短編小説みんなの答え:1

もし、君がこの世界から消えてしまったら。

ープロローグー 「湊音兄ちゃんっ大好きだよっ!!」 「、、俺も。」 僕の彼氏の湊音くん!優しくてかっこいいんだ!でも、すごい秘密を知っちゃった。 ―それは、病気で余命が1ヶ月しかないこと。 ー主要登場人物紹介ー 一ノ瀬 琥珀(いちのせ こはく) 13歳 真鍋 湊音(まなべ みなと) 17歳 ー秘密の答え合わせー 「ねぇ、湊音兄ちゃん隠し事、してない?」 「、してないよ?」 「見ちゃったよ。みなと兄ちゃんの診断表」 「見た、の?じゃあ、」 「知ってる。余命1ヶ月でしょ、」 「別れよう。」 「嫌いなの?」 「大好きだから。ね、」 「やだ一生離れたくない。だからっ」 「傷つくのは俺じゃない。琥珀なんだよ?」 「別にいいよっ、僕はっ」 「ありがと、でも」 「だめって言われてもずっと一緒にいる」 「わかった。でも、覚悟して」 「今から、僕たちが出会った場所に行こう?」 ー透明な蒼い海ー 「綺麗だね。」 「ほんと、ね。」 「泣きそう、」 「なんで琥珀が、って泣いてんじゃん」 「そういう湊音兄ちゃんもっ」 「好きだよ。琥珀」 「僕もぉ」 「もう帰らなきゃね。」 「今日、湊音の家泊まってく。」 「ほんとに好き。愛してる。」 「うん。僕も誰よりも」 ー君がこの世界からいなくなる日ー ―1ヶ月後 「ごめん、苦しいっ」 「大丈夫!?救急車、」 「お願い、止めて、2人でいたい」 琥珀はそっと抱き締めてくれた。 「大好きだよ湊音。」 はじめて呼び捨てした。 「琥珀、泣かないで最期は笑った顔見たい」 「ごめん、泣きやめそうにない、」 「ありがと。ごめんね、こんな俺の恋人にさせて」 「うんん、こっちこそぉ」 「最期の最後までありがとね」 「そんなことっ、言わないでぇ」 湊音は最初で最後のキスをしてくれた。 「やっと泣き止んだ。良かった」 そう言って湊音はこの世界から消えてしまった。 「愛してるよ湊音。」 「俺も。」 消えてしまったはずの湊音が最後に伝えてくれた言葉。 ―2年後 「湊音。もう高校生だよ。今日、中学の卒業式だった。」 「あれ、兄ちゃんの友達ですか?」 「恋人、だけど」 「良かった。兄ちゃんと一緒に居てくれる人がいて」 「弟?」 「はい!ゆいりって呼んでください!今日中学の卒業式で」 「同い年だ。」 「連絡先交換しませんか?一緒にお墓参り来たいですし」 「よろしくね、ゆいりくん」

短編小説みんなの答え:2

タンポポの綿毛

大粒の雨が庭を濡らしていく。 タンポポが意気阻喪と揺れた。 その様子を眺めながら、僕は大きなため息をついた。 あの花のように、どこか儚く、切ない君は、 今もどこかで息をしているのだろうか。 7年前、僕の8度目の誕生日が間近に迫ってくる頃。 いつも通り友達と公園で遊び、自転車をこいでいた。 その時、花畑で立ち尽くしている君が目に入った。 橙色の空と、真っ白なワンピース。 真っ黒なバラに囲まれている君は、どこか儚い目をしていた。 それから、同じ場所、同じ時間にはいつも君がいた。 誰かと話すわけでもない。何かをしているわけでもない。 表情も変えずに、ただ、立ち尽くしていた。 不思議に思った僕は、君に話しかけた。 「何してるの?」 ただ、それだけ。一言だけだった。 君は一瞬驚いたような顔をして、走って行ってしまった。 君の声すら聞くこともなかった。 追いかける気にもなれずに、小さくなっていく君の姿を眺めていた。 翌日、その花畑を探しても君の姿はなかった。 今までのことが全部嘘かのようだ。 それは、僕だけの秘密だ。 友達にも家族にも、とにかく誰にも言っていないことなのだ。 君に対して、恋愛的な感情を抱いているわけではない。 君のことは、声も名前も何も知らない。 覚えているのは、その白い肌と、儚い目と、ワンピースの姿。 それだけだ。 君のことなんて何も知らない。 知らないからこそ、知りたいんだ。 もう一度、もう一度だけでいいから、会いたいんだ。 言葉では表せないような感情でいっぱいになった僕は、 外に飛び出した。 冷たい雨が、体を打つ。 強い風が、心の隙間に入り込んで苦しい。 それでも僕は走った。 君に会いたい。ただ、その一心で。 会えないかもしれない。いや、確実に会えないのだろう。 そこには、誰もいなかった。 僕は涙をこぼした。 涙が地面を濡らした時、 白く輝くジャスミンの花が咲いた。 解説! 花言葉 タンポポ…私を探して 黒いバラ…永遠の死 ジャスミン…あなたと一緒にいたい 「君」と表されている少女は、「永遠の死」、つまり 7年前に出会った時点で亡くなっていました。 主人公が話しかけた際に驚いた理由も、自分がいわゆる 「幽霊」であり、普通は見えないはずの存在だったからです。 (しかし、主人公は今でもまだその事実を知りませんが。) 最後の、「ジャスミンが咲く」という表現は、花言葉では、 「あなたと一緒にいたい」という意味があります。 つまり、ここには少女の気持ちが隠されていました。 少女がこの世に生き返るハッピーエンドか。 主人公があの世へ行くバットエンドか。 あなたの想像にお任せします。 アドバイスや感想、是非お願いします! 最近、短編小説を書くことにハマっているので、 私の作品を見つけたら、そちらの方も 是非お読み下さい! 以上、病み系&シリアス、意味深設定にハマっている 作者でした!ありがとうございました!

短編小説みんなの答え:2

大切だった

“お母さん!行ってきます!” いつも言う言葉。 “遅刻しないようにね。” そう言って笑うお母さん。 でも“今はいない” なのになんでいつも 「お母さん!行ってきます!」 と言ってしまうのだろう。 みんなにその事を言ったら、「おかしい」って笑われた。 でも 「お母さんも喜んでると思うよ。」 と、お父さんは言ってくれる。 でもなんかその言葉が“嫌”な言葉に感じた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 今日はなんだか言いたくなくなって、言わなかった。バカにされたくないもん。 でも、 言った方がいいよね。 次の日 「お母さん!!行ってきます!!」 大きな声で言った。 『遅刻しないようにね』 なんだかそう聞こえた気がした。

短編小説みんなの答え:2

偽りのカレカノ(恋愛好き必須!)

夜の繁華街は酒と香水の匂いが充満する。同じ東京でも空気が違いすぎる。簡単に言えば、大人の街。こんな高校生がいていい場所じゃない。 近くにあった電柱に身を委ね、かじかむ手でイヤホンを取り出す。こういう時は音楽を聴くのが一番。耳にはめようとすると、誰かから手首を掴まれた。 「おねーちゃん今暇?」 あ、これ、ナンパってやつだ。だる。 「あ、えっと、どちら様でしょうか?」 こう聞いておくのが一番だろう。 「名前?あぁ、そのうち分かるよ」 うっぜぇ。手も離してくれないし。 「あの、やめてください」 流石に怖い。とりあえず睨んでおこう。 「あ゛?」 あ、キレてる。怒らせちゃったなぁ、テヘペロ。 「やめてください」 変なことを思ってたら、上から声が降ってきた。このナンパ魔の声じゃない。 「俺の彼女なんで」 声の主はちゃっかり私とナンパ魔の手を離し、 「それでは」 とその場にナンパ魔を残し、路地裏で2人きりになった。 「あの、ありがとうございます」 しっかりお礼を言おう。 「ふふっ、俺のこと知らない?」 え?確かに、聞き覚えのある声だとは思ったけど… 「俺、彗星高等学校2年の縄棚剣(つるぎ)。柚莉愛(ゆりあ)ちゃんだよね?」 「え、先輩?」 縄棚剣。バスケ部の先輩だ。 「思い出した?」 くすくすっと笑う顔。ゲーム中によく見る顔だ。 「あの、ほんとにありがとうございます、嘘までついてくれて」 もう一度お礼を告げる。すると縄棚先輩は不思議なものを見るような目で私を見た。 「嘘?嘘はついてないなぁ?」 「え、でも、俺の彼女って、」 「?だって、俺の彼女じゃん」 「は…?」 「そっか、告白まだだったね」 え、ここで?と思ううちに壁ドン。 「横田柚莉愛、俺と付き合って」 心臓がもたない。震える声で告げた言葉はもちろん 「はい、よろしくお願いします‥」

短編小説みんなの答え:3

生きてる絵画

私はエイル、とある作家が書いたとある絵画 その絵画の私は、ブランコに乗ったお嬢様 何も知らないお嬢様 だから外の世界に憧れてる 絵画の世界はいつでも一緒 寝ても起きても太陽は真上に、花は枯れず、パンは腐らない 額縁から見える世界は秒針を追うように変わっていく その平凡な変化が羨ましい 何人目かの持ち主 チェロが得意な青年の『エディ』 エディにある日話しかけてみた 今まで持ち主だった人達はなんだか強欲だった 自分の為ならなんでも犠牲にする様な人達… だけど、エディはなんだか違った 平凡な生活を心から楽しんでる まるで私を創ったお父さんみたい エディは私にびっくりしていたけど、受け入れてくれた 毎日毎日今日あったことを教えてくれた 虹が出たんだ 稲が風で波打っていたんだ 星が流れたんだ 新しい曲が弾けるようになったんだ …エディと会ってから私は変化を楽しめるようになった エディが大好きだ …ある日、火事になった 外が赤く燃えていた エディは逃げる前に私が燃えないように 額縁から外して一緒に家から出してくれた エディは煙を吸ったらしくて苦しんでいた 私は… 『私は、今この時でさえ、何もできないのね』 でも…どうにかしたい、神様…お願いします 今だけ、今だけでもいいから ーガタンッ 「…え」 …地面の感覚がある 風を感じる 目の前にエディがいる 私の横には、私が居なくなったブランコの絵があった 「私は…絵から出てこれたの…?」 エディが苦しそうにこちらを見た 「…エイル?なんで…幻覚かな…にしてもやっぱり綺麗だね…」 エディは気を失ってぐったりしてしまった 今自分が現世にいる事が理解できないけど とりあえず病院! エディは病院で入院してから元気になって無事退院 エディとこうして二人並んで歩くのはなんだか新鮮だ 「きっと額縁を外したから出れたんだね」 エディが子供みたいに無邪気に笑う それをみて少し照れくさくなる 「…いえ、神様が味方してくれたのよ、エディの為に」 エディとこうして笑える、歩ける日がくるなんて、思ってもみなかったな …これからもよろしくね、エディ

短編小説みんなの答え:1

快空

6月の梅雨真っ只中の日に私は生まれた  毎日雨が降り続いていた日 私が生まれた日の朝は昨日雨が降っていたのかと疑うほど晴れていた 雲ひとつない快晴で明るく眩しい日だった そんな日のように明るく眩しい子になってほしいという両親の願いで快空(かいら)と名付けられた 6月6日午前7時18分 快空が生まれた 太陽にも負けない輝きを放っていたらしい 明るく誰かを照らしてあげて眩しい子になってほしいという理由で名付けられた 大きくなるにつれ私は明るく,誰にでも優しい子になった そして私の最大の武器となったのがビジュアルだった 太陽のように眩しい笑顔,表情。全てにみんなが引き込まれた 私の誕生日は毎年晴れていた 中学校に上がった時のこと 都会を母と歩いていたらスカウトされた アイドル事務所だった そこはアイドルにあまり興味のない母でもわかるほど大手だった 母は娘に可能性があるなら…と私を事務所に入れた 学校が終われば練習 ダンスにボーカル.体重管理,柔軟…… 諦めたくなるほど厳しかった 練習生となって3年。私が中3の頃,デビューのチャンスが来た 事務所の上の人からは「君はビジュがとてつもなくいいから絶対デビューさせられる。歌やダンスでは劣っていても」 私は3年毎日練習をしてきたが歌やダンスは決して上手くなれなかった デビューできる理由はビジュがいいからというもの その時すでに私は私を見失い,性格も変わっていった 明るく誰かを照らしてあげられるような子ではなかった デビューはうまくいった メンバーは歌が上手くダンスもみんな上手だった そんな中私はビジュメンで明らかに実力では劣っていた エゴサをしてみれば私のアンチがたくさんいた ''結局ビジュやん,, ''実力不足,, ''グループが悪く見える,, ''ほんとに練習生だった?,, ''こいつ今まで何やってたん? ひとつひとつの言葉が胸にのしかかっていった 誰も私の努力を見てはくれない.結局私は邪魔者なの? ファンのみんなの前でさえも家族の前でも暗くなり自分を見失っていった デビューしてからの私の誕生日は一切晴れなくなり,雨が降り続いた 快空はいなくなってしまった_。 いや,壊れたのだろう ビジュアル,アンチ,ストレス。1番は名前のせいだったかもしれない

短編小説みんなの答え:3

指先を。

私の名前は小野寺実咲、中学一年生だ。私は本格的にピアノを習っている。 「実咲ちゃんおはよう、今日もショパンにチャレンジしてみましょう」 「はい」 先生は優しく、だけど時に厳しく指導をしてくださる。 ーさぁ、今日もおしゃべりしよう。 ピアノの鍵盤に指をのせ、楽譜を見る。初見の演奏、うまくいかないかもしれない。 指先をピアノから流れる音の糸に絡めさせれば、私の指はきれいな音を奏でてくれるはずだ。 ポロン・・・・・・ だいぶゆっくりなスピードだが、心地よいメロディーを私は奏でる。 固まった心がほぐされる。指先は「糸」に絡まって、きれいに音を紡いでいく。 思わずうっとり目を閉じそうになった。やっぱり、ショパンの曲は最高だ。 ・・・・・・終わった。 はーっと息を吐いて、私は鍵盤から指をおろす。 まだ残る「糸」から指先を上手にとり、私は満面の笑みを浮かべた。 「いい曲ですね」 「あなたの演奏もいいわよ」 ありがとうございます、と微笑んだ。この瞬間が日々のどの時間より好きだ。 だから私はピアノが大好き。 この「糸」の連鎖に心酔して、どうしても抜け出せない。 「ピアノは私の人生です」

短編小説みんなの答え:7

絶賛片思い中です‥‥【両片思い】

僕のことをどう思ってるのかなぁ‥‥ 授業中、僕‥‥音弥(おとや)は、前の席の三奈(みな)を見ていた。 そうです。僕は三奈に絶賛片思い中です。 休み時間とかは三奈に話しかけたり、毎日挨拶は必ずしてる。 これは全部、両想いになるための努力なのだ! ‥‥ですが。 三奈は僕のことが興味なさげなんだ! 僕が「おはよ!三奈!」って挨拶しても、三奈は「ぉはょ‥‥」って返すだけだし、 休み時間に「三奈、昨日のテレビ見た?」って聞いても、 「見てない」って、僕に顔を合わせずに答えるんだ! ‥‥これ、三奈に嫌われてる? 僕、しつこいのかな?もうちょっと距離を置いた方がいいの、かな。 三奈って、僕のことをどう思ってるのかなぁ‥‥ ☆彡 私のことをどう思ってるのかなぁ‥‥ あ、こんにちは、私、三奈(みな)っていいます! 家のベッドに寝転びながら考えた。 実は私、音弥くんに絶賛片思い中です。 授業中も、寝る前も、ずっと音弥くんのことを考えてるくらい! 音弥くんはすごい優しいんだ! 毎日挨拶してくれるし、休み時間も気軽に話しかけてくれる。 でも私、音弥くんとはあんまり話せないんだ‥‥。 なぜなら今、受験勉強で忙しいから。 けっこう有名な高校を目指してるから、猛勉強してるの。 だから、朝はめっちゃ眠くて、音弥くんがせっかく挨拶をしてくれても、 丁寧に返せない。 休み時間も、教科書を見返したりしてて、音弥くんとたくさん会話できないんだ。 あーあ‥‥音弥くんともっと話したいな‥‥。 うぅ~‥‥私、音弥くんに嫌われてるかな? こんなにそっけない感じじゃ、好きになってもらえない、よね‥‥。 私、もうちょっと愛想よく話さなきゃだよね。 音弥くんは、私のことをどう思ってるのかなぁ‥‥

短編小説みんなの答え:2

また君が好き

ピピー・・・・ 笛の音が鳴る体育館。 バドミントンを観にきたわけじゃない。私には他の目的があって。 「よーし!休憩入るぞー」 バドミントン顧問の、桜庭先生。 おっとりした顔付きとは真逆に、部活のことになると熱心で、 かっこいい。 そんな桜庭先生に、私は片思いしている。 でも私はもうすぐ中学3年生、もう一年と少しで、こんな風に 桜庭先生を見に体育館へ来ることもなくなる。 1週間後 「いつか、話しかけたいなぁ…」 そんなことを呟く、眠たい数学の六限目だった。 外は雨が降り続いていて、いわゆる一軍と呼ばれる女子達が騒いでいた。 キーンコーンカンコーン・・・ チャイムが鳴って、授業も終わり帰宅時間。 「(あれ?傘持ってきてなかったけ)」 なんと傘を忘れるという凡ミス。 はあ…ちょっと走るかあ。 そう思って下駄箱の前でため息をついていた時。 「お、傘忘れた?」 聞こえてきたのは、私が大好きな声。 「さ…桜庭先生、!?」 「いっつもバド見にきてくれてる…田中さんだよね?傘忘れたの?」 桜庭先生だ 声で気づくなんて、気持ち悪かったかな。 そんなことを思いながらも、鳥肌と緊張が止まらない 「はい、傘忘れちゃって…」 「そこの駅だよね?先生も傘忘れて走ってこうかなと思ってた。笑」 「なんで駅行くんですか?」 「部活だけ出る生徒の迎え。一緒に走ってこっか」 え? なんて聞き返す間も無く先生が走り出すから、反射的に私も外に出た。 やっぱり運動部の顧問だけあって、運動神経は抜群。 こういうところが好きなんだよなあ… 駅到着 「じゃあ、田中さんまたいつでもバド見にきてね」 「はい、!また行きます」 駅で解散。 覚えてもらってたという喜びと、この時間が 終わってしまったという寂しさ。 ……けど、私はこれを機に何かあるわけでもなく、 中学生活を終わらせてしまった。 2年後 (高校一年生) ピピー・・・ なんだか習慣化してしまって、 あの人がいるわけもない体育館に吸い込まれてしまう 「三年休憩とるぞー」 …この声は 無意識に追ってしまった声の先。 「桜庭先生、!」 運命と思ってしまう私は、おかしいのだろうか。 また、君が好き_ _________ こんな恋したいーっていう作者私の願望を詰め込んだお話です笑 みなさんは恋してますか? 私はまあまあ良い(?)恋愛をしております笑

短編小説みんなの答え:3

ある朝の事

…もう2度とあんなことは起こってほしくない ある朝の事だった。わたしがまだ4歳ぐらいのときのことだった。 お母さんに「もうお父さんと会う時はないかもしれないから、ばいばいって言ってあげて」 とお母さんが言った。お母さんの目は泣きそうだった。 なのでわたしはお父さんに「ばいばい」といった。 会えない?お父さんはどこへ? そしてお母さんはわたしの耳元で、「これから怖い事があっても大丈夫。お母さんが守ってあげる。」 とささやいた。何のことだろう?とわたしは思った。だがその数日後。 空は飛行機でいっぱい。地上は火の海だった。私は怖くて…とにかく怖かった。 わたしはおかあさんと手を離してしまった。そのままお母さんは火の海へ。 わたしものまれるところだったけれど、だれかがたすけてくれた。 帰ってきても、家族はいなかった。お父さんも。お母さんも。わたしは泣いた。声が枯れるまで泣いた。 わたしはもう二度とあんな事になってほしくない。絶対に。 今回は、戦争のことを書きました。もう一生起こってほしくない。という気持ちを文で書きました。

短編小説みんなの答え:1

過去を変えろ

真理「2022年12月9日、この公園の橋で線路を爆破する事件が起きた。死者は幸い0人だった。犯人は当時54歳のイギリス人女性。今でもあの日の事ははっきり覚えている。」 〈次の日〉 真理「今日も学校だ。でも明日は休みだ。あれ?2022年12月9日金曜?変な夢を見てるのかな?今日って2024年だよね?というか私は中学1年生だよね」 兄「何言ってんの?今日は2022年12月9日金曜日だよ。それに、中学2年じゃなくて、真理はまだ小学6年生だよ。1日2日間違えるのは分かるけど1年3ヶ月も間違えるなんて、馬鹿だね。」 真理「もしかして、あの事件の日にタイムスリップしたのかな?自分の手を強く握っても痛い。本当にタイムスリップしてしまったようだ。」              〈2時間目〉 理科の先生「今日は2022年12月9日金曜日です。あれ真理さん。あんなに苦手だった理科の地層の問題が今日は良く出来てるじゃないか。」 真理「まだ1年4か月前だから問題はよく覚えている。」               〈4時間目〉 真理「事件は確か午後3時45分。この日は4時間授業だから帰ってから2時間しても事件が起きた公園には行ける。」 社会の先生「真理さん、聞いてますか?なんだか顔色悪いですね。」 真理「大丈夫です。何もありません。」 社会の先生「なら良かったよ。」              〈下校後〉 真理「今は午後1時10分。下校して、お昼の時間になった。今はあと2時間半あるから、考える時間はたくさんある。」 母親「ごはん進んでないけど、まずかった?」 真理「そんなことないよ。ちゃんと食べてるよ。」 母親「なら良かった。」            〈3時35分〉 真理「今は3時35分、そろそろ公園に行ってくるか。公園の橋の下に犯人はもういるかもしれない。あっ!怪しい人がいるぞ。もしかしてあの人が犯人なのか?奇妙なものを持っている。」 怪しい人「ここで線路を爆破するのがいいな。そろそろ用意しておくか・・・。」 真理「間違えない。あの人は犯人の人だ。でも犯人に近づくのは危険かも・・・。でも未来をかえるためにやるんだ」             〈3時50分〉 怪しい人「よし、線路を爆破する時間が始まった。いざ爆破だ・・・って誰だ?」 真理「あなたは今、線路を爆破しようとしましたね。通報しますよ。」 犯人「は?お前誰だよ。」 真理「ごまかそうとしても無駄ですよ。」 警察「どうしましたか?」 真理「この人が線路を爆破しようとしてました。」 警察「この人ですか?事件を止めてくれてありがとう。この人はイギリスの警察が追っていた指名手配犯だよ。とりあえず、この人は逮捕するよ。」 その日の夜、このことはニュースで報道され彼女は「事件を止めた人」としてメディアに有名になった。彼女は過去を変えることに成功した。               〈終わり〉 皆さんこんにちは。作者です。この小説はミセスの我逢人(がほうじん)とLonlinese(ロンリネス)を聞きながら作りました。感想くれるとうれしいです(辛口、お前呼びなどはお控えください)。

短編小説みんなの答え:2

美少女双子の恋

私は宮本結花(みやもと ゆいか)。高校1年生。 学校で美少女双子ってうわさになっていて、私は妹なの。 私には好きな人がいる。矢野壮真(やの そうま)くんだ。 壮真くんは優しくてかっこよくて…とにかくカンペキな人なの。 だから、片想い中の女の子はたくさんいるの。 でも、まじめな私になんか、つりあわないよね。 ──── あたしは宮本夏花(みやもと なつか)!高校1年生! 学校で美少女双子ってうわさになっていて、私は姉なんだー。 あたしには好きな人がいるの!矢野壮真くん! 壮真くんはモテモテだけど、絶対諦めないんだから~!! よし、今日の放課後、コクるぞ! ──結花の立場── いつまでも見てるだけじゃダメだし、今日の放課後コクろう。 勇気を出さなきゃ…っ ー放課後ー ドックンドックンドックン 心臓がバクバクバクと脈うつ。 前に呼び出しておいた壮真くんに、コクります、、、 「そ、壮真くん!す、すきです!付き合ってください!!」 「壮真くん!好きです!付き合ってください!!」 え…?? どっどうしようダメだよね私じゃ 「えっと、俺は、結花が好きだ、付き合ってくれ」 えー!!! 「えっこんな私でもいいの?」 「いいんだ。俺と結花が好きなんだから」 「ありがとう、喜んで付き合います!」 「そ、そんなぁ…」 隣では夏花がガックリとうなだれていた。 「ごめん、なつちゃん……」 「いいの…ゆいちゃんが幸せなら、それでいいの…。」 「なつちゃん…。その気持ちは嬉しいけど、本当にそう思ってるの? くやしいんじゃないの?私にとられて…。」 ──夏花の立場── 図星だ。 すごくくやしい。 「う、うん。すごくくやしい。だから。」 あたしとゆいちゃんは顔を見合わせた。 「「二人どっちも、彼女ね!」」 「えええええええええ!!」 ふふふふっ壮真くん驚いてるな 「じゃ、よろしく!」 で、ゆいちゃんといっしょに、壮真くんの両方のほおにキスをした。 ──壮真の立場── 二人とも彼女?そんなのムリだって。 俺は結花ちゃんが好きなのに。 「「ね、いいでしょ!」」 そう双子のキラキラした目で見つめられると、イヤとは誰も言えない。 「う、うん」 俺の恋、どうなるんだー!!誰か助けてくれぇー!!

短編小説みんなの答え:1

夜空を舞う踊り子

夜空を舞う踊り子 「夜空を舞う踊り子」そんな噂がこの学校で流行っていた。 私は鈴華そんな噂は信じない。この世にそんなものは存在しない。 「ねえ聞いた?踊り子の目撃情報だって」 「聞いた聞いた2組の紗良ちゃんだよね。やばくない?」 「それな」 また踊り子の噂だ。この学校の話題はそれで持ちきり何も面白くないのに。どうやらその踊り子というのは、普通には現れないらしい。何かを失った夜。悲しみに暮れる夜。その踊り子を見るらしい。誰かが流した作り話だというのに。 「鈴華どうしたののり悪るい顔して?まあいつもか。」 「怒るよ」 これが私の親友の友梨小さい頃からの付き合いだ」。 「一緒にかーえろ」 「いいよ」 「いつまで噂信じないのよ学生らしくちょっとは信じなさいよ」 「どうせでたらめだもん」 「鈴華らしいね」 「はいはい」 その夜震度7度弱の大地震が起きた。 私は急いで避難所に向かった。走った。避難所につくと、学校のみんながいた。1組の優斗だって2組の紗良だって3組の、3組の、友梨だっ、、、 「友梨!!!友梨がいない!!!」 私は自分が助かればいいそれだけなのに勝手に体が動いた。 「友梨!!!!友梨!!!」 そう叫びながら私は走った。 「友、、、、梨?」 その時であった優里は冷たく息をしていなかった。その時私は見た。夜風に揺れる黒くて長い髪。銀河のような衣装。 目を奪われた。                   「夜空を舞う踊り子を」 __________________________________________________ ここまで見てくれてありがとうございます。 夢は消せてかです応援してくれると嬉しいです。

短編小説みんなの答え:1

形に心に残る思い

チャイムが鳴りご馳走様と手を合わせて早歩きになって向かう場所がある。そこに毎週、金曜日に行くと私は決めている。学校の一番奥にある図書室へ。入って名簿のところに2年1組平本詩(ひらもとうた)と書いて本を返す。図書室に入った時の、窓から差し込む暖かな光と柔らかな空気、ほんのり甘いようなあの空気感。司書さんの温かみがいつも溢れている図書室が大好きだ。また、来てくれたの?ありがとねとか、ここにある冊子、持ってて良いよとか、リクエストあったら紙に書いてねと優しく声をかけてくれる司書さん。昼休みに幼稚園か!とツッコみたくなる男子のうるささ、女子のゲラゲラした笑い声や教室で本を読みたいのにいつの間にか私の席の周りで女子の中心人物たちが恋愛話してたりとかで教室からなんとなく逃げ出して辿り着いたのが図書室だった。2年生になってから周りと馴染めずに図書室へ駆け込んだらいかにも真面目って感じの3年生の女の子がいた。とりあえず1週間で本を2冊読むと自分で決め、金曜日に行くと自分の心で誓った。人はまばらでたまに1年生の2人組がいたり生徒会の物静かな男の子が来たりと本を愛す人が集まる場所、悪くもないなと思った。でも、必ず金曜日、3年生の佐久間美紀(さくまみき)、佐久間先輩はいつも来ていた。ジャージに佐久間と書いてあって、いつの間に私は憧れの先輩という視線で見ていた。眼鏡をかけていて雰囲気が大人っぽくて、、私は佐久間先輩に会いたくて図書室へ通うようになった。ある金曜日、シリーズ化になっているミステリー小説の次の作品を探していたら佐久間先輩があっ、と私の前で呟いた。あのっー!と想像していたよりも興奮した声で「このシリーズ大好きなの!私、その続編、借りてたんだけどこれ、借りてー!」と。私は憧れの先輩に話しかけられたことでめちゃくちゃ興奮して、「あの、2年1組、平本です。あっ、ありがとうございます。」と途切れ途切れに話した。「あっ、ごめんー!私、佐久間!いつも図書室にいるなーって思ったから、、なかなか人が居ないからさー、、来週、感想聞かせてねー!」と言われ「じゃあ!」と言って図書室へ出ていった。えええええぇぇぇー!と心の中で叫びたかった。私、喋った、喋れた!と。心臓がバクバクでドキドキでいつの間にかチャイムが鳴って急いでその本を借りて教室へ戻った。それからの1週間は一瞬にようだった。3日でその本を読み終え、気づいたらノートに主人公の特徴、好きなシーンなど書き込んでいた。そしてノートの表紙に交換感想帳と書いて金曜日に図書室へ持っていった。佐久間先輩が図書室に入ってきてあっ!はやーい!と言って小走りでこっちへ来てくれた。思い切って、「ノートにまとめてきたので、これ、一緒に書いてくれませんか?」と言ってみた。「すごー、几帳面だー!可愛い後輩ちゃん!」と言ってノートを受け取ってくれた。あれからお互いの好きな小説、ジャンル関係なしに恋愛、感動系、海外の作家さんまで色々なことを書いた。ノートを開くと佐久間先輩の可愛いイラスト付きの解説や時には殴り書きでみっしりと考察してるページ、なんだかクラスの女子よりも先駆けて生きているような気がした。 こんな日が毎日続けばなーっと佐久間先輩がボソッと呟いた。もう厳しい寒さもなくなり、春の訪れを迎えようとしていた。これが最後の交換ノートだよねー。と寂しげに私にノートを渡した。「今日は、この本、借りてー!」と私に花言葉が載った少し厚い本を渡された。「あっ、ありがとうございました。高校に行っても頑張ってください!あと、これ!」と言って5枚くらい書いたのかな?って自分でも忘れちゃうくらい書いた手紙を渡した。「ありがとう。ノートにおすすめの本、いっぱい書いたから卒業までに読んでね!あと、絶対に家着くまでノート開けないでね!じゃあ!」と言われてさようならをした。 家の机でこっそりノートを開けると中に押し花のしおりが入っていた。何の花?と思い今日借りた本を開き見つけた。   かすみ草。花言葉は「ありがとう」 ノートにぽろぽろと涙が溢れ落ちた。

短編小説みんなの答え:2

Vtuberの嘘

「こんにゃっ!STAR project所属、西園寺にゃるです!今日は、視聴者さんとゲーム対決っ!」 私は西園寺にゃる。本名じゃない。 そう、Vtuberだ。 私は、こう思ってる。 例えば、笑顔を見せるとする。 視聴者には、とびきりの笑顔を見せて、「かわいい!」 家や学校では「は?お前、なにしてんの?」だ。 私は不登校だから。暇つぶしに「西園寺にゃる」というキャラを作っている。 「えーっと『るかっち』さんと、最初はやっていくよ!じゃ、すたーにゃ!」 私が今、どんな不機嫌な顔でも、アバターは元気。 「アバター」と、「私」は違うから。 「アバター」は、かわいい。「私」は、反対。 「んにゃぁぁっ!くらえ!にゃるにゃるビーム!おわぁぁっ!」 [にゃるちゃん、必死] [かわぇぇ。負けず嫌い?] 視聴者の機嫌が良くなったら、わたしは安心。 だって、炎上なんて嫌だから。 大してかわいくもないし、アバターに頼り切ってる。 「あぁぁっ!『るかっち』さん、強かったぁっ。にゃる、負けたぁっ。んじゃ、次の視聴者さんは」 どんどんゲームを進めていって。 「アバター」と「私」はどんどん離れていく。 「ここで対決は終わり!最後に、歌で!」 「~~♪~~♪…… ありがとうございました!じゃ、ばいにゃ!」 歌も、アバターの声。 顔も、動きも、アバター任せ。 ぜーんぶ、ぜーんぶ、アバター。 人生も、アバターに託したい。 でも、無理だ。 そういう人生だ。 私は、こうやって生きてゆく。 だけど、Vtuberは、誇りだ。 私の、唯一の、誇り。 [がんばれ!にゃるちゃん] コメントに、元気をもらう。 一回、挫折しようかと思っていたのに。 続けたい。 「じゃ、がんばりますか、配信」

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